~休止中~ ラブライブ!出会いが全てを変えた世界で 女神達の夢の囁き   作:文才皆無。

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皆様御早うございます、文才皆無。ですよ?

どうもです。お久しぶり…とでもいえばいいのでしょうか、そんな気分になります。

最近はずっと小説を書いているためにどれがどのストーリーだったのかとごっちゃになるときがあります。整理が出来てない証拠ですね…。


今回のお話は久し振りの主人公サイドですよ?
メインが海未ちゃんのような気もしますが…。

あとは後書きにて細かな詳細を捕捉させてもらいましょう。


では、お楽しみ下さい。どうぞ!!


12th 思い出と地獄絵図

 side 夢斗

 

今、起こった事を少しダイジェスト風にして聞いて貰いたい。先ずお昼前に穂乃果が廃校の話を持ち出した時に覚悟を決めていたのだがなぜか空振りに終わった。これは予想外過ぎて唖然とした。

なら久しぶりの休暇だと意気揚々として後ろに向くと何か知らんが女の子がキョロキョロしている。

女の子と目が合う。休みが嬉しくて期待していたのに…とショックになる俺が崩れ落ちる。

 

女の子は昔何処かで見たことがあるような茶髪をしていた中学生位の身長をしていて、目が合うと躊躇いなく此方やって来た。

 

取り敢えず自己紹介をして気軽に話し掛けてみた。

 

女の子は名乗らずに直ぐ質問をしてくるので名前が分からなかったが応答を返す。それを幾らか繰り返すこと数分、やっと俺の事を信じてくれたらしかったみたいで短く雪穂と名乗る。この子を一目見ての感想は the 最近の女の子で、気の強そうというイメージだった。

だが、それも勘違いだと自分を直ぐに改める事になった。

 

雪穂が何かを隠していることに気付きそれを爆弾処理するように丁寧且つ慎重に刺激しないようにつつくと簡単に教えてくれた。その内容は自己主張を優先してしまいがちな所があって、相手を想っているのにキツく当たってしまう事があるという物で、本当は力になってあげたいのに感情的になってしまい姉と口論に発展し、酷い事を言ってしまった…。

 

まぁ、何て言うか簡単に言わせてもらうなら雪穂はツンデレで感情の吐露が不器用で誤解され安いことが悩みという事だ。

 

俺は彼女が本当は優しくて人の事を気遣える良い子であるのに周りに勘違いされやすいけど物をハッキリ言ってしまう…というイメージにガラリと変わっていた。

なんというか…こういう子が増えた原因は間接的であれ直接であれ、子供に向き合えない大人が増えてしまった事にあると俺は考える。

 

というのも寂しいと思う気持ちを我慢してしまうような環境にしてしまう事がいけない。この子は大丈夫という親の安易な接し方というのは子供の純粋な気持ちや思いを少しずつねじ曲げてしまう傾向があって、結果雪穂のような甘え方が分からないというこういう現状を作ってしまうのである。

 

 

…実に嘆かわしい。

 

 

とはいえ、最も酷い前例もいたので対処方法がよく分かっている。その前例の子には先ず小さな事から甘えてみる努力をさせ、最終的には一つの我儘を言わせることで家族間の仲を回復させることにより解決した。

 

たぶんその子は今、高校一年生になっただろうという位のはずだが当時は大変だった…。毎晩献身的に敢えて愚痴を言わせるようにして感情的になれるようにした後で願いを言いやすくするために趣味を探させたり…まぁ、色々と試してみたんだっけな。結果それが正解だったみたいで才能が芽吹いて後はスルスルと本人の望むままに花咲いた訳だったんだっけな。

 

おっと、思考が脱線したみたいだな。

もうダイジェストとかメンドイんで通常の状態で言わせて貰おうかな…。そんで雪穂の話だが、気付けば勝手に解決していたらしい。

 

彼女曰く、話したらスッキリしたとの事。描写はしないが、まあ…彼処まで不満不平をぶちまけるように話したら嫌でも心残りは無いだろうな…。あれでまだ在るとか言われてたらそれこそ逃げ出すぞ?

