Rebellion Fight of traitors   作:A.K

8 / 30
スピードワゴン
「前回までのあらすじだぜ!」

遂に始まった世界を変える戦いは、幻想郷側の圧勝となった。しかし本命はここからだった

それはIS学園に入学して根本的な考えを変えることである。コウマは学園長らとコンタクトをとり入学を進めた。

だが入学式前日のある日の夢で、過去に一夏の友人であった篠ノ之箒の記憶を得た結果、既に篠ノ之箒という一人の人間は既にこの世から消滅しその思いも知る事となった。

新たな誓いを胸に秘めて一同はIS学園へとやって来た。しかし本来入るはずのクラスを無理やり変更させられ向かった先には、原作に最も関わりを持つ一年一組があったのだ!!

彼等はこれからどうなるのだろうか!?



chapter3「お願いします、死んでくれませんか?」

一同はその邪悪な空気に耐えつつもドアを開ける決心をした。とゆうかまだ一時間目の前の朝の会が始まってないんだから入らないとダメだろう。

 

 

「まあそれは基本だな」

 

「おいシモン、地の文にはツッコミは入れてはいけないぞ…まあいくぞ!」

 

ガララ…とドアを開けた

 

 

その時であった

 

 

ボゴオッ!!

 

 

そんな音がしたから後ろを見てみればブロリーがドアにぶつかってそのまま突き破ってしまったのだ

 

 

その音にその教室にいた生徒達は一斉にブロリーの方を見たからブロリーに至っては「ヘァッ!?」と叫んでいた

 

とりあえずブロリーを無視して一同は席に座った。

幻想郷にいれば慣れてしまう光景だったからである、但しドアが多い紅魔館や幻夢館に白玉楼と地霊殿など限定された場所ではあるが・・・・・(そしてそこの人々はヘタレになる)

 

 

凱は呟いた

 

 

「・・・・・なあ霊夢、俺が直してあげた方がいいかな?勇者だし」

 

 

霊夢は遠い目で凱の呟きに答えた

 

 

「うん、ブロリーが治すとデデーンしかねないから凱にお願いするわ・・・勇者は関係ないと思うけど」

 

 

そう言いながら霊夢はある考えをしていた

 

 

(席があと3つ空いている、一体誰が入るのかしら…?)

 

 

霊夢は、見た限り自分達が入ったとしてもあと3席誰もいないところがあるのに気が付いたのだ。

しかもそのうち二つからは先程感じた嫌な気配が微量ながらも溢れているのが分かった。

 

 

1分後(エヴォリュダー能力でドアを修理した)

 

 

「うぬぬぬ・・・・・なんなんですかこのドアもろ過ぎーです」

 

 

ブロリーはドアの前で苛立った

 

 

「おいおい、ドアが脆いじゃなくてお前が頑丈なだけだぜブロリー」

 

「はい・・・・レタス」

 

「レタスじゃないですよ、ターレスですよ!」

 

「そうだったなぁ…早苗ぇ」

 

 

教室は先程の事で全員フリーズしている…しかしあのここに来る前に感じた邪悪な空気はまだ残っている一体どこから来たのか?それが理解できなかった

 

 

とそんな時である

 

 

廊下からドタバタと足音が聞こえてきたのと朝の会が始まるチャイムがなるのは同時であった

 

 

「はぁはぁ…ま、間に合いました〜」

 

「ふぅ〜!危ない所だったぞぉ!!」

 

「だから早くしたほうがいいって言ったじゃない…」

 

 

その声はコウマからしたらまさかの声だった…いや一名だけシモンとカミナとヴィラルが知っていた

 

そしてドアが開かれそこから出てきたのは

 

 

「ご、悟空!?それにリーロン、それと山田先生かお久しぶりですね」

 

「か、カカロット!?」

 

「リーロンじゃないか!」

 

 

山吹色のいつもの胴着を着ている孫悟空、青いジャケットに作業服に似たスーツを着た大グレン団のメカニックとお色気(?)担当のオカマであるリーロン、そして元日本代表候補の山田麻耶だった。

 

 

「え?兄さんあの緑髪で童顔の人知ってるの!?」

 

「知ってるもなにも、俺がカンパニーで面会した学園の教師の一人だよ」

 

 

あの時は色々あったな〜と霊夢と話していたら山田先生が話しかけてきた

 

 

「あ、しゃ・・・・・じゃなくてコウマくんお久しぶりですね。そろそろ授業前の朝の会を始めたいと思いますから席についてもらえませんか?」

 

「了解、ほらブロリーも席に付け」

 

「はい」ギュピギュピ

 

 

そう言いながらブロリーは悟空の方へ・・・

 

この時フランは即座に心の中で呟いた

 

(お約束の時が来ちゃたね〜)

 

 

「ぶ、ブロリー!?」

 

「カカロットで遊ぼットーー!!」

 

 

やっと脳天気なお前でも飲み込めたようだなぁ・・・ファ〜ハッハッハッハ☆

 

(なんでパラガスがいるの?)

