ハイスクールD×F×C   作:謎の旅人

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第1-9話 私のゲーム

時間が来ました。

すべての受け身を教え、ずっと練習させました。

最後の方は私が投げ飛ばし、そこからの受け身という実戦的なものをしました。

 

リアスは打撲だらけでしたけど、私が治療しますので打撲はなくなります。

リアスはボロボロでしたが結果、受け身はうまくなりました。

 

 

「うまくなったのう」

「ええ、痛いのは嫌ですから」

「今度から痛みを入れるか。そっちのほうが覚えもよさそうじゃしな」

「お願いします!入れないでください!」

「ふふ、冗談じゃよ。じゃが多少の痛みは我慢してもらうぞ」

「う、うう、分かりました」

 

 

そのあとは家に帰ります。

 

 

「お母様お帰りなさいませ。例の件ですが、調べ終えました」

「早かったのう。まだ二日じゃぞ」

「簡単でしたので」

「咲夜は役に立ったか?」

「ある意味役に立ちました」

「どういうことじゃ?」

「報告などを含め、食事のあとではなします」

 

 

食事をしたあと、報告を聞きます。私の向かいには咲夜とフェリがいます。

咲夜は眠たそうにしています。

 

 

「私たちは兵藤家に接触しました。まず―――――――

 

 

 

 

フェリたちは兵藤家に行き、どうにかこうにかして信乃のことを聞いたそうです。

信乃は実の子である一誠が抱きかかえていたそうです。「どうしたのか?」と両親が

聞いたそうですが、一誠は何も言わなかったそうです。

 

しかし、施設に預けるにしても一誠がそれを嫌がり、仕方なく信乃を養子にすることに

なったそうです。信乃という名は信乃がそうつぶやいたのでせめてはと思いそう名づけたそうです。

 

両親たちは最初は気が進まなかったようですが、しばらく信乃を育てるうちに実の

娘のように可愛がるようになったそうです。

 

次に信乃を拾った過程を一誠に聞こうとフェリが聞こうとしましたが、一誠は嫌がったそうです。そこで咲夜が聞いてみるとすんなり答えたようです。

 

一誠が見つけたとき、信乃は人間の姿をしていなかったようです。

その姿は狐の赤ん坊だったようです。一誠はそれから世話をし続けました。

衰弱していた信乃は一誠の世話のおかげで元気になったそうです。

 

それから信乃からテレパシーが聞こえたようです。それから話をしつつ仲良くなっていったそうです。

 

ある日、いつも通り信乃と遊んでいると信乃から「一誠の血をちょうだい」と言われたそうです。一誠はまだ小さいこともあってそれを簡単に了承しました。

 

毎日一誠の血を飲み続け、ある日信乃は人間の子供の姿になったそうです。

 

それからは最初に戻ります。

 

 

 

    ―――――――ということです」

 

 

吸血鬼の血が薄かったのは一誠の血を飲み続けたためのようです。

本来なら問題ないはずですが、私の魂の一部という小さな小さな存在になっていたので

人間という存在に飲み込まれたようです。

 

人間の姿になったのではなく、人間になってしまったようです。

しかし、吸血鬼であること、私という存在の魂の一部だったことから中途半端な

人間という存在です。

 

 

「母様!どうするんですか?母様の体に戻します?」

「いや、せんよ。もはや完全な一つの存在になっておる。狐のときなら問題は

なかったが、不完全な状態で人間の血を吸ったため私という存在と人間という存在が

混ざってしまった。もう無理じゃな」

「消します?」

「いや、そんなことはせん。あれは私の妹みたいなものだ」

「そうですか」

「お母様、では家に?」

「あの子次第じゃ。じゃが今は、あの家でよい」

 

 

まだ子供です。狐の頃は今の私のような人格があったようですが今はありませんからね。大きくなるまで待ちます。

 

 

 

 

 

それから数ヶ月が経ちました。フェリたちは家でゴロゴロし、私はリアスを鍛えます。

そこにサーゼクスから手紙が来ます。内容はレーティングゲームへの参加についてです。フェリたちに話すと・・・・

 

 

「久しぶりの戦いです!また血が見れるんでしょうか!」

「戦い・・・・。この頃暇でしたから、いい運動になるでしょう」

 

 

あの~二人とも?戦いじゃないんですよ!ゲームです、ゲーム。

それに咲夜!何考えているんですか!

