Rebellion Fight of traitors   作:A.K

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あれから4ヶ月
今日この日、遂に始まった
歪んだ歴史の世界への反逆が
たった一つの企業の手によって……


「「「俺達を誰だと思っていやがる!!」」」


始めよう、我々の反逆を




break down in Infinite Stratos Another
chapter1【粉砕者】


 IS・・・インフィニット・ストラトスが登場してから片方の性別であり唯一無二の存在となった『女』は、圧倒的な支配体制を手に入れ歪んだ女尊男卑の世界を生み出し、世界は人類史上稀に見る閉塞的な暗黒期を迎えた。

 

 中にはこの『暗黒の時代』を受け入れ、思想に染まりつつもこの時代に異を唱える女や男達もいたが、しかし本当に力を手に入れた愚か者は恐ろしいものだ。過去の人類も『存在していた化物』も真っ青な悪意をばらまき続けることになんの考えも持たずにやってのけたのだ

 

 教育、思想、経済、あらゆる面においてその『悪意』は根を広げつつあった・・・経済格差や社会問題の悪化などで年々広がりつつある。

 

 そんなとある年のある日、そんな暗黒の時代を迎えた日本に唯一無二、この時代の中で一際輝く所があった。

  その名は仙豆カンパニー、とある豆を研究したとあるチームが中心となり研究の副産物やそれに伴い発展した新技術開発から大々的に発展し瞬く間に幾つもの業界にて世界シェアにくい込んで来た新興企業である。そんな世界的な大企業である仙豆カンパニーが現代社会にとてつもない影響を与える、一大報告をしてきたのだッ!!

 

 それは、仙豆カンパニー社長のアルベルト・ビスト氏から告げられた

 

「IS・・・インフィニット・ストラトスは女性で高い適正を持つ人でしか操れず、それなのに誰もが増長し腐敗し腐った今の世の中を生み出しました。なかにはこれのせいで人生の幸福を、家族を奪われた者もいます!なぜだ!?誰もが乗れるはずではないものを傘にして力を誇示し、悪意をばらまき続けることに悪いとは思わないのか!?私の知り合いの軍人も家族を目の前で奪われました、そこで私は・・・いや我々は考えたのです。『この様な事を繰り返さないように、本来あるべき形へ全てを戻さなければならない!このままでは人類はこの広い無限の宇宙(そら)へと羽ばたけない!』と。そして我々は研究の末に遂に『誰でもが本当に乗れる』新世代のIS、インフィニット・フィーチャー/フロンティア───略して『IF』の開発に成功したのです!!」

 

 それは世紀の大発明を超えた大発明の産声であった。

 

 男でも女でも扱える新世代のIS──インフィニット・フィーチャー──を開発したという話だった

 

 

 このニュースは瞬く間に世界中に知れ渡り、自分たちに不利益なこの情報に対して情報統制を取った政府の対応もこの御時世に、でかいニュースを広めたいと思った不法なハッカー達や統制の取れないSNSの力の前には無駄になり、瞬く間にマスコミに知れ渡り拡散された

 

 その翌日、『仙豆カンパニー』が今度は新しい社長の発表会を行われるのが決まった。

 

 《仙豆カンパニー新社長発表会場》

 

 この話に多くのマスコミが世界中から集まり、既に会場は今か今かと新しい社長の登場を待ち望まれその光景はテレビでも伝えられた。

 

 

「ご覧下さい、先日発表された誰もが扱えるという新世代のIS、インフィニット・フィーチャー・・・略してIFを発表したばかりの仙豆カンパニーが先日まで社長をしていたアルベルト・ビスト氏の公認で突如新任の社長を発表するという事態にこの人だかりです!あ、彼ですか!?あと一緒に女性もいますが後で確認しますので───あ、そろそろインタビューが始まるそうです!」

 

 そして新任の社長?と1人の女性が現れた

 

 少年とも見れるは見た目は完全に子供でありながらも、何処か貫禄を持っているがスーツも小さく完全に大人の姿をした子供であったが、その右腕につけられた黒とゴールドで塗装された腕輪が物々しい雰囲気を醸し出した。一方で女性は紫を基調としたスーツを着ているがその悩めかしいスタイルが現れており正に美女であるが何処か胡散臭かった

 

 

 そしてその二人が席について会見が始まり、まず先に口を開いたのは少年の方だった。

 

「皆さん、朝早くからご苦労様です。私が2代目仙豆カンパニー社長の神威コウマ(18)です。隣にいるのが副社長の八雲紫です」

 

 その歳でその身長とその顔と肌の艶とは・・・女性記者の中には何処かその肌艶が羨ましく思って自分と比べてorzになった者もいた

 

「初めまして、副社長を務めさせてもらいます八雲紫(24)というものです」

 

少年───コウマが挨拶をした後で八雲紫と名乗る女性も続けて挨拶をした

 

「皆さんが色々聞きたいのはわかります、まず先に1つここでIFや我々の持つ力の実力を明かさせてもらいましょう・・・モニターオープン!」

 

その言葉と共に記者席のテーブルからモニターが現れ、モニターからは戦闘機とISが争っていたがその場所がこの会場の真上でだった。

 

 

「そのモニターは今現在この会場を襲っている日本のIS委員会の手先達との戦闘を流しています」

 

 

 あっけからんと八雲紫が説明をしたが、先程から振動もしないしこれで攻めてきているという事に、記者達は驚きが隠せなかった。しかもなぜIS委員会が攻撃を仕掛けてきたのかがわからなかった…否、考えたくないのだ。

 

 映像の中では日本の第二世代機《打鉄》と赤いラインの入った打鉄と同じ位の大きさを持つ戦闘機が空中でドッグファイトを繰り広げていた。

 

