~休止中~ ラブライブ!出会いが全てを変えた世界で 女神達の夢の囁き 作:文才皆無。
一話の展開とキャラクターの心情について日夜考察を続ける文才皆無。です。
今回は前回に出番が少なくなってしまったアニメの主人公、穂乃果ちゃんを前面に押し出し暴走させました!!それこそタイトルの通りになるようにです。
原作をブレイクするために事前に穂乃果ちゃんにはμ'sメンバーと知って貰いましょうの回でもあります。アニメと少し変わり、ちょっとだけマンガに近い仲の良い関係を作りたいというのは私の願望でございます。
シリアスは気付くとシリアルになっていました…が、私の理想形態です。
では、お楽しみくださいませ!
side 穂乃果
スキップしながら教室に戻ると海未ちゃんとことりちゃんがキスしようとしていたのには驚き過ぎるあまり一周回って冷静になっちゃった。
それは私の勘違いだったから良かったけど本当にビックリした…。いくら音ノ木坂でも女の子同士のカップルなんて聞いた事も無かったからどう対処すれば良いのか分かんなくて思わず考えてる事が口から出てしまっていた。
今日は色々在りすぎて忙しない1日になりそうだね?
「そういえば穂乃果ちゃんはお母さんと何か話してたの?」
「理事長さんと大した話はしてないよ?
謝ってもらったり教員としての務めについて話したりしたぐらい?…あ、でも頬っぺが緩んだ理事長さんの姿は見れたよ!やっぱ、ことりちゃんのお母さんなんだなって感じたなぁ」
その言葉に嬉しそうにすることりちゃんは照れ臭そうにしていた。ことりちゃんって結構お母さんっ子だもんなぁ…そう言われたら嬉しいんだね。
私ならもしお母さんに似てるって言われても『そう?』で終わっちゃうだろうな…。たいした孝行娘じゃないね。…どうせならあんまり日頃の感謝もしてないし今度『ありがとう』だけでも言っておこうかな?
「そういえば私が教室に入る時って何の話をしてたの?」
「海未ちゃんに肩を掴まれてたときだよね?絵本のお話をしてたんだよ…ほら!昔三人でお母さんに読んでもらったあの…」
「えっと~…んん?どれだろう…ことりママって結構私達に読んでくれたような…ん、まあいっか!!実物を見れば思い出せるよね!」
ことりちゃんが微妙な顔をしてたけど気にしない気にしない。
「って、話を聞いていますか?」
「え"っ!?」
「その『え』は何に対しての『え』ですか?」
「いや、えっと…穂乃果バカだから分かんないや。あはは…。戦略的撤退っ!!」
私は戻って来たはずなのに何故か教室を出ることになっちゃった…。
海未ちゃんの目がキラキラっていうか、ギラギラというかとにかく少し怖かった。私が作り笑いした瞬間の雰囲気が怒ってる時のお説教モード海未ちゃんになりかけてた。
穂乃果だって基本的に自分に非があるようなら大人しく怒られるけど今回だけは絶対に悪くないって思う。それにあのままだったら他の子に囲まれて何かされそうな空気だったもん。これは流石に穂乃果が正しい筈だよ!?
