そんなわけで演習場。とりあえずマシンガン(連装砲の先端に機銃を付けた)、ヒートホーク(無理矢理作らせた)、バズーカ(扶桑さんの主砲)を装備し、一応ザクになってみた。本来なら他にもマゼラトップ砲だのクラッカーだの細かいものはあるが、とりあえず今はこれだけ。
あとついでに艦載機も付けてもらったのだが、発射口は両腕のカタパルトに背中。ユニコーンのあの…なんかカッコイイファンネルなんつったっけ…とにかくあんな感じで三つ。うん、これもうザクじゃねぇな。
「で、なんで俺一人なの?」
向こうには金剛、比叡、飛龍、日向、最上、能代、川内の六人だ。で、こっちには誰もいない。
「では、演習開始!」
「いや聞けよおいパッド女!」
無視されて戦闘開始。まずは索敵。
「行けよ!ファングッ!」
ファンネルじゃねぇのかよ!と、心の中で突っ込みつつも艦載機を三機飛ばす。無論、ただの艦載機ではない。俺の意思で動かせるものである。
俺は目を閉じて集中した。そこっ!
飛龍と日向の艦載機をすべて叩き落とし、そのまま本体を襲う。そのまま俺は動いた。
「ところがギッチョン!」
正面から突っ込みつつ、艦載機で攻撃。ヒートホークを握り締めて敵陣のど真ん中に飛び込んだ。
「木ィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥン‼︎」
っと、こっちのヒロシじゃなかったな。いや一方通行はヒロシじゃないけど。
「バーニングぅ、ラァァァブッ‼︎」
「当たるかよォッ!」
金剛の砲撃をかわして(距離3m)、ヒートホークを捨ててザクバズーカを発射。直撃して一撃で金剛大破。そんな感じで戦闘。してたのだが、ザクマシンガンが壊されてから調子が悪くなり、結果は戦術的勝利に終わった。
「すごいや提督。一人で勝っちゃうなんて」
川内に言われた。が、
「や、なんか調子悪くてさ。もしかしたらお前これ…」
艤装を外し、元の姿に戻る。お前これもしかして…、
「日向さん、その辺に岩かなんかないですか?」
「そんな急に言われてもあるわけがないだろう」
「あ、提督。ここにあるよ」
飛龍が指差す先にはでっかい岩。
「だからなんであるんだ…」
「丁度いい」
その岩の前に立って拳を構える。
「5連、釘パンチッ!」
だが、岩は割れなかった。それどころか俺の腕が持ってかれた。
「提督!?なんか中指があらぬ方向に…!」
「ど、どうしよう…能代、川内、日向、飛龍」
「……?」
「なにが、ですか?」
「身体能力が下がってる…釘パンチが撃てない……」
「そんなこといいから入渠してください!」
そんなわけで入渠ドッグに向かった。そっか、俺今艦娘だからそれで治るんだ。そのまま俺は入渠ドッグに向かった。
今の話を聞いた四人は邪悪に笑った。