NARUTOの奈良家に転生トリップしたらブラコンになった。   作:柚子ゴル

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第五話

 

 

今日は下忍選抜試験だ。

原作知識のある僕は試験の答えも知っているが…あいつ等がここで落ちてくれれば任務は果たした上に七班から逃れられるという素晴らしい事ができる。

 

…が、僕は中忍試験を思い出した。そう、シカマルが死の森で大変な想いをしていたことに。

だから僕は中忍試験に出てシカマルの助けになるべく下忍選抜試験に受からなければならない。

気合をいれて朝食を食べた。

 

集合場所につくともはや三人は来ていた。どうやら集合場所は1時間前だったららしく遅刻してんじゃねーよ的な視線を感じる。

が、無視。

余りにも暇すぎたので昨日の会話を思い出す。

シカマルの担当上忍は猿飛アスマ。くえないじじぃこと火影の息子だ。それなりに実力があるらしく優秀な忍らしいけど…。

名前は聞いたことがあるが顔や特徴が思い出せない。多分何回か会ったこともあるかもしれないがシカマルに関係がないとどうも顔が思い出せない。

まぁ多分火影のじじぃの息子なんだからじじぃに似た猿顏だろうな。イノちゃんやらに今度話を聞いてシカマルに害があるか判断しないと。ちなみに今の時点では黒。100%殺す。だってシカマルの担当上忍とか何様だ猿顏アスマ…。もう一つの理由は天使で女神で神を超えているシカマルに朝食を食べるなと命令したこと。朝食を食べないと力がでないし僕はなんとかシカマルを納得して食べさせた。食べ盛りな子供にこんなこと言うなんてひどい鬼畜猿に違いない。うん、やっぱり殺さないと…!世の中のために!

 

 

「やぁ諸君おはよう。」

 

「「おっそーーい!!!」」

 

はたけカカシが来たのは僕がきた暫く経った後だった。

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

三本の丸太の近くに皆を集合させ下忍選抜試験の説明をする。

 

「鈴が二つある。これをオレから昼までに奪い取ることが課題だ。

もし昼までにオレから奪えなかった奴は昼抜き!あの丸太に縛り付けた上に目の前でオレが弁当食うから。」

 

カカシは目の前の丸太に指を差した。ナルトサクラサスケはお腹の音を出しながら何故朝飯食うなと言ったのかが理解し納得出来たようだった。

だが僕は納得出来ない。

そんなふざけた理由でシカマルに朝飯を食べない様強制したのか…。まぁ僕とシカマルは食べたけど。

 

イライラがピークに達しそうになっていた所何故かいきなりカカシにうずまきナルトが苦無を投げつけようとして見事に失敗していた。いきなりの展開に着いていけないのだけれどカカシが言葉を発する。

 

「オレを殺るつもりで来る気になったようだな…。やっとオレを認めてくれたかな?

クク…なんだかなやっとお前らを好きになれそうだ…

じゃ始めるぞ!!…よーい…」

 

ナルトとサスケは期待がこの緊張感がたまらないという顏をしサクラは不安な顏をしている。

僕はなんだこいつ年イってるくせに言い方がきめぇと考えていた中、下忍選抜試験は始まった。

 

「スタート!!!」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

僕はこれからどうするか考えていた。中忍試験のために絶対受からなければならないが、昼までにやってその後お弁当をあげて…では余りにもトロすぎる。面倒くさいし。それならば例え鈴が取れなくても協力プレーをして俺たちは協力プレーしたぜ!チームワークしたぜ!ってことを証明するのが一番である。だから…あの個性豊かな生意気な餓鬼共を説得するしかない。

そう決断し僕はようやくスタート地点から立ち上がった。

 

ちなみに今うずまきナルトは木にだらしなくもぶら下がっている。

僕が立ち上がったことで皆の視線を感じた。

 

「スタートと言った瞬間お前以外は全員隠れたもしくは動いたのにも関わらずいきなり座り込んだりして。お前やる気あるの?それとも今の戦いを見てやる気になったか?」

 

カカシはここぞとばかりに挑発してくるが此処で乗ってしまえば僕一人で鈴が取れてしまう。

僕はカカシを鼻で笑いうずまきナルトを見る。

此処での正しい対処は…

 

「うおおお!!!いきなり何するだってばよ!!!」

 

