~休止中~ ラブライブ!出会いが全てを変えた世界で 女神達の夢の囁き 作:文才皆無。
本当にお久しぶりですよ~…。スイマセン!!
怠慢とかそんなんじゃなくて部屋の片付けとかしてました!!本が在りすぎるんです…。それこそありすぎて起きたときに埋もれたり、溺れるぐらいですよ…。収入の8~9割が本ですからね…。
でですね、少し早いですけどクリスマス編の番外編を上げちゃいましょうとこの話を上げます!
ま、この話だけで終わらないので続くんですけどね~♪
クリスマスはまだ終わらない!
どうぞ!!
番外編 クリスマス、在り来たりな一夜の奇跡
side 穂乃果
やっほー、私は高坂穂乃果だよ!今日はなんと待ちに待った12月24日。ふふん♪クリスマスの前日です!!
μ'sの皆で遊ぶことになってるのは明日だから、今日は各自家族や大切な人と一緒に過ごそうって事になったんだ。
「お姉ちゃん前日なのに凄いテンション高いね?μ'sの皆で遊ぶの?」
「ううん。それは明日だよ!!今日は練習もお休みって事になってるからお家でクリスマスするつもり!」
そう返すと考えるような素振りをしながら首を傾げていた雪穂。久しぶりな家族の団欒は温かいって思えたんだよね。μ'sの皆と一緒にいると楽しいけど、でも家族との関わりはまた違うような気がするし…。
毎日会うのに話すのが少しだけ久しぶりな感じがして会話の話題はないか探そうとするけど見付からないっていうのがなんか少しもどかしく、それがくすぐったかった。
「ふーん、あ!じゃあ今日の夜のケーキが楽しみなんだ!!」
「ブッシュ・ド・ノエルかチョコレートケーキ、シンプルにイチゴのショートっていうのも良いよね~」
「うんうん。でも私はフルーツのタルトっていうのも良いなぁ~」
「分かるっ!あの甘くて瑞々しいフルーツに砂糖とかがマッチしてて美味しいよね♪」
「でもチョコレートケーキやブッシュ・ド・ノエルの上のシュガーパウダーがかけてあるのも粉雪見たいでキレイだから捨てがたいよ、お姉ちゃん!」
気付けばいつの間にかケーキ談義に夢中になってて、話題がポンポン変わっちゃうのは仕方ないんだよ。女の子だもん。でも、さっきまで考えてた事が馬鹿みたいに思えるぐらい私は饒舌になってた。
和菓子屋ってこともあってあんまり洋菓子って食べれないからね!だけどこの季節ってそれが許されるから私ってクリスマスって大好きっ!キリストさんの誕生日を祝うらしいけど、キリストさんって私知らないんだよね…。
何となく聞いたこと在るような気がするんだけど思い出せないからもういいや。それよりもケーキだよ!
「あ、そういえばおはよう雪穂」
「完全に忘れてたんだね…。まあ、いいや。おはようお姉ちゃん。」
何となく呆れられてるんだけど、今日ぐらい細かい事は気にしない!あーあ、ホントに今日は何かありそうないい日になりそう!
「それでお姉ちゃんは今日のケーキ何がいい?」
雪穂のこの言葉が引き金になり、第一次朝からケーキ討論に発展してしまったのである。
「うーん、何が良いかって言われちゃうと全部食べたいって思うから困るんだけど敢えて一つ上げるならやっぱ、ショートケーキでしょ!」
「あー、お姉ちゃんってイチゴ好きだもんね?でも私だったらここは普通にブッシュ・ド・ノエルかな。」
「えー!?そこはショーケーキだよ!!」
私にも譲れないものがあるんだよ!!イチゴと生クリームの甘さは一番なの!!
「ブッシュ・ド・ノエルだよ!」
「あの生クリームの甘さにイチゴの瑞々しさと甘さとフレッシュ感がいいんじゃん!!」
「見た目を楽しめて、季節感を感じながら食べるのが美味しいんだよ!それからチョコレートのほろ苦さと甘さとのバランスが良いの!そこをお姉ちゃんは分かってない!!」
言い合う雪穂と私は
「「むぅー、ふん!!」」
むくれながら互いに反対の方向に首をむけてていた。こうもタイミングまで同じだと逆に仲が良いのかって疑っちゃう。でも、ショートケーキが一番なのだけは譲らないもん!!
