強面男が幻想入り   作:疾風迅雷の如く

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第24話

俺はextraがどこにいるのか探していた。おそらくあの時割り込んできた白髪女だろうが…マップを見なかったのはミスだな。

「あ~…頭痛え~」

つかあのうさ耳女の目を見てからめちゃくちゃ頭痛えし、それを気合でなんとかしても永遠亭が崩れて頭ぶつけるし、自分がぶっ飛ばした奴を探すと思うと頭痛がする…

「仕方ないか。」

俺はその痛みを少しでも和らげる為に薬を使った。

「って全然効かねえ!?」

大半はこれを飲むと効くんだが今回はそうでもなく、俺は薬の瓶を思い切り投げた。後悔はしていない。

 

ドガッ!バキッ!

 

「…ん?」

変な音が聞こえ、俺はそちらに向かうと…

「おらっ!天魔とあろう奴がそんなものか!?」

「まだまだじゃ!我の力を舐めるな!」

フウと萃香が殴り合いをしてました。本当に面倒事ありがとうございます。

「つーかなんで喧嘩しているんだ…?」

あいつらは確かペアだったはずだろ?喧嘩してていいのか?

「おっ!?勇姿か!?」

「よく来たの!これで我らがどっちが強いか判別出来る…覚悟!」

2人は同時に俺に襲いかかって来た。

「やかましいわ!」

俺はメガトンパンチで地面に叩きつけ、地面を陥没させた。

「全く…油断も隙もない。」

そう言って俺はマップを開くと色々な敵がぞろぞろと表示されていたのでそれを調べると先ほど会った連中だとわかった。

「しかし霊夢まで敵になるとはな…」

一応霊夢は俺の上司にあたるが霊夢は堅苦しいのは面倒なのでタメ口である程度の無礼は許される…まあ親しき中にも礼儀ありというがそれの逆だな。

 

「勇姿さん…貴方には感謝しても仕切れない…だけど貴方は少々やり過ぎよ。」

霊夢が現れ、構えた。

「やり過ぎだと?」

「そう…私個人は勇姿さんをほったらかしにしてもいいんだけれどね…仕事だから。」

俺はこの時点でセーブしておいた…何か嫌な予感がする…が霊夢との戦いを楽しみにしていた自分がいたせいかハイになっていた。当然殺す訳にはいかないのでメガトンパンチは解除だ。

「そうか。なら俺を倒して見せろぉぉっ!博麗霊夢!」

俺はmachine-gunを撃ち、霊夢はそれを躱す…

「はっ!」

霊夢は札と針を使って俺に攻撃をするが俺には無駄だ。針はともかく札ごときで俺をどうにかするには物理的に斬るしかない。その針もmachine-gunの餌食になって消えた。

「夢想転生!」

なんだ…?霊夢がスカスカになった…?あれはマ○オのスカスカ帽子(スケスケ帽子かカスカス帽子だった気もする)か?ゲームであれを被ると如何なる攻撃も通さなくなり、自分だけが攻撃出来るという反則な奴だ。

となれば俺は戦闘スタイルを変えるしかない。これまでの俺は速攻でケリをつけるタイプだ。だが今回は美鈴戦のような戦い方に少しアレンジを加えたスタイルにする…

「…」

俺は構えを解き、ただ立った状態にした。今回は受け流すことだけに特化した完全回避型だ。

「私を舐めすぎよ!勇姿さん!!」

霊夢は俺に突っ込み、格闘戦に持ち込む。霊夢が格闘戦に持ち込むのかはおそらく霊夢が傷がつかないという確信か格闘戦の方が得意としているからか…それとも両方か…

「…」

俺は空気の流れを読み、霊夢の攻撃を受け流すように避ける。空気の流れを読み取ることが出来るのは武術の達人などと言われているがそんなことはない。射命丸なんかがいい例だ。射命丸は能力を使って空気を操ることも出来、ある程度どこに来るのか誘導させることも出来る。俺もコードとは言え風を操ることが出来るので空気を読み取ることが出来る。

「はぁぁぁっ!」

おっと、霊夢が疲れて来たか?無理もないだろうな…夢想転生は無敵になれかつ攻撃することも出来る。だがそんなメリットだらけの技があってたまるか。

 

俺のメガトンパンチだってそうだ。メガトンパンチは生物にしか効かないようになっている。それに気づいたのはつい先程…萃香とフウの服が破けていなかったという事実だ。あれだけの衝撃にもかかわらず、服が全く破れなかった。これは幾ら何でもおかしい…地面が陥没するほどの衝撃を受けてなお服は無事って…生物しか効かないということがこれでわかった。

