マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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ミジュマルにとっては大きな成長。


第八十二話~兄とミジュマル危機一髪~

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは兄のサトシです。旅の途中でヒトモシたちやランプラーに霊界まで連れてかれそうになったり、クリムガンとバトルしたりといろんなことがありました。もちろん霊界に連れて行こうとしたヒトモシ達やランプラーはちゃんとぶっ飛ばしましたよ。それにアイリスもクリムガンと新米トレーナーのエミーにいろいろとドラゴンタイプの戦い方を教えたりとしていて、イッシュ地方の旅は結構充実しています。

 

 

…まあだけど、今回はそうはいかなそうだけどな。

 

 

ケニヤンというかなり熱血そうなトレーナーと出会い、バトルをすることになった俺は相手が出してきたシママというポケモンを見て図鑑でタイプなどを知り、ピカチュウを出そうと思ったけど、ミジュマルがボールから出てきて、電気タイプと戦いたいと俺に頼んできた。ピカチュウはそれを見て苦笑し、俺に向かって頷いたため、ミジュマルに交代し、バトルしてもらうことになった。

 

 

アクアジェットでちゃんとシママを狙い、攻撃するのも出来ているし、このままジェルブレードで攻撃すれば終わると思っていたんだけど、シママのにどげりのせいでホタチがどこかへ行ってしまい、ミジュマルがその後を追いかけてしまったためバトルを中断してもらうことになった。

 

ホタチ探しを続けるんだけど、全然見つからずバチュルに遭遇したりイアのみを代わりにしたり、イシズマイに岩でホタチに似せたものを作ってもらったりといろいろと問題が起きてしまいため息をついた。

 

「…ねえルカリオ、ホタチって波動で見つけたりできる?」

『……いや、物を探すために波動を使ったことはないから分からないが…やってみるか…』

『ミジュ!!?』

『だが探しに行くが期待はするな。見つからない可能性も十分あるからな』

『ミッジュ……』

 

「そう落ち込むなってミジュマル…絶対に見つかるからな。…とりあえずホタチない状態での特訓でもするか?」

『ピカピカ?』

『…ミジュマ』

 

 

妹がルカリオにホタチを波動で探せるか疑問に思ったらしく、聞いてみた。だがルカリオが首を傾け、しばらく考えていたようだったが、探してみると言って俺たちから離れて行ってしまった。とりあえず、ホタチが飛ばされたであろう場所をよく探してみたけど見つからないから、ルカリオに任せるしかないと思い俺はミジュマルの方を向いて話しかける。

ミジュマルはホタチに頼った攻撃をよくしていたから、ホタチのない状態でも十分バトルができる様にしておいた方がいいと前から思っていたし、明日のバトルまでにホタチが見つからなければそのまま戦うことになってしまうのだから何もしないよりはマシだと考えて言う。

ミジュマルは凄く落ち込みつつ俺の言葉に頷いた。それを見て俺とピカチュウは苦笑しながらもミジュマルを励まし、特訓を開始する。

 

攻撃は最大の防御とデントが言っていた言葉を信じて、まずはシママのニトロチャージに追いつけるようにスピードを上げていこうかと考える。

速いほうがバトルで有利というのはホウエン地方からの俺の考え方だからよく特訓に速さを鍛えていくことをしていた。そしてバトルでもそれが活かされ、躱したり攻撃したりということが速いために有利に働いてくれるのだ。でも今まではその速さを鍛えるのは少しだけだった。

だから、今回はミジュマルの特訓で速さを重点に鍛えていく。

つまり、アクアジェットでスピードを出して素早く移動したり、身体を鍛えて速さを鍛えたりといろいろ特訓をしていった―――――――――。

 

 

「ミジュマル!もう一度アクアジェットだ!!」

『ミッジュマ!!』

「なめんな!シママ、ニトロチャージ!!!」

『シマァ!!』

 

 

…その結果としてはまあ、ケニヤンのシママを無事に倒すことができたし、ミジュマル自身も成長できたと思えた。ケニヤンとは熱いバトルができたし、また会えたら再戦してくれとお願いされたためいいライバルになれるのではないかと俺は思ってケニヤンと握手をし、その場を別れた。

ミジュマルはシママに勝利したことに嬉しそうだったが、やはりホタチがない状態が嫌らしく悲しそうな表情を浮かべている。俺とピカチュウはその様子にホタチがちゃんと見つかればいいと願う。ルカリオ達が探しに行ったけれど、もうホタチが見つかったのかわからない。

…もしも見つからなければ俺たちも探しに行こうと決心する。

 

 

 

「…これであとはホタチが戻ってくればいいんだけどなぁ」

『…ピカァ』

『………ミッジュ』

 

「だいじょーぶ!ホタチならちゃんと戻ってくるよ!!」

『カゲ!!』

「…どういうことだよヒナ?」

『ピカピカ?』

『ミッジュゥ?』

 

 

「ほら見て!」

『カゲ!』

 

 

妹とヒトカゲが楽しそうな笑みを浮かべて森の方角を指差した。そしてそこから見えてきたのはホタチを持ったルカリオとキバゴ、アイリスとデントの姿。ルカリオはともかく、キバゴたちもホタチ探しに協力していたらしい。それに妹やヒトカゲもホタチが飛んで行った方角からどこら辺の近くにあるのかを予想してルカリオに伝えたり探したりしていたらしい。そしてようやく、昨日探していない場所を重点的に探したおかげですぐに見つかったと言ってくれた。

俺たちが特訓している間に探してきてくれたなんて思わなかったけど、本当に良かった。俺もピカチュウも、そしてミジュマルも探してきてくれた妹達には本当に感謝してる。

 

 

 

「良かったなミジュマル!!!」

『ピカピカ!!!』

 

 

 

『ミッジュゥ!!!』

 

 

 

 




兄の心境。
 ケニヤンとのバトルも楽しかったな。

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