NARUTOの奈良家に転生トリップしたらブラコンになった。   作:柚子ゴル

33 / 36
第二十四話

 

「「「は?」」」

 

「だから悪いけど僕は君たちとは受けないんだよ。いわば敵同士?」

 

第七班のメンバーに中忍試験の間、僕は第七班ではないことを伝えると同じような反応を示す僕の元仲間達。ナルトははいはい!と右手を挙げなんでなんでと騒がしく僕に質問をしてきた。

それに僕はわざわざ優しく答える。

 

「いやなんかいろいろ複雑なんだよ。中忍試験はフォーマンセル駄目らしい。スリーマンセルが基本なんだ。周りがスリーマンセルなのに此処だけフォーマンセルは有利だろう?」

 

その答えにふーん…と納得しかかってるのかナルトは黙ったが次はサスケが話しかけてきた。

 

「…お前はどうするんだよ。」

 

「なんか他の人と組むことになったよ。めでたく。」

 

自称気味に笑いながらサスケにも答えてあげると、サスケはムスッとした表情で僕を睨んでくる。僕のせいでは全くないのに何故でしょうか。サスケの視線を受け目線を合わせないようにしていたら、今まで黙っていたサクラがボソリと呟いた。

 

「そ、そんな…。此処まできてそんなことあるなんてありえない!第七班は四人でこそ第七班じゃない!」

 

握り拳をつくり、しゃーんなろーと恒例の叫び声をあげなかなか嬉しいことを言ってくれる。だけど僕はシカマルの側にいたいし、サスケがいる限り大蛇丸がセットで付いてくるし、正直第七班ではなくてもいい。むしろ此方としては好都合だ。

なので僕は何てこともないようにさくらの肩を叩きながら軽く言った。

 

「まぁしょうがないよ。どんまいどんまい。」

 

「師匠はあっさりしすぎだってばよ!」

 

ナルトは相変わらず煩い声で僕に突っ込んでくる。それを煩わしそうにしながら、試験会場へと向かう途中、アカデミー内でなにやら騒ぎが起きていた。

 

自分よりも先に出たシカマルが巻き込まれてたらどうしようと思いすぐさまその人混みの中へと自ら揉まれていく。しかしそこにいたのはチャイナ風の女だった。試験会場と思われるドアを通せんぼしている下忍2人に女が通せと言って揉めている。そこに仲裁に入ったのが…めちゃくちゃ濃ゆいやつ。ああ、そういえばこのような場面あったなと思い出す。確か通せんぼしている下忍は実は下忍じゃなくて試験官でした的なやつだ。濃ゆいのが試験官2人にくってかかる。しかし試験官2人は容赦なく濃ゆいのを殴った。困ったように2人を見る濃ゆいやつの名前はロック・リー。髪型と眉毛をはじめとした非常に濃ゆい容姿でガイの愛弟子だ。ガイとお揃いの全身タイツ。

何もしなくても目立つその容姿が問題を起こしているということで、更に注目を浴びていた。

ロックリーなんてどうでもよすぎるので、僕がこの辺りにシカマルがいないかキョロキョロと探していると隣にいたサクラが眉をひそめ、リーさん?と呟いた。僕はサクラは何で知ってるの?という疑問を抱いたが、サクラもガイに修行をつけてもらっていたからそれで知り会ったのだろう。と自己解決した。

サクラが呟いた言葉がリーの耳に届いたのかリーはピクリと動きサクラの方を見る。

 

「あ…サクラさん…?」

 

殴られて元々赤かったリーの頬が、別の理由でどんどん紅く染まる。

サクラは変な奴ら2人にシバかれているのがリーだと知り、すぐさま駆け寄る。そして殴られて赤くなっていたであろう頬に手を添え心配してるように言った。

 

「リーさん!大丈夫ですか?!どうしました?!」

 

「あ、いや、その…。」

 

手を頭に持って行き顔を隠しながらカァっと耳まで赤くなるリー。

それを呆然と見ていたナルトは、ハッとし二人の間に割り込む。

 

「ちょっと待つってばよ!