「こらー、待ちなさい穂乃果!!しっかり分かるように説明しなさい!」
「う、海未ちゃんだぁーーー!!?」
何故か全力の海未ちゃんが後ろから追い掛けてきていた。それも全力に近い早さの速度で、だ。
今の海未ちゃんは鬼気迫るものがあり本物の鬼と言われたら頷いちゃう位の恐怖だった。捕まったら…と考えた瞬間に海未ちゃんに負けない位の速度が出ていた。
私は二階にあるこの長い廊下を走りきり、階段を駆け下りて一年生がいる階の廊下をまた全力で走っていた。
「ごめんなさーい。廊下の一年生ちょっとどいてーー!!」
「穂乃果が止まればいいんですよ!!」
「それは無理っ!!」
一年生は私と海未ちゃんの大きな声で直ぐに退いてくれたが何だ何だと教室のドアから頭を出して私達を見ていた。その顔には例外なく驚きが見てとれる。
少しだけ動物園の動物の気持ちが分かったような気がする…。でも、こんな事では分かりたく無かったよぅ。
教室の横を走り抜ける時にイベントかな?とかレクリエーションのいっかんじゃないかな?なんていういろんな声が聞こえたけどその中で三人の声だけ妙に耳に残った。
「凄いにゃ!!きっと今の先輩、陸上部の人にゃ!!」
と、ショートヘアーの活発そうな語尾がにゃの女の子。
「ふぇーーー!!?何、何!?」
と、教室から廊下まで押し出された気弱そうな眼鏡の女の子。
「落ち着きないのかしら?ほんっと意味分かんない!」
とは、赤い髪の辛辣な言葉の重力を無視したような髪の女の子。
この三人だった。
全然違う三人だけど共通点があった。それは三人とも声が澄んでて綺麗な声をしていたから耳に残ったんだと思う。アンバランスな三人に何故か調和が生まれるような気がすると穂乃果の勘が告げていた。
って…呑気に考え事何てしてる場合じゃ無かった。緩めてしまった足に再び力を入れ直し引き続き走り出した。
ほんの少し追いつかれそうになりながらそれでも気にせず走る私は階段を上がり、今度は三年生のいる階までやって来た。
恐る恐る背後をみると…
「逃がしませんよ!大人しくお縄に着きなさい!!」
「まだまだ元気だぁ!!?」
穂乃果は疲れてきているのに対して流石は弓道部のエース。体力が尽きることなく追いかける。
三年生ともなると落ち着くのか廊下には生徒があまりいない。
気にせず駆け抜けようとすると視界の端に三年生の教室に一年生が映った。黒髪のツインテールの小型な子はその子よりも大きな体格の長い黒髪を襟足付近で結う豊満な胸をした女性に何故か胸を揉みしだかれている。
…姉妹、かな?もし私が雪穂にあんな事したらぶん殴られそうだけど…絆の形も沢山あるんだなぁ…。
そんな事を考えながら余所見していたからか少し反応が遅れてぶつかりそうになってしまう。相手の人は金色の絹糸のような髪をポニーテールにした日本人離れした顔立ちの綺麗な女性だった。
「す、すいません!!」
「え、え…え?」
「穂乃果!?」
「うあー…本当にすみませんでした!!では先に急ぎますのでー!!」
実際ぶつかりはしなかったが呆けているようなでしっかりしているのに何処か抜けている印象のその人を置いてまた走る。
海未ちゃんが後ろで謝っているのを見て苦い思いをする事になったが後で私もしっかり謝らせて貰うことにする。海未ちゃんにも…だよ?
私はまた階段を駆け登り最後の終着点に着いた。扉を開け放ち疲れた足に最後の渇を入れ、屋上の真ん中まで歩く。
肩で息をして乱れる呼吸を整えようとするが全力で走り続けただけあり、直ぐに収まる気配はない。
「はぁ…はぁ…ぜぇ…ふぅ…」
立っているのすらキツくなってきたから地べたに寝そべるように仰向けに倒れる。こんなにハードな運動するのって久し振りだったよ。昔は全力でことりちゃんと海未ちゃんと遊んで疲れたら寝る…っていうのが毎日の日常だったっけ?
「あ、太陽が気持ちいいなぁ。それに雲が良く映える位の綺麗な海色の空だ。」
「やっと追い付きましたよ、穂乃果。」
扉の前で立つ海未ちゃんが静かに見下ろしていた。
呆れるように溜め息を一つ吐くともうさっきまでの変な雰囲気を霧散させ私の横に腰をかける。
私もあんまり話したくなかったけどそれなら仕方ないって諦めて白状しよう…。
「うっ…あのさ、海未ちゃん…」
「…穂乃果、別に私は怒ってるわけじゃないんですよ?」
「えっ!?」
じゃあなんであんな鬼気迫る顔で追いかけてきたの?なんで説教なの!?なんで?
疑問が頭を埋め尽くす。
「私は穂乃果に気になる殿方がいるって言ったときに気になったのも事実です。だけどそれは二の次だったんですよ?
私はまず穂乃果に怒りを覚えたのは何で相談してくれなかったのか、なんです。話しづらい事だったのかもしれませんけどそんなに悩むんだったら直ぐに相談して下さいよ…。私もことりも寂しかったんですよ?」
海未ちゃんが結構良いこと言っているのは分かるが意味が分からない。確かに昨日までは悩んでいたのも事実だけどの何でこのタイミングで相談なんだろ?
それにその悩みも穂乃果自身の事だし…その言い方だと…あ!?