うずまきナルトを助け恩をきせて協力してもらうことだ。

僕はカカシですらギリギリ追いつけるかどうかわからない速さでうずまきナルトの足に着いている紐を切りそのまま誘拐した。

カカシはびっくりした間抜け面をしていて笑えた。

 

カカシが追って来ないのを確認し草むらへとドンっとうずまきナルトを投げ捨てた。

無様にも受け身がとれずそのまま落下し痛がっている。

 

「痛っ!もうちょっと丁寧にしてほしいってばよ…。でも…た、助けてくれてありがとうだってば。マサキ!」

 

無邪気な笑顔で顔を赤くしお礼を言ってくるうずまきナルトを見てシカマルの笑顔を見たいと思うシカミは相変わらず下衆である。

 

が、今は試験合格が目標。

早速協力しろと頼み込む。

 

「お礼とかいいからうずまきナルト。はたけカカシを協力して殺しに…じゃなかった鈴取るぞ。」

 

もはや命令でありこれは絶対だという空気の中、空気が読めないナルトは大声をあげて拒否をした。

 

「嫌だってば!俺は一人で先生から鈴取って皆に認めてもらうんだ!だからその誘いには乗れねー。じゃあな!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ナルトに拒否られた後サスケやサクラの元に同じことを言いにいけばこの様にかえってきた。

 

サスケの場合

「断る。てめぇらみてぇな奴らと一緒にやっても足手まといになるだけだ。俺は一人で鈴をとれる。」

 

サクラの場合

「これは恋の試練なの!こんな試練一人で乗り越えなきゃサスケ君をゲット出来ないわ!だからごめんね!」

 

 

こいつ等本当何で忍やってんだろうか。いつになく僕は最高にイライラしていた。殺気だって出しまくってるし気配もだだ漏れ。

こんなイライラする時はシカマルの寝顔写真を見るのが一番だ。

 

僕は近くの木によっかかりながらシカマルの写真を眺める。

嗚呼もうなんでこんな可愛いんだろう。シカマルに会いたい。シカマルのことだから試験の本当の意味に気付いてもう終わってる頃かな。そしたらシカマルは汗をかいてるだろうからタオルを渡したい。そしてシカマルの汗が染み付いたタオルを僕の部屋に飾りたい。そのタオルのネームはそうだな。"下忍合格記念タオル"うん。素晴らしいな。シカマルはきっと怒るだろうけどまたその表情が可愛いに違いない。思わず鼻血が出るがシカマルの可愛い可愛い可愛い寝顔写真に自分の血が付くなんて嫌すぎるので鼻血を拭こうとしたその時、苦無と手裏剣が僕の方に飛んできた。僕はシカマルの写真に夢中で焦り避けるのがギリギリになってしまった。

 

「此処にいたんだ。途中までは殺気と気配で探していたんだけどいきなり気配無くなるから…。気配消すのうまいじゃない。

なぁ…お前この演習の意味わかってるのか?それとお前何者だ。アカデミーの者があんな殺気を出せる筈がない。それにナルトを攫った時のあのスピード。ありゃ上忍クラス。答えによっては容赦しないよ。」

 

ぐだくだとカカシが何か言っているがそんなもの耳に入らない。

シカマルの寝顔写真に僕の…は、はは鼻…鼻血が…着いてい…た。

急いで苦無を避けた時にシカマルの写真に着いてしまったのだ。しかもシカマルの顔面にポタポタと。僕は何故あの時避けたしまったのだとこんなことになるならいっそ避けなきゃよかったと心底思ったが後悔しても遅い。

もしかしたら幻術かもしれないと幻術返しをしてみたが効果なし。

改めてカカシを見る。

 

「………ね、ねぇ。マサキ。オレは幻術も何もかけてないよ?どうしたのいきなりそんな顔でこっち見て。」

 

怯えたようにはたけカカシが見てくるがそんな顔をされても仕方が無い。幻術は掛けてない。本人も言っているし幻術返しも意味がない。

僕は再度シカマルの写真をみる。

やはり汚れていた。つまり事実。

僕はシカマル関係の物を国が崩壊出来るぐらいの禁書以上に、嫌比べ物にならないぐらい丁寧に扱ってきた。そのおかげかシカマル関係の物には埃ひとつないしいつでも綺麗な状態だ。

なのに…なのにこの僕がシカマルのお気に入りの寝顔写真に鼻血を……?

 

 

 

 

 

 

シ カ ミ は 目 の 前 が 真 っ 暗 に な っ た ▼


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