マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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兄は最近無視できない連中がいたみたいでいろいろと行動したらしい。


第二十話~兄がロケット団率いて襲撃した~

 

 

 

 

 

こんにちは兄のサトシです。最近アクア団やマグマ団によく会います。しかも悪さばかりしていて仲間やピカチュウたちにも被害が出ているため黙っておくことができなくなりました。

 

 

「だから協力しろロケット団!!」

「ちょっ!?」

「何だいきなり!!?」

『ジャリボーイどういう意味なのニャ!!!?』

ホウエン地方のアクア団とマグマ団をどうにかするためロケット団のアジトにやってきました。

え、ロケット団はカント―地方にあるはずなのにどうやってきたのかだって?たまたま通りがかったレックウザに乗せてもらって来ましたよ。あとハルカたちはタケシに任せてちょっと留守番してもらってます。まあそんな感じで…。

「早くサカキに会わせろゴラァ!!!」

『ピカッチュウッッ!!!』

『ぐえぇ!お、落ち着くニャ!!』

「すぐお呼びしてくるから待ってろ!!!」

ニャースの身体ごと揺らしてサカキに会わせろと言う俺。ぶっちゃけブチギレてます。

ピカチュウも俺と同じくキレていて、電撃が部屋の中を飛び交い、たまに人を痺れさせたりしている。

 

 

そして少し時間が経った頃、サカキがゆっくりとペルシアンを連れて部屋にやってきた。

「久しぶりだなサトシ」

「おうそうだな。まあ挨拶はどうでもいいから俺と一緒にホウエン地方へ行くぞ」

爽やかに笑顔で言ったつもりだったが、何故かサカキの隣にいたペルシアンがビビって後ろに隠れ、壁際にいた団員たちが悲鳴を上げていた解せぬ。

サカキは静かに俺の目を見て、何の意図があるのかを問いかけてくる。

「私たちはお前に変えられた。サトシ、お前は悪ではなく正義という意味での生き方を教えた恩人だ」

「…ああそうだな」

まあなんというか、俺がやった方法は取引に近くて、そして洗脳にも近いやり方だった。まずこいつらが目論んでいるのは悪役によく似合う金儲けだったからだ。

ポケモンを金儲けに利用をし、世界征服をたくらむというやり方を俺は全部変えていった。世界征服は普通に金儲けで権力でも作ればいいだろと力説をしてやり、そして商売の取引をして、悪いことをさせないようにしていっただけだ。世界にはポケモンが多いのだから、ポケモンを悪事に利用するのではなく、逆にポケモンのためになる金儲けのやり方を考えていってもらおうと考えた。

 

金儲けをしたいというのなら悪さはせずに俺の言うとおりにしろと…まあそんなことを言ってサカキに殴りかかったような気がする。

やり方がちょっと乱暴だったせいもあるが、それでもサカキは俺のやり方を気に入り、悪いことはしないでただ普通に商売をして金儲けするようになった。

商売というのはまあホウエン地方やシンオウ地方にあってカント―地方にはないポケモンのお菓子や旅で必需品の品物の開発等々…。あと前世であった乗り物なども考え、たとえばスケボーや一輪車なども作るようになっていった。そして正義のロケット団としてまるでポケモンレンジャーのように弱いポケモンや困っている人たちを助けていくようになった。

そのおかげか商品は大ヒットし、正義として助けていったことでより好評価をもらい、金儲けは順調に進んでいるらしい。そしてそれらを考えた俺をサカキやロケット団は全員が恩人だという。ただし実力行使をしたこともあってたまに怯えられるけれども…。

あとミュウに監視役を頼んでいるため、もしも悪役に戻り、悪さをした場合はすぐさま情報が伝わりいろいろと制裁的にボッコにしてやるつもりだ。

 

 

 

まあそれはどうでもいいか。

サカキは今俺に何をしたいのかを質問しているのだからな。

「ホウエン地方で以前のお前らと同じように悪さをしている奴らがいる」

「…ほう」

俺はホウエン地方で起きている所行について話した。どんな悪さをし、そいつらをどうにかしてやりたいということも。

だがサカキの優先すべきことは金儲け、ロケット団の維持だ。だから他人のことなどどうでも良く、まず利益があるのかどうかを聞いてくる。

「…それで、私たちにどのようなメリットがあるというのかね?」

「あるに決まってるだろ。まずアクア団とマグマ団をどうにかしてしまえばホウエン地方での評価を得られるし商売ができるようになる」

「ロケット団のホウエン進出というわけか。だがカント―地方での現状維持が精一杯だというのにホウエンまで進出する必要はないと思うが?」

「いや、アクア団やマグマ団という人員をそのままホウエン地方で働かせればいい」

「…それは必要のない危険が伴うだけだろう。そのアクア団やマグマ団という危険因子を取り込むということで問題が起きるデメリットが多すぎる。サトシ、お前の考えを実行する意味がない」

「いやそれは絶対にありえない。あいつらはそれぞれ海と陸を生み出していきたいと思ってるから悪さをしているんだ。だから話し合いをきちんとすれば、分かってくれるはずだ。サカキ、お前が俺の言うことを聞いたときのようにな」

そう、ロケット団も以前は悪さ以外のことを考えず、ただひたすら悪役として行動してきていたのだ。だから俺が話し合いをして変えていった。変わらないと思っていたロケット団を、正義へと変貌させていったのだ。だから俺はアクア団とマグマ団もロケット団と同じように変わると信じている。サカキも以前のロケット団と今の違いを思い出したのだろう。少しだけ考えた後、小さく口を開く。

 

「………なるほどな。面白い」

サカキは興味深いという表情を浮かべ、俺に微笑んできた。ホウエン進出により、もっと大きく金儲けができると分かったのだろう。その魅力的な取引にサカキは実行したいという考えを持ち、小さく笑みを浮かべている。

…まあデメリット等々についてはアクア団やマグマ団に何か問題があれば俺が直々に出向いてやるつもりだから、大丈夫だと思うし、悪さはさせないけどな。

そしてサカキの笑みを見て、俺は商談成立なのだということを理解し、椅子から立ち上がって叫んだ。

 

 

 

「じゃあ行こうか!ホウエン地方へ…アクア団とマグマ団を襲撃するぞ!!!」

『ピッカァ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「…それで?」

「結果としてアクア団とマグマ団はロケット団の傘下に入ることになった」

「お兄ちゃんのせいでロケット団の規模がどんどん大きくなってるよ!!!??」

 

 

 

 




兄の心境。
 これでゆっくりとホウエン地方を旅できるな!

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