 

私は科学者に脳内と地の文に意識を飛ばすことができる装置を作らs(きゅっとしてドカーン!)あ〜う☆

 

 

頭の中にパラガスが現れたのできゅっとしてドカーンでデデーンして消しておいた。

そんなことをしているうちにブロリーは悟空を校庭へぶん投げて悟空でトランポリンをしていた

 

 

「イェイ☆イェイ☆イェイ☆イェイ☆イェイ☆イェイ☆」

 

 

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああッ!!」

 

 

ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン・ズーン……

 

そんな音が高速で繰り返された後には特大のクレーターが校庭に残るだけであった……この間1分の出来事だった

 

 

こうして空白の席を4つ残したまま朝の会が始まった

 

 

 

「山田先生、あれはいつもの事なので気にしない方がいいですよ」

 

「そうそう、あれくらいで気分を落としたらこの先やっていけないわよ?」

 

「いやいや、可笑しいですよ!?」

 

 

バナージとリーロンの言葉に山田先生はツッコミを入れた。

 

 

さらに1分後

 

 

「さてと……それじゃあ全員揃いましたね、SHRを始めますよー」

 

 

やっと始められる状態になったので山田先生は電子型ボードに自分の名前を書いた。

 

山田麻耶……上から読んでも下から読んでも全く同じ名前だった

 

 

「一年一組副担任を務めさせてもらう『山田麻耶』です。これから一年間宜しくお願いしますね!」

 

 

外見は大人の格好をした子供だろう…しかし出るところは出て引っ込むところは引っ込む所からモデルでもやっていけるだろうと思える人物だ。

 

どこか保護欲が湧いてしまう……動物だったら・・・子犬かな?

 

まあ話を戻すと俺と一夏が知る限りでは数少ない常識人である

 

 

「「「「「「「はいッ!!(おうッ!!)」」」」」」」

 

「・・・・・」シーン

 

 

コウマ達は返事をしたがその他の女子達は返事すらなかった。正直コウマは内心でいくら何でも挨拶は大事だろ!?と思ったが言わないようにした。

 

しかし理由はわかる…俺達の事であるのは確かだ。

こっちの方に視線が来てるのがわかる

 

 

フランからは宝石の羽が生えてるし、お空からは巨大な漆黒の翼、お燐は猫耳に2つに分かれた尻尾、ターレスも尻尾、凱は頭だけ金色のIDアーマーを展開してるし、勇儀は真っ赤な角出てるし、ブロリーはデカいし扉突き破ったし、カミナはガンメンだし、ヴィラルは腰に刀を隠し持ってたし、シモンの頭の上にはブータがいる、俺は有名な社長で反女尊男卑派閥、そして死亡したとされた一夏がいるからだろう。

 

 

しかし…山田先生オドオドしてr────泣きそうになってるだと!?ええい、一体なんだというのだ!?

 

 

「・・・初めてちゃんとした返事をもらいました…うぇぇぇえええええん!!!!!」

 

 

えええええええええ!?!?!?!?

本気かよ…今まで挨拶をしてもらえなかったのか!?

つーかよく耐えてきたねこの人、はっきり言うとメンタル強いよ・・・・・あれ?バナージどうしたんだ?

 

 

バナージは突如立ち上がってポケットから純白のハンカチを取り出した…赤色の一角の獣をモチーフにしたビスト財団印付きのを。

 

 

「山田先生…これで涙を拭いてください。泣いてばかりだといいことはありませんから」

 

 

バナージはそう言いながらハンカチを渡した

 

 

「ほぇ!?・・・・・す、すみません私教師なのにみっともない所を…!」

 

 

山田先生は貰ったハンカチで涙を拭きながら言い、それにバナージは笑いながら答えた

 

 

「山田先生は笑った時の方が可愛いと思いますよ。だから笑って下さい、笑っていれば皆さんは受け入れてくれますよ!」

 

「は、はい!ありがとうございます!」

 

 

バナージ・・・・・そこであの笑顔は完全にフラグを建てるつもりなのか?無自覚だろうがな…まあそれよりも…

 

 

「ナイスアシストだバナージ、そういえばさっきのハンカチはどうしたんだ?」

 

 

アムロからの質問に対して、自信満々にバナージは答えた

 

 

「あれは俺が家で作ったやつですよ」

 

 

・・・・・それを聞いて女子達が驚きの視線でバナージを見始めた。そして山田先生は?