 いくら小型化しようとも明らかに戦闘機が負けるだろうと思ったが映像をよく見ると、打鉄の方がパイロットの疲れを表している一方で戦闘機は未だに悠然と空中を高速で駆け抜けてゆく。

 

 口火を切った戦闘機が仕掛けてきた、まず戦闘機はミサイルを発射したが打鉄は直ぐにこれをよけて直ぐにブレードで切りかかるが突如背後から爆発が起きた。よく見ると幾つかの細かなミサイルと先ほどのミサイルが突っ込んでくるではないか、このミサイルは多弾頭ミサイル(MRCU)だったのだ。

 

 打鉄は中距離ライフル《焔火》でミサイルを撃ち落とそうとするが、いかんせんミサイルが手のひら程しかないうえに明らかにミサイルとは思えない機動力で接近するので全弾命中してしまった

 

「あれは我々の持つ力の1つですが、まだ現在の性能はほんの序の口ですわ」

 

 八雲紫が説明をするが記者達の耳には一切入ってこなかった、全ての始まりの日…《白騎士事件》の日に何も出来ずに次々と切り倒されていく戦闘機や各種現代兵器の姿はめに新しかったのだから、正にあの日のリベンジにも見えてしまったのだろう。

 

 ミサイルをくらった打鉄のパイロットがヒステリックになりながら叫んだ

 

『戦闘機なんか、旧世代の『ゴミ』なのに、時代遅れなのに・・・なんで…なんでISが負けてるのよ!?』

 

 

 それに対して戦闘機のパイロットが叫んだ、しかしその気持ちに対してその言葉を吐く姿は痛々しい物だ。

 

 

『IS委員会みたいな欲望だけでやってる奴らと、大切な者の為に生命を賭けた俺達を舐めるなよ!・・・いや、あんたは別の理由の様だけどな!』

 

 その言葉と共に戦闘機の姿が変化した。

 

 戦闘機の中央が割れて先端が胴体になり主翼が収納されて人でいう背中に変形し、エンジンの上からアームが展開されて機体の底に付いていた銃のようなものを腕に装備し、エンジンが下方に下がり両足に変形、2本の機銃を付けたライトグリーンのゴーグル型フェイスを持った頭が現れた。

 

 しかしその大きさは通常のISが2~3mだとすると人型に変形した戦闘機は2倍近くあり全身装甲(フルスキン)だった、その姿は純白の体に赤きラインを浮き上がらせた翼を持つ戦士・・・いや子供の時に誰もが憧れたヒーローだった。

 

 

「あの機体は我々の持つ力の1つ、IF-VFシリーズの1つ、VF-1《J》『バルキリー』です」

 

 

バルキリーと呼ばれたIFは腕に装備した銃――ガンポッド――で打鉄を攻撃しながら接近していった。

 

 

『お前の底にある怨念を吐き出せ!!』

 

『吐き出す物なんて・・・吐き出す物なんて何もない!!』

 

『自分の頭だけで考えるな!!もっと周りを見ろ、世界を見渡せ!!絶望するにはまだ早いぞ!!』

 

『お前に、お前に何がわかる!』

 

 打鉄のパイロットが叫びながらライフルで攻撃をするが明らかに動揺しているようで全く当たらない、いやバルキリーがライフルの弾を銃で相殺しているのだ

 

『私は戦闘機パイロットである父に憧れて航空自衛隊に入った、頑張って同僚達と一緒に父の部隊に所属して自分の専用機である『相棒』を手に入れたわ』

 

 

 憧れだったあの人に追いつくために必死にやった。辛いことも乗り越えてやっと手に入れたあの一時は幸せだった…。

 

 

『だけど《白騎士事件》の後から戦闘機パイロットが殆ど解雇されて父は部隊を奪われたショックで自殺した!!面倒を見てくれた…あの人もあの日に消えた…!』

 

 

 あの白騎士事件の日……世界中から放たれたミサイルの嵐を迎撃しながら行ったあの時、最初のIS白騎士に襲撃されコックピットごと切り落とされた父の話が飛び込んだ。そして後日委員会からの通達で航空隊はほぼ全員が解雇、生きて帰ってきた父も強制解雇により路頭を迷い自ら命を絶った。

 

 何より苦しんだのは、こんな自分や同僚達を育ててくれた教官が白騎士事件の際にMIA(作戦行動中生死不明)となり捜索もされずに死亡認定されたことだった。

 

 

『ISに対して高い適性を持った私や同僚達は、日本IS委員会に母や家族を人質に取られて誇りある翼を奪われ、誇りある戦闘機達を・・・『相棒』を『ゴミ』と呼ばないといけなくなったわ、それなのに何故・・・何故お前達は翼を持っているのよぉー!!』

 

 

 あとはトントン拍子で進んだ。誇りも機体も全てを奪われて気に入らない奴らの奴隷とされる……なのに目の前にはあの時の愛機に似た巨人の姿。憎くて仕方ないと叫ぶその姿に機体のパイロットも叫んだ。

 

 

『・・・何故だと?』

 

 

 叫びと共に瞬間加速(イグニッション・ブースト)で近づいた打鉄の持つ接近戦ブレードにガンポッドを切断されながらも、バルキリーは拳で反撃をし、ブレードをへし折り打鉄を掴んでぶん投げた

 

 

『俺達は自分を・・・自分(テメー)が信じる自分(テメー)を信じて翼で飛び続けたんだよ!!』

 

 

 その言葉と共に頭部の機銃からレーザーが発射されて

打鉄のライフルを狙撃して破壊する。

 

 

『例えいかなる困難が待ち伏せようとも』

 

 