「なに朝から言い合ってるの?喧嘩ばっかりしてると今日のケーキ抜きにするわよー」
「「私と雪穂(お姉ちゃん)は今日も仲良し!」」
テレビをそっちのけにしてたけどここって居間だったね…。ニョキって台所から顔を出したお母さんの残酷な言葉に反応して脊髄反射と言って良いぐらいに素早く雪穂と肩を組んだ私達はにこやかになってお母さんの方に向けていた。
呆れる顔をしながらお母さんはまた台所に戻っていった。
「二人とも嘘が下手ね。少し顔がひきつってるわよ。
喧嘩はしない。それだけ分かればそれでヨシ!」
「…あはは、バレてたかぁ」
「お母さんって私とお姉ちゃんの事よく見てるね。」
「二人のお母さんだからよー」
「「流石はお母さん!!」」
そう言って笑う私とお母さんと雪穂の三人の笑い声はお父さんとお店にまで届いてたらしくて、後でお父さんがお客さんにいいご家族ですねって言われた事を聞かされたのはちょっと恥ずかしかったな。
その後朝食をとって、雪穂と駄弁って、部屋に戻ったら皆からメールが来てて…その内容が訳分かんなかったんだよね。
『サンタさん』とか、『あり得ないです…。』とか『にっこにっこ(ry』とか…兎に角何が言いたいのか全然分からないから、まぁいっか。ってなっちゃって明日直接その事を聞く事にして、発声練習とか踊りの振り付けの見直しとか…その場で出来る事をやってたんだ。
…みたいな感じでゆったりとした時間の過ごし方をしてたら、テレビの特集で雪穂が見に行きたいって言ったのがきっかけでその思い付きに付き合う為に暗くなったらイルミネーションでも見に行こう!ってことになったの。
寒いから炬燵から出たくなかった私だったんだけど、雪穂の根気に負けちゃって渋々行くことにした…
そしたらお父さんがお店を見ておくからお母さんも行って来なさいって言ってたから私達三人でお出掛けすることになったんだよ。久し振りの御出掛けって事でお母さんが少し張り切ってたのは雪穂も私もなんか可笑しくて笑っちゃった。
「ここだよ!!ここの位置から映ってた筈!」
「あ、ホントだ!」
でも、最初は渋ってた私だけどいざ外に出てみるとテンションがグングン上がっちゃって結局雪穂と一緒になって二人ではしゃいでたんだよね。お母さんも注意はしたけどそこまで強く言わなかったから一応って事だったんだと思う。
「お母さーん、もっと早くぅ!」
「そうだよ!」
「全く…景色は逃げないわよ」
「「でも早く見たいのー!!」」
「こういうときだけ仲が良いんだから…少し待ってなさい」
呆れたように言ったお母さんだったけど顔はすっごく笑ってた。雪穂も、私も。これだけでも外に出て良かったって思える。
「でも、本当にイルミネーションって綺麗だよね」
「だね!!」
「案外家族で来てる人も多いのね…。こういうのっててっきりカップルばっかりって思ってたんだけど違うのねぇ。」
「「なんで穂乃果(私)を見ながら言うの!!」」
お母さんが浮いた話の一つやふたつないの?っていうけど穂乃果は女子校の生徒だからほとんど無いに決まってるじゃん。嫌味でしょ!!そういうのは雪穂に聞いてよ!
「え、私!?私は、ほら?…学校のクラスメイトとか子供っぽいし、眼中にないっていうか…。うん、ないかな。」
「じゃあ、穂乃果はどうなの?」
「お母さん…。」
楽しそうにしてるお母さんはニヤニヤして私と雪穂を見てる。その姿はまるでドラマによくいる、早く孫の顔を見たいっていう主人公のお母さんのようだった。
「穂乃果って女子校にいるんだからそんな浮いた話なんてあるわけないじゃん!」
絶対に言うもんか。言ったら絶対に面白がってつついてくるもん!そう心に誓った私は意地でも顔に出さないように気合いを入れていた。
「あれ?でも私亜理沙からお姉ちゃんって好きな人が居るって聞いたよ?」
「亜理沙ちゃん!?」
「…女の子同士は流石に親としては見過ごせないわよ?」
「ち、違うもん!!女の子は親友までだよ!それに私は普通に男の子が好きだからね!?」
「お母さん…親として『は』って事は個人的には有りなの!?」
「そうだったの!?」
焦る私を他所に雪穂が落とした爆弾で私も焦るのを忘れて驚いた。その回答はまさかの予想外だったらしくお母さんもしどろもどろになってた。
「ち、違うわよ!言葉のあやでそういっただけよ!!それに私にはお父さんがいるのよ!?そんなわけないでしょ!!」
「焦りすぎだよお母さん…。」
「うん、流石にそれは冗談だって思うでしょ?」
「…/// 雪穂、穂乃果!!」
「「お母さんが怒ったー、にげろー」」
笑いながら雪穂と一緒にイルミネーションの色とりどりの光が奏でる幻想的な樅の木並木の通りを走っていく。このあとお母さんに抱擁されるように捕まっちゃったけど、寒い空気で冷えた体を寄せ会うと暖かくて楽しくて嬉しくて、凄い楽しかった!!
