~休止中~ ラブライブ!出会いが全てを変えた世界で 女神達の夢の囁き   作:文才皆無。

7 / 28
皆様、お久しぶりです!やってきましたね〜今年も七夕が!

流石に今年で終わるかなぁ〜なんて思ってた時期が私にもありました。ええ、無理でした。
もう、色々諦めの境地に達してしまった自分がいますよ。ははっ!

兎に角久しぶりなのではぁ( ´Д`)=3っとか思うかもですがお付き合い頂けたら幸いです。どうぞ!


番外編 七夕、繋がる星に願い届けて

家を出て走り出したその夜道には、暗闇が広がっていた。

なにも見えない暗い道には確かに恐怖を感じたわ。でもね?それ以上に私を埋め尽くしたのは一つの決意と…背徳感?だった。何時もチャイムが鳴れば家に帰る。そんな当たり前を破って私は外にいるんだと思うと高揚感で元気が胸に込み上げる。

それに…胸にある熱さが私にはついていてくれる。夢斗が見守ってくれている…だからきっと私は怖くなかったんだと思う。…なんて過ぎた今なら言えるわ。

本当は当時、無我夢中で謝りたいって気持ちだけしか見えてなかった。今振り返るから言えるってだけ

 

でも、それがどうって訳じゃなくて気づけなかった事にも目を向けられるようになった。ただその成長については後悔でしかなかったあの喧嘩のお陰なんだって思うの。だから今ならお母さんの言葉の意味もよく分かる。喧嘩して、だけど仲直りして…そうやって絆は固くなるんだって…

 

必死に、無我夢中で駆け抜けた私は彼女の家の前に立っていた。あっという間だったわ。気付いたらいたっていう位には、ね。

 

「………。っ⁉」

 

だけどいざ目の前にしちゃうと尻込みしちゃって踏み出せなかった。考えないようにしていた恐怖が顔を出す。

もし…謝っても許して貰えなかったら。

それが怖かった…。彼女の家のチャイムがいつもよりもずっと高いところにあるような錯覚を覚えた。どこまでも惨めよね…

大切なものを理解した筈なのに、それでも踏み出せない弱くてちっぽけ私…。そう考えた私は絶望した。でも…

 

「熱い…?」

 

そう、さっきもそう。胸が痛いくらいに熱くなった。それは誰かが…ううん、夢斗がなにかを伝えようとしているみたいに。それは私を叱責するかのようにか、それとも一人じゃないと私に教える為か…意識は胸の熱に移り、気付けば悪い考えは払拭されていて…直接言葉にしないで立ち直させる所は彼が私にしてくれるどこか不器用だけど心に染み渡るような優しさと慈しみがあるような気がした。

うん…二の足を踏むのはここで終わり!私は進むわ。だから見てて欲しいの。

 

手を伸ばし、チャイムを鳴らした。

 

さきほど感じた高いチャイムは目の前にあって、すぐ手の届く場所にあったの。何も恐れなくて良かったんだなって思った。でもそれ以上に心のどこかでちらついた逃げたいって気持ちに負けなくて本当に良かったって思った…。

 

鳴らしたチャイムはピーンポーン♪と少し間抜けた音が響く

 

「はーい!こんな時間に誰だろう?」

 

中から聞こえたのは件の彼女だった。一瞬体が強張ったけどもう逃げないって決めたから。逃げたくないって思ったんだったら貫き通さなきゃ私じゃない。逃げるだけだったら誰でもできる。私は私に嘘をつきたくないから!

 

「あの…ちょっといい?」

「え…?あ。…真姫、ちゃん?」

 

彼女は私がここに来るわけないなんて思ってたのかなしら?ポカーンと口をあんぐりと開きながら凄い驚いていた。そのまま固まって動かなく、私もどこか居たたまれない気持ちになってくる位に固まっていた。それは単に私が緊張してそう思っただけかもしれないけど、その時間は気恥ずかしかった…。

だって、私は誰かの家にお邪魔するのは初めてだったのよ!それも夜分に!迷惑かかっちゃうじゃない!普通だったら家で電話入れてからとかするわよ。

だけど、だけど…居ても立ってもいられないってなったのもこれが初めてだったから…それぐらいに大切な想いだって思ったから…。

 