頭部の機銃は2連式レーザー機銃だったのだ、追加で放たれた青白いレーザーが打鉄の退路を塞ぐ

 

 

『例えどんな絶望が待ってようと』

 

 更に連射されたレーザーは打鉄の左ウィングを粉砕し機動力を削ぎ、さらに追い討ちと言わんばかりに小型ミサイルを大量に発射し全弾を残った右ウィングへ誘導、残ったウィングを破壊した。

 

 

『あがいて進んで見せろ、己の道を!!』

 

 

 非固定ユニットを喪失した打鉄は真っ逆さまに地上に落ちてゆく・・・。イカロスが太陽に翼を溶かされ堕ちた伝説のように。

 

 

(ここで死ぬのね、父さんごめん・・・墓参りできないや)

 

 

 パイロットは無意識に涙を流していた。

 

 推進機関を無くした限り既に重力に沿って落ちるしかない。例え絶対防御が発動しても自分は切り捨てられるのだろう・・・そろそろ衝突しても可笑しくないのにいつまで経っても衝撃が来ない。

 

 

『なんで、なんで助けたのよ・・・』

 

 

 衝撃が来ない理由、バルキリーが左腕で抱きかかえていたのだ。

 

 

『俺達は権力の手先でもないし軍隊でもない、【カンパニー条例第一条・命を大切にせよ、分かりあえ、可能性の光を灯して繋げよ】これが俺達のモットーだ。それに・・・』

 

 

バルキリーの右手が泣いたISパイロットの顔の涙を、そっと拭った。

 

 

『そんなに可愛い顔してるのに泣いているのは、いや…大切な家族を人質に取られて泣いているの放っておけないんだよ』

 

 

 パイロットは自分でも気がつかなかったが顔を赤くしていた…何処か懐かしい声だった気がしたからだ。

 

 

「とまぁ、これが可変戦闘機・・・(Variable Fighter)略してVF型IFの性能です。因みに基本武装は頭部レーザー機銃×2、携行式実弾ガトリング砲『ガンポッド』、各種超小型ミサイル・・・別名マイクロミサイル、攻防利用可能フィールド『ピンポイントバリア』等で、基本的には身体を量子変換して起動・・・まあ『有機融合』と言うべきです、これによって人型の『バトロイド』と戦闘機形態の『ファイター』にその中間点の『ガウォーク』に変形が可能で、あらゆる環境下でISを超える三次元戦闘や物資運搬、配達作業が可能となります。コアには反応炉が使われており、半永久的にエネルギー生成が可能ですが一般的なISの試合ではSE値は1500となります。

今回の映像の機体は小隊長機の《J》なので、一般的な物は《D》型と呼ばれ頭部機銃は一本だけのモノアイヘッドになります」

 

八雲紫の説明に記者達は直ぐにメモをした

 

反応炉だ、今現在の科学力では作れないとされていたアニメの世界のエネルギー機関である反応炉を搭載した誰でも乗れるIF-VFというとんでもない情報が目の前で披露されて更に機体スペックまでも知らされたためだ

 

 しかし何と言ってもSE(シールドエネルギー)のその多さだ。

 

 通常のISはせいぜい700から600までで多くても800が限界なのにそれを覆す1500だ。更に機体と融合する事によって可能となった変形能力は、昔だれもが夢中で見て憧れたロボットアニメが再現され目の前で実現されたのだ。正に機体といい技術と言い新世代と言わざるを得ない。

 

 

「今のバルキリーのパイロットは仙豆カンパニー所属専属空中戦闘部隊・・・第一スカル小隊所属コードS1『一条輝』大尉、彼もさっきの委員会の手先、否、委員会の被害者であるパイロットと同じ元航空自衛隊所属のパイロットです」

 

 一条輝…その名は日本が誇るスーパーエースの名前で、海外のレスキュー隊護衛では死者を一人も出さずに防衛を成し遂げ、紛争地帯では自然災害地によって孤立した集落への支援物資を送り届けた航空自衛隊の誇りだった。

 

 しかし白騎士事件でコックピット付近を破壊され行方不明になった事で有名だったが、ここに生きて現れるとは誰もが思ってもいなかった。

 

 だが記者達には知らないことが一つだけあった、実は彼は転生者なのだ。

 

 元々彼は第一次星間戦争を終結に導いたSDF1『マクロス』のスーパーエースでもあったのだが、その死後この世界に転生した後航空自衛隊に所属した後 に、白騎士事件でかつての所属小隊隊員達と共に幻想入りし、カンパニーに所属。そして篠ノ之束と出会い、和解をした後に自分たちの世界が『アニメ』の世界だと知った。

 

 そのアニメの名前は『超時空要塞マクロス』

 

 これらの事に驚き、全て仕組まれていた運命と知って絶望もしたが住民たちと触れ合いその事もすっかりと理解し前に進むことを決めたのだ。

 

 誰もが興奮で活気づく中、コウマはささやく様に言った

 

「ところでみなさん、バルキリーに乗ってみたくありませんか?」

 

バルキリーに乗る、その言葉は正に起爆剤、本当に『誰もが乗れる証』を示す為の行動へのスイッチになった

 

「乗らせてくれ!ロボットに憧れていたんだ!」

 

「私もIS学園に入ったけど適性がないから乗れなかったの、だから乗せて下さい!」

 

記者達から様々な声がする、IS学園に入ったが適性が低くて訓練機もまともに乗らせてもらえなかった者や、ロボットに憧れていた者・・・

 

「いいでしょう、ではその首飾りを掴んで名前を呼んであげてください、え?いつ付けたのかって?皆さんが映像にくじ付けになってる間に少し時を止めて付けさせてもらいました」

 

コウマの発言から記者達はいつの間にか首飾りを付けられていたのと同時に、『時を止めた』と言う発言に理解が示せなかった

 

「時を止めた事には理解が示せなかったようですね?では、お見せしましょう『世界《ザ・ワールド》』時よ止まれ!」

 

その瞬間記者達は見たッ!!