 

 

「て、手作り・・・プ、プレゼント…///」プシュー

 

 

完全にフラグを建築してるよ、一夏といいバナージもフラグを建築しやすいのか?

しかし元日本代表候補とかはネットだと恋愛がしにくいとリーロンから聞いていたから、こういう事で異性から何かを貰うの初めてだったのだろう。

 

そこで霊夢が言った

 

 

「先生、そろそろクラスでの挨拶もやらなくていいの?」

 

 

その声で正気に戻った山田先生は直ぐに言った

 

 

「・・・・・あ、すみません。それでは出席番号順で自己紹介をお願いしますね」

 

 

と先生が言い、最前列の右側から順に後ろへと移動しながら紹介をした。

ちなみに俺たちは窓側の席である。

 

 

そして少し経ってついに俺たちの番になった。

女子達の目が好奇心と怯えの半分半分と悪意が少し混じった目線でこちらを見ている、さて最初は何時の間にか悟空を座布団変わりにして座っていたブロリーだがどうなる?

 

ブロリーはその2m以上ある大きな体を持ち上げ、その黒曜石の様な黒い目で見渡しながら言った

 

 

「ブロリーです」

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

山田先生は聞いた

 

 

「えっと…終わりですか?」

 

「・・・はい」

 

 

そしてまた無言が続いた

 

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

誰もがもっと何か言って欲しいと視線を送るが果たしてブロリーに効果はあるのだろうか?

 

 

沈黙を破り遂にブロリーが答えた

 

 

「終わリーです」

 

 

ドッガラガッシャーンッ!!と全員がずっこけた

 

ベジータが言った

 

 

「そうだ!忘れてた…ブロリーは自己紹介する時は名前だけだった!」

 

 

そう、新惑星ベジータにてブロリーの挨拶が名前だけだった…その後の幻想郷でも挨拶は必ずこれだった。このことからブロリーの挨拶は文字通り名前を言うだけなのだ。

 

 

「全く…ブロリーのバカ加減には反吐が出るぜ!」と言いながらベジータが自己紹介しようとしたが…

 

 

ポーピー

 

 

そんな音と共に「黙れクズ」と言いながら、ブロリーが気弾で咲夜を巻き込みながら、ベジータを窓から地平線の果てまで弾き飛ばした。

 

 

「「アッーーーーーーーー!!!……」」

 

 

キラーンと地平線の果てが緑色に光って、直ぐにデデーンと小さく聞こえてきた。

あの速度だと大気圏外ギリギリまで飛ばされたようだ

 

 

それに対して「おー随分と遠くに飛んでいったな」と一夏が言った。

 

 

これくらいの光景は幻想郷では日常茶番時だ・・・この時空世界の幻想郷ならでの話だが。

 

他の時空の幻想郷から原作メンバーがきた時があったのだが余りにも変わりすぎて顔が真っ青を通り越して顔面がヘタレ王子になっていたモウダメダァ...オシマイダァ...!!

 

確かに原作では強いのは極一部だったのに、この次元世界の幻想郷の戦力は人里で最低でもフリーザー級が平均的なので明らかに過剰過ぎる程の戦力を保持している。

 

だけどアラガミは既に最低でも戦闘力が83万級(ドレッドスパイク神族級)なので流石に神機は必要だ。

 

アラガミは数十億の超生命体の塊...生存レベルはとても高くとある世界では知的生命体の天敵《バアル》の一種である《BETA》や《バイド》を取り込んで進化した存在も確認した。(しかもアラガミ達が宇宙に旅立ってBETAとバイドと潰しあいの全面戦争を繰り広げていて笑えなかった)

 

そのアラガミを一撃で殺せる神機を持ってる時点で他の世界の幻想郷と戦ったらどうなるのかな...と一夏は本気で考えていた。ちなみに神機の戦闘力は150万だった。

 

 

そして次に一夏の番となってやろうとしたその瞬間ガララとドアが開き一人の少年が入ってきた

 

 

「なんだ生きていたのか『出来損ない』」

 

 

そう言いながら過去の一夏に似た少年が入ってきた。

 

