一般人の俺が幻想郷を生き抜く為に   作:さわやか

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どうも、さわやかです。
このままではゲンがおっさん染みたキャラになってしまう・・・
どうぞこゆっくり。


知らない天井

ここは博麗神社。そして寝室の奥にいるのが俺だ。

体は震え顔は真っ青、心臓はバクンバクン言っている。

 

「どうしてこうなった・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「宴会ぃ?」

 

「そう、ここで。最近皆暇なのよね」

 

「悪いが俺はパス。そんな妖怪が集まったら何されるかわからん」

 

「でしょうね。寝室で寝てるといいわ」

 

 

そして4時間後。

酒に酔った誰かの大声で起床。てかこれ絶対霊夢だろ。

 

 

「では今からゲンさんかくれんぼを始めまーす!!!!!」

 

「「「「「イエーイ!!!!」」」」」

 

「ルールは簡単!このどこかにいるゲンを見つけるだけ!見つければなんと好きにしていいでーす!」

 

「「「「「やったー!」」」」」

 

「・・・は?」

 

 

 

そして今に至る。

 

 

「こりゃまずい・・・妖怪で好きにっていったらアレだ、殺されるか食べられる・・・長年の勘かな、ハハハ笑えねえよ・・・」

 

「3年間永らえた命の灯火、ここで消すわけにはいかん・・・どうしたものか」

 

生き残る道は2つある。この場に留まるか、一番奥の物置へと身を移す。

物置までは多少距離があり、移動するのは危険かもしれない。だが行けば安全だ。

ここには隠れる場所は無い。誰か来ればすぐに見つかってしまう。

 

(物置に出向く!それしか方法はあるまい・・・)

 

 

ゆっくりと、周りを確認しながら、物置への道を行く。

その道は険しく、途中でする物音や得たいの知れない声にすぐに俺は精神を削がれた。

しかし物置がついに目の前に迫る!

 

(ゴールだ!これで生き残り確定!万歳!)

 

 

そう思った瞬間後ろから抱きつかれた。

 

「見つけた」

 

「・・・え?」

 

全身から血の気が引く。驚きすぎて心臓が止まる。。

女の子に抱きつかれて嬉しいとかそういう次元じゃない。

もはや死。死が抱きついて来たのだ。

 

「・・・あの「待って」」ひぃ。

 

「そうですね・・・黙っていてくれれば殺しはしませんよ。」

 

割とブラックな女の声が響く。絶対喋らない。絶対死にたくない。

 

「まず目を瞑って、こっちを向いてください」

 

絶対逆らわない。

 

「そしたらしゃがんで顔を声のする方に向けてください。」

 

一体何が始まるんです?斬首かな?

 

「・・・何が起きても絶対にそのままですよ」

 

あっこれ命に関わる奴や。残念

・・・なんか猛烈にほっぺたを揉まれてる気がする。あと腕も。何だこれ秘孔?

 

「なるほど・・・これが本物の人間・・・そのままですよ、そのまま」

 

なんと肩に乗られる。体重がモロに軽くてびっくりする。本当になんだこれ。

 

「このまま私を乗せて、入り口まで向かってください!目は開けていいですよ」

 

・・・本当に何を言っているんだ?

一応言われたとおりに歩き出す。顔が見たい気もしたが下手に逆らって殺されるかもわからん

 

「おーい!みんなー!捕まえましたよ!」

 

頭の上でそう声がする。入り口の広間には霊夢が座っていた

 

「皆ー!戻ってきなさーい!」

 

まるで訳が分からんぞ!

 

「あ、もういいですよ!おろしてください!」

 

その人は予想とは裏腹に小柄で爽やかな少女だった。声が別人だった。

 

 

 

 

 

「あー面白かった!あのゲンの顔!」

 

「まじで心臓止まるかと思ったんで止めてください」

 

5人の少女が笑い出す。女だけかい。まあ妖怪ですけど

脇には10本ほどの日本酒の空瓶が転がっている。ってこいつらどんだけ飲んでるんだ!?

 

「やるじゃんか妖夢!まさか肩車で帰ってくるとは思わなかったぜ!」

 

「幽々子様ー!迫真の演技でしたよ私!」

 

妖夢っていうのかこの子。迫真ってレベルじゃないぞ・・・まじで死を覚悟した

 

「そう言えば、私とアリス以外は知らないわよね。ゲンに自己紹介よ皆!」

 

「私は魔理沙!よろしくな!」

 

「妖夢です!さっきは驚きましたー?」

 

「西行寺幽々子と申しますー。」

 

「皆さんヨロシク。じゃあ俺は寝るんで」

 

「いやいや、逃がさないから」

 

霊夢が俺の肩を掴む。怖い

 

「ちょっとまって霊夢さん酔ってるっしょ」

 

「ゲンも飲めばいいじゃんか!」

 

「いや俺はここ3年酒なんて飲んでないんで・・・10分で潰れるんじゃねえかと」

 

「まあまあいいじゃない?たまにはこういう事もしましょうよ、」

 

「じゃあちょっとだけ・・・ちょっとだけだからな?」

 

「はいはい、お注ぎしますよ」

 

「ちょっと待てアリスそれ注ぎすぎ・・・」

 

「男なんだから!ぐいっと!」

 

「本当死んじゃう!やめて!」

 

「飲まなかったら食べちゃうかも・・・ね?妖夢」

 

「そうですねー!どうしようかなー!」

 

「あークソ・・・1回だけだからな、ホントに」

 

 

 

 

1時間後・・・

 

「そこで霊夢の奴が俺の指くわえて!さっぱり塩味って言ったんだよ!!」

 

「ギャハハハハハ!霊夢お前マジかよ!!!!」

 

「ちょっとゲン!それ言わない約束でしょー!!魔理沙も笑いすぎ!」

 

「そんな事言ってたかなー!ハハハハ」

 

結果から言うと意外と酒の強さは健在らしく、酔いもそこまで無かったため飲み続けた。

調子に乗って色々とするのはどうやら最近の妖怪はむやみに人を襲わないらしい。

理由はよくわからん。あと霊っぽいのが付いてるお二人は妖怪ではないらしい。

 

「お酒強いじゃないですかー!ゲンさんの嘘つき!」

 

「そうかなー!ちょっと俺トイレ!」

 

「精々頭ぶつけて死なないようにしなさいよー」

 

「ねーよそれは!」

 

あー腰いてえ、ずっと座ってたからか?それに頭も・・・ちょっと飲みすぎたか?

っていうか目が歪むなー、あれ、暗い、力がはいらねえ?あっこれヤバ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっゲンさん!おはようございます!大丈夫ですか!」

 

「知らない天井だ・・・」


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