ご注文はうさぎですか?DayDreamDayz 作:toto1754
ピピピピピッカチ。
「...あと30分...」
俺は目覚まし時計のアラームを止めて,再び眠りつこうとした。
カプッ
「痛い!!」
その瞬間に耳を何かに噛まれて一気に目が覚めた。噛まれた感じで誰が噛んだかは分かった。
「おはようレンちゃん、朝だよー♪」
何故千夜ちゃんがいるかは分からないけど,多分耳を噛ませたのは千夜ちゃんだろう。
「あのさ,千夜ちゃん...あんこを目覚ましに使うのは勘弁してよ...」
目覚ましにはなるけど刺激が強すぎる...
「私が,朝だぞ~って言っても起きないもんだからつい♪」
「つい♪じゃないよ!噛まれると痛いんだから!特に耳は!」
まあ,起きなかった俺も悪いけど...耳が一番痛みを感じるんだよな。
「あら?じゃあ私が噛めば良かった?」
「それは願ったり叶ったり....じゃなくて!それはもっと駄目だよ!」
正直言えばちょっと期待したけど,そんな事されたら間違いなく,あの世に召されるだろう。
「ふふ冗談よ。さ,朝ご飯出来てるから顔を洗ってきてね」
そう言って千夜ちゃんは俺の部屋から出ていった。
「...おやす「カプッ」ごめんなさい!」
これ以上噛まないで!
「おはようレン君」
「あ,おはようございます!」
顔を洗って台所に行くと,千夜ちゃんのお婆ちゃんがいたので頭を下げて俺は挨拶をした。
「敬語は使わなくていいんだよ?普通に接してくれれば,知らぬ仲でもないんだし」
千夜ちゃんのお婆ちゃんは微笑んでそう言ってくれた。
「あ,じゃあ改めて...おはようお婆ちゃん」
なんかちょっと照れるな...お婆ちゃんか...
「お婆ちゃんは嬉しいのよね,可愛い孫が増えたわけだから」
「千・夜」
「は~い」
お婆ちゃんは千夜ちゃんに,余計な事を言うじゃないよ,という目で千夜ちゃんを見ていた。
「さ,朝ご飯食べましょ。今日は配達もあるし」
配達もしてるんだ...昨日ちょことメニュー見せてもらったけど,さっぱり分からなかったんだよな。千夜ちゃんが考えてるらしいけど...まあ,これから覚えていけばいいか。
「いただきます」
まずは,味噌汁から...ん!?
「うまい!!」
この絶妙な味噌の味,それと味の元が入ってるのかな?あっさりしてるけどちょと甘みがある,この味は好きだな。
「次は卵焼き...お?これはだし巻きかな?」
次に手をつけた卵焼きも凄くおいしかった。これまたいい味なんですよこれが。だしの上手みが凄く効いててご飯の食欲を注いでくれる。
「凄い美味しい!なんだか実家にいる気分になってきた」
豆腐の白和えも甘くてこれまたご飯をガッツいて食べてしまう。
「良かった。お婆ちゃんと一緒に作ったかいがあるわ。ね,お婆ちゃん」
「あんたの腕じゃまだまだ私に勝ってないよ♪」
千夜ちゃんとお婆ちゃんはそんなやり取りをしながら,楽しそうにしていた。
「ふう...ご馳走さまでした」
「御粗末様でした」
俺はご飯を食べ終わると,片付けの手伝いをしだした。
「千夜ちゃん。これで全部だよ」
「ありがとう。レンちゃん」
千夜ちゃんはそう言って食器を洗い始めた。その洗った食器を乾いたタオルで拭いて,丁寧に食器棚へと閉まった。
自分の家でもよく家事の手伝いをしていたので割と難しくはなかった。
「ありがとう手伝ってくれて。おかげで早く終わったわ」
「ううん。住まわせてもらってるわけだし居候かもしれないけど,こういうのはちゃんとしないと」
「あら?私は昨日言わなかったかしら?レンちゃんの事は」
「お,覚えてます!勿論覚えてます!だから,朝から恥ずかしい思いさせないで!」
なんか千夜ちゃん平気でそういう事言うから,一生頭が上がらない気がするな...