お前誰だよ!強烈な眉毛持ちやがって!このゲジ眉野郎!」

 

「ナルトあんた失礼な事言ってんじゃないわよ!」

 

サクラがナルトを軽ーく叩く。しかし力が強すぎるサクラは加減をしても凄まじい力を発揮する。ナルトは音を立て地面にめり込んだ。辺りはシンとしサスケのため息だけが響いた。周りは華奢なはずのサクラに引いている。しかしそんな暴力は慣れたのか、はたまたナルトの体が丈夫すぎるのか、ナルトはすぐに顔を上げ叫んだ。

 

「サクラちゃんなんでこんなやつ知ってるんだってばよ!」

 

「あ、僕はロックリーといいます。君は…誰ですか?」

 

「うるせー!お前に聞いてないってばよ。」

 

喚くナルトの頭をまた軽く叩く。サクラはムスッとしながらナルトに言う。

 

「口の聞き方に気をつけなさい!あんたより先輩なのよ?!

修行先で知り合ったの。」

 

「先輩〜?」

 

ジト目でリーを見つめるナルトにリーは苦笑いでよろしくと言った。

 

「てめぇらなに仲良しこよししてんだぁ?!」

 

今まで黙っていて放置気味だった試験官2人はそんな様子のナルト達にきれた。大きな声を出したことによって、ナルト達に集まっていた視線は、再度試験官2人に集まる。それに満足したのか1人の試験官が少し殺気をにじませ話し始めた。あたりはシンと静かになり微量の殺気が行き交うせいで無駄な緊張感が走る。

 

「お前等みたいなガキが中忍試験を舐めてかかり死んでいくんだ。中忍っていうのはなぁ、部隊の隊長レベルよ。任務の失敗、部下の死亡。それは全部隊長の責にぐはぁ…!?」

 

「ちょっ?!あんた何やってんのよマサキ!!」

 

サクラが僕に向かって叫ぶ。

僕は未だ長々と説教たれている試験官のお腹を蹴り上げ殴った。この辺りにはシカマルはいなかった。つまりシカマルはこいつの向こう側にいる。そうと決まればこの邪魔な奴らを殺してでも退かす。退かないならば殺すまでだ。シカマルへの道を邪魔するのならそのぐらいの殺生は致し方無しである。しかしその試験官2人はすぐには退かなかった。貴様と呟きながらこちらに向かってきている。想定内の動きに頭を蹴り髪を掴み今現在空気のサスケを気の毒に思ったのでサスケの方に投げる。これで華麗にキャッチすればあの試験官は思わず惚れてしまうだろう。よくある話だ。吊り橋効果とでもいうのだろうかよくわからないが。2人の恋が始まるわけだ。僕が2人の恋のキューピットだなんて少し照れる。2人の仲を取り持ったのは僕なのだからシカマルと僕も応援してもらおう。そう思ってサスケの方に投げたのにも関わらずサスケはうわっと呟き投げ飛ばされた試験官を見事に避ける。それに僕は思わず叫んでしまった。

 

「サスケ何やってんだよ!!」

 

「俺のセリフだ!てめー喧嘩売ってんのか?!」

 

折角二人の仲を取り持ったのに!という想いを込めてサスケに突っ込む。しかしサスケは僕に怒って苦無を投げてきた。大人気ない。それをもう一人いた試験官の首根っこを掴み身代わりにする。試験官はえ、ちょっ!と叫んでいるがこの際無視。

 

しかしその苦無はとある下忍によって弾かれた。その下忍は先ほど試験官2人に虐められていたチャイナ娘だ。

 

「全く…。私達は試験を受けに来たのよ!こんなごちゃごちゃに巻き込まれるためじゃないわ!」

 

やれやれといった風に首を振るチャイナ娘の隣には白い服に白い肌そして極め付けは白い目、白眼を持つ木の葉の名門中の名門日向一族がいた。長髪の黒髪がその全体的な白さを際立たせている。明らかに不機嫌そうで濃ゆい眉毛に不満を漏らした。

 

「全くだ。リーが大人しくしようというから大人しくすれば、結局この乱闘騒ぎ。ならばいっその事そいつら2人をやってしまった方がはやかっただろうに。」

 

それに今まで座っていたのが素早く立ち上がり同じ班の二人に訴えた。

 

「いや僕は悪くないですよ!