 

世界が灰色になり自分たちや八雲紫と神威コウマに一条輝にさっきのISパイロット以外が止まっているという事をッ!!

 

「どうですか?時が止まった世界は「おいこらコウマ、いきなり時を止めるんじゃあねえよ」承太郎博士じゃねえか、彼らに挨拶をしてやってくれ」

 

と、次の会話の瞬間に一人の大柄な男性が現れた。

その男は何らかのスーツを着ているがスーツ越しですらわかる程の筋肉が見え、さらに顔もイケメンで博士・・・まるで漫画のような存在だ。

 

「やれやれだぜ」と言いながらその人物は名前を言った

 

「俺の名前は空条承太郎。海洋科の科学者をやっているが、俺もある事でこの空間を動ける」

 

と、そこで八雲紫が話しかけてきた

 

「空条承太郎・・・この人は別名を持ってるけど、この名前は知ってるのじゃないかしら?『数々の新種の海洋生物を見つけ出した、正体不明のヒトデマン』として都市伝説にもなりかけてるのを聞いてるけど?」

 

「おい、それは紫が決めたあだ名だろうが」

 

「あら?貴方が見つけるのがヒトデばっかりだから付けたのだけど?」

 

承太郎はそれを言われ「・・・ッチ」と、舌打ちをした後忽然とその場から文字とおり『消えた』

 

この話を聞いて記者達からどよめきがあがる

 

『ヒトデマン』・・・この名は去年から知られ初め、今ではこのヒトデマンが誰であるのかを検討するサイトまで現れるほどの謎の存在であるからだ

 

目撃情報では、『急に現れた大男』『どこかの高校の制服を着ている』『明らかに学生とは思えない筋肉をしていた』『ウホッ』『☆YA☆RA☆NA☆I☆KA☆』『海をよく見ている』『制服を着ていると思ったら、いつの間にかダイビングセットを着ていた』『\ウホッ!いい男!/』『孫が溺れかけた時に、現れて助けてもらったからせめて名前を聞こうとしたら、『そうだな・・・スターマン、若しくはヒトデマンとでも言っておこうか』と言ってどこかへ去ってしまった』etc……

この様な数々の逸話(幾つかおかしな物があったが)を持ち最後の情報からこの男を、ヒトデマンと呼ぶようになった。では、なぜスターマンと呼ばなかったのかについては 、八雲紫の話の言うとうりやたらと新種のヒトデを発見する為から来ていたのだ。

 

「では、そろそろ時を戻しますよ・・・『そして時は・・・動き出す』」

 

時が戻り世界に色が戻った際、記者達はバァァァZン!!という文字が見えた気がした

 

そして、思い出したかの様に記者達は心の中でバルキリーの名を呼んだ

 

そして次々とバルキリーが展開されて、走ろうとしたが・・・

 

『痛!?』『うわ!?』『きゃ!?』『どわぁ!?』

 

PIC等の技術よりも少し特殊な『モノ』を搭載したIFは素人が扱うとすぐに転んでしまうのだ

 

「あー言うの忘れていましたが、このバルキリー等にはPICなどの他に『インテンション・オートマティック・システム』というパイロットの思考に合わせて機体を動かすシステムが搭載しているので注意してください」

 

コウマがそう説明した時には、殆どの人がすっ転んだ後だった

 

そこに、八雲紫がアドバイスをした

 

「まず、体操をイメージしながらやってみてください。次にはもう動かせますから」

 

そう言われ、ぎこちなかった記者達の動きはどんどん良くなりいつの間にかブースターを吹かして飛んでいるのもいる

 

続けて八雲紫が言った

 

「次に、VFシリーズの特徴である可変システムを説明します。戦闘機をイメージすればファイターに、ファイターやバトロイド時に戦闘機に手足が生えたイメージをすればガウォークに、ガウォークかファイター時に人をイメージすればバトロイドに変形できます。なお、ガウォークでは建物に壁などを地面と同じように平面移動が可能となっております」

 

その言葉を聞いた瞬間、何人かがファイターになって外に飛び出してゆき、何人かはガウォークで室内を壁を足場にして縦横無尽に動き回った。

 

『また俺は空へと羽ばたけたぞ!!』

『隊長ー!また空へ飛べる日が来ましたぜー!!』

『ISなんかより、もっと軽いわ!』

『情けない男は嫌いだけど、この空にはそんな物や考えは必要はないわ!!ISのものでも一部の物でもない、空は誰のものでもないわー!!』

 

様々な者達が自らの思い思いの叫びを上げる

 

それは『喜』、歓喜の喜びである

 

何人かは変形を繰り返して何度も何度も練習をした者は、さっきのIS学園に入学していたメンバーや動きからして、外国の軍隊や自衛隊の所属者であることが分かった

 

『これが、もう少し・・・もう少し早く出ていれば』

 

『ISより体への負担が少ない・・・!?』

 

『変形もスムーズに出来る装甲に、イメージ通りに反応してくれる反応速度はやっぱり見ても凄いけど、触ってみると本当に凄い!』

 

それは『驚』、違いや衝撃の驚き、そして『悲』、それは悲しい願いだった。そこで社員からコウマのスマホに連絡が入った

 

 

『コウマ、人質の場所がわかったぞ!』

 

「良くやった!場所はどこだ!?」

 

 

喜んだのも束の間、すぐに場所を問い合せた

 

 

『それは、私が説明します』

 