「あぅ…そ、そうだ!ちょっとだけ待ってて‼お母さん達に伝えてくるから!」

「うん。待ってる」

 

彼女は我に返ったらしく、だけどまだ驚きで気が動転しているのか大きな声で応えてた。私もその大きな声に驚いたけど、なんとか平静を装うことが出来て良かった。今にも心臓が張り裂けそうな位に早鐘を打っている。でもその鼓動がこれは夢じゃないんだって教えてくれる。

夢や幻じゃない…あとちょっとで仲直り出来る。それを成すのも自分の力で起こした結果でなんだって教えてくれている

 

家に駆けて戻っていった彼女、家の中からその音が聞こえてくる。そして彼女の声も

 

「あのねあのね!今ね!真姫ちゃんが来てて、その…あの、えっと、あわわ」

「落ち着きなさいな。…真姫ちゃんを待たせてるんでしょ?それでたぶん今から出掛けるんでしょ?気を付けていってらっしゃいね」

「お母さんなんで分かったの⁉あ、待たせてるんだった!ありがとうお母さん‼行ってきます!」

 

聞いてしまった彼女とお母さんの会話。

それは何処か私とママの会話にも似た物があって…母と言うものの凄さを改めて認識させられた。言葉にしなくてもその意図を理解してあげられる…そんな優しさ。

私もいつかママのような母になれるかな?旦那様と結婚して、子供が出来て…それでママみたいに支えてあげられる人に私もなれるのかな?……べ、別に旦那様のことなんて考えて無いわよ‼そ…そりゃあ、どうせ愛し合うなら温かくて強くて、優しい人で間違えたらちゃんと叱ってくれるようなそんな旦那様がいいけど!だけど誰なんて考えて無いったら考えてないの!

私は不意に脳裏によぎった彼の顔を払拭するため首を激しく横に振る。そして、ガチャっと扉が開いた音が聞こえた。そのせいで、その行動が見られたんじゃないかと余計に顔が熱くなるのを感じた。

 

「真姫ちゃんお、お待たせ。」

「待ってないわ。大丈夫にょ」

「にょ?」

「なんでもないわ…」

「…真姫ちゃん顔真っ赤っかだよ?いい間違い位誰でもあるよ!私なんて皆の目の前で思いっきり噛んじゃったし‼」

「…そう、なんだ。ありがと」

 

知らないように振る舞っちゃったけど、私はその事を知っている。それはクラス代表に立候補したときで、その言葉が気遣いなのも分かってる。でも、どこか気恥ずかしさがあってちゃっと言えてないありがとうにもどかしさを抱く。…あと、詳しく聞かないでくれたことに対してのありがとうもあったんだと思う。

 

「少し散歩しましょう?何時もの公園でも」

「何時もの…うん!」

 

いつもの…その言葉に色々な想いが混じっていた。ずっと一緒にいられなかったのに…それなのにいつもというのは少し変だけど、それでも私達にとっては何時もの遊び場なのだ。ただそれだけ、なのに複雑な気持ちになる。

ただ、誘っただけ…それなのにどうして悲しい気持ちに、嬉しい気持ちに、楽しい気持ちに、懐かしい気持ちになるのだろう…。私達はなんで喧嘩なんてしてしまったんだとうって…。

 

公園まで着くのに大した時間はかからない。その間私達の間に会話はなくて、明るくもなく暗くもない…そんな中途半端な空気が流れてる。互いが互いに何を話していいか、それが掴めずずっと切り出せないでいる。もどかしい。

 

この街は電気街であるため至るところに街灯があり、電気屋の明かりが照らし空が白んでしまい小さな光は消えてしまい見えづらくなる。だけど、そんな夜空にも星が3つだけ浮かんで見えた。線で結べばそれは三角形になって…私達のことみたいだった。

もしそうなら夢斗さんは私と彼女を繋いでくれる架け橋になってくれたっていうことよね?…まあ違うでしょうけどそれはそれでロマンチックで良いなぁって感じたらまた胸が温かくなった。この胸の温かさの正体…それをいつか見つけられたらいいなと締めくくり視線を落とし、彼女と向き合う。