そこの君ー!君が変なことするから僕が責められ…ってあれ?」

 

リーがシカミに指を指そうとすれば、シカミはもう既にこの場にはいなかった。その素早さに七班は呆れたが、自分達も遅れてはいけないと先を急ごうとした。

リーの隣にいたサクラはリーに声をかけ自分達も先へ進もうとした。しかしリーはサクラを呼び止め叫んだ。

 

「サクラさん!僕は…僕は貴方と一緒に修業をするうち、貴方に心惹かれました!僕とお付き合いしましょう!死ぬまで貴方を守ります!」

 

「…はぁ?!何言ってんだってばよこのゲジ眉?!」

 

おい、もうはやく行こうって…。

 

手をサクラに差し出し口元をキラリと輝かせるリーにサクラは呆然とリーを見つめた。ナルトは一瞬黙るが、すぐにリーを責めたてる。サスケはまた長引くのかと思い、班員の二人に提案するがスルーされり。そしてリーはそんな二人を御構い無しにサクラを見つめる。

一方サクラはリーの顔から手に目線を移動した。じっと見つめるその表情は次第に困惑になっていく。

サクラは困っていた。勿論返事は決まっている。答えはNOだ。リーさんの人柄は修業を通して知っているしとてもいい人だということも知っている。ガイ先生と関わらなければ意外と常識人でもある。

だが、しかしだ。見た目が受け付けない。顔は変えることは出来ないが、眉毛を整えたり、髪型を変えたり、せめてその服装さえ止めてくれれば…。いやそもそも恋愛感情として見れない。しかし、修業で色々お世話になった身である。それなのに顔が嫌とか眉毛が嫌とか全体的に嫌など口が裂けても言えない。此処は心が痛むが、他に好きな人がいるということにしよう。そうすれば諦めてくれるかもしれない。今のサクラは好きな人などいないけれど、ここは仕方がない。意を決してサクラはリーの顔を見る。リーは未だキラキラと顔が輝いている。それを見て申し訳なくなるが言わなければならない。

 

「あの、リーさん。私好きな人が…。」

「おい、サクラ。もう行くぞ。そんなくだらないことに付き合ってる暇はない。」

「え、サスケくん?!」

 

サクラが断っている最中にサスケがサクラの手首を掴み自分の方へ引き寄せシカミが入ったであろう道へ入ろうとする。ナルトも慌てて付いて行こうする。リーは邪魔するなと言おうとサスケを追い抜かし、サクラを見た。サクラは真っ赤になってチラチラとサスケの方を見ていた。リーはその行動でサクラは意中の人がいると悟った。改めてサスケを見てみるととても美形で自分と同じ黒髪黒目なのにも関わらず天と地の差があった。それがなんとも悔しくてリーはサスケに決闘を申し込む。サスケはニヤリと笑い了承した。リーの仲間の二人はリー置いてさっさと試験会場へ入っていった。リーと第七班は広場に出て戦おうとしていた。

サスケとリーが向かい合う。ちなみにナルトはリーに挑み見事にやられた。サクラはナルトを介抱しているとリーとサスケの戦いが始まった。

 

「さぁ、サスケくん。さっさと来てください。」

 

「ああ?随分余裕じゃねーか。」

 

「ええ、まぁ。貴方より僕の方が断然強いので。サクラさん。見ていてください。此れが、僕の力です!」

 

そういってリーは話している途中で向かってきたサスケをいなし、攻撃を加える。腹に蹴りを入れサスケの体を宙に浮かせた。そして必殺技をしようとしたその時、リーよりももっと濃ゆい、つまりガイが現れ戦いを止めさせた。

 

「全くお前ら!青春してるなー!」

 





遅れて申し訳ありません。
しかも一話分の内容がうっすい…。
次回はなるべくはやく長文でやりたいと思います。
待ってくださっていた方申し訳ありません。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。