「その声はスト…………ボルフォッグか!?どうやって見つけたんだ?」

 

 

説明をし始めたのは、GGG諜報部隊部隊長のコードNo.GBR─4『ボルフォッグ』だ。

現在ではソール11遊星主の一人である同じ忍者型のポルタンとタッグを組んでいる。ボルフォッグはすぐに説明を始めた。

 

『ポルタンの機械制御能力で証拠を残さないようにダミーシステムを常時展開し、その隙に諜報部隊全員とトモロでシステムをハッキングして情報を引き出しました・・・ところでいい写真があるのですが後で宜しいでしょうか?』

 

「まあ予想はついていたけど、お前ら手際が本当にいいな。あとドサクサに紛れてボルフォッグ商会の顔を見せるんじゃあない・・・またルネに頭爆破されるぞ」

 

このボルフォッグ、隠れてボルフォッグ商会なる盗撮行為をやって貯金や小遣いを稼いでいるのだ。

そのせいで、ルネに見つかるとよくマミられている

 

「そ、それは勘弁して頂きたいものです・・・(滝汗)」

 

その際にはよく特殊装備である『ミラーコーティング』を使って隠れたり逃走しているが、確実に見つかっている───そしてマミられる

 

「まあとりあえずデータをこちらに回してくれ」

 

『了解です・・・後で写s───』

 

データが回されたのと同時に勧誘を切り、すぐさま別のメンバーに連絡した

 

プルルルル・・・プルルルル・・・ガチャ!

 

「ルネ、俺だ」

 

『ああ、隊長さんか』

 

連絡先は勇者王の親戚のルネ・カーディフ・獅子王、二人目のGストーンサイボーグでもある

 

現在はフェンリル幻想郷支部、GGG外部支援機動部隊所属となっている

 

「そっちにデータを送ったが、行けるか?」

 

『ああ、いつでも行けるよ。日本IS委員会を襲撃するんだろ?汚れ仕事は任せてくれよ』

 

「Jに光竜と暗竜も行けるか?」

 

『任せておけ、空を汚しただけには飽き足らず弱き者を陥れる奴等を私は許さん!』

 

「それは心強いよ、光竜と暗竜は?」

 

『私も準備万端だよ!』

 

『同じく、私も準備は整えています』

 

通信室からの映像には、既に鎮圧用装備(キサラギ製)を装備したルネとお馴染みの姿で待機しているソルダートJ、更に白いスーツとピンク色の装甲を付けているピンク色のポニーテールの18歳ぐらいの子供っぽい感じの女の子と、黒く美しも長いお下げ髪をしたこちらも白いスーツだが黒い装甲を装備したクールビューティーと言える女の子がいた。よく考えてみれば・・・J以外女性しかいない

 

 

「しっかし、企業連の奴ら・・・まあキサラギにトーラスやレイナレード所属メンバーだが、ロボットを本当に人間にしちゃったな。まあその格好はかつての名残があるけどな・・・暗竜に光竜、どこか悪いところはない?心配な事があったらすぐに連絡しろよ?誘拐されそうそうになったら防犯ブザー使えよ?企業連とカンパニーと幻想郷総出で助けに行くから」

 

『・・・だ、大丈夫だとおもいます//』

 

『えへへ、心配は無用だよ//』

 

そう、この二人はかつて『ロボット』しかも『勇者』でもあるGGGのメンバーでもある。名を光竜、暗竜という。GGGメンバーの勇者ロボの特徴である着地失敗も妹の暗竜が引き継いでるが、まさかの光竜も引き継いでいた。それについてコウマは、ビークルロボシリーズとしては二人とも『妹』だからか?っと考えていた。

 

因みに姉が光竜、妹が暗竜である。追加情報では極東所属メンバーの中でこの姉妹が一番の若手でもあった・・・つまり皆で過保護になりがちである。

 

 

元々フランス製ビークルロボだったのだが、ある日企業連(キサラギ、トーラス、アクアビット、レイナレード)に拉致られて翌日になったら・・・大変な事になった

 

「見てくださいよ!とうとう『萌え』の極みである『ロボット美少女』を実現させちゃいましたよ!!」

と言う声を残したビデオテープと一緒にいつの間にか放置されていたのだ、顔とかスタイルは・・・うん中の人たちの担当したキャラ達に劣らずナイスであるのは確かだ

 

体内器官は心臓はGSライドを使用しその他の胃等はISの技術を利用した物を利用し良く分からないが人間と同じようだが超がつく程頑丈だが、虫刺され等はある(その時の反応を見たいとキサラギが言っていた)

 

まあ、そのせいでその日は朝から神社の一角が真っ赤に染まった(布団の中に潜り込んでいたから)。そして氷竜、炎竜、風龍、雷龍の鼻から何故か真っ赤なGリキッドが垂れ流しになった

 

そしてその翌日にはその兄弟達も企業連に改造され人間サイズになった他に、食事も出来るようになり追加機能を搭載した(アクアビット製らしいが情報が無い)

しかしなぜ兄弟達も人にしなかったかについては

 

「男のロボットが人間化するのは『萌え』ないからいやです」

 

 

と言っていたので軽くガンバスターのバスターコレダーを打ち込んでおいた(ただし効果はいまひとつ)

 

 

 

そしてボルフォッグと文はそんな二人に様々なポーズを取らせてその写真を撮りまくり売りさばき、ソーマとルネにマミられた後にポッドに詰め込まれ岩盤ラリアットを喰らっていた。

 

「今回は一気に人質を救助するためにGGG所属隊員とフェンリル幻想郷支部の史上初の合同作戦となる。各員はVOBを装備、指揮権とオペレーターはセレンに任せる」

 