 

 

「この公園…私は来るの久しぶりなの。」

「…え?」

「ここに来るときはいつも貴女が隣にいる時だけでそれ以外だと来ないの。だからここに来たのは久しぶりなのよ」

「そ、そうなんだ…」

「あのね?…もうそろそろこの喧嘩やめにして元の関係に戻りたいなって……ずっと、ずっと思ってた」

「っ‼」

「私も…貴女もお互いに傷付いて仲が良かったって事実を無視するように目を逸らして…そんな関係になってしまったのは全部私のせいだった」

「ち、違うよ!」

「ううん。違わないわ。私ね?貴女が仲直りしようとしてたことをある時知っちゃったの。だけど私は意地っ張りで臆病で…貴女をまた傷付けてしまうかもっておもうとずっと怖くて…そして、そんな言い訳して目を逸らしてた。」

「そんな事いったら私だって真姫ちゃんは悪くないのに羨んで妬んで…自分が悪いのに真姫ちゃんに当たって酷いこと言っちゃったんだよ!私がもっと自分を理解してたら喧嘩になんてならなかった。」

 

昔の私と彼女にはなかったのは本音をぶつけ合う事。仲が良いんだから気持ちなんて言葉にしなくても分かってくれるよね?なんていう独り善がりの身勝手なエゴ。だけど、今はこんな痛感してるのにどうしてか私達はそれが出来なかった。だから傷付けて、傷付いて…離れ離れになってしまった。だからこそ仲直りして本音をぶつけ合って、自分の中をさらけ出して仲良しこよしの友達から分かり合えて本音を言い合える親友になろう

 

「私が悪かったっていうのは譲る気はないわ。」

「わ、私だって‼」

「ふふ、だからね?どちらも悪かったんだってことにしましょ?悪かったなら謝って治しましょう。私も、貴女も。」

「じゃ…じゃあまた友達になってくれる…の?」

「それはダメよ」

「え…えぇ⁉」

 

酷く困惑したような顔をする彼女がどこかおかしくて…冗談を言える仲というのも温かい関係なんだなって今なら思える。どこか冷めていた私を溶かしてこんなにしたんだから友達程度では許さないわよ。

だから私達はー

 

「これからは親友よ」

「…あ。そっか親友か…酷いこと言ったのに…なのに真姫ちゃんは許して、私を親友って言ってくれるんだ…ひっく…うぅ…まぁきちゃぁぁぁん!」

「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよ!そんなに強く抱き締められたら…い、痛いじゃない。」

 

そう言ってから気付いた。抱き付く腕が震えていたことに…。

彼女は今も顔をグシャグシャにして泣いていて、ずっと後悔していたんだ。長い間、平気な振りをしてたけど怖かったんだ。私と同じだったんだ…。

そう思ったら、私も流しきったと思っていた涙がまた込み上げてきて…止めどなく溢れ出す。

 

 

「ごめんなさい!…ごめんなさぁい…あぁぁぁああ」

「私も、私もぉごめん、なさいぃ」

 

夕闇が支配する夜の公園の街灯に暗く照らされ私達は抱き付きながら涙を流して謝り合うのだった。静寂に私達の声は染み入るが私達の耳元には永遠とその響きは続いていたようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すっかり真っ暗だね」

「そうね。…じゃあ、戻りましょうか」

「うん。」

 

まだ目が赤いのだけど泣き止んだ私達は言葉短くそれだけ言うと彼女の家の方に向かい歩き出す。私は止まりがちになる彼女の手を引く。

何故だろうか…仲直りしたのに彼女は浮かない顔をたまにする。私には分からないけど、握った手を見て力を合わせれば何があってもどうにかなる…と、そう思ったので深く考えなかった。

 

手を繋いでいる私は星と星を繋ぐ星座のようだと思ったらさっきの考えがまた脳裏に過りもう一度空を見上げる。

さっきの三角形は変わらず輝いていた

 

 

「不思議よね。」

「…え?」

「空を見上げたらああして隣にある星と星だけど、実際には何億後年と離れてるのよ?出会えないってくらい遠く離れてるのに私達には今見えてるように手が届くんじゃないかって位置に見えて…それで星座として繋がり続ける。ずっと遠くても繋がっている…。それが見えなくなったって‼それってなんかロマンチックじゃない?」

