ISに告白された少年   作:二重世界

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自分の他の投稿作品に比べてUAが凄いことになっていて驚いています。


第1話 IS学園、入学

俺はウサギに拉致られた後、色々と人体実験に付き合わされた。ちなみに呼び方は年増をとって、ウサギと呼ぶことになった。

だが、俺がISを動かせる理由は分からず、一通り実験が終わるとIS学園に入学することになった。

ウサギ曰く「束さんは他にもすることがあるから、しっくんのことはちーちゃんに任せるよ」とのことらしい。何て適当なヤツだ。

後、俺の両親は既に交通事故で死んでいるので、めんどくさい説明とかしないで済んだのは助かった。

 

そして、現在、IS学園の入学式が終わりSHRが開始するところである。

 

「全員揃ってますねー。それじゃあSHR始めますよー」

前でクラスの副担任の先生がそう言って、自己紹介が始まった。

ちなみに先生の名前は山田真耶というらしい。上から読んでも下から読んでも、読み方が同じという面白い名前だ。新聞紙と一緒だな。

 

「皆さん、一年間よろしくお願いします」

自己紹介が始まるが他の生徒の視線は一点に集まっている。

そして、その視線の先には男性初のIS操縦者である織斑一夏がいる。まぁ、正確には俺の方が少し早かったのだが細かいことは気にしない。

席は真ん中かつ最前列という好ポジションで女子達の視線に困っている様子を観察しているのは、かなり面白い。

だが、俺は一切の注目を浴びていない。その理由はまた後で説明する。

 

「えっと、織斑一夏です。よろしくお願いします」

織斑一夏を観察していて、他の自己紹介はまともに聞いていなかったが、ついにその本人の番がきたようだ。

周りが『もっと喋れ』という視線を送っている。

 

「以上です」

この発言に数人の女子がずっこける。

ふむ、このクラスはノリがよさそうだ。いじりがいがある。

 

パアンッ!

 

「いっー!?」

織斑一夏がいきなり現れた女性に出席簿で叩かれた。

いい音だ。後でコツで聞こう。

 

「げえっ、関羽!?」

パアンッ!また叩かれた。

 

「誰が三國志の英雄か、馬鹿者」

 

そして、こっちに振り向くと挨拶をした。

「諸君、私が織斑千冬だ。貴様たち新人を1年で使い物にするのが仕事だ。私の言うことをよく聴き、理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。それでも、出来ないヤツは死ね。逆らっていいが、私の言うことは聞け。聞かないヤツは死よりも恐ろしい罰が待っている。いいな」

物凄い暴力発言だな。間違いなくドSだな。俺と気が合いそうだ。

 

「キャー。本物の千冬様よ!」

 

「私を犯してー!」

 

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!北九州から!」

 

「私、お姉様のためなら家族でも殺せます!」

やっぱり、ノリのいいクラスだな。二人ほど危ない発言をしていたヤツがいるな。後で応援するか。

 

「……毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か?私のクラスにだけ馬鹿者を集中させているのか?」

確かに見ている分には楽しいが、当事者になるのは嫌だな。

そして、その推察は間違っているな。なぜなら、教室の外にもいろいるからな。

 

「だが、一番の馬鹿者はお前だ」

 

パアンッ!

 

織斑千冬が俺の方に歩いてきて、出席簿で叩いた。

 

「何するんすか、ちーちゃん」

 

「誰がちーちゃんだ、馬鹿者」

また、叩かれそうになったが今度は避けることに成功した。

 

「ちっ!ところで何でお前は女子の制服を着ているんだ?」

 

「「「は?」」」

周りが驚きの声をあげる。

 

そう、俺が注目されない理由。それは、俺が女装していたからだ。理由は周りを驚かせるためだ。て言うか、意外と気付かれないものだな。

さらに、俺は世間に発表されていない。最近まで、ずっとウサギの研究所にいたからな。

 

「とりあえず、挨拶しろ」

 

「了解」

そして、俺は前に出て挨拶をした。

 

「俺の名前は飛原深夜だ。男だ。ちなみにISを動かしたのは織斑一夏よりも、少し先だ。好きなものは面白いこと。モットーは『俺が面白ければ他はどうでもいい』だ。以上」

 

「「「えぇぇええええええ!!」」」

教室の外にいた連中も合わせて驚愕の声をあげる。かなりうるさいな。

 

「本当にISに動かせるんですか?」

一人の女子が俺に質問する。

 

「ああ、動かせる。質問される前に言うが、俺が世間に公表されていない理由は最近まで篠ノ之束に拉致監禁されていたからだ。ちなみに政府もまだ俺のことをごく一部の人間しか知らないらしい」

 

「「「……」」」

俺の発言に今度は全員が絶句する。

 

「私も質問が。その左手の薬指にある指輪は?」

今、それ質問するの?気にするところは他にもあると思うが。

 

「ああ、これは――」

 

「私の深夜に気安く話さないでくれる」

指輪が人間の姿になった。そして、IS学園の制服を着ている。

 

「何だ、それは?」

 

「あれ、ちーちゃんも知らなかったの?これは俺の専用機である黒嵐だ」

こいつの装備は嵐のような銃撃をするから、色と合わせて黒嵐という名前になった。ちなみに愛称は略して黒。犬の名前みたいだな。さすがに調教はしていないが。俺の趣味ではないからな。

そして、指輪になっていた理由は黒曰く『私自身が深夜との結婚指輪よ』とのことらしい。正直、意味が分からない。

 

「「「えぇぇええええええ」」」

また驚愕の声がこだまする。

何回、驚くんだ、こいつら。

 

「というわけで、私の深夜に手をださないでね。私と深夜は一晩を共にした仲なんだから」

 

「嘘を言うな。お前に生殖機能はないから、したくても出来ないだろ」

まぁ、一緒のベッドで寝たり、風呂に入ったりはしたが。途中でウサギが乱入してきたりで疲れたな。ウサギは見た通りだが、黒も意外と胸が大きかったな。着痩せするタイプなのだろう。

 

「……え、え~と。未成年でそう言うのはダメです」

副担任の先生が顔を赤くしながら言ってきた。

なんだろう。この人はいじりがいがありそうだ。

 

この人をどうやっていじろうか考えているとチャイムが鳴った。

 

「さあ、SHRは終わりだ。飛原に聞きたいことはまだあるだろうが、残りは休憩時間に聞け。さっさとお前らも座れ」

俺と織斑一夏が席に座り、一時間目の授業が開始した。

 




現在、深夜の同居人をのほほんさんか簪のどっちにするかで迷っています。両方、好きなキャラですし、これで登場頻度も変わってくるでしょうから。

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