その言葉に、全員に緊張が走った

 

「どうやら、かなりやばいもん生み出してるようでな『生体兵器』を作ったようだがあんな奴らに制御出来る筈がない。諸君の活躍に期待するぞ──約束してくれ必ず、必ず生きて帰って来い!」

 

その声に、映像の中のメンバーは親指を立て、こう答えた

 

『『『『私たちを誰だと思っていやがる!!!!』』』』

 

その声と共に映像が切れた

 

コウマはすぐに右腕の腕輪をチェック、VOBが発射されたのを確認し、新たな熱源反応がこちらに接近するのを知り、隣の紫に言った

 

「神機はあるか?」

 

「隙間から取り寄せておいたわよ♪」

 

そして、同時に委員会の手先がまた攻め込んできたのを確認し、紫と共に専用機を展開した。

 

コウマは神機から展開され、紫は薬指につけた指輪から展開した

 

コウマの姿は龍を模した物だが、その腕と足には複合武装ユニットと思われるガントレッドが装備され、背中の非固定ユニットは───これも複合武装ユニットと思われるパーツを装備している小型ウィング、そして全身を覆う装甲は通常機とは異なる───空色の全身装甲型であった

 

紫の姿は全身装甲ではなく通常機だが、関節や目や耳に胸部に腹部等に紫色の装甲を多く設置しているが、問題なのは背部の非固定ユニットだ。

その姿はガトリング砲やミサイルランチャー、ビームキャノン、サーベルラックetc……を装備するが、その多くが長距離兵装だ。それを取り扱うためかブースターも、大型化しているが、所々に爆砕ボルトを設置しており弾切れの際にはパージするのだろう──いやそれを想定している構成だ。

 

「『原王』ターゲット確認、作戦を開始する」

「『幻妃』起動完了、彼らのバックアップは任せておいてね。コウマは指揮官の撃墜を頼むわ」

 

既に外ではIS委員会と記者団が衝突しているようだ

 

「委員会の犬どもがでしゃばるんじゃねえぞ!」

「虐げられたものたちの恨みを思い知れ!!」

様々な兵器を持ち込んでいるが、なぜこんなにも用意したのか・・・これはこれで対ISの戦法でエネルギー切れを狙うための戦法で、物量戦に持ち越せばいずれにしてもエネルギーが無くなるのだ。

 

「紫、記者団のアドレナリンがバリバリなんだが・・・」

 

コウマの顔には汗が一つ流れた、だって初陣で無人機を撃墜なんてもう何処の異能生存体?

 

「そ、そうね・・・攪乱膜弾カタパルトセット、リニアボルテージ上昇」

 

紫も流石に笑うしかなかった。しかしすぐに気を取直して非固定ユニットから特殊弾用レールガンにエネルギーを装填、攪乱膜弾を装填した

 

「(風速、重力計算完了。3・・・2・・・1!)発射!」

 

ドォォォンと背中のレールガンから放たれた特殊ジャマー入の攪乱膜弾が飛び出すのと同時にコウマもブースターを全開にし飛んでいった

 

(一夏、皆・・・無茶しないでね)

 

 

紫は暴れ回るコウマ達を見ながら一夏達を心配していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻日本IS委員会本部上空10000m

 

ここに25に満たない飛行物体が地上へ向けて高速で突っ込んでいる。

その中にはJ、ルネ、光竜、暗竜の四人の姿があった。

付近の声はかろうじて聞こえるがそのほかの声は通信して連絡を取る必要があるのだ

 

Jはすぐに連絡を開始した

 

「こちらJ、聞こえるか一夏!」

 

クレスト製の通信機はいかなる高度でもすぐに繋がった

 

『こちらワンサマー、聞こえますJさん』

 

『お空も!』

 

『こちらスターマークレッドホーン、通信に影響はなし』

 

『こちらレッドホイール、問題はないよ』

 

『『『『ビークル隊問題なし』』』』

 

『ゴルディーだ、こちらも問題はないぜ』

 

『マイクは・・・よ、酔いそうだもんね』

 

『こちらガイガー、問題はないぜ!』

 

『こちらボルフォッグ、問題はないです』

 

『こちらジョシュア・O・ブライエン、ホワイトグリントだ』

 

『よう、翼付き・・・オールドキングだ』

 

『遅かったじゃないか・・・こちらジャック・O。フォックス・アイだ』

 

『ウィンドフラワーよ』

 

『親父です』

 

『ブロリーです』

 

『霊夢よ』

 

クラッシャー隊のメンバーも揃ったようだ。各員は携帯式GNフィールドでこの移動した際の強風を防いでいる。会話をしようとした瞬間通信が入ってきた。

 

『よし、全員揃ったようだな。これより作戦を開始する、標高2000になるまでにVOBを解除しそのままIS委員会に向けてVOBを再発射、そのまま地上戦を開始、人質を救助しろ』

 

セレンからの通信に光竜が返事をした、しかしその間にも全員はVOBを解除していた

 

「セレンさん、よろしくね!」

 

『・・・まったく、相変わらずだなお前は。怪我はするなよ、帰ったら買い物に付き合ってもらうからな』

 

「うん!約束だよ!」

 

『イェイ!!やったぞ!』

 

『腐☆腐、OKでございます』

 

『・・・よし、上出来だ。そのまま作戦を開始せよ!一夏、お前達ならやれるさ・・・』

 

『セレンさん・・・わかりました。全員VOB発射!』

 

 

一夏のコールを皮切りに続々とVOBが地上へ向けて放たれた。

 

 

しかし日本IS委員会本部の上空でVOBは突如爆発した。よく見るとうっすらと透明なエネルギーの壁が本部上空に展開されている、その本体と思われる装置は明らかに金をかけてあるとわかるほどの装飾を施してあった