…というかんじで、ひたすらに話す雪穂に相槌を打ちながら説教を聞かされる感覚で永遠とも感じる時間正座してました。何あの子…結構怖いんだが…

 

 

そうしてお喋り少女雪穂との邂逅を経て無事帰宅してもらった後が本当の問題でだったわけなんだが…。

 

 

 

「聞いてるんですか!?」

「私も詳しく聞かせて貰わなきゃ困ることが一杯在るんだけど?」

 

今、俺の目の前には二人の修羅がいた。言い換えるとしたら羅刹もしくは…いや、鬼すら裸足で逃げ出すような素(無)敵な笑顔の少女達です。

 

始めにやって来たのは戸惑いながらもオドオドしていた筈の黒…というより濃紺と言えばいいのか、兎に角青色がかった長い髪を腰まで流しているストレートヘアーの女の子で初めて見る人だと思い自己紹介をすると豹変した。大声を出したと思って心配になり顔を覗き込んだところ彼女の拳に沈められ流れるような動作で今のようなことになり、正座させられていた。

その際、何度か遠くで声がかけられていたが正座させられていた為に動けずにいると少しして絹糸のような金髪を後頭部で一つに括ってすら肩に掛かる長い髪の気の強そうな知り合いの子が怒りながらやって来て合流。そしてさらに修羅場となり、爆弾続出。引火しまくりの爆弾発言により修羅達の矛先が此方に牙を剥き始めると逃走を目論むも失敗し、悪化した。

 

以上が俺の夢(最早悪夢)の中で行われていた現状でした…。

 

「あ、あはは?」

「「笑って許されるとも?」」

「デスヨネー…」

 

一人は毎度お馴染みの金髪少女、絢瀬 絵里ことエリーチカなんだけどもう一人は思いだせん…。向こうは此方のことを知ってるようなんだが何分こっちはヒーローごっこをしてから長いもんで思い出そうとすると凄い数の人を思い出さなきゃならないという訳で…。

 

「それであの話って本当なの!?」

「何故私の前から消えたんですか!!」

「同時に話さんといて下さい…。エリーチカは主語を言え。そしてもう一人は自己紹介してくれると嬉しいんだが?」

 

うん、よく頑張ったよ俺…。怖いの我慢して平静を装って声も震えて無かった…。よく男としての尊厳を守った、俺!!

俺は平静を幾ら装っても精神に刻まれた本能的恐怖というのは仕舞えるものでは無かったらしく、足が生まれた小鹿の様にプルプルして震えていたらしい。

うん、それが無意味であっても女の子の前では情けない所は極力みせないようにしたい…。穂乃果についてはノーコメントでノータッチの方向でいこう。

 

「それもそうね…じゃあ園田さんが先でいいわ。場合によっては私の言う内容も増えそうだもの。」

「そうですか…。ではその言葉に甘えさせて頂きます。」

 

本人ソッチ退けです…。俺に権利という物は無いんでしょうか…?言おうとした瞬間にエリーチカさんが睨みます…。どうやら拒否権すらないようです。というより然り気無く心を読まれた…。

そして何やらエリーチカと青髪少女は知り合いらしいね。園田って名前らしい。

 

「私は園田 海未です。…昔私が小さかった時に夢斗さんに悩みを聞いてもらって家族一同で救ってもらったんですけど…覚えてませんか?」

「ううーん、海…海…家族ぐるみ…」

「ダメ…ですか…?」

 

園田海さんは罪悪感をこれでもかってほど抱くような目で更に上目遣いされ、心が痛くなってくる…。海、なんて名前なら思い出せそう何だが親とか込みで救ったとなると思い浮かばないんだ…。どれだけ記憶を探るが引っ掛かるような物はなかった。

 

「そう…ですか…。思い出すようなら教えてください。私、待ってますから」

「ぐっ!!う、その目をされると非常に弱ってしまうんだが…あ!な、なら!!その当時俺がなにやったかとか教えてくれれば思い出せるかもしれない!」

 

苦肉の策として提案した事は案外海さんの中でも納得のいくものだったみたいで静かに目を閉じ、思い出そうとしてくれていた。それはそれでありがたかったのだが隣の子はそれを気にいらないのか無言でジーっと俺を見ながら精神的な攻撃を加えてきていた。もしかしたら何かを言おうとしているのかもしれないが怒っているが為の恨み言関係だろう。

そう判断した俺は全力で目を反らして海さんの返事を待っている。

 

「夢斗さんは昔小さかった私が泣いていた所に颯爽と現れてくれました。夢の中で貴方はワザワザ膝を付いて目線を合わせながら自己紹介しました。その後は泣き止まない私が涙が引くまでの間ずっと隣に優しく接してくれて…兎に角嬉しかった。私の愚痴を真剣に聞いてくれて…頭を撫でてくれたときの言葉は忘れてしまっていた時でも覚えていました。…お父さんが言うには夢斗さんに怒られ、親失格とまで言われて気付けたと感謝していました。父に代わってお礼を言わせてもらいます。」