「そっか…そうだよね。うん、うん!」

 

私は空の三角形を握った手のもう片方で指差して星に見惚れる。彼女も私と同じように星を見上げる。

そっと盗み見た彼女の横顔にはさっきまであった曇った浮かない顔は晴れていて清々しい笑顔で星を見ていた。良かった。

そして私はもうひとつの用事を思い出し話し出す。

 

「ねぇ!今日って七夕じゃない?だから家でも七夕を祝いましょうって事になってるの。もし良かったら貴女も、貴女のママ達も呼んで一緒に祝わない?」

「え?いいの?」

「大丈夫よ!だってママが呼んで来てって言ったんだもの。それに私が貴女と一緒に祝いたいから誘ってるのよ?」

「そっか!じゃあお母さんに聞いてくるね?私も真姫ちゃんと一緒におんなじ星が見たいもん!」

 

 

そう言って貰えて貰えて私も嬉しかった。私も彼女と一緒に見たいなって思ってたから。それから私はママやパパからしてもらった星のお話や少しまだ仲直りしたばかりで凝りが残るものの喧嘩中にあった出来事など二人でして歩いた。

まだ喧嘩前のようにとはいかないけどそれでも時間がそれを解決してくれると思うわ。

 

 

 

 

 

 

そして彼女の家に着いた私は玄関の前で待っていた。

聞いてくる!って言って急いで中に入って行った。もう少し落ち着いても大丈夫なのに…それだけ七夕が楽しみなのかしら?もしそうなら私もうれしいわ。

 

中からは彼女とお母さん、それからお父さんと思われる男性の声が聞こえた。話の内容までは聞こえないけど彼女の興奮したような声は分かった。

…仲直りしに来た時と同じ状況に少し笑ってしまった。

 

なら、また落ち着きなさいって言われて待たせてるんでしょうと諌められるのかしら?それはそれで彼女らしくてどこか気が抜けてしまう。

だけどどこか手元無沙汰で私はまた空を見上げる。

 

星は暗いところでより輝く。まるで暗いところを照らそうとするみたいに、暗い気持ちを晴れ渡らせるかのように。

私にとってお星さまは夢斗…そんな気がする。

そう思いながらボーッと眺めていたら白鳥座のデネブの付近から一つの光がベガとアルタイルの間を抜けて行った。

流れ星だ…

 

流星群以外で初めてみた…

 

その流れ星は夢斗がお疲れ様と言っているような気がして私はここに来てやっと、仲直りが出来たんだって自覚することが出来た。肩の荷が降りたからかなんだか力が抜けてきて私は家の塀に寄り掛かる。七月の夜は暑く、昼間のじっとりとした暑さがまだ残っていて風が生暖かく頬を撫でるその感触と髪を優しく梳くように吹き流れていく。

風はそのまま上へ上へと行ってしまったが、やはりその感触は撫でられたようであり、心地好さが残っていた。

 

…ねえ、これで良かったのよね?

仲も元通りに出来たし、私も甘えるという事を覚えた。これが貴方の教えてくれた物の先にあった答えで良いのよね?

 

なんて…返ってくることのない疑問をさっき飛んでいった風に問い掛けるのだった。

 




あいも変わらずもうこれで終わってもいいような感じにはしてますけど続きますからね?
私はグダグダ野郎なんでまだ続きますからね

あとがきが少し辛い…というか最近ですね…ラブライブ!見てるとこの作品の事がチラついて結構胸が痛いんですよ……。じゃあやれよっていわれたらそれで会話終わっちゃうんですけどね〜。

兎に角頑張ろうとは思ってるんですよ(頑張るとは言ってない)…そんなんなんで余計に酷いという…クスン

リメイクとかも一応考えて見たもののクオリティーが明らかに下がるというデメリットが酷くて…結果お流れです。文才が欲しい…やる気がホスィ…休みがほしい…ニート生活に憧れるぅ…はい。冗談です


また、次話でお会いしましょう〜。
夜まで楽しみにしててね?ではでは〜

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。