そして帰り道のことだった。
「そういえば今日の夜のケーキって何にしたの?」
「あ、それ私も気になる!お母さん教えてー」
「こら、穂乃果。寄っ掛からないの!…まぁ、いっか。用意したのはブッシュ·ド·ノエルよ。」
「ヤッター!!ほら、やっぱりコッチだったね」
「むぅ…」
「貴女達まだその事で言い争ってたの?」
「あは?」
「むぅー!!美味しいけど!でも、ショートケーキがよかったー!!」
「ここはお姉ちゃんなんだから我慢しなさい」
ちょっと勝ち誇ったような雪穂のどや顔にはイラってしたけどお母さんに言われたから我慢する…。でもやっぱりまだ納得は出来ないよ…。
そしたら最初は穂乃果を宥めてたお母さんだったけど、何かを思い出したみたいに動きがピタッと止まっていた。
「…そういえばお父さんが変なこと言われてたわね。お父さん曰く、頑張ってる子の前にはサンタさんが現れるらしい、ですって。お父さんってそういうのあんまり信じない人なんだけどどういう意味だったのかしらね?」
「サンタさんなんていないでしょ…。でもたしかにどういう意味だろうね?」
「えぇー、居ても良いんじゃない?だってその方が面白そうだよ?
それにお昼位にことりちゃんがメールでサンタさんがいるって言ってたし、居るなら見てみたいよね♪」
そういうと信じてないみたいで笑いながら『へぇ、あのことりちゃんがねぇ』『お姉ちゃんが嘘ついてるんじゃない』とか、失礼なこと言われた。
ホント失礼だよ!!言ったのだってことりちゃんだけじゃないのに、にこちゃんも真姫ちゃんも会ったって言ってたんだもん…。
「そう拗ねないの、お母さんも会ったことないから会って見たいのよ。無理かも知れないけど、そうねぇ…奇跡でも起きれば会えそうね。」
「じゃあお姉ちゃんなら出来るんじゃない?ほら、だってμ’sでも成功させたのってお姉ちゃんだもん!!」
「ええ、じゃあお願いね?小さな女神様?」
「も、もうお母さんまで…うん。やってできないことなんてない。私ならできる。」
私の中には夢斗君が歌ってたあの歌が流れていた。そして辛いときには何時も私のことを励ましてくれたあの曲が、前に進む勇気をくれたあの曲。
ススメ→トゥモロウが
私は二人の前に少し走ると大きく息を吸い込んで空に向かって肺の中に今入れた空気全てを吐き出すように大声量で叫んだ。
「サンタさーん。居るなら私の前に出てきてーーー!!!」
穂乃果の視界には闇色に染まった空と空に染められたような色になった浮かぶ雲と澄んだ空に綺麗に輝く星達が広がっている。叫び声は暗い空間に静かに消えていった。
…なんにも反応は無かったけど私は諦めないよ。だって何時だかした夢斗君とのあの約束はまだ私の中に有り続けてる!
「おねがぁーーーい!!」
少し雲と雲の間に切れ目が入ったように思えた。人間やれないことなんてない。信じることが大切で、諦めるのは最後で良いって教わったんだ!まだまだだよ!わたし、ファイト!!
「こぉのーー!!めんどくさがりのスットコドッコイーーーー!!!早くでてこーーい!」
好きなように言っちゃったけど、普通にコレって悪口じゃない?
アワワワワ…サンタさんって確か素直で良い子の前にしか現れないっていわれてなかったっけ?だとしたらもう穂乃果の前には出てこないのかな!?どうしよー!!?
「って、冷たっ!!?」
おでこにひんやりした感覚が広がった。それを確認しようとおでこに触れようと少し上を見たら…白い結晶。
黒い空から白い粒が舞い降りてきていた。これって…雪?