「あ,そうだった!お得意に配達するようかんを今から作るから,その間にシャロちゃんに,今日の朝のおかず持って行ってくれないかしら?」
「うん。了解」
「ありがとう。じゃあこれ宜しくね」
千夜ちゃんはシャロちゃん用にとっておいた朝のおかずを、タッパに入れて俺に手渡した。
「じゃあ,渡してくるね」
そう言って俺は,シャロちゃんの家に向かった。
「...」
よくよく考えたら,これって女の子の家に上がるって事だよな...まずい!今になって緊張してきた!
「と,とりあえずノックを...」
緊張してる気持ち落ち着かせて,シャロちゃんの家の扉をノックした。
「は~い。今ちょっと手が離せないから入ってきて~」
え?大丈夫なのかこれ?と,とりあえず...
「お邪魔します...」
「いつもいいって言ってるでしょ千夜...ってレン君!?」
扉を開けるとシャロちゃんは,ちょうど制服に着替えようとしていた。
「えっ...っ!?ごめん!?」
俺は慌てて外に出た。
「あ,危なかった...」
脱いでなかったから良かったけど,脱いでたらアウトだった...
「ご,ごめん!も、もう大丈夫よ!?」
シャロちゃんが着替え終わったみたいだ。
「えと。お邪魔します...」
再び扉を開けて中へと入ったが,やっぱり気まずい...
「ご,ごめん!着替えてる事を考えるべきだった!一発叩いてどうぞ!」
これぐらいの罰は受けないとな...
「い,いや私も悪かった訳だし...まあ,見られてはいないからセーフって事で...そ,それより!私いつも中ではあんな格好だから可笑しかったでしょ?...」
え?そっちの方を心配してる?着替え途中だったら見られてかもしれないのに...
「...その,家の中だったら誰だってジャージ着たりすると思うし,別に可笑しくはないと俺は思うかな?」
聞かれた以上は答えないとな。それよりも,ジャージ姿の自分を気にするなんてシャロちゃんって不思議だな。普通は着替え中に入ってきたのを怒る筈なんだけどな...
「やっぱり変ねレン君は。それに,千夜と全く同じ事言うからやっぱり従兄妹って事かしら?」
また変って言われた!はっ!?そ,そういう事かやっぱり怒ってるのか!
「変態の変って事か!?ご,ごめんなさい!一発叩いていいから許して!」
「ち,違うわよ!はあ...そういう所も千夜と似てるなんて...と,とにかく怒ってないから!ただ次からは気を付けてね」
シャロちゃんは呆れた顔をしながらそう言った。一応許してもらえたのかな?
「あ,そうだった。はいシャロちゃん,これ千夜ちゃんが食べてって」
目的を忘れる所だったので忘れない内に,シャロちゃんに千夜ちゃんから渡されたタッパを手渡した。
「ありがとう♪そ,その。千夜に私がありがとうって言ってたって伝えてくれる?」
ここでまた頼まれ事ですかい。
「それは,自分で伝えた方がいいと思うけど?」
何でわざわざ俺に頼むんだろう?
「そ,それはその...い,いいから伝えて!じゃなきゃ着替え見られたって千夜に言うわよ!」
「きょ,脅迫!?さっきセーフって!...あ,恥ずかしいのか」
しまったつい口が滑っちまったい...
「う,うるさい!」
「モガ!?」
シャロちゃんは恥ずかしがって,自分のベッドにあった枕を俺の顔面に投げつけてきた...地味に痛い。
「あっ!ご,ごめん」
「いや悪いのは俺だから。それに,恥ずかしい気持ちは分かるから」
不器用ってこう言う事を言うんだろうな。って人の事言えないか。
「まあ,分かったよ。その伝言了解しました」
「ありがとう。あ,私そろそろ仕度しなきゃ」
そう言うとシャロちゃんは鞄を開けて,学校に行く準備をしだした。
「あれ?その制服って確かお嬢様学校じゃなかったけ?」
シャロちゃん良く高そうな学校に入れたな。
「ええそうよ。私特待生なの」
「特待生!?それって凄く頭いいって事じゃない!?」
凄いなシャロちゃん。ただ恥ずかしがりやな不器用な子かと思ってた。
「...今失礼な事考えなかった?」
ギクッ!バレてる!?
