マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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妹はヒトカゲと共にお菓子を持って遊びに行った。


第二十五話~妹が女子会した~

 

 

 

 

 

こんにちは妹のヒナです。兄がバトルフロンティアに向けて旅立ちました。

まあ旅立つ間にいろいろと大変でしたよ…。主に伝説や兄のポケモンたちが…。

例えば、ベイリーフと一緒に作り上げた大きな花畑を見せて兄にのしかかりをして、フシギダネ達にそれぞれ再会の挨拶という名の攻撃をされていたり、ラティアスやラティオスに空まで攫われていったりルギアに話しかけられてたり…。おそらくまた兄らしい暴走か何かをしそうな気がします。

『ダネ…ダネダネ?』

「うん、よろしくね。ハルカさんのフシギダネ」

『カゲカゲェ!!』

『ダネダネ』

そしてハルカさんが兄のフシギダネを見てこちらに置いていったフシギダネがいます。ハルカさんのフシギダネは女の子らしくて可愛らしいです。あ、そういえばハルカさん新人用のゼニガメに気に入られて無事ゲットしてましたよ。旅立つときに手を振って頑張れと応援してきました。

 

 

今日はベイリーフやラティアス、そして私とヒトカゲで花畑まで遊びに来て気分はまるで女子会です。…あ、もしかして女子会と聞いてヒトカゲの性別が気になったりする?そう、ヒトカゲの性別はメスです。よく泣いちゃったりするところがあって女の子らしくて私と一緒の性別なのです。

「今日のお菓子は何だろな?」

『カゲカゲ!』

『ダネダネェ!』

『ベイベーィ!』

『キューン!』

花畑でちょっとした茶会を開いています。小さなシートの上にお菓子の入っている荷物を置き、その中身を取り出す。お菓子はもちろん母とルカリオ特製のケーキやクッキー。

母とルカリオが頑張って人とポケモンの両方が食べられるように作ったらしい。取り出されたケーキとクッキーは見た目だけでも本当に美味しそうだ。ケーキはモモンの実などで味付けされてるらしく、ショートケーキの果物たっぷりな感じがとても美味しそう。そしてクッキーは形がポケモンになってて、いろんな形があります。おそらくルカリオが形を考えたのか、今日一緒に集まったヒトカゲ、フシギダネ、ベイリーフにラティアスのクッキーもちゃんとあって可愛いです。あ、この人型はたぶん私なのかな?

 

お菓子を見て私たちは喜びの声を上げ、一緒になっていただきますと言う。

「じゃあ…いっただっきまーす!」

『カゲェ!』

『ダネフシ!』

『ベイリー!』

『キューン!』

 

 

 

『ゼニィ!』

『ミュゥ!』

『ヘラクロ!』

『ゴースットゥ!』

「ん?なんか他の声も聞こえたような…」

私たち以外のポケモンの声が聞こえたと思い、気のせいかなと思ったが後ろからゼニガメの手がお菓子をとろうとしたのが見えたため気のせいではないと理解する。そしてゼニガメがお菓子をとろうとしたところをベイリーフがつるのムチで阻止して怒る。

『ベイベイベイ!!!』

『ゼニガッ!?…』

「うーんでも、ゼニガメ達の分もありそうなくらいたくさんあるし…大丈夫だと思うよベイリーフ」

『キューン』

『カゲェ』

ベイリーフが怒ったことにゼニガメが大変ショックだというような表情を浮かべたため、私は慌てて言う。今回作られたお菓子は私たちでも食べられるかわからないほどたくさんあるため、ゼニガメ達が来ても大丈夫だと思う。それにラティアスとヒトカゲも賛成なのか一緒になって頷いて、ゼニガメ達が座れるようにしていた。

そういえば何でゼニガメがいるんだろうって思ってたかな。ただいまゼニガメは休暇でオーキド研究所に戻ってきたのです。もちろん兄に会うために戻ってこようとしたのに、兄がすぐ旅立ってしまったため、すれ違いになり悲しんだのは昨日のことでした。ああでもバトルフロンティアだしいつか呼ばれると思うよだからどんまいゼニガメ。

 

『ベーィ…ベイ!』

『ゼーニィ!!!』

『ミュ…!ミュー?』

『…ダネダネッ』

『ゴースット!』

『ミューゥ!!』

ミュウがゼニガメだけでなく自分たちも食べていいか聞いてきたので、ハルカさんのフシギダネが優雅に良いよと言ってほほ笑む。それにミュウ達は大喜びで座ろうと―――――――――って

 

「ちょっとヘラクロス蜜吸っちゃ駄目だよ!!?」

『ヘラクロッ?』

『ダーネェ…ダネフッシィィイ!!!!』

『ヘラクロォォッッ!!』

ヘラクロスがケーキやクッキーを食べるのではなく、ハルカさんのフシギダネに近づいて背中の蜜を吸い取ろうとしていたので私は慌てて叫んだ。だがハルカさんのフシギダネがそれに気づき兄のフシギダネに教わったソーラービームで一気に吹き飛ばしてしまう。それを見た私たちは茫然としてしてしまった。

「…皆、ケーキとクッキー以外は食べないようにね?あと暴走しないように」

『ダネダーネ!!』

『ベイベイベイ!!』

『カゲェ!』

『キューン!』

 

『ゼ、ゼニガッ…』

『ミューゥ…』

『ゴース…トゥ…』

 

まあこんな感じで、今日の女子会ならぬお菓子会は男子たちがちょっとだけ怯えながらも食べることができたのだった。…あれ、ミュウって男子でいいのかな?まあいいか。

そしてしばらくすると兄のポケモンがまたやってきて、今度はお菓子戦争にまで突入し、最後には伝説たちのバトルによって木端微塵になり、兄のフシギダネに全員説教を食らうのだった。

 

 

 

 




妹の心境。
 つ、次はちゃんとした女子会にしよう…。

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