マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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ライモンシティでいろいろと楽しめそうだ。


第九十二話~妹はジム戦前にライモンシティを楽しんだ~

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは妹のヒナです。今日ついにライモンシティに到着しました。その途中でいろいろと騒動がありましたけど、兄とルカリオが全部解決させていったので問題はないです。

 

 

 

「ライモンシティと言えばジムだろ!よし行くぞ!」

『ピッカッチュ!!』

 

「サトシ…その前にポケモンセンターへ行きましょう…キバゴがへとへとよ…」

『キバキ…』

「あ、私も。ヒトカゲが疲れてるみたいだからまず回復しないとね」

『カゲェ…』

 

私たちが来た道では全然ポケモンセンターはなく、ここまで来るのにかなり険しい道だった。だからヒトカゲもキバゴも体力を回復させるぐらい疲れていて、早く行った方がいいと思うからそう兄に告げる。兄もまずはポケモンたちをちゃんと休めることだと思ったらしく、私たちの言葉に頷いてくれた。

 

「よぉーし!僕がポケモンセンターまで案内するよ!!さあこっちだぁぁ!!!」

 

「え…なんであいつあんなに張り切ってんの?」

『ピィカ?』

「妙にテンション高いわね…どうしたのかしら?」

『キバキバ?』

 

「ははは…」

『カゲェ?』

『どうしたヒナ?』

「いや、たぶんデントのいつものあれが出たんじゃないかなって思って…」

『……カゲ』

『…ああなるほど、あれか』

 

もう≪あれ≫で通じるデントの○○タイム。そしておそらく今からテンションも急上昇で上がっていくのだろうと思うと私たちはため息をついて呆れてしまう。そして急かすデントに苦笑し、私たちは歩き始めた――――――。

 

 

 

 

そしてその後、何故かポケモンセンターではなく地下鉄へ到着した…ってあれ?これってどっかで見たことあるような気がする。…ああ、ロケット団がいろいろと行動する話か。でもここではロケット団は暗躍していないだろうし、大丈夫だろうと思いながらも皆と一緒に地下鉄の中へと入っていく。

地下鉄に来たのは、このライモンシティという町には地下鉄が多く存在しており、縦横無尽に走っているということ、ここからポケモンセンターまで早く行けるということらしい。

地下鉄に入っていくとかなり大きな駅みたいだ。そして目の前に地下鉄の車両が展示されていて、デントのテンションがマッハで急上昇している。これは止まらないだろうと思い、苦笑した。デントは展示されている車両をたくさんカメラで写真を撮っており、嬉しそうだ。

 

そして始まったデントのあれ。ここではメトロソムリエとしてテンションが上がっているらしい…。

 

 

「イッツ・サブウェイ・ターイム!!!」

 

 

「始まっちゃった…」

『カゲェ…』

「ま、まあ聞いてみようぜ…」

『ピカッチュ…』

「もういつものことよね…気にしない気にしない…」

『キバキバ…』

 

『…デントのソムリエというのは一体いくつあるんだ?』

「ルカリオ…それは気にしたら駄目だよ…絶対に多いと思うから」

『カゲカゲ』

 

「君たち!聞いているのかい!?」

 

「聞いてまーす!」

『ピッカッチュ!』

「ちゃんと聞いてます!」

『キバキバ!』

「聞いてます!!」

『カゲカゲ!!』

『ああ、ちゃんと聞いている』

 

「ならよぉし!じゃあ次にこの車両のシングルトレインについての話なんだけど――――――」

 

 

…うん、長い。それに話が専門的すぎて何を言っているのかさっぱり分からない。そして無駄にテンションが高い。私は兄の顔を見てどうするのか視線で問いかけるのだけれど、兄は苦笑しながらデントにそろそろ行こうぜ?と言ってくれた。でもデントの話は止まらない…。まだまだこれからが本番さ!と言われて、このままだと半日ぐらいはここにいそうな気がしたから、私とアイリス、ヒトカゲとルカリオが兄を見てどうにかしろと視線で言う。

私としては兄ならばどうにかできると思ったから見ただけなんだけど…おそらく皆も同じような考えなのかなと一瞬思ってしまった。

 

そして兄が強行突破でデントを引きずってポケモンセンターに行ける車両に乗り込む。そしてデントが目を輝かせて運転席を見ている。確かに運転席から見える外の光景はとても面白いかもしれないけれど、でも窓に顔を引っ付けてまで見るものかなぁ…私は兄とルカリオの間に座り、ヒトカゲを抱きしめながらも苦笑してしまった。アイリスはそんなデントの行動がとても恥ずかしいらしい。まあその近くに座っている子供がデントを指差しておかしいと言って笑っているのだから当たり前か。でもデントを止めようとしたのに勢いは止まらず、むしろ路線についての説明をし始めた。それに興味を持ったのがルカリオ…ってルカリオ……デントみたいになったら駄目だよ。でもちょっとだけルカリオの○○タイムって叫んでいる光景を見てみたいような気もしてきた。面白そうな気がする。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

その後、ようやくポケモンセンターにつくことができた。地下鉄に出る間もデントが暴走してまだここにいたいと言ってきたため、兄が強行手段に出てきて仕方なく諦めたというオチがあったりするけどね。…え、強硬手段って何やったのかって?つまり…

 

「おいデント、ポケモンセンターに行くかピカチュウの電撃浴びるかどっちか選べ?」

『ピッカッチュ?』

 

「……わかった、行くよ。ごめん」

 

 

…ということがありました。まあつまり、兄の脅迫です…はい。でもデントが元のテンションに戻ったため、ようやくポケモンセンターで休めることができる。ヒトカゲも嬉しそうな様子だ。

 

「…よし、飯を食べたらすぐにジム戦…そしてバッチゲットだ!!」

『ピッカッチュ!!』

 

 

 

「ハハハ…まあお兄ちゃんだし大丈夫か……」

『カゲカゲ…』

 

 

 

 

 




妹の心境。
 平和に穏便にバッチをゲットしてほしいな…。

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