「気のせいじゃあないかな?」
「なんで,「じゃ」じゃなくて「じゃあ」なのよ?...まあ,別にいいけど」
シャロちゃんは少し頬を膨らませてプイッと、そっぽを向いた。
「けどあれだね,シャロちゃんがその制服着てると凄く似合ってるね...あっ」
また無意識に恥ずかしい事を言ってしまった!!
「恥ずかしがってる時点でアウトじゃない...けどありがとうそう言ってくれて」
「けど大変じゃない?そんなエリートの学校に通っていて」
言葉使いとか付き合いが大変そうな気がするな。
「正直に言えば大変ね。けどせっかく学費とか免除されてもらってるわけだし,頑張らないと」
「...もし,なんか悩み事とかあった時はさ,俺と千夜ちゃんに相談したりしてね。その,俺も二人に手伝ってもらう訳だし...ギブ&テイクって事で」
あまりにも偉そうだったかな?けど,二人の力になりたいのは本当だしな。
「ありがとう。その時は宜しくお願いするわ♪」
シャロちゃんは笑顔でそう言った。その笑顔を見てちょっと安心した。
「じゃあ,私そろそろ行くから」
「あ,うん」
俺とシャロちゃんは家の外に出て,シャロちゃんが学校に行くのを見送ると千夜ちゃんの所へと戻った。
「新人さん頑張ってね」
「あ,はい!が,頑張ります!ありがとうございます!」
お得意様にようかんを配達し終わると応援してもらったので、俺は頭を下げてお礼を言った。
「ふぅ...」
「お疲れ様。どうだった?初めての配達は」
千夜ちゃんは,ニコニコしながらそう聞いてきた。
「うん...なんか,この町の人達ってなんだか優しいなと思って。なんか凄く楽しいし嬉しかった」
緊張はしたけれど応援してもらって嬉しくなったし、なにより笑顔を見れたのが凄く嬉しかったな...
「そう,なら良かったわ。あ,そこの公園でちょっと休憩しましょう」
千夜ちゃんがそう言ったので,俺と千夜ちゃんは噴水のある公園で休む事にした。
「この町ってやたらとウサギが多いよね?ここは特に,多いような気がするけど...」
辺りを見回すと,野良のウサギが沢山いて気になったので,千夜ちゃんに聞いてみた。
「そうね...あ,そうだ!ようかんを食べるかもしれないわ♪あげてみましょ♪」
「ちょっと千夜ちゃん!?」
そう言うと千夜ちゃんは,ようかんを袋から取り出してウサギ達に差し出した。
「おいで~♪おいで~♪」
その肝心なウサギ達は不思議そうにようかんを見ていて、食べようとはしなかった。
「食べないわね,うちの子は食べるのに...あら?」
「?...えーと,どちら様?」
ウサギ達に混じって,ようかんを欲しそうに見つめている女の子がいた。
「食べる♪?」
「えっ!?いいの!?ありがう♪」
千夜ちゃんがようかんを差し出すと,その女の子は嬉しそうにようかんを貰い、食べ始めた。
「はぐはぐ...このようかん,とっても美味しい♪♪あ,私保登 心愛。宜しくね♪」
「ココアちゃんね。私は宇治抹 千夜よ。そして」
「夜鷹 蓮だよ。宜しく保登さん」
「なんで距離を取ってるの??」
保登さんは不思議そうに聞いてきた。何故なら俺が少し距離を取り,自己紹介したからだ。
「あ,それはね」
「ち,千夜ちゃん!」
千夜ちゃんはシャロちゃんに説明した時と同じように、保登さんに説明をした。
「なるほどね。それは変わってますな♪」
「変わってる!?」
やっぱり俺って変なのか!?
「はあ...ちょっとは慣れたと思ったんだけどな...」
慣れるのってやっぱり時間かかるよね...
