どうやら兄の知り合いらしい…。
こんにちは妹のヒナです。兄がゾロアとゾロアークに出会いました…え?突然すぎるって?私にもわかりませんよ。ライモンタウンに向かうため森の中を歩いていたら急にゾロアが飛び出てきて兄の顔に飛びついたんですから。それを見た私たちが慌てていると、次にゾロアークがやってきて兄に近づいていくのが分かった。
―――――あれ、もしかしてこのゾロアとゾロアークってまさか…。
「久しぶりだなゾロアにゾロアーク!元気にしてたか!?」
『ピカピカ!!』
『久しぶりなんだぞサトシ!』
『グァァアウ!』
「ええええ喋った!?…ってまあルカリオも喋るし驚くようなことじゃない…よね?」
『…俺に聞くな』
「ははは…サトシ、知り合いかい?」
『お前たち誰だ?サトシ!ヒカリとタケシがいないぞ?』
「ああ、ヒカリもタケシもそれぞれ自分の夢に向かって旅に出たよ…紹介するぜゾロアにゾロアーク…俺の妹と仲間たちを!」
はいこれで確定です。シンオウ地方の映画だったゾロアとゾロアークでした。ってこのイッシュ地方が故郷だったの!?
アイリスは一緒にいるルカリオが喋っているのに慣れていたため、これは驚くようなことなのか分からなくなっているようだ。それにキバゴも首を傾けて疑問に思っているみたいだし。ルカリオはどう言おうか迷い、結局は聞くなと言って説明するのをやめた。まあ兄と一緒にいる時点で常識とか何か吹っ飛んでいくからね…仕方ないね。
でもなんでここにいるのだろうか?ここが故郷なのだろうか?でも映画で見たときのゾロアークが見せてくれた幻影とは違うような…?
―――――――――――その後、お互いに自己紹介をして、どうしてここで出会ったのかを話してくれた。
まだ故郷にたどり着いていないということや、途中で兄の声がして走ってきたということを教えてくれた。そして何故かゾロアがイリュージョンで私に化けていて、ヒトカゲやキバゴを驚かせたりもしていた。でも尻尾が見えちゃってるし…まあいいか。
ヒトカゲが私に化けているゾロアの尻尾を掴んで変身を解いていたし、その後ヒトカゲに化けて追いかけっこを始めている。まあ楽しそうでいいんじゃないかな?兄は話を聞いて納得したような表情を浮かべていた。
「じゃあまだ遠いんだ?」
『そうだぞ!おいらたちの故郷はまだまだ先だぞ!』
『カゲェ…』
『ピィカッチュ…』
『グォォウ』
「おう!俺たちまだイッシュ地方を旅しているから、近くまで来たらお前たちの故郷に遊びに行くよ!」
『ピッカッチュ!』
「あ、私たちも行っていい?」
『キバキバ?』
『遊びに行ったら何か料理をご馳走しよう』
「ルカリオの作る料理って美味いんだぜ!」
『ピィカ!』
「お兄ちゃんにピカチュウ…」
『カゲェ…』
『グォォ!』
『おいらもマァも大歓迎だぞ!!』
「うーん…ゾロアとゾロアークの故郷に行けるなんて…なんてグットテイストなんだ!!」
「ははは…でもその時が楽しみだね!私たち絶対に遊びに行くからね!」
『カゲ!!』
――――――兄にとってはちょっとした再会だったけれど、また絶対に遊びに行くと言って約束した。このまま一緒に故郷まで歩いて行ってもいいのだけれど、ドンバトルという大会をライモンタウンで行うということやルークと約束していることから、一緒に行けないといって残念そうだった。でも私たちはゾロア達と別れ、また会うと約束してそのまま旅立った。
こんなちょっとした出会いも良いものだよね。
「お兄ちゃん、絶対にゾロア達の故郷まで行こうね!」
『カゲ!』
「そうだな!その時が楽しみだ!!」
『ピッカッチュ!!』
妹の心境。
映画の裏側を知った感じかな?