マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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一方その頃兄のもとでは…。


第九十七話~兄は冷静に事態を対処した~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは兄のサトシです。今日はパフォーマンスストリートで買い物をしている最中です。バトルにとても大切な必需品コーナーがあると聞いてやって来たんですが、ボールや進化の石、ジュエルなどが置いてあって俺にはあまり関係のないものかなと考え、ピカチュウと一緒に周りの店を見ていきます。ですがボールは今持っているモンスターボールだけで足りるし、進化の石やジュエルもあまり必要ありません。ジュエルについては俺自身使いこなせるか分からないため、買おうという気にはなりませんでした。そして他にも治療品コーナーに置いてあったきずぐすり一式なども俺は一応必要な量はもう買ってありますので買う意味はありません。ですので、ここで買うものはあまりないなとわかり落胆しました。

 

 

 

「ピカチュウ、ヒナたちのもとへ行くか?」

『ピッカ!』

 

 

ピカチュウがあまり面白いものや興味あるものがないと分かり、ちょっとだけつまらなそうにしていたため、俺は妹達と合流しようかと提案する。ピカチュウは当然その意見に賛成し、俺に向かって手を伸ばして頬を触る。俺はピカチュウの頭を撫でてから歩きだし、妹達がいると思われる場所まで向かった―――――――。

 

 

…でも何だこいつら?

 

 

 

「おとなしくしろ!我々はプラズマ団!ポケモンを解放し自由にするのが目的だ!!」

「プラーズマー!!」

「いいか?抵抗すればこちらも相応の対応をさせてもらうからな!!おとなしくポケモンを渡せ!!!」

 

 

 

「…あ、以前のロケット団みたいなものか」

『……ピィカ』

 

 

プラズマ団とかいう微妙な服を着た連中がこちらにやってきて、ポケモンを解放するという意味の分からないことを言ってきたため、カント―地方でよく襲いかかってきたロケット団を思い出し、懐かしんだ。ホウエン地方でもシンオウ地方でもそういうよく分からない悪の団がいるみたいだから、イッシュ地方でもいるんじゃないかと思っていたら予想は当たっていたわけだ。

俺はピカチュウと共にそのプラズマ団を見ながらもそう思った。

 

そしてプラズマ団は俺たちに気づき、イッシュ地方では珍しいピカチュウを見て先に奪おうと考えたらしい…しかも集団でポケモンを出して脅迫しながらそのピカチュウと手持ちのボールを出せと言ってくる…でも俺はそう言うの大っ嫌いなんだよな…。

 

「ほらどうした!!早くそのピカチュウと他のボールを出して解放しろ!!でないと痛い目に遭うぞ!!」

『ズッミィ!!!』

『モリィ!!!』

 

 

「………なあ、こういう時は返り討ちした方がいいんだよな?」

『ピッカ!』

 

 

「何ッ!?」

 

 

俺たちに襲いかかってきた集団に向かって走り出し、ピカチュウの10まんボルトで動けなくなったところで俺がプラズマ団の人間たちに向かってとび蹴りをし、そして回し蹴りで再起不能にしていく。

それにおどろいたプラズマ団は仲間を呼んで俺たちを抑え込もうとしているみたいだったが、もう遅い。俺の動きを封じようとしても無駄だ。………というか、俺以外にもルカリオがこの事態を対処しているはずだから、俺がやらなくてもすぐ騒動は収まると思うんだけどな。

 

「…あ、良いこと思いついた…なあプラズマ団?ポケモンはポケモン同士、トレーナーはトレーナー同士で戦わないか?」

『ピカッチュ?』

 

 

「はぁ?何を寝ぼけたことを言っているんだ!!そんなことを言って俺たちを惑わしても無駄だ!行けミネズミ!」

『ズミ!……ズッミィィィィイ!!!???』

 

 

『サトシ…ヒナとヒトカゲはどこにいるか知らないか?』

 

 

「ようルカリオ!…いや、ヒナたちの居場所なら今からこいつらを倒してから探そうと思ってたから知らないぜ?」

『ピカピカ…』

 

 

『そうか、ならそいつらは任せる。俺はヒナたちを探しに向かう…』

 

 

「おう…そっちも頼んだ!!!」

『ピィカッチュ!!!』

 

 

ルカリオが俺たちに襲いかかろうとしてきたミネズミを倒してから妹達の居場所を聞いてきたため、俺は知らないと言って首を横に振る。プラズマ団はその隙にルカリオを含めて俺たちに攻撃しようとしてきたけれど、俺たちはそれを余裕で避けながらも話し続ける。そしてルカリオが俺にこの場を任せて、妹達を探しに行くようだ。

―――――――――――あ、デントがいないと思ってたら、プラズマ団の被害に遭わないように普通の人間やポケモンたちを避難させているのが見えた。かなり迅速に行っているみたいだから、ちょっと暴れても問題なさそうだ。…まあルカリオが動いている時点で周りの被害が出たとしても仕方ないか。

 

プラズマ団はいつまでたっても攻撃が当たらず、余裕で避け続けている俺たちに怒ったらしい。集団でミネズミを出して攻撃してきたため、俺はピカチュウに10まんボルトを指示して、そして俺も俺で行動を開始した。

 

 

「ポケモンを解放するとか言いながら奪いにきたんだから、これは正当防衛であって、お前らの責任でそうなっただけだからな?」

『ピカピカ』

 

 

「だから貴様…何を言って…………ッッ!!!!!????」

 

 

 

ピカチュウに攻撃を指示してポケモン同士での戦いを任せつつ、俺はプラズマ団のトレーナーたちに向かって走り出した。ポケモンで俺を止めようとしたのだけれど、ピカチュウがそれを防いで俺の走りを邪魔するやつはいない。

そして目の前にいるプラズマ団たちに向かって俺は叫んだ。

 

 

 

 

 

「人のポケモン盗もうとすんじゃねぇぇええええええ!!!!!!!」

 

 

『ピィカッチュゥゥゥウウウウ!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――――――――ギャァァァァァアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

まあこの後、襲いかかってきたプラズマ団とかいう連中をちゃんとジュンサーさんに捕まえてもらって無事に事件は解決した。…でもルカリオに連れてこられた妹とヒトカゲが微妙そうな表情を浮かべていたということと、アイリスが満足げな表情で歩いていたのは少し気になったけどな。

 

 

 

 

 




兄の心境。
 何だか見たことあるような連中だったけど…まあいいか。



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