 

話を戻す…夢想転生の弱点についてだがあれは燃費が悪い。マ○オの中で時間制限が一番短いんだぞ?それを無制限にしたらどうなるかわかるよな?ゲームバランスが崩壊する…夢想転生とて同じ…あれは本来は瞬時にやるべきものであって、延々と続けると霊夢が使う霊力とやらが尽きてしまう。それが尽きたら体力を喰う。当然スタミナも減り、霊夢はバテバテの状態だ。

「当たりさえすれば…勇姿さんなんて…」

霊夢が汗をダラダラと流しながら俺を睨みつける…無駄にエロいな。

「時間を止める相手を攻撃出来ても、たった一人の人間には当てられないのか?」

咲夜に聞いたが俺が美鈴と戦っていたの時、霊夢と戦っていたらしく、敗北したとも聞く。その敗因は…投げ終わったはずの札や針を背後からやられたらしい。

 

メニューを開き、俺は後ろを見ると後ろの足場に紫のスキマが開いており、背後にはぴったり霊夢の放った弾幕(札や針)があることから俺をそこに誘導していたことがよくわかる…当然イラッと来たので俺は弾幕を全て収納してスキマの中にいる紫の近くにピンを抜いた手榴弾を投げておいた。なおメニューが開いている間は時間が止まっており、化学反応も起きない為爆発することはない。

「ちょっ!?なんでこんな物がぎゃーっ!?」

BOM!

メニューを解除するとスキマの中で手榴弾が爆発して紫をボロボロにした。

「紫!ぐっ…!!?」

その瞬間、霊夢の体力が尽きて夢想転生が解けた。

「終わりだ。」

俺は黄金銃で霊夢を撃つとマップの敵マークが一つだけ残して消えた。

 

「やれやれ…」

俺はrifleに持ち替え、そこに狙撃した。

「うっ!?」

狙撃されたのは白髪アルビノの女『妨害者伊吹萃香を倒しました。妨害者フウを倒しました。妨害者博麗霊夢を倒しました。妨害者八雲紫を倒しました。extra藤原妹紅を倒しました。』…また邪魔されたし…

『ボーナスを獲得しました。獲得した道具は倉庫に入れられました。コードを獲得しました。』

UZEEEE!!毎回思うがウザい!輝夜を倒した時もそうだがどうしてこんな面倒なことを見なきゃなんないんだ!?

はぁ…とりあえず、宴会の準備って…霊夢が気絶しては意味がねえ!…明日にするか。面倒くさい。

 

~翌日~

そこにはいつものメンバーに加えうさ耳女に医者もどき、輝夜がいた。しかしいつもと違うのはそれだけが理由じゃない…霊夢が不機嫌だ。そのせいか宴会もお通夜みたいに暗い雰囲気になっている。

「ねえ、勇姿。やたらと紅白が不機嫌だけど何かあったの?」

最悪な雰囲気の中フランが博麗神社の裏にいた俺に話しかけ、尋ねる。ちなみにフランもいつものメンバーに含まれており、レミリアが俺と接することが出来ないのでフランを身代わりにしている。その為フランと俺との仲は良い。

「スキマ妖怪が原因だとしか言えん。」

紫が霊夢に嘘を吹き込んで霊夢は俺を襲った。その嘘がバレ紫は部下の藍にお仕置きされてボロボロの状態でここにいる。自業自得としか言いようがない…とにかく霊夢は俺を襲った罪悪感に囚われ、機嫌が悪かった。今、俺が慰めた所で霊夢は逆に傷つくだけだし、宴会が終わるまでそっとしておくのが一番良い。

「なるほどー…そう言えば最近私に友達が出来たんだ。」

友達か…珍しいな。フランは余り外へ出たがらないからフランと友になるには直接会いにいって話すしかない。咲夜がいるからフランに友達が出来たこととかはうわさ話程度には情報が届くはずなんだがな。

「俺と魔理沙以外にか?」

俺はフランの機嫌が悪くならない程度に茶化し、苦笑した。

「ぶう…そんなこと言うんじゃ教えない!」

フランは機嫌を悪くして拗ねた。

「あ~ちょっと待て。」

「何よ。機嫌を取るならちゃんと…」

「…霊夢のこと頼んだ。」

俺はそう言って真顔になった。

「…わかった。」

やったぜ!これで霊夢の機嫌が直る!俺はそうと決まれば早速霊夢の機嫌が直る前に徹夜で準備をしたが

「いってらっしゃい…三国時代の後漢へ。」

紫の手によって訳のわからない場所へ俺は連れて行かれた…マジでか…


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