「待って!!私、その人の事で悩んでたんじゃないよ!?」
「…いいんですよ?気を使わなくても。」
「そういうのじゃないよ!!私自身の事で悩んでたんだよ?その人と会ったのだって今日だよ!」
「ほう…では貴方は寝坊した挙げ句に好きな人に会っていたという事ですね?」
ヤバい…どう説明しても詰んでるんだけど!?これってやっぱり避けられないの!?折角海未ちゃんが許してくれたのに!?
「クス、もう…冗談ですよ。穂乃果がそんなに話したくないなら話してくれるまで待ちますから。」
笑う海未ちゃんにホッとしながら又空を見上げた。
あー、温かいな…。
「寝たら怒りますよ?」
「うん、でもこんなに気持ちいいとそれ以外が馬鹿らしくなちゃうよー」
「…まったく、相変わらずですね。…ですが確かにここまで快晴ですと気が抜けちゃいますね…」
「でしょー?」
息も整ったし、身体も大分楽になったもんね!これで次の授業も頑張れるね!!
私と海未ちゃんはお互いに笑い合いながら空を見上げる。私も体を起こして立ち上がり海未ちゃんと一緒に屋上を後にしようとした。
キーンコーンカーンコーン♪
「「あ!!?」」
私と海未ちゃんはこの後急いで教室に帰ったけど先生に怒られた挙げ句、音ノ木坂学園内で噂される程に有名になりました。
~その日の休み時間の出来事~
「そういえば私って勉強出来ないけど大丈夫かな…」
私は思い出したかのようにポツリと呟いた。クラス内では海未ちゃんとことりちゃんのお陰もあり穂乃果からアクションがなければ穂乃果の話には不干渉という方針になったみたい。
本当に頭が上がらない。穂乃果の自慢の幼馴染みです!
「いきなり何ですか?穂乃果から勉強という単語が出た時点で私には驚きですけど…」
「流石に言い過ぎじゃないかなぁ…」
「ことりは穂乃果に甘過ぎです」
何故か私の話はソッチ退けで会話が展開されていく。そんな所に既視感があり、それはまるで私の話をしている筈なのに白熱していくお母さんとお父さんの会話みたいだった。
あれって結構辛いよね…。私の話なのに会話に入りづらい癖に何処かに行こうとすると怒られる。…どう対処するのが正解なんだろうね?
そんなことを考えている内に会話は終わっていた。
「それで何で勉強の話になったの?」
「どうせ穂乃果の勘違いですね…」
「えー!?だって廃校って事は学校が無くなるってことだから別の高校に入るんでしょ!?受験とか編入とか!!」
「やっぱりそうでしたね。」
「あはは…」
呆れるように残念な物を見るように見る海未ちゃんはちょっと最近非行気味だと穂乃果は思うんだよね。
「海未ちゃんとことりちゃんは成績いいからいいよー、でも私なんか…うぅ…」
「穂乃果ちゃん落ち着…」
「落ち着きなさい。今在学中の生徒が卒業するまでは無くなりません。」
言葉をかぶせられてムッとしてることりちゃんは可愛かった。
そういうの良いよね。穂乃果も真似してみれば夢斗君に簡単に甘えられるかのなぁ…
「…え"?そう、なの…?」
涙が引っ込むぐらいに何を言ってるのか分からなかった…。呆然としてとりあえずとしてまばたきをしておいた。
毎度ながらお疲れ様です。
最近体が不調気味で更新速度が下がっています。というのも原因の一つではありますがもっとも大きな問題としては学校が三者面談で午前中終わりだったのが現在では帰宅が6時になってしまうのがネックになってます。
今回のお話で穂乃果ちゃんにお母さんとお父さんの件をしましたがその三者面談での実体験を元に言って貰いました。
学校ではノートをとるだけで専ら友達との交換小説のようなものを書いていますのでマトモに授業は受けていません。今回の中間テストでは一科目だけ赤点とりましたので危機感だけは持っています。只持っているだけで行動にはしませんけど…。
それが私なんです。
友達との会話も末期かと思う時がある私は文章を書きすぎてキモがられます。
学校のノート以上の文字数が埋まる小説用ノートがたまに悲しくなります…。これって一般公開だけは絶対にしないと決めてるのになんでこんなに埋まるんだろうなぁ、うふふ…ってなります。
そして遅れながらの感謝ですが、評価をくださりありがとうございます。これを励みにより一層力を入れていく所存であります!!
では、また次回お会いしましょう!
お身体お気をつけください。私もこのあと手袋とマフラーでも買ってきます!
無免許な私に不必要な車の部品は買いませんよ?
…ありがとうございました!!