 

腐った目だ…人を見下す事しかしない奴の目。

そいつはあの夢でも見たとうりの姿が大きくなった様な奴だった。

 

 

「こいつが織斑…秋人か」

 

 

ターレスが呟いた…その声に静かな怒りが混じっていた。

 

それはそうだ、弟分である一夏を苦しめて早苗みたいな被害者を生み出したこの世の悪意に最も近い存在だからだ。

 

 

そして先程感じた邪悪な気配の本体であることもりかいした。

 

 

「なんだよお前、邪魔だからあっちいけよ」

 

「巫山戯んなよガキが、俺はターレス。お前と同じIS学園所属のパイロッt「だ、駄目…彼を刺激しては駄目…」!?」

 

 

ターレスが反論しようとした時に抑えようとしたのは、最初に自己紹介をした相川清香だった。

 

しかしその目はなにかに怯えているようだった

 

その目に対してターレスが何かを察知して言った

 

 

「…おまえら全員、あいつに何かされたのか?」

 

 

ターレスが周りを見てみると、誰もが痣や何らかの怪我を負った跡があり顔色もとても悪かった。そして少しだけ悪意を混ぜた視線を送ってきた奴らもより一層怯えているように見えた

 

そしてその目は…織斑秋人に怯えている

 

それを知った時ターレスの怒りが爆発し、今ここで殺さんと言わんばかりに攻撃の意思を出したがアムロと天子に止められた

 

 

「貴様一体何を…あいつらに何をしたぁぁぁぁッ!!」

 

 

ターレスから溢れ出す気の暴風を破ってアムロと天子は近づいた。

 

「やめろターレス!」

 

「やめなさいよターレス!あんたが怒っても原因がコイツかどうかわからないじゃない!」

 

「アムロ、天子、離してくれ…コイツがやったに決まってるだろう!!」

 

 

その様子に秋人は狂った笑いをしながら言った

 

 

「僕が何をやったって言いたいのかな?僕にはさっぱりわからないや…とりあえず出来損ないの始末をしないといけないからね連帯責任で他の子も死んでもらうよ」

 

「ひっ!」

 

「や、やめろー!!」

 

「だれか彼を止めて!!」

 

「や、やめてください!」

 

 

そう言いつつ織斑秋人は悟空達の言葉を聞かずに、懐から取り出した包丁でクラスメイトの一人に斬りかかったッ!!

 

 

「い、いやぁあああッ!!」

 

「僕のために死ね!」

 

 

まさに命が1つ摘み取られようとした瞬間ッ!!

 

 

「はあああ!!」キィン!

 

 

横からチョッパーの様な刀が最小限の動きで振り上げられ、振り落とされた包丁を弾いた。

弾かれた包丁はクルクルと回転しながら天井に勢い良く突き刺さった

 

 

「何すんだよモブが…僕の邪魔をするのか?」

 

「貴様…何故無関係な奴まで狙う!」

 

 

一人の少女を救ったのは元人間掃討軍極東方面部隊隊長を務めていたもう一人の勇者王、不老不死の螺旋の戦士ヴィラルだった

 

 

「なに?君は僕より権力があるの?」

 

「人の命には権力も何も関係ない!命は……命は一つしかないんだ…それをなんだと思っているんだ!?」

 

「そんなこと知らないね。所詮この世は金と権力と・・・」

 

 

そう言いながら秋人はヴィラルに近づき拳を突き出した

 

 

「実力が全てなのさッ!!」

 

 

それにヴィラルも拳を突き出した

 

 

「そんな理屈!」

 

 

ゴッ!!

 

そんな音が教室内で響いた

 

先に動いたのは・・・織斑秋人だった

 

 

「かかったなモブが・・・二重の極みッ!!」

 

「(は、早い!?)し、しまった...!」

 

 

突如腕がぶれたと思った瞬間、ヴィラルの腕が突如弾かれそのまま追加で放たれた拳がまたもや一瞬だけぶれてヴィラルの顔面にクリーンヒットした!

 

 

「ぐああ!!」

 

 

その光景に一夏達が驚いたッ!!

 

 

「馬鹿な...二重の極みだと!?」

 

「あんなネタ技をマジで使う奴がいたなんて...!」

 

「だがあれは擬似的なものだな、あの動きは人為的な肉体改造でもしない限り不可能だ……しかもあれは『釘パンチ』に近い!」

 

 

そう……アムロは見ていたのだ。

 

そもそも二重の極みは、一回の攻撃で2回放つ技・・・まず一撃を与え対象物の抵抗を殺し、その瞬間に刹那の一瞬で二回目の攻撃を放ち対象物を粉砕する技。(まあ幾つかのバリエーションがあるようだが...)