 

 

『解析が完了した、奴等め防御シールドを展開しているな・・・金の亡者共が!ゴルディーとボルフォッグは突撃し防御シールドを解除し、霊夢は夢想封印で突入口を作ってくれ。その後は個人の判断に任せる』

 

 

その連絡が切れると同時に、すぐに行動を開始した

 

 

「りょーかい!ボルフォッグ、俺が足場になるからお前はメルティング・サイレンでフィールドに穴をあけてくれ」

 

「わかりました、では行きます!」

 

 

そう言いつつ二人はフィールドに直撃した。

 

しかしそのエネルギー干渉はボルフォッグに届く前にゴルディーが吸収し、拡散していた

 

 

「ボルフォッグ!」

 

「わかっています・・・メルティング・サイレン!」

 

ファンファンファンファンファンファン……!!!!

 

 

パトカーのサイレンの音と共にエネルギーの波動が防御シールドを覆う

 

これこそボルフォッグのバリア破壊装備である『メルティング・サイレン』だ。この装備は理論上ATフィールドすらも破壊が可能である、これにより一気にバリアフィールドに大穴を開けていた

 

そしてゴルディーが叫ぶ

 

 

「今だ行けぇぇー!霊夢!」

 

「わかったわ!」

 

 

バリアフィールドの大穴から霊夢はフィールド発生装置に向かって、スペルカードを使用した

 

 

「螺旋宝具『二重螺旋陰陽玉』!」

 

 

霊夢の周りにドリルのように変形した小さな陰陽玉が七つ現れ、次々と発生装置に向かって飛んでゆく。

 

その姿を見てボルフォッグはゴルディーに聞いた

 

 

「あの陰陽玉は一体?」

 

「あれは二重螺旋陰陽玉、『男の燃焼キャンノンボールアタック』を見て霊夢が考えた新しいスペルカードだ」

 

 

男の燃焼キャンノンボールアタックとは、グレンラガン第一部にてカミナがグレンを使った技で、それはグレンがラガンをぶん投げ、その際にラガンがドリルを展開しそのまま敵を突き破る・・・避けられたら何らかの方法で背後から奇襲する技である。

 

それを聞きつつボルフォッグが見た先には、ドリルで穿がれた様な傷跡を残した発生装置がバクハツシサン!!して続けて本部に穴を開けた姿であった

 

しかし男の燃焼キャンノンボールアタックとは何なのかボルフォッグは、帰ったら調べようと思った

 

上空では・・・

 

 

一夏が苦笑しながら言った。

 

「また新しい技身につけたな」

 

ルネはビビった

 

「J、あれ避けれる?」

 

それについてJは言葉を返した

 

「あの技はまだ霊力が不安定だ、見ろ今も後頭部に当たったろ?あれぐらいのパワーならラディアントリッパーで切り落とせる」

 

炎竜は言った

 

「ひゅー、凄いな!」

 

そこに炎竜の手を取りながら光竜が言った

 

「炎竜お兄ちゃん、ほら行こうよ!」

 

「ああ、俺たちの力を見せつけてやろうぜ!」

 

暗竜も雷龍の手を取りながら言った

 

「雷龍兄様も、続けて行きましょう」

 

「ああ、さっさと終わらせようぜ!」

 

その様子を氷竜と風龍は目から赤いGリキッドを流しながら言った

 

 

「「パルバルパルパルバルパルパルバルパル・・・妬ましいああ妬ましい!」」

 

 

その様子を呆れながらジャックとオールドキングは言った

 

「まったく、こんな時にも陽気な奴らだ・・・」

 

「まあ陽気でもいいだろう、あいつらはまだ若いんだ」

 

その間にジョシュアと幽香は突入した

 

 

「共に勝利を」

 

「皆に勝利を」

 

 

ブロリーはというと……

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

お決まりとなるお家芸-------ポット潰しを行なっていた

 

 

「うぉぉぉぉぉぉ!?これがお笑いサイヤ人の運命か……」

 

 

ブロリーはパラガスをぶん投げて穴をあけてから突入した。

 

 

 

そして・・・彼が彼であるために織斑一夏は親愛なる者達と共に神機を持って侵入した。侵入した一夏達は最上階へ真っ直ぐに進み神機を銃形態にし、乱射してトラップを破壊しながら天井を崩す。崩れたガレキの中に中には委員会の関係者たちがいた。関係者達は一夏を見て驚愕の声を上げた。

 

 

「き、貴様は織斑一夏!?馬鹿な『愚か者』達と共に粛清された筈だ!貴様はこの世でいらない存在なのよ!『幻想』にもなれずに朽ちてればいいのに!」

 

 

一夏への罵声は既に意味がなかった

 

 

「おーおーやっぱお前らは腐ってるな〜、だけど俺はここにいるぜ?屑共が調子にのんなよ、俺達はその歪んだ『幻想』をぶっ潰す!」

 

「貴方達みたいな人がいるから、多くの人が死んだのよ・・・ここで終わってもらうよ!」

 

「あんたらは地獄で裁かれないと分からないようだねぇ?」

 

「『幻想』になるのはあんたらだけだよ・・・まあ幻想からもあんたらは受け入れられないと思うけどな」

 

 

 

 

 

 

そう。ここには『愛する者』と

 

 

 

 

 

「ほう、本当の『愚か者』は誰だろうな・・・?」

 

冷めた目をし原王を纏うコウマが語る

 

「先人達の遺産を雑に扱うあんたらの方が『愚か者』だけどね」

 

ルネも冷めた目で語った

 

「貴様等が一夏を『愚か者』と呼ぶのなら、我々は貴様らを『外道』と呼ぶことにしよう」

 