 

 

「お主らは参加でよいか?」

「いいですよ!」

「私もです」

「そのときは姿や顔を隠してもらう」

「なぜですか~?」

「そっちのほうがおもしろいからじゃ」

「なるほど!正体不明の悪魔ですか!確かにおもしろそうですね!」

「お母様。油断大敵です」

「分かっておる」

 

 

私は匿名で参加してもらえるように書き、手紙を送ります。

送ってから数日後私たちのゲームの日程が決まりました。

7日後です。その間はいつも通りに過ごします。

 

 

 

ゲーム当日。私たちはボロ布で姿を隠し、さらに狐のお面をします。

まさに謎の集団です。

 

 

「お主ら冥界へ行くぞ」

「はい!」

「はい」

 

 

冥界へ行き、ゲーム会場へ行きます。

 

 

『さあ、もうすぐでレーティングゲームが始まります。今日のゲームは30勝15敗の

ジェリス様のチームと何もかもが不明謎のチームとなっております。この謎の

チームですが、最近悪魔になったばかりの悪魔たちだそうです。しかし、相手は

上級悪魔であるジェリス様たちのチームです。この試合どうなるんでしょうか!』

 

 

私たちは転移します。転移した場所は森の中でした。

ここがチェスでいうゲーム盤でしょう。実況者何か言い続けますが、私はほとんど

聞いていませんでした。今回のルールのところは聞いていましたが。

 

 

『さあ、ゲーム開始です!』

 

 

私たちは相手のほうへ向かって歩きます。このゲームに陣地が存在しません。

なので兵士(ポーン)はいつでもプロモーションできるルールです。

サーゼクスがやったのでしょう。相手のためですかね。それとも私に対する

何かですかね。

 

ちなみに私は封印は解いていません。

一応、ハンデとして封印したままなんですよ?

 

 

「おや~お前たちが敵かい?3人か。ちなみに他のやつらはどこかな?まさかと思うが

相手がお前たち3人ってことはないよな」

「そうじゃ。私たち3人じゃよ」

「お前、女か。その格好じゃ分からないな」

「お主の名は?」

「俺かい?俺はただの兵士(ポーン)だよ。名前は教えられねえ。教えたら俺が

あんたらを倒しにくくなる」

「なら、会話はこれまでじゃな」

 

 

相手の男はいきなり後ろを向き逃げ出しました。

え?戦うんじゃないんですか?

 

 

「ちょっと待てーーー!!戦わんのか!?」

「3対1じゃ勝てないからな。それに俺の目的は敵の情報集めだからな」

「利口のようじゃな」

 

 

私たちは見逃します。相手の(キング)はなかなかやるようですね。

もうすぐで相手が来るでしょう。

数分後、相手が13人で来ました。おそらく全員でしょう。

 

 

「お主らはそれで全員か?」

「そうだ。俺がこいつらの主、ジェリスだ。お前たちは本当に3人か?」

「そうじゃ」

「この数だ。あきらめないか?」

「あきらめん。それにこの数でも勝てる」

「大した自身だな。俺はこれでもある程度強いんだ。悪魔になったばかりの

お前に勝てるほどこのゲームは甘くない」

「私から言わせて貰おう。悪魔になってからの年月イコール強さじゃない」

「そうか。なら戦おうか」

「そうじゃな」

 

 

4人が私たちに魔力を放ちます。さらに他の人たちが私たちを囲み逃げられないように

します。いい手です。しかし、相手が私たちでは意味がありませんね。

 

 

「『全てをくらい それを放つ』」

 

 

魔力を吸収します。身体能力にも封印をしているため、体の身体能力を上げます。

私は一気に相手の一人の懐に潜る込み、単純な身体能力で殴ります。それで吹っ飛びます。

 

 

「咲夜、フェリ」

「はい!」

「はい」

 

 

私に続き、私のすぐ近くにいる敵二人を倒します。三人はそれで退場します。

退場したのは騎士(ナイト)一人と兵士(ポーン)二人です。

囲いに穴ができます。そこから、囲いの外へ出ます。相手が全員、私たちに接近します。逃がさないようにするためでしょう。私も逃げる気はありません。

 

フェリが魔力弾を一個作り出し、相手の足元へ放ちます。足元に着弾した魔力弾が

爆発し、吹き飛びます。

 

 

「ぐっ!たった一個でこの威力か!」

「ジュリス様!どうしますか?」

「ここで逃げても意味がない。このまま戦う!」

 

 

フェリに4人、咲夜に3人、私にジェリスを含める3人に分かれます。

私はフェリたち5人、咲夜たち4人を転移術式の札でこのフィールドの別の場所へ転移

させます。

 

 

「なにをした?」

「別の場所に転移させただけじゃよ」

「魔力を感じなかったぞ」

「それは秘密じゃ。しかし、これで戦いやすくなったじゃろ?」

「いいだろう。一気に倒してやる」

 

 

2人が殴ってきます。しかし、私はそれを受け流します。私は魔力弾を2人の足元

へいくつか飛ばします。爆風で2人は空中へ飛ばされます。

さらにとどめに私は一人を地面に叩き落し、もう一人には手に魔力を込め、手刀で

相手の腹へ貫きま。

 