「ご,ごめん!私失礼な事を!」
「だ,大丈夫だよ。慣れてない俺が悪いわけだし...」
保登さんが心配しだしたので,俺は安心させる為にそう言った。
「落ち込む事ないわよレンちゃん。慣れるのは時間かかるから,仕方のない事よ♪」
千夜ちゃんは笑顔でそう言って励ましてくれた。
「ありがとう千夜ちゃん♪保登さんもごめんね...」
「あ,私の事はココアでいいよレンちゃん♪」
ん?レンちゃん?
「レ,レンちゃん?」
「そう呼んだら駄目だった?」
...まあ,昨日シャロちゃんの事をちゃんと普通に呼べたから大丈夫か...
「い,いいよそれで。じゃあよ,宜しくコ,ココアひゃ!」
「あ,噛んだ♪」
なんで大事な所で!
「痛かった...あ,改めて宜しくココアさん。って千夜ちゃん!?ココアさんの耳元でなに囁いてるの!?」
千夜ちゃんはココアさんの耳元でなにか囁くと,ココアさんはなるほどと顔をしていた。
「ちゃん付けで♪もう一回♪」
「えー!!そ,それは無理!」
千夜ちゃんとシャロちゃんならまだしも,今日知り合ったばかりなのに!いきなりちゃん付けは...
あっ!千夜ちゃんか!!
「千夜ちゃん!ココアさんに何言ったの!?」
「え?私何も言ってないわよ♪」
嘘をつくんじゃあない!耳でさっき囁いてたの見たし!
「でも千夜ちゃんはちゃん付けだよね?」
ろっと~そこをついてきたか...
「それは従兄妹だし...昔からそう呼んでたから...」
これ昨日も言ったような...
「じゃあ今日から姉になるよ♪」
...はい?
「いや無理だから!それになんで姉なの!?」
それに見た所ココアさんは,俺と千夜ちゃんと同い年だと思うし。
「私をお姉ちゃんだと思って!さあ!」
なんなんだ!?ココアさんのこのオープンさは!?
「思わないし!...お姉ちゃんとも呼ばないよ...」
その言葉を聞いた瞬間,ココアさんは地面に手をついてショックを受けていた。
「ち,チノちゃんと同じ事を言われるなんて...」
チノちゃんって誰だ?
「....はあ,分かった。俺の負けだよ...コ,ココアちゃん...///」
やっぱり恥ずかしい!けど一生懸命だからなんか可哀想だし...
「あ!今ちゃんって呼んだ!?」
そんなに驚く事か?
「じゃあ負けって言ったから,お姉ちゃんって呼んでくれるんだね♪」
何故そうなる!?
「ココアちゃん...それは譲れないわ!レンちゃんのお姉ちゃんは私よ!」
なんの争いだよ!?
「二人とも俺と同い年だよね!?どっちも呼ばないからね!」
そう言うと二人はちょっと残念そうにしていたが、無視する事にした。
「突っ込んだらちょっと疲れた...千夜ちゃん俺もようかん貰っていい?」
「うんいいわよ♪はいど~ぞ♪」
千夜ちゃんからようかんを貰い一口食べると,ようかんの甘さと栗の甘さが合って凄く美味しかった。
「美味しい!!」
流石千夜ちゃんだな。こりゃ店継いでも上手くやっていけるな。
「私も,もう一本貰っていい?」
そうココアちゃんが言うと千夜ちゃんは嬉しそうに,ココアちゃんにようかんを渡した。
「二人とも気に入ってくれて良かったわ♪」
「これってどこで売ってるの?」
「それ千夜ちゃんが作ったんだよ」
「えっ!?千夜ちゃん和菓子作れるの!?」
ココアちゃんにそう教えると,ココアちゃんは目を輝かせて千夜ちゃんに聞いた。
「ええ。それは特に自信作で...」
「確か千夜,むぐっ!」
ようかんの名前を言おうとしたら,千夜ちゃんに手で口を塞がれた。
「だ,だめよレンちゃん!私が言いたいの~!」
千夜ちゃんは頬を膨らませていた。千夜ちゃんのこういう所を見ると,可愛いと思ったりする。
「おほん...改めて,幾銭の夜を往く月...名付けて「千夜月!!」栗を月に見立てた栗ようかんよ!」
うん。栗ようかんでいいと思うんだけど...