Jが腕からビーム刃を展開しながら提案する

 

「貴方達は絶対に許しません!」

 

自らの正義を信じて戦う事を決めた暗竜が叫ぶ

 

「ちょっと頭冷やそうか・・・?」

 

どことなく冷気を漂わせた光竜が怒りを表す

 

「貴様らはガレキの下が、お似合いだ」

 

とジャックが侮蔑する

 

「差別するのがそんなに上等かね?」

 

呆れたようにオールドキングが呟く

 

「ねぇ、貴方達はどれだけ殴ったら『気持ち良く』なるかしら?」

 

笑顔で語りながら傘をぶん回す幽香が語りかける

 

「許しは乞わん、恨みたければ恨めばいい・・・地獄で閻魔が待っているぞ」

 

冷徹な視線を向けながらホワイトグリント越しにジョシュアが遠まわしに『死ね』と言う

 

 

 

 

 

 

 

 

今の一夏には、世界……いや銀河一、否、宇宙一の心強き『友』がいる!

 

 

コウマ達の周りには醜い肉塊・・・生体兵器の残骸が残っていた。しかし、その光景に委員会メンバー達がにやりと醜い顔で笑った。

 

 

「そ、そんなもので倒したと思ってるのかしら?」

 

「我々にはまだ奥の手が・・・!」

 

だが、Jとルネは外をさしながら一言言った

 

「「なら、あれはなんだ?」」

 

その先には・・・ヒーローチックな鋼の巨人がさらに巨大な生体兵器をぶん投げている光景だった

 

『うぉぉぉぉぉぉ!!!プラズマホールド!』

 

「●●●●●●●●●●●!?!?!?!?」

 

言葉にできない叫びと共に地面に叩き付けられた生体兵器は痙攣し、動きが最初程の動きより鈍くなった

 

『ゴルディーマーグ!』

 

「行くぜ!システム・チェーンジ!!」

 

その声と共にゴルディーマーグと呼ばれた巨大な橙色の巨大ロボットが変形・分離し、巨大な右腕とハンマーになった。それは悪を……絶望を消し去るハンマーでもあった。

 

『ハンマー・コネクトォォ!!』

 

巨人は巨大な右腕を装備し、さらにそれを上回るハンマーを空高く振り上げた

 

『ゴルディオン・・・ハンマァァァァァァァア!!!!』

 

その叫びと共に鋼の巨人は、黄金の巨人へと変化した。その姿、眩しさは正に地上に舞い降りた黄金の太陽。その光に対して、生体兵器が触手で目と思われる部分を覆い動きを止めた瞬間、巨人は空高く舞い上がった。

 

『ハンマァァァァァァァア・ヘル!!』

 

巨大な右腕からエネルギーでできた釘のようなものを展開し、それを頭から突き刺した。

 

『ハンマァァァァァァァア・ヘブン!!』

 

そして右腕から伸びた釘抜きが、頭から刺さった釘のようなものをメキメキと鳴りながら抜き取った

 

『はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

そして釘が消え、残った小柄な玉は胴体のライオンの口の中に放り込まれた。その先には水色のコア・・・『ISコア』があった。そして右腕に持ったハンマーを体の後ろから全力で振りおろした。

 

 

『名を知らぬ生体兵器よ!光になれぇぇぇぇええええ!!!』

 

 

その叫びと共に生体兵器はハンマーに潰されて黄金の柱に飲み込まれ、消滅したのであった。そしてその光景をルネとJは揃って言った。

 

 

「「そっちの切り札は破壊神に光にされたけど?」」

 

 

さらに委員会メンバーは顔が蒼白になり遂には、ラファール・リヴァイブを一斉に纏った。次の瞬間、一番近い一夏を狙った・・・だが、彼女達は知らなかった。この時一夏が小さく呟いたことを……

 

 

 

 

 

 

 

「『IF─0002破黒』起動・・・!」

 

 

 

 

 

その瞬間、爆音と共に黒い光の柱が大気圏外を超えてでも見える程の高さまで登った。爆発が晴れて、周りのメンバーが無傷なのに対しラファールのパイロット達の姿は何処にもなかった。文字通り『この世から消えて無くなった』のだ。

 

 

そこに居たのは常世の闇を彷彿させる漆黒の巨大な『鋼の騎士』

 

それは一夏が自ら作り出したIF全身装甲元型2号機

 

IF-0002『破黒』

 

装甲は騎士を彷彿させるが、その装甲からはどす黒い粒子が溢れ出していた─────パイロットの心を映すかのように・・・と、そこで氷竜達から連絡が来た

 

 

『こちらビークル隊、人質を救助しました』

 

『マイクも逃走経路を抑えたもんね!』

 

『こちらボルフォッグ、これまでの犯罪データの回収を終えました』

 

 

最後にセレンからも作戦の終が告げられた

 

 

『全員の作戦完了を確認、帰還せよ』

 

 

お空達が近寄ってきた

 

「一夏・・・始まちゃったね」

 

「辛くなったらすぐに言ってね」

 

「あたし達はどんな事があっても・・・一夏、アンタを支えて見せてやるさ」

 

 

そして、一夏が呟いた

 

 

「ああ・・・これからもよろしくな」

 

 

装甲から溢れ出していた黒い粒子がその時だけオレンジ色に輝いていた




=次回予告=

ふむ。我……DIOだ。次回予告をさせて貰うぞ。

遂に始まった作戦名《Break of would》、世界に向けての洗礼は好調だな。

次はどうなるのか……それは私でも解らない。


次回=chapter2【IS学園】=


続き、待たずにはいられない!!


2015年1月29日文の一部を修正

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