地面に叩き落とした奴には魔力の槍を作り投げます。槍は腹に刺さります。

二人は退場します。

 

 

「おいおい、一瞬かよ。あいつらは結構強いんだがな」

「なら、私のほうが強かったと言うことじゃろ」

 

 

ジュリスが数十個の魔力弾を放ちます。

 

 

「『全てを喰らい それを放つ』」

 

 

私は数個を吸収し、他は避けます。私も魔力弾を作り放ちます。

威力は低いです。封印中の私の魔力の量は中級悪魔くらいです。封印なしの感覚で

魔力弾を放つと2発だけですべてなくなります。作った数は20個です。

 

相手は避けますが、私の放った魔力弾には追尾します。

何かに当たるまで止まりません。ジュリスは逃げるのをやめ、魔力弾のほうを向き

障壁を張る。私の魔力弾はすべてその障壁に当たり破裂します。

 

 

「防がれてしまったか」

「威力は低いな。質より数できたか」

 

 

ジュリスが魔力弾を放ちながら、接近します。上級悪魔であるジュリスは今の私より

多いです。私は少なくなった魔力を使い応戦します。

 

 

「そろそろ、魔力切れか!こっちのほうが優勢になってきたな!」

「ふん!それでも私たちの勝ちになる予定じゃ」

「それは勝ってからいいな!」

 

 

ついに応戦できなくなり、懐に潜り込まれます。ジュリスが私の腹を殴ります。私は

力を受け流しながら、後ろに跳びます。受けたダメージは小さいです。

 

 

「格闘でも中々やるようだな」

「私に苦手な距離はないからのう」

「次は少し本気で行くぞ!」

 

 

さらにジュリスが追撃します。拳の速度が上がり拳の数が多くなります。

私は手でジュリスの拳の力を受け流します。

 

 

「オラオラオラオラオラオラ!」

 

 

受け流し続けますが、結構時間が経ちました。そろそろ反撃しますか。

私はジュリスの拳を掴み、ジュリスの懐に潜り込み殴ります。ジュリスは森の木々を

倒しながら、吹き飛びます。私は残りの魔力を使い、魔力弾を放ちます。

 

魔力弾は吹き飛んだジュリスが倒した木々の道筋を通り、爆発します。

手応えはあったので傷は負わせたでしょう。

 

しばらく待ちます。森の奥からボロボロになったジュリスが出てきます。

まだ戦えるようですね。さすが上級悪魔です。

 

 

「魔力をすべて使うなんてな・・・・。おかげでこの様だ。だが、魔力のなくなった

お前に勝ち目はなくなった。俺はまだ戦えるからな」

「いやお主の負けじゃよ」

「なんだと?魔力のなくなったお前がどうや――――!!」

 

 

拳をつかんだときに仕掛けておいたバインドを発動します。

相手の動きを封じます。私は空中へ飛びます。私は手を上げます。

私の頭上にこのフィールドにある魔力が集まります。

 

 

「おいおい。すべての魔力を使ったんじゃなかったのかよ」

「この魔力はこのフィールドにある魔力を集めたものじゃ。私に魔力があろうと

なかろうと関係はない」

「そんなのありかよ」

「お主とのゲーム、楽しかったぞ」

「ありがとよ」

「『スターライトブレイカー!!』」

 

 

魔力光がジュリスを包み込み、大規模な爆発が起きます。

爆発が治まったあとにはまっ平らになったフィールドとよりボロボロになった

ジュリスです。非殺傷なのでジュリスの体は吹き飛びません。

 

そして、ジュリスが退場します。

そこにアナウンスが入ります。

 

 

『ゲーム終了です!勝者は何もかもが謎のチームです!それにしてもジュリス様を倒したあれはなんだったんでしょう!あの威力!上級クラス以上です!』

 

 

私たちの勝ちです。フィールドはさっきので半分以上が巻き込まれました。

咲夜たちのことを忘れていました。大丈夫でしょうか?巻き込まれていないと

いいんですが。

 

私は控え室に転移します。そこには、無傷のフェリと咲夜がいました。巻き込まれては

いないようです。

 

 

「お母様。さっきあの技を使いましたね」

「あ、ああ、使った」

「私がもう少し遅ければ巻き込まれていました」

「私もです!」

「そ、それはすまんかった」

「許しません」

「私も許しません!」

「ど、どうしたら許してくれる?」

「そうですね。明日は私たちに付き合ってください」

「私もそれでいいです!」

「それくらいなら」

「なら許します」

 

 

それからは色々インタビューなどがありましたが、それを避け家に帰りました。

 

 

 

 


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