「お姉ちゃん…これって…」
「まさに奇跡ね…。サンタさんは来なかったけど十分凄いじゃない!!」
「これって、私が起こしたのかな?」
「分からない。でも、そう言うことでいいじゃん!少なくても私にはそう見えたよ♪」
「ふふっそうね。言いたい事は言われちゃったけど私も雪穂とおんなじ考えよ」
「…うん!今回はサンタさんは来なかったけど十分だったんだね!」
本当に残念だったけどこれはこれでアリ、かなって思った私はそう結論付けてお母さんと雪穂のいる後ろに振り返る。二人のいる間に駆け寄ろうとした…
…シャンシャンシャンシャン♪
「ーーーえ?」
静かに、だけどそこには確かに存在する静かで綺麗な鈴の音が響く。それに呼応するように後ろから足音が聞こえてきた。
「…あの人って…」
「嘘……」
雪穂とお母さんが口を隠すように手を当てながら驚愕の表情をしていた。私はその行動に疑問に思って視線の方向を辿る。
背後から聞こえていた足音はもう止まっていて、鈴の音も鳴り止んでいた。
「呼んでおいて自己完結しちまうのはちょっと酷いんじゃないか、穂乃果?」
「え?」
聞き覚えのある声。だけどここでは絶対にいるはずもないあり得ないその人の声。
私はその声のする後ろを振り向く。すると私の想像した通りのその人がいた。
その人は白い手袋に包まれた手を上げて、赤い服の裾に白いモフモフが風で揺れ、赤いズボンから出ている黒いブーツで白い雪のある道の上に立ち、首に巻いている白いマフラーを深く顔を埋めていて白いお髭のように見え、背中にある白い片翼の羽は袋のように見えて…その姿はまるで本当のーーー
「どうも、皆に夢を届けて叶える存在。そして皆の心に支えるような夢人、牟兎・S・夢斗です。」
私は返事なんて返さないまま走り出す。それはあの時の…初めてあって喧嘩した時と一緒。抱き付くように、彼の存在を確かめるようにギュッと捕まえる。
そのモコモコの赤い服に、夢斗君の胸に顔を埋める。
「遅いよ…。」
「これでも急いで来たんだよ。許してくれ」
「…ダメ、許さない。」
「じゃあ、俺もスットコドッコイって言われたの怒って良いか?」
「それもダメ。」
体はそのままで顔だけ動かして上を見上げる。すぐ近くに夢斗君の顔があって目が合う。
困ったような顔をしてたけど、怒ってるような素振りなんて全然なくて優しい顔をしてた。
「じゃあ俺はどうしたら良いんだ?」
「…撫でて」
「うん?」
「あの時みたいに頭撫でて!」
「なんだそれ?」
なんて言ってたけど夢斗君は優しく抱き付いてる私の背中に手を回してから撫でてくれた。
言った穂乃果が悪いんだけど、これって凄いズルいよ…。こんな事されたらどんな事されても許しちゃうじゃん…。
「少ししてから落ち着いたし、もう良いよ。」
「鼻、赤いぞ。寒いならもう少しくっついとけ。」
それは違う。
鼻が赤いんじゃなくて顔が赤いんだもん。夢斗君は全然気にしてるようじゃないけど抱き付いたんだよ?そんなの恥ずかしいに決まってるじゃん!
「…ありがとう」
「そうしとけ。」
でも離れたくなかったからお礼を言って、恥ずかしいのを我慢してその言葉に甘えさせて貰う事にした。
無言なのは気まずくて何か話題を探すことにした。
「牟兎・S・夢斗ってなんなの?」
私の馬鹿!!なんでこんな話題振ってるの!もっとムードのある会話とか無かったの!?
でも、夢斗君の返事で直ぐにその考えは霧散した。ううん、忘れるぐらいに見惚れてたんだと思う。
「SはサンタクロースのSだ!」
夢斗君は笑いながら教えてくれた。その笑顔は空を見上げる時の顔よりも、もっと無邪気な笑顔で満面な笑みだった。その笑顔は何時もの真剣な顔だったり怠そうにしてる顔からは想像出来ないぐらい嬉しそうで子供のような、そんな素敵な顔だった。
その顔を直視出来なくて、私は壊れちゃいそうなぐらい早くなる鼓動を気取られたくなくて苦しくなる胸を押さえながら夢斗君から離れた。
どうでしたか?
展開がマッハ!それが私クオリティと言いますか、兎に角苦手な恋愛を前面に出した出来上がりは新鮮な気持ちで書けましたよ♪
私はクリスマスは恋人のオフトゥンから離れ、友人と”チキチキ集まれ!ラブライバーのカラオケ大会”を開催するつもりです!
今から楽しみです!
そして、まだクリスマスは終わらない!
夜、イブには次を上げますよ♪お楽しみに!