マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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注意!
私はバトルに関しては分からない部分が多く。もしかしたら技の効果などが間違っている部分が多々あるかもしれません。とくこうやこうげきなどの能力についてもあまり分かっていないので…。
そんなの嫌だ、こんなの技じゃない、そこでその技を出すかよ普通!?という印象をもってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、まあそこは「兄だから」という言葉で納得してください。…本当に申し訳ありません。




第四十九話~兄は伝説厨に挑んだ~

 

 

 

 

 

こんにちは兄のサトシです。今何をやっているのかって?それは普通にシンオウリーグですよ。

リーグでいろんな人に喧嘩を売られたので、全部買ってやりました。結果?もちろん今準決勝に進んでいるのですから圧勝ですよ。

今回は準決勝で前にいろいろと喧嘩を売ってきたタクトとのバトルをすることになりました。

まあその前に、前回のシンジとのバトルを終えて俺たち上機嫌でテンションが上がったままなんだけどな。前回、すごく白熱したバトルができたし、シンジとゴウカザルが和解して本当に良かった。

 

そして今日、俺は伝説をよく使ってくるというタクトと戦う。

 

 

 

「全力を尽くして、良いバトルをしよう。サトシ君」

「…ああ、お互いに」

 

 

バトル開始前に、タクトが言ってきたため、俺は小さく笑みを浮かべながらそれに頷く。そしてバトルが開始された。最初にモンスターボールを投げたのはタクトだ。

 

「ふん…」

『フゥゥ…』

 

「ダークライか…なら俺はこいつだ。ヘラクロス、君に決めた!」

『ヘラックロォ!!』

 

 

ダークライはあくタイプでむしタイプとはいい勝負ができる。それにダークライ戦に向けていろいろと考えてきた作戦もあるしな。

俺がヘラクロスを出してきたことが想像通りだったのか、タクトは好戦的に…そして自信満々な表情で俺とヘラクロスを睨み付けてきた。タクトのいつもとは違う雰囲気を感じ取ったのかダークライもやる気を見せている。

でもこっちも負けてはいない。

 

「先行は、サトシ選手。それでは、始め!」

 

 

「ヘラクロス、はかいこうせん!」

『ヘラクロォォオ!!』

「ダークライ、れいとうビーム」

『フゥゥムゥ!!』

 

 

まずは相打ち、でもここからが勝負。相打ちによって大きな煙が周りを見えなくする。その間に俺はヘラクロスに指示をするために口を開く。

 

「ヘラクロス。多重かげぶんしん!」

『ヘラックロォォォオ!!』

 

 

「なにっ!?」

『フゥゥッ!?』

 

 

【おおっと!?サトシ選手ここでヘラクロスにかげぶんしんを指示したー!ダークライはどう出るか!】

 

 

かげぶんしん?ただのかげぶんしんと思ってもらったら困る。

普通のかげぶんしんとは違う特殊な技。俺が考えた多重かげぶんしんとは、かげぶんしんとみがわりとビルドアップを重ねた技。そしてかげぶんしんとビルドアップを一気に三回行ったような効果を出す技だったりする。みがわりはポケモンの身体の周りが見えない壁となって効果を発揮するようになっているらしく、みがわりという技を使っても、すぐには分からないと驚かれることもよくあった。そしてかげぶんしんという言葉でタクトも周りの人間もみがわりが使われていないと思っているだろう。その考えもあったりする。

ぶっちゃけこの多重かげぶんしんは、マサラタウンにいる間に皆でいろいろと技を考えて鍛えてもらっていた中の1つ。他にもリザードンの岩をも溶かすマグマの業火、フシギダネの疑似ハートプラント、ジュカインの一撃必殺リーフブレードなどなどたくさん考えている。

俺としてはヘラクロスにかげぶんしんとみがわりの効果さえあればいいんだけどな。ダークライってとくこうが高いからぼうぎょ上げる必要ないし。まあこうげきを高めるという意味では効果はあるか。でも俺のヘラクロスはもともとこうげきの力がかなり高くなっているからもう積んでるような状態だし心配はしてない。まあ積むのにデメリットはなしと考えておこう。

 

 

 

「ふっ…なるほど、かげぶんしんでダークライにダークホールを撃たせない気か…。それだけだと意味がない!ダークライ!ダークホールだ!」

『フゥゥウ!!』

 

 

【おっとォ!!ダークライがダークホールをしたぁ!!しかも連発!!かげぶんしんによって複数いるヘラクロスすべてに当たりましたァァア!!これはサトシ選手きつい状況だぞォ!!】

 

 

 

「…っ!?何だと!?」

『フゥゥッ!?』

 

 

きつい?そんなわけないだろ。みがわり状態のヘラクロスには眠るという状態変化の効果はないのだから。そのダークホールは無意味だ。普通に元気よく立っているヘラクロスにタクトたちはかげぶんしんが消えないことと、眠らないことに驚いていた。もちろんこれもちょっとした作戦のひとつだったりする。バトル中に驚いて動揺し、指示を出せなかったら意味がないのだから。

俺はヘラクロスに向かって大きく叫ぶ。

 

「ヘラクロス!メガホーン!!」

『ヘラクロォォォオ!!!!』

 

 

『フゥゥウッッ!!?』

 

「なッ!?ダークライ!!!」

 

 

かげぶんしんと本体すべてのヘラクロスがダークライに向かってメガホーンで攻撃する。ダークライもタクトも先ほどの動揺から冷静さを失い、ちゃんと躱すことも攻撃することもできずにヘラクロスのメガホーンを正面から受けてしまった。

大きな地響きと周りが見えないくらいの煙があたりを包み込む。そしてしばらくしてようやく見えてきたのがダークライが倒れ、ヘラクロスが大きな鳴き声を上げて勝利を手にしていた場面だった。

 

 

【ダ、ダークライ戦闘不能ゥゥゥウ!!!!??サトシ選手ダークライに対してまさかの勝利!!!一体どうやってダークライのダークホールという技を躱せたんだぁぁ!!これは凄い戦いになってきた!!!!】

 

 

司会者の大きな声と共に、観戦者もテンションも上がっていく。もちろん俺とヘラクロスも。

タクトはしばらくの間絶句していたが、ダークライをボールに戻し、俺に向かって話しかけてくる。

 

「…さすがはサトシ君。すべてのリーグに優勝しただけのことはある…でも、バトルは始まったばかりだ!そして僕は負けるつもりはない!!」

 

「ああ、俺だって負けるつもりはないぜ!!」

『ヘラクロォ!』

『ピッカッチュウ!』

 

 

 

タクトは負けたくない、負けるつもりはないと大声で叫び、高ぶる感情のままラティオスをボールから出す。そして俺もタクトの声に笑みを浮かべて言った。

まだまだこれから、バトルは始まったばかりなのだから。

 

 

 

 




兄の心境。
 勝ちましたが何か問題でも?

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