ホウエン地方にも個性豊かなポケモンがいるらしい。
こんにちは。サトシがバトルフロンティアの旅から戻ってきたと思ったのに、またすぐに旅立っていきました。バトルフロンティアの結果?順調に勝ち進んだと言っておきます。
カント―地方でのサトシの呼び名が≪歩く人外魔境≫になってますからね。…結果なんてわかるも同じです。
あ、旅に出たと言いましたが、今度はシンオウ地方らしいです。ヒナはシンオウ地方でのサトシのスーパーマサラ人として数々の伝説を作っていかないようただ願っています。…まあ無理だと思うのですが。
『ヘイヘイヘーィ!!!!』
「げ、元気いいねヘイガニ…」
『カゲカゲェ…』
サトシがシンオウ地方に旅立ったため、ホウエン地方での仲間たちがオーキド研究所に預けられました。そのポケモンたちが結構個性的だったりします。
まずヒナの目の前にいるヘイガニはワニノコのように元気があります。あ、でもワニノコよりも好戦的なためよく強そうなポケモンのバトルを見るとすぐつっこんでいき、そして伝説などの攻撃に吹っ飛ばされるというオチが毎回つきます。でも怪我はほぼ無傷という…さすがサトシのポケモンだと感心したぐらいです。
『ズバズバァ!』
「あ、オオスバメ、きのみ持ってきてくれたの?ありがとう!」
『カゲェ!』
『ヘイヘーィ?』
『…ツッバァ』
「あ、じゃあ皆で一緒に食べようか」
『ヘイヘイ!!』
そして空から降りてきてくれたのはオオスバメでありサトシのポケモンです。なにやら大きなモモンの実を2つ持ってきてくれたので、おそらくヒナとヒトカゲにくれたのでしょう。オオスバメは根性があって、前にオーキド研究所に大量にやってきたメリープ達の十万ボルトになんなく耐えて追い払ってくれたことがあります。そしてヒナたちにとても優しく、いろいろと遊んだりこうしてモモンの実をくれたりしています。
とても立派なモモンの実をヘイガニが食べたそうな眼でオオスバメに自分の分はあるのか問いかけ、オオスバメを困らせていました。ヒナはそれを見て一緒に食べようとすすめます。そうするとヘイガニが大喜びしてくれました。なんだかオオスバメも申し訳なさそうにしていましたが、今度また遊んでくれると約束したのでヒナとヒトカゲ、そしてオオスバメはとても楽しそうな表情になりました。ヘイガニもなんだか楽しそうです。
そして一緒にモモンの実を食べた後、ヘイガニやオオスバメと別れ、ヒナとヒトカゲは森の奥へとやってきました。そこにいたのはコータスでした。何やらコータスが泣いているのですが何かあったのでしょうか?
「どうしたのコータス?」
『コォォ…コォォオオオオ!!!』
「うわッさらに号泣しただと!?」
『カゲカッ!?』
とにかく泣き止んでほしいとヒナとヒトカゲで一緒に慰めます。でも泣く勢いはさらに増すばかり…。このよく泣いているコータスはサトシのポケモンです。結構涙もろい性格で、サトシやヒナと話している時に泣いたり感動したりする光景をよく見てきました。ですが今回は何故だか泣き止みません。
どうしようかと悩んでいたら、ヒナたちの後ろからオニゴーリがやってきました。
『オーニィ』
「オ、オニゴーリ…コータスが泣き止まなくて」
『カゲェ…』
『オニオォニィ』
オニゴーリは自分にまかせろと言ってコータスに近寄り、話をしてます。オニゴーリもサトシのポケモンで、よくコータスと一緒にいるのを見かけます。そして悪戯をすることもあって、前に遊びにきたゴーストと意気投合していました。
コータスが泣きだしたのを手慣れた様子で落ち着かせています。ヒナはコータスはもしかしたらサトシが旅立ったことに悲しんで泣いていたのかもしれないと考えました。
オニゴーリのおかげでしばらくするとコータスは落ち着いてきたのか、泣き止みこちらを見てきました。
『コォ…』
「コータス大丈夫?」
『カゲカゲ?』
『コォォォオオオオオ!!!』
「さらに号泣っ!?」
『カゲッ!?』
『オニィ…』
結局、ヒナたちが慰めたことに感動したらしく、また泣き出してしまいました。少し時間が経ってしまいましたが、ヒナたちはオニゴーリと共にコータスを慰めていきました。そして笑顔になったコータスとオニゴーリに次は遊ぼうと約束をして別れ、今度は森の奥深くまでやってきました。
「ここらへんかな…?」
『カゲッ』
「おーいジュカイン!!」
『カゲカゲェ!!』
ヒナたちが来た森の奥深く―――――大樹が立っている場所にはよくジュカインがいて、大きな枝に座ってのんびりしていることが多いです。たまに伝説たちのバトルに参加してソーラービームを派手にうっていたりするのも見かけますが。
ヒナとヒトカゲが大きな声で呼びかけると、大樹の上からジュカインが降りてきました。
『ジュカ…』
「ジュカイン!今日もよろしくお願いします!!」
『カゲカッゲェ!!』
『…ジュッ』
ジュカインはバトルも好きですが、大樹などの世話をすることも好んでやっています。
ですがジュカインはよく1匹でいることが多いのです。俗にいう一匹狼というやつです。
そのため、ヒナとヒトカゲは仲良くなりたいという思いからジュカインと共に大樹や周りの木々のお世話をするようになりました。
サトシから一度話を聞くと、ジュカインと出会ったきっかけは彼の生まれ故郷である巨大樹を世話していたからだそうです。もしかしたらオーキド研究所にあるこの大樹をその生まれ故郷にあったという巨大樹と重ねているかもしれませんね。
「今日も温かいねジュカイン!」
『カゲッ!』
『…ジュカッ』
ジュカインはヒナとヒトカゲに一言声をかけてから、大樹の世話を続けます。仲良くなりたいというきっかけとしての行動だったかもしれませんが、今ではジュカインとも毎日のように一緒にいることが増えました。
『――――めでたしめでたし…っと、こんな感じか…』
「…何やってんのミュウツー?」
『カゲ?』
『ああ、今日のヒナの行動をまとめていた』
「…………」
『…………』
『…………?』
「………助けてフシギダネェェエエ!!ストーカーがいるよォォォオ!!!!」
『カゲカゲェェエ!!!!!』
『なっ!?おい待て!!?』
『ダネフッシィ!!!!』
『グフォッッ!!!』
妹の心境。
お兄ちゃんに頼んでミュウツーをどうにかしてもらおう。