 

しかし今回の二重の極みは殴った瞬間に連続してヴィラルを襲ったのだ。

 

そう……まるでトリコが使っていた釘パンチの原理と同じように

 

 

「へぇ...わかるんだ。だけど分かったところでお前も喰らえよ!」

 

 

大振りなパンチだ...確かに動きは早いがまだまだだな────と思いながらも回避しながらアムロは懐に潜り込んだ。

 

この程度ならニュータイプ能力を使うまでないなと考えたがそれは思考外へとすぐに排除した

 

 

「そんな見え見えの攻撃で、簡単に倒せると思うな!」

 

 

アムロの拳が織斑秋人の腹に吸い込まれた、うめき声をあげながら耐えれそうになるがアムロは迎撃を加えた。

 

 

「極東流武術『技 』式・螺撃の型...」

 

 

コウマが神機の扱いにおける動きを元にして編み出された極東流武術…『心』『技』『体』の三つの中から、特殊な技術を必要とする『技』式の螺旋力をイメージとした打撃の型をアムロは使用した。

 

 

使用した瞬間、アムロの拳が一瞬だけ螺旋の渦を巻いた緑色の光を纏った。

 

 

それはまさに『ドリル』であるッ!!

 

 

「螺突...!」

 

 

そしてその拳が顔面を直撃すると共にギュルルルルル...と回転しながら秋人は遥か遠くの海へ飛んでいった

 

 

螺撃の型《螺突》

二重螺旋遺伝子構造に刻まれし螺旋力を爆発的に引き出して一点集中に叩きつけるのだが、構えから攻撃の間に如何に素早く螺旋力を実体化させて、エネルギーを拡散させずに叩きつけるのに非常に高度な技術を必要とする必殺の一撃。

 

そんな光景に早苗がアムロに言った

 

 

「アムロさん、少し力入れ過ぎですよ」

 

「早苗...」

 

「金〇を狙わないと!」

 

「へァ!?」

 

 

早苗が言った言葉にカミナが股を抑えた...とはいってもカミナの姿はグレンラガンを構成するカスタムガンメンであるグレンなので多分やられても大丈夫だろう

 

そんなカオスな光景にもう先程の恐怖が薄まってきていたのか顔色が戻ってきている生徒がちらほら見られた

 

そして山田先生が言った

 

 

「だ、ダメですよ暴れては...!」

 

 

それに対してコウマが席を立って反論した

 

 

「いや、これではまだ『暴れる』とは言えないませんよ。それに・・・・・」

 

 

ブォン!!と物騒な音を出しながら飛んできた物体があった・・・・・その瞬間コウマは一瞬だけ時を止めてその物体を見た

 

灰色の世界でコウマは『何故か動ける』一夏に言った

 

 

「こいつは・・・・・出席簿だよな?」

 

「はい、しかもタングステン合金を表面にコーティングしてますね」

 

 

一夏が出席簿に手を当て能力で物質構造を解析しながら返事をした

 

 

「ふむ...とりあえずお前は元の位置に戻っておけ」

 

 

コウマは一夏が元の席に戻るのを確認すると時を動かして出席簿を掴んだ

 

パシッ!!

 

 

「なぜ攻撃してくるブリュンヒルデ、俺達は正当防衛をしただけだぞ。それに後少しで死人が出るところだったのになぜ止めなかった?そして・・・・・貴様は一体何をしている?」

 

メキメキ……グシャリ!!

明らかに人を殺そうとした行動に心底切れかけた為、コウマは出席簿を握りつぶした

 

 

その光景に霊夢はお空達に言った

 

 

「兄さんの怒りが久しぶりに急上昇してるわね」

 

「まあ、あれだけのことをしたからな」

 

「凱は呑気ねぇ〜。それよりも緋想緋緋想の剣が常闇みたいに真っ黒になってるんだけど……これってやっぱりあいつよね?」

 

「それ以外何もないだろう?五飛が見たら青竜刀を持って切りかかりそうな状況だな」

 

「アムロさん……一夏くんとおじいちゃんがすごく怒ってますよ!」

 

「流石に俺も怒りを抑えられないぞ……こちらにプレッシャーをかけてくるんだし。ほらリーロンが青筋立てて今にも超小型穿孔ドリル弾をぶん投げそうな勢いだぞ…勇儀はどうだ?あれ勇儀?」