「う、うーん…。親失格か…。」

 

頭まで出掛けているような気がする。だがまだ何かピースが当てはまらない。

それが何なのか分からない内は思い出せる気がしないんだよな…。

 

「海…ウミ…うみ…渾名じゃないよな?」

「海未っていうのは私の本名ですよ?」

 

どうしてそんな質問をするのか分からないという顔をする海さんに『そうか…』と返したが、正直これでお手上げだった。最後に思い出したのは全て当てはまる唯一の奴だったんだがそうなると違うみたいだ…。

まあ、あんなキラキラネームみたいな名前だったら直ぐ分かるか…

 

俺はどうしようもなく、諦めムードを醸し出していると今まで静かになりを潜めていたエリーチカが思い出したような顔を作ると海さんに質問をしていた。

 

「そういえば園田さんの名前って少し特殊だったわよね?」

「どこで調べたのかは知りませんが、そうですね…初めて私の名前を見る人は大体うみみって呼ばれますよ。」

「らしいわよ?これでどう?思い出せたかしら?」

 

あはは、そこまで言われたら分かるよ。うん、ウミさんは知ってる人だったみたいだ。でも…

 

「俺の勘違いかよ!!ウミちゃんって渾名じゃなかったの!?てっきり海未(うみみ)が本名じゃなかったのか!?」

 

思わずツッコんでしまったがそれは許して欲しい。だが余りにも残念な結果だったために納得がいかない。もう考え損だっていう位残念だったのだから。

 

「え!?じゃ、じゃあ只の思い違いだっただけで覚えてくれていたんですか!?」

「…そうなるな。というより忘れにくい体質なのか、ある程度はあった出来事を忘れないみたいなんだよね。それと直ぐに出てこないですまなかった。あれから時間も経って成長したみたいで気付けなかった…ゴメン。」

 

 

俺はどうしようもない勘違いをしていた。海未ちゃん本人にしてみれば自分は知ってるのに向こうは知らないというのもすごく悲しいものだと思う。虚しくもあったかもしれない。俺の謝罪はその悲しみ対してのゴメンだった。

海未ちゃんは謝った事もあり、許してくれたみたいで怒っているような雰囲気を仕舞ってくれた。そういう経緯もあり雰囲気を変えるために幾らか軽口をいうことにした。

所謂、世間話というやつだ。

 

 

「うん、そりゃあ気付けないよ。あの時も十分可愛かったけど今じゃあ大分変わって美人なんだもんなぁ。性格の方は少し強くなったみたいだけど雰囲気も落ち着いたみたいだし…うん。ホント美人になったよ、海未ちゃんは」

 

 

 

この発言は空気が読めていなかったらしい。

 

空気が一瞬にして固まったからだ。なによりエリーチカの俺を見る目が怒りから呆れに替わり、ゴミを見るような冷たい瞳になっていた。

海未ちゃんにいたっては反応すらかえしてくれなくて思考が停止したみたいで動かなくなったと思ったら次の瞬間には目の前から光の粒となって消えてしまっていた。

 

「えっ!!?この状態で放置ですか、海未ちゃん!?ちょっ、逆に恥ずかしいんですがっ!!」

 

目の前には一匹の阿修羅だけが残っていて止めてくれる人はいず、今後を考えると震えが止まらなかった。

 

 

 




今回のお話は夢斗君が最初から最後まで正座しっぱなしなお話でした。ちょっと報われないような気がしますが私の嫉妬ではありませんよ?(棒)

いいんです…頭いい設定をしてしまったのは私自身何ですから…アハハ。


そして捕捉の時間がやって参りました!
エリーチカさんのお話は次回に持ち越しにしまして、海未ちゃんです。
先ず、夢にやって来た背景ですが今までのお話にあった記憶の中の人(夢斗君)について親に尋ねてみた所余計に分からなくなり悩みすぎてしまったことが原因になります。

そして夢から覚めてしまった理由としては褒められて嬉し恥ずかし勘違いによる海未ちゃんの中の感情のメーターが振り切ってオーバーヒートしてしまい目覚めてしまった…という事になります。勘違いというのは憧れていた人にべた褒めされ、少なからず良いように思われてゴニョゴニョ…みたいな思春期特有のアレです。

たぶん入れなきゃいけないような捕捉はこんなものでしょう。
では短いですがこの辺でおいとまさせて頂きますね?

今回のBGMは海未ちゃんのソロ曲のアレでした!

皆様の一日が幸せになるよう祈っています。お読みくださりありがとうございました!!



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