マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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母だから言いたい話もある。


第五十八話~マナフィは気づかず全てを教えた~

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは、ハルカです。…なんだかこういうのって恥ずかしいかも。

今日はマサラタウンでマナフィに会うためにやってきました。オーキド研究所に行くのは本当に久々でちょっと緊張します。

 

「こんにちは!ヒナちゃんいますか?」

「久しぶり。今ヒナちゃんはサトシと一緒にイッシュ地方に行ってていないんだ」

「え?!イッシュ地方に!!?」

「そうじゃよ。サトシの旅について行ったぞ。おかげでサトシのポケモンたちから大ブーイングがきとったわ」

「そうなんですか…」

 

ケンジとオーキド博士が言う言葉に驚いてしまった。

何故ならヒナちゃんはサトシと一緒に旅をしようとは思ってなく、このマサラタウンでのんびり過ごしていたいとよく言っていたから。しかもイッシュ地方って…遠すぎるかも。まあサトシだし仕方ないかな?

 

「あの…オーキド研究所の森の中に行ってもいいですか?知り合いがいて会いに行きたいので」

「おお、構わんぞ!そうじゃ、近くにフシギダネがおるから案内に頼んでおこう」

「ありがとうございます!!」

 

 

サトシのフシギダネが研究所の近くにいたため、私はすぐに近づいて挨拶をする。そして森の中にある湖に行きたいと説明し、そこまで案内してくれることになった。

 

『ダネダネ!』

「ありがとうフシギダネ。…でも、この森の中も久しぶりかも!」

『ダネダーネ…』

 

 

私とフシギダネは森の中、湖までの静かな道を歩き続ける。途中で森の中から大きな音が聞こえてきたりしたんだけど、フシギダネが一瞬怖そうな表情を浮かべてその音の方角を見ただけですぐにまた歩き出す。そしてついた先に待っていたのは湖の水で遊んでいるマナフィ。でも私とフシギダネに気づいていないみたい。マナフィのもとに行く前にフシギダネに一度言っておかないとね。

 

 

「フシギダネ。ここまで送ってくれてありがとう!」

『ダネフッシ!』

「…フシギダネはさっきの音の方角が気になるんでしょ?行ってきた方がいいかも。私たちは大丈夫だから!」

『…ダーネ』

 

フシギダネは私に一度挨拶をしてから走っていく。おそらくオーキド博士やケンジが言っていた草ポケモンと水ポケモンの争いを止めに行くのだろう。私はその後ろ姿を見送った後、すぐにマナフィのもとへ急ぐ。

 

「久しぶりねマナフィ!!」

『マナァ!…ハルカ!!』

 

マナフィは私に気づいてにっこりと笑みを向けてきてくれた。私も微笑み、マナフィを抱き上げる。

そしてマナフィは私が抱き上げたことに喜び、もっと抱きしめてという仕草をしてくれた。本当に可愛い。

 

 

『カモ!マナマナァ!!』

「え、どうしたのマナフィ…?」

『マナ!』

 

マナフィが私に抱きしめられながら、ある場所を指差してきた。その場所に行きたいみたいだけど…でもそこは先ほど大きな音が聞こえてきた方角で…。

 

「あの場所が気になるのマナフィ?でもあっちは今フシギダネが向かっていていろいろと危ないかも…」

『マナマナ!!ハルカ!』

「…もうしょうがないなぁ。でも危険だってわかったらすぐにまたここに戻ってくるからね?」

『マナ!!』

 

マナフィが凄く行きたいという表情で私に言うのだから、仕方ない。私はマナフィを抱きしめたまま示した方角へ歩いて行った。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「…え、何これ!!?」

『マナァ!!』

 

辿り着いた場所に待っていたのはいろいろと伝説のポケモンたちとサトシのポケモンたち。そしてその全員に説教をしているらしいフシギダネの姿だ。でも異様なのはそれだけじゃない。ポケモンたちの奥に見える何か。空間が捻じ曲がり、渦巻いている光景。その空間が捻じ曲がっている所に近づいたら巻き込まれてもうこの場所に二度と帰ってこないようなそんな異様なモノがあった。

驚いている私と喜ぶマナフィに気づき、ルギアと呼ばれているポケモンとミュウツーと呼ばれているポケモンが私たちに近づいてきた。…こういう伝説のポケモンに会うのって久々かも。今まではサトシと一緒に旅してきて見たことあったもの。

 

 

『…マナフィ。何故その人間をここへ連れてきた』

『マナマナァ!!!』

『ダネ?!ダネダネ!!!!』

『…なるほど、優れたる操り人に会うためにはマナフィの母親である彼女にも協力してもらえば何かいいことがあるかも…か」

 

 

え、私のこと?…って優れたる操り人って誰なんだろう。もしかしてサトシのことかな。うんたぶんそうなのだろう。

というよりも、ポケモンが喋るのってもう普通なのかな。ポケモンで喋るのはニャースやルカリオで見たことあるし、伝説もいるからポケモンでも喋ることができるのも少なくないかも?

 

 

『…おい、そこの女』

「え?私のこと?」

 

 

少しだけ考え事をしていたら、何やら神々しいポケモンが私に近づいて呼びかける。…後で聞いたらそのポケモンはアルセウスって言って世界を創造したポケモンなんだって。そういうポケモンとサトシが知り合いって本当にすごい!

 

 

『私たちはサトシに会いにある計画をたててそれを実行しようとした…だがそれはフシギダネに止められ、いまだに成功していない。女よ、サトシと会える方法。サトシと話せる方法…お前なら何か考えられるか?』

「も、もしかして…その方法ってあの空間のこと?…えっと、それなら、電話をしたらどう?会えるってわけじゃないけど…電話ならサトシと話せるし、もしかしたらポケモンを転送…はイッシュだから遠すぎるし…先に電話してその後に考えてみてもいいかも?」

 

 

『―――――――っっ!!!!??』

 

 

 

こうして、私は皆からサトシに連絡することができて、皆サトシ達と話をすることができた。そしてその電話の際、サトシが私に伝説の話は皆に言わないでくれとお願いされた。もちろんサトシの頼みなら絶対だもの。私は言わないって誓ったわ。

でもポケモンたちは電話しただけで納得しようとは思っていないらしい。電話で話せてよかったと思っているみたいだけど、やっぱり直接会いに行きたいという気持ちが強いみたい。

アルセウスなんて直接イッシュまでサトシに会いに行ったぐらいなのだから。

そしてそのせいで余計に場は収まらず、たびたび私がマナフィに会いに来ると相談するようになったりなかったり…。

 

 

でも、今思うと…ポケモンたちは伝説も手持ちの仲間たちも随分とサトシとヒナちゃんのことが好きよね。さすがサトシ!そしてヒナちゃん!

 

 

 

私も頑張らないと!!

 

 

 

 

 




ハルカの心境。
 よし、次のコンテスト気合入れていくわよ!




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