 

「……スピー」

 

「うにゅー」

 

「あー……お空と勇儀さんは寝ちゃってるよ」

 

「まったく……後で叱られても知らんぞ?」

 

「ブロリーお腹すいたー!」

 

「フラン……後で菓子パン奢ってやるからまだ待てよ?」

 

「はーい!」

 

「幽香はこの後どうするんだ?俺は授業の準備するけど」

 

「シモンと同じよ……まあカミナもヴィラルも同じだと思うわよ?バナージは?」

 

「俺も同じですね」

 

 

バナージ達が話している間に音もなくいつの間にか開いていたドアから一人の女が現れた・・・・・その腕にボロボロになった一人の女子を引き摺りながらブリュンヒルデ──織斑千冬──が現れた。

 

世界最強のisパイロットであるが幻想郷と極東支部からは最重要指名手配が配られるほどの絶対的な《悪》として見られる。

 

「一人減ったところで何も変わらないだろう?人間は有り余るほどいるのだからすぐに補充ができる。それにIS学園は超法外機関……死人の一人くらい圧力をかければ存在そのものを消せるさ」

 

 

今なんて言った……?補充がデキルトイッタノカ?

 

 

「そんなことは聞いてない、俺は今凄くムカついてるんだ・・・・・その子に何をしてるか・・・・答えろ。返答次第では貴様をぶっ飛ばすッ!!」

 

「ここでは私が《法》だ。故に私に従わなかった生徒に『教育』をしただけだ……私は教師、コイツは生徒、教師に従うのが生徒。理解できたか?「それって本当にいいことか?」……なんだ貴様?」

 

「か、カカロット!?」

 

「悟空さん!?」

 

ブロリーから抜け出してからずっと黙っていた悟空が会話を切って喋り始めた

 

 

「確かに教師ってのはそう言う事かもしれないけどよぉ人間が法律にはなれねぇぞ?それに……おめえのやってることは《絆》がないぞ?」

 

「絆?どういうことだ」

 

 

織斑千冬は訳がわからないように言った

それに対して悟空は答えた

 

 

「オラにとって教師と生徒ってのは師匠と弟子みたいなもんだ。オラの師匠だった亀仙人のジッちゃんと過ごした後に、寺子屋の授業参観を見て理解できた。生徒と教師、師匠と弟子、それを繋いでいるのは《絆》……互いに結ばれた強くて何処か暖かくて…優しい思いがみんなを強くするんだ」

 

 

悟空のその言葉に誰もが圧倒された

 

その言葉の一つ一つが力強く…何処か懐かしい感覚を覚えさせてくれる。

それは生徒たちの心に強く響き力を与えていた。

 

 

「だから…おめえのやることはただ苦しみを増やしているだけだ。おめえはそういう事をして何も感じないのか?」

 

「感じないな」

 

 

即座に答えられた悟空の目は少し寂しそうだった

 

 

「……生徒の気持ちを考えた事はあるか?」

 

 

悟空は再び質問をした

 

 

「生徒の気持ちなど知ったことではない、生徒は教師の言うことだけを聞いていればいい…反論などもっての例外だ」

 

 

その言葉に小さく「ああ……そうなのかよ」と小さくつぶやきながら、続けて悟空は千冬に言った

 

 

「オラはいろんな奴を見てきた……いい奴もいれば悪い奴もいた、自分が悪い事をやって罵られることを知りながら覚悟している奴らを見た。だけど仲間は絶対に大切にしていた……そういう奴らは戦わなくても直ぐにわかるし、絶対的なプライドと信念を持っていた。勿論部下や仲間に対する絆もあった…!」

 

 

今悟空の脳裏には今まで戦ってきた多くの強者達の生き様が蘇っているのだろう、何処か遠い目をしていた

 

 

「だけど……いやもうオラは分かる!おめえは本当に酷い奴だ!絆はおめえの弟……織斑秋人にはある様だけどそれ以外は何もない…こんな酷い人間は生まれて始めてみたぞ!」

 

遠い目から変わった目は明らかに敵意を持っていた

 

 

「織斑秋人だけを見てそれ以外を侮辱して…いろんな奴らを苦しめたおめえだけは絶対に許しちゃおけねぇ!」

 

「そうだそうだ!悟空の言うとうりだ!」

 

 

大きな声で続けて言ったのはカミナだった

 

 