「なんかかっこいいね♪」
ココアちゃんは...多分意味は分かってないんだろうな...かっこいいと思うのは否定しないけど。
「あ,そういえばその制服私と同じ学校ね」
言われてみれば確かに...あれ?でも入学式は確か明日のはず...
「えっ!?そうなの!?それなら早く入学式に出ないと!一緒に行こう!」
「えっ!?でも今日はちょ,ちょっと待って~!!」
ココアちゃんはそう言うと,千夜ちゃんの腕をつかみ走り出した
「....おいで~」
取り残されたので,ウサさんにようかんでもあげておこう...
「動物はねこっちが怖くないよ~て接してあげれば,心を開いてくれるんですよ~よーしよしよし♪」
某ゴ○○さんも言ってるしな...ん?
「な,なんでようかんじゃなくて俺を見てるんだ?」
俺を見てるなぁ~ウサギ!って言っとる場合じゃない!!嫌な予感がする!ピョンと一匹こちらに近ずくとそれに続くかのように,一斉に俺に向かってジャンプしてきた。
「ちょ!?う、うわー!!」
抵抗する暇もなく,ウサギの群れに押しつぶされてしまった。
「お,重い!けど..く,くやしい。でも...もふもふだぁ~♪」
やばい,あっちの世界に行ってもいいかも。
「あれ~戻ってきちゃった」
...ん?
「コ,ココアちゃん?学校に行ったんじゃないの?」
何故かココアちゃんが戻ってきた、まだ3分しか経っていないはずだけど...
「あ,あのねココアちゃん。入学式は明日なの」
千夜ちゃんの言う通り入学式は明日だから配達もしたわけだけど...その前に千夜ちゃん息あがってるけど大丈夫かな?
「...えっ,今なんて?」
「だから,入学式は明日よ」
千夜ちゃんがもう一度言うと,ココアちゃんの顔が真っ赤になった。
「恥ずかしいー!!」
ココアちゃんは座り込み顔を手で隠した,ココアちゃんどんまい...
「あ,あのさ。お取込み中申し訳ないけど,助けてもらえないかな?」
流石に重くなってきたので二人に助けてもらうことにした。
「えっ?ってレンちゃん!?ウサギさんといつの間に仲良く!?」
えっ!?驚く所そこですか!?
「あんこもすぐ懐いたし,体質なのかしら?」
あ,あの冷静に考えてる場合じゃなくて...
「なるほど。レンちゃんにはそんな体質が...羨ましい!」
「姉としては誇らしいわ♪」
...
「和んでないで助けて!!!」
数分後。
「た,助かった...」
ココアちゃんと千夜ちゃんに助け出されて、なんとかなったけど酷い目にあったな...
「大丈夫レンちゃん?怪我とかしてない?」
千夜ちゃんは心配そうに聞いてきた。
「うん。怪我はないよ,乗っかられただけだし...」
それにモフモフだったからいい体験ができたし,とは言わないでおこう。
「それより学校の場所は分かったの?」
一番の問題はそこだと思ったので聞いてみる事にした。
「ううん。分からなかった,一体どこなんだろう?」
俺も場所までは把握できていない...学校案内の紙は読んだけど,この町意外と複雑なんだよな...
「あっ,ならココアちゃんとレンちゃんが迷わないように今から学校に行きましょう♪」
「「「め,女神様!」」
ココアちゃんと同時に言ってしまった。まあ同意見って事でいいか。
「じゃあ行きましょう」
千夜ちゃんの案内で学校まで歩いていき到着したが,何故か学校は写真と違っていた。多分千夜ちゃんが間違えたんだと思う,それからココアちゃんと別れて俺と千夜ちゃんは少し寄り道をしながら,甘兎に戻った
というわけで今回はココアが登場しました♪それと、ちょっとした、ハプニングもありましたね♪こういうちょっとしたハプニングも、ちょくちょく入れていきたいと思っているので暖かい目で読んでくれると嬉しいです♪