毎日が同じように過ぎていく…。
やっほーこんにちは、ギラティナです!
え、俺に会いたくない?サトシ君やヒナちゃんを出せ?そんな悲しいこと言うなよー!
現在俺は普通に反転世界を管理しながら外の様子を見ていたりする。え、覗きは犯罪だって?いやいやいや俺一応伝説だからね?そういう意味で覗いたりはしないよ!…うん。
まあそれで、今までの俺はアルセウスが目覚めるかもしれないために必死に反転世界で汚れていったものを取り除き、シンオウを中心とした活動しかできなかったけど、これからは違う。ずっとは無理なんだけど、普通にシンオウの外に出ることもできるし、何が起きているのか外の様子を見ることもできる。
さて、ひまつぶしにサトシ君は今どこにいるのか探してみようと思って世界の外を覗いてみる。シンオウ地方にはもういないらしいからマサラタウンを見たけどいない…ああイッシュ地方にいた。そうかもうそんな時期か。
『ありゃ、サトシ君たら…ヒナちゃん連れて旅立ってるし…どんまいヒナちゃん』
ヒナちゃんがすごーく嫌そうな表情でサトシ君と一緒にイッシュ地方を歩いている。おそらくこれから出会うとても個性的な人たちとの関わりが嫌なんだろうなぁ。俺もイッシュ地方にはあまり行きたいと思わないし…というより俺が外に出ていいことなんて1つもないはずだ。まず絶対に捕まえてくるだろうからね!…まあ人になればそういった騒ぎはないんだけどさ。
『あれヒカリちゃん?…っ!?アリアドスに捕まってる!…あ、でも何とかなるか』
ふとシンオウ地方を覗いて見るとヒカリちゃんともう1人の女の子、そしてポケモンたちがアリアドスに捕まっている様子を見て俺は焦った。でもこの話は確か原作でもあったはずだと思い出して安堵した。だって今まさにヒノアラシが進化してアリアドスをふんかで追い払っているからね。
…そういえばヒカリちゃんってホウエン地方に旅立つんだったっけ。
『…面白そうだし、少しぐらいなら外に出てもいいかな?』
この反転世界はアルセウスが目覚めそうなころとは違い、たまに発生する汚れたものを排除するだけでおさまってきているし、ずっと外に出るのは無理だけれども、定期的にこの反転世界に戻ってくるという意味ではいいかもしれない。それに反転世界に何かが来たらすぐにわかるし、もしもシェイミが来たら今度はそのまま俺と一緒に来てもらおう。よし決めた!
『ヒカリちゃんについて行こう!』
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船に乗っているヒカリはポケモンたちと共に新たにホウエン地方に向けて旅に出ることを決めた。そして見送ってくれた町のみんなとお別れをして、町にいるみんなの姿が見えなくなったのを確認してから前を向く。
「さあ、頑張っていこう!」
『ポチャ!!』
『そうだねヒカリちゃん!頑張れ!』
「えっ!?何でいるの!?」
『ポチャ!?』
ヒカリちゃんがギラティナのいる方を見て叫ぶ。ギラティナは人の姿をとって船に乗っていたからだ。しかも楽しそうに。
ヒカリは驚いた表情でギラティナに何故ここにいるのか質問する。だが、ギラティナは楽しそうにただ笑い、そしてヒカリの手を掴んで言う。
『俺もヒカリちゃんの旅について行くよ!!というより一緒に連れてって!』
「ええええええ!?」
『ポチャァァアア!!?』
――――――こうして、ヒカリのホウエン地方への旅路に、新たな同行者が加わることになった。
特になし。
――――って…え、本当に何もないの?!俺についての心境は!!?