「俺はあまり難しいことは分かんないけどなぁ…人をすぐに殴ったり力で押さえつけて従わせようなんてやっちゃあいけねえんだよ!そんな事は肉体が無くなってグレンに男の魂をくっつけて燃えるガイコツを肩に刻んだ、このカミナ様が許さねぇ!」

 

 

グレン(カミナ)が機体に付いたグラサン──グラサンカッター(グレンブーメラン)──を胴体(頭)から外して千冬の方に向けて言い放った。

 

 

「ふん、亡霊如きに言われる筋合いなどない…篠ノ之、こいつを外に連れていけ」

 

 

その言葉と共に背後から一人の女子が現れた。

その姿を見た瞬間グレンのフェイスが一瞬悲しみを帯びたような気がした。

 

 

「篠ノ之……箒か」

 

「・・・」

 

「箒……!」

 

 

その目には光はなく、瞳の色がケドラの目と同じ紫色になっていたがそれ以外の姿は夢で見た姿が大きくなったと感じさせていた

 

どうする?今ここで暴れたら他の生徒が巻き込まれてしまう…それにこの世界の織斑秋人や織斑千冬と同じように『異常的に強化されている』としたら・・・!

 

 

そういくつかの世界でも織斑秋人等のようにイレギュラーが誕生することはよくあるが大抵は慢心によって実力を低下させる事が多い。

 

しかしこの世界の場合例外と判断された。

先程の動きや身のこなしなどから慢心しながらも鍛えているのが理解した。

 

ならこの篠ノ之箒(ケドラ)も勿論鍛え上げられる可能性も有り得るのだ。

カミナは様々な並行世界を見ることができる能力を死後に獲得し、最近篠ノ之一族と織斑一族を調べていたがやはり鍛えれば鍛えるほど伸びしろがとても高くどんどん強くなるようだ。

 

だがカミナは本能で行動するので、直ぐに行動を始めようとしたがこの時カミナは自分を抑えた。

例え襲いかかろうが関係ない、今は自分が動く時ではないのだ……グレンブーメランを元に戻した。

 

 

「ほう、やっと従ったか?「いいや嫌だね!」ッ!?」

 

 

その瞬間グレンが消えた!

 

全員が瞼を閉じたその瞬間ッ!!その一瞬の瞬間にグレンが消えたのだ!

 

否ッ!!

 

グレンだけではないッ!!一夏も消えていたのだッ!!

 

織斑千冬は後ろを向いた

 

人間は急に目の前から何らかしらの物体が消えた時即座に後ろを向くッ!!何故ならば人間の視覚は前方180度だけしかない。

そうそれ故に後ろは人間の最大の死角だからだッ!!

 

千冬は本能のままに後ろを向いたが何もいない

 

即座に千冬は前を向いた時、一人の生徒に笑われていたのを見た

 

 

「クスクスクスクス……ブリュンヒルデって案外間抜けなのねぇ?」

 

 

笑っていたのは緑髪で赤い目をした風見幽香だった

その笑いは織斑千冬の精神を逆撫でた

 

 

「何がおかしい…!」

 

 

クスクスと笑いながら幽香は答えた

 

 

「だって貴女……『腕』が空いてるわよ?それと篠ノ之箒も倒れてるの分からなかったかしら?」

 

 

その時初めて腕の感覚が空いてるのと途轍もない激痛に初めて気がついた

 

そして篠ノ之箒が無力化されたのだがその姿が見当たらなかったのだ

 

 

左腕で掴んでいたイギリス代表候補生セシリア・オルコットが消えていたのと同時にまるで金属の塊に……いやそれ以上の何かに殴られた痛みが織斑千冬の左腕に襲いかかるッ!!

 

 

「──────ッッッッ!?!?!?何処だ、何処にいる!」

 

 

ガシャン……ガシャンと機械が歩くような音が廊下から聞こえてくる

 

ガシャン……ガシャンと何かをゆっくりと運ぶかのような足音である。

それと同じ様にコツコツと歩く音もしたのだが、ガシャンと鳴っていた音が消えて今度はカランコロンとまるで『下駄』を履いたような音が聞こえてきたのだ

 

この時代に生きる若いものは下駄の音なんて即座に聞いたことがないと答えるだろう。

だが織斑千冬はそこに自分に従わない奴がいるとして直ぐに廊下の方へ行った。

 

同じ様にその音を聞きあちこちで廊下から生徒や教師たちが続々と出てきたので1組の生徒達も織斑千冬のあとを追って行った

 

 

そこには二人の男が歩いていた

 

