妹たちはちょっとした出会いをした。
こんにちは妹のヒナです。シッポウシティまでの道のりがかなり遠く、まだまだ歩き続けています。そして今日はお昼を食べている途中でイシズマイに会いました。でもイシズマイが作ったばかりの家を3匹のイシズマイ達にとられてしまい、落ち込んでいます。
落ち込んでいるイシズマイを励まそうとしたんですが、逆に怖がられてしまって攻撃してきました。大きな石がヤナップに当たりそうになったんですが、ルカリオがとっさに助けて何とかなりました。そして落ち着いたイシズマイと話をして、手間をかけて作った家を取り返したいとのことで私たちも協力して3匹のイシズマイ達を探します。
でも夕方になっても見つからないし…どっかに行っちゃったのかな…というかこれ原作だよね。大丈夫だよね。ちょっと最初の方変えちゃってるけどさ……。
『マイ…』
「大丈夫だよイシズマイ。ほら、明日になったらまた探しに行こう。イシズマイもおいで、一緒にご飯を食べよう」
『ナーップ!!』
『…マイ!』
デントとヤナップが落ち込んでいるイシズマイを励ましてご飯にしようと言ってくれた。それを見てイシズマイが笑顔になりデントに近づく。…ああ、これなら大丈夫かな。普通に手持ちフラグかな。
そう思っていたんだけど、やっぱり兄はやらかした。
「なあイシズマイ。これから特訓しないか?」
『マイ?』
「何を言ってるんだいサトシ?その前に家を奪ったイシズマイ達を探さないといけないんじゃ…」
「いや、それならいい考えがある」
「激しく嫌な予感がするよ…」
『カゲェ…』
兄が言ったいい考えとは、3つのお皿に入ったポケモンフーズでイシズマイ達をおびき寄せるというもの。確かにそういうのは原作で見たことあるし、それによって数の差で力負けしていたイシズマイに協力して3匹のイシズマイ達をバラバラに分けて1対1で戦うことができたという記憶があるからそれでいいのだと思う。
…問題なのはそこからだ。
「イシズマイはあいつらと戦いたい。そして俺たちがそのバトルの手助けをしてほしくないんだろ?」
『マイ!』
「なら、そのバトルに勝つために俺たちと一緒に特訓しよう!」
「ちょっとサトシ?特訓って何をする気なのよ?」
『キバキ?』
「特訓は特訓だよ…ルカリオ!ちょっと手伝ってもらえるか!」
『別に構わないが…?』
兄がルカリオを呼んでイシズマイと軽くバトルをすることになった。しかもそれだけではない。3匹が同時に襲ってくると考えてピカチュウやヤナップもそのバトルに参加する。そして本気のバトルというよりはスピード等を鍛えるために様々な攻撃を躱したり、隙をついて攻撃したりという特訓だ。
技は明日のこともあって怪我をしない程度の力で行っている。今までにやった特訓ではないが、それに似たような形で行っている。技を躱して隙をつく、そして攻撃する。
「いいかイシズマイ。3匹を相手にするならすべてを見るんだぞ!そして接近戦ができると判断したら一瞬でやるんだ!」
『ピッカッチュウ!』
『マイ!!』
イシズマイも本気で特訓に挑んでいるし、兄たちもそれに協力しているんだけど…これでいいのかどうなのかかなり迷う。
何よりもイシズマイは1対1なら確か勝てたはずなのだ。だけれども兄は3匹同時に戦うための方法を教えて特訓している。デント達もそれに頷いて納得し、特訓に参加している。…よし決めた。これでもしもイシズマイが3匹同時に相手をして負けたら原作でやったことを提案しよう。そうすればまあ大丈夫かなと思う。
「いいぞイシズマイ!そのまま真横にジャンプだ!!」
『ピッカッチュ!!』
『マイ!!』
「頑張れイシズマイ!大丈夫!ピリリとスパイシーが漂ってるよ!!」
『ナーップ!!』
『マイマーィ!!!』
「………本当に大丈夫なのかな」
『カゲ…』
「大丈夫よ。だってサトシが考えたことだもんね」
『キバキバ!』
――――――――――――翌日、兄たちと特訓し、3匹同時でも余裕で攻撃を躱せて反撃することができて家を取り戻せることができました。やっぱり兄がやることは本当に原作崩壊でした。
そしてその後、デントの手持ちになりたいと言ったイシズマイが見事に仲間になってまた旅が賑やかになったと感じた私とヒトカゲであった。
妹の心境
原作崩壊してるんだかしてないんだか…。