一人は灼熱のマグマの様な赤いマントに似たポンチョを上半身に羽織り、サラシ越しに分かるほどの鍛え上げられた鋼のような筋肉にまるで昔のヤンキーのズボンのようなズボン、さらに昔なら見られた下駄を履いて真っ赤なサングラスを付け、腰には日本刀をぶら下げた奇天烈な格好をした青髪の青年がボロボロの服装になっている生徒をお姫さまだっこをして運んでいた。

 

もう一人は片手に先程カミナを捕まえようとした篠ノ之箒を抱えており、もう片方の腕には刀や盾に巨大なライフル銃……否ショットガンがくっ付いた奇妙な物体を持っていた。

その刀は装飾を施された荒々しくもまるで帝王が持つに相応しいと思わせる巨大な刀……否、蒼き大剣であった。

そのショットガンは、大剣と同じような装飾を施され蒼き砲台。

その盾は小さいが他のパーツと同じように蒼く、装飾を施された独特な形状をしていた。

その三つからしてそれを一つの塊とした物体はまるで蒼き龍帝を彷彿とさせた。

 

その物体の名は『神機』

 

その神機を構成するパーツの元は、龍帝と呼ばれ神機使いから恐れられた荒神上位種であるカリギュラ。

それは人間を超越したゴッドイーターとしての実力の証である。無論この世界の人間にはわからないだろうが……

 

そしてそれを持つのは数年前に殺されたと言われた織斑一夏。

 

その光景は集まった生徒達や教師たちに一つの思いを生み出した────この男達は世界を変えるかもしれない何かをその身に宿していると……!────が、その瞬間織斑千冬は何も言わずに手に出席簿を持ち一夏の背後に急接近した

 

 

「何を無視している、『落ちこぼれ』ぇぇぇぇぇぇぇええッ!!」

 

 

あと5メートルの所で、謎の物体を持っていた手が動いた。

 

その瞬間、織斑千冬の姿がぶれて気づいた時には天井に叩きつけられていた。

 

一夏は刀身を当てないように大剣の横っ腹で千冬を壁に叩きつけたのだ

 

その時織斑千冬は理解した、先程の痛みはこの大剣によって殴られた痛みであることをッ!!

 

その光景は生徒も教師もいつの間にか見とれていたのだ、一夏が放つその荒々しくも静かな一撃を……!

 

 

そして一夏の口が開いた

 

 

「俺の名前は織斑一夏。落ちこぼれでも出来損ないでもない……誰でもない只の織斑一夏ッ!!俺の大切な人や、無関係な奴やクラスメイトに手を挙げたら誰であろうが俺が斬り潰すッ!!」

 

 

そしてカミナも続けていった

 

 

「俺の名前はカミナ・ジーハ、お前達より年上で亡霊だけどよろしく頼むぜ!あとこの娘はあのブリュンヒルデに怪我させられたから保健室に連れていきたいから誰か保健室の場所教えてくれないか?」

 

 

その二人の挨拶と共に一時間目の終わりのチャイムが鳴り、その瞬間学園全体に響くほどの様々な思惑が混じった大歓声が弾けた。

 

 

その歓声の中気配を殺してコウマが天井に突き刺さっている織斑千冬に対して消え入るような声で一言呟いた

 

 

「お願いします、死んでくれませんか?」

 

 

そう言い、去っていったが教室に戻った時に一言また小さく呟いた

 

 

「さあ反逆の時間だ……その首何時かクッテヤルカラマッテロヤオロカナニンゲン」

 

 

こうして彼等の学園生活が始まった

 

 

 

 

因みに大人しかったメンバーは何時の間にか呑気に寝ていたので、コウマによってグラウンドに頭から叩きつけられていた。

 

ベジータと咲夜はウサギ印の人参型ロケットに乗って戻ってくる最中何かを跳ねたようだが気にしないことにした。




山田
「ええっと、いきなり大波乱の幕開けで始まりましたが次回予告です!

遂にみなさんが入学しましたけど授業はうまくやれるのでしょうか?
とそんな事を考えている内に教室が〜!ブロリー君それ以上暴れないでくださーい!!
あとセシリアさんが戻ってこれるように皆さんで保健室に行きましょう!あれ?カミナさんと織斑君は先に行っているのですか?

次回chapter4「男の魂」

あの羽や角ってやっぱり本物ですよね?あと私達空気になりそうです……」

バナージ
「山田先生、胃薬いりますか?」

山田
「ああ……バナージ君の笑顔が唯一の癒しです」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。