マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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消えていく知識に焦っていた…。





第百四十四話~妹達は激突した~

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは妹のヒナです。突然ですが私たちモロバレルにいきなり襲われて驚いています。…これって原作であったようななかったような…いや絶対にあったはずだよね…なんだかデジャブがあるもの…。だからたぶん原作の話だ。でも私はそのことをほとんど思い出せない…。

 

 

「ピカチュウ、10まんボルト!」

『ピカピッカ!!』

 

『モロォォォオオ!!!!???』

 

 

モロバレルたちが攻撃してきたため兄が仕方なく10まんボルトで何とか攻撃を止めてもらったのだけれど、いきなりモロバレルたちは気絶してしまいポケモンセンターへ連れて行くことになった。

そのポケモンセンターで見た様子はかなり酷かった。山のポケモンたちがみんな町にやってきて人を襲うということ、それが突然起きてしまい仕方なく対処したのだけれどいきなり気絶してここに連れてこられたということ…。

そして、山に誰かが侵入したような様子があったと言って、廃墟となっている天文台が怪しいということになり私たちはそこへ行くことになった。

でも山に入り歩いている途中だけれど、山の様子は変わってはいない。ポケモンたちは暴れる様子もなく静かにのんびりと暮らしていて楽しそうだ。まさに平和で静かな光景が私たちに広がっていた。

 

 

 

「山の様子を見たら全然大丈夫そうだけどね…」

『カゲカゲ』

『ピチュピチュ』

「うんそうだね…ずいぶんとのどかだ…」

「でも油断はできないわ。何が起きるのかまだわからないんだから」

『キバキバ!』

『そうだな。実際にポケモンたちは暴れ、人々が襲われているのだから何かあるはずだ』

「まあそうだよな。でもここら辺はともかく、天文台へ行けばはっきりとわかると思うんだけどなぁ…」

『ピカピカ…』

 

 

「おや、君たちも山の頂上にいくのかい?」

「はい。これから天文台に行きます!」

「それは…やめた方が良いかもしれないな」

「え…?」

 

 

その途中で会った山登りをしている人に話しかけられたため、私たちは笑顔で天文台へ行くと言う。だがその人は微妙そうな表情を浮かべて私たちにやめた方が良いと言ってきた。私たちは何故天文台へ行かない方が良いのかわからず首を傾ける。兄なんてもしかしてポケモンたちを暴走させた元凶かもしれないと警戒しているようだ。…でもこの人もどこかで見たような気がする。名前じゃなくて何か…此の先でも何か起きたような気が…。

 

そんな時だった―――――――。

 

 

『ピィカァァァ!!!』

『キバキバァァ!!!』

『カゲェ…カゲカゲェェエ!!』

『ピチュゥゥゥウウ!!!』

『クッ…………』

 

「な、ピカチュウ!?」

「どうしたのキバゴ?苦しいの!?」

「ヒトカゲにピチュー!?」

「ルカリオ…どうしたんだい?」

 

 

突然、ポケモンたちがおかしくなっていったのだ。ピカチュウたちの様子が一変して、私たちに強暴的な目で襲いかかってこようとしてきたのだ。

ピカチュウたちの目が真っ赤に染まり、私たちを睨みつける。ルカリオが苦しそうな様子でそれを耐えようとしているけれど目が真っ赤に染まっていってるのがわかる。とても苦しそうだけれど、近づこうとしたらルカリオに離れろと怒鳴られてしまった。ルカリオがピカチュウたちのように暴走するかもしれないとその≪何か≫を耐えようと必死に…苦しそうにもがいていた。

そして山のポケモンたちも私たちに向かって襲ってきた。何が起きたのか…何で私たちを襲うのかわからず私はヒトカゲとピチューを抱きしめようと動いた。いつも、ずっと一緒にいた相棒のようなヒトカゲに、ちょっとだけお調子者だけれど私たちのムードメーカーでもあるピチューの豹変が信じられなかったからだ。

 

 

 

「ヒトカゲ…ピチュー…?」

『カゲカゲェェェ!!!!!』

『ピチュピッチュゥゥゥウウ!!!!』

 

 

「危ないヒナ!!」

「うわッ?!」

 

 

『ピッガァアァアア!!!!!』

『カゲェェエエ!!!!』

『ピッチュゥゥゥウウ!!!!!』

『キバキバァァァアア!!!!!!』

 

 

 

「これはいかん!!」

 

 

 

ピカチュウのエレキボール、ヒトカゲのひのこ、ピチューの10まんボルトが私に襲いかかろうとしてきたのだけれど、兄がそれを庇い私を抱きしめてそのまま避ける。そして先程山のぼりをしていた人が何か機械を取り出してポケモンたちの目の前でそれを発動する。

電気のような何かのシールドがポケモンたちや私たちの周りに展開され、ポケモンたちがおとなしくなった。山にいたポケモンたちは何があったのか首を傾けながら私たちから離れていき、ピカチュウたちも先ほど暴走したのを覚えていないのか首を傾けている。

私はただ、正気に戻ったヒトカゲとピチューを抱きしめて良かったと心の底から思った。ヒトカゲ達は何が起きたのか分かっておらず、ただ私に抱きしめられるだけだった。

 

 

「良かった…本当に良かった…!」

『カゲ…?』

『ピチュゥ…?』

「ピカチュウ、調子は大丈夫か?」

『ピィカ?』

「キバゴも無事みたいね…本当に良かったわ!」

『キバキバ?』

「おうルカリオ、そっちは大丈夫か?」

『ああ、だが疲れた…。なんだったんだ今のは…』

「何かポケモンたちに対する悪いものが流れていたような気がするね…」

 

 

「それは私が説明しよう!久しぶりだねサトシ君!!」

 

 

「え…誰?」

『ピィカ?』

 

 

―――――山登りをしていた人は実はハンサムさんだった。そういえばイッシュ地方のプラズマ団と直接対決する時にいたような気がすると思い出した。ハンサムさんはプラズマ団が天文台で活動していることポケモンたちを意のままに操る機械を発明していることを教えてくれた。プラズマ団といえば、前に真っ白い服を着たプラズマ団が来たという記憶がある。その時は原作通りのトラブルを引き起こしたとは思ってなかったんだけど…今回はそうなのかな…。最近本当に原作の知識が思い出せなくなってきているから焦る。何かノートに書いておけばよかったのかなと今になって後悔した。

そして天文台に行くことになった時、私たちはハンサムさんと協力してプラズマ団を捕まえることになった。兄の様々な戦歴などを見て大丈夫だと判断したらしいけれど…本当に大丈夫なのかと心配しつつ、私たちは歩き出した。

 

「あ、そうだ…いいヒトカゲにピチュー…これからもしかしたらまた同じようなことが起きるかもしれないから気をつけてね」

『カゲ!』

『ピッチュ!』

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

その後、プラズマ団と出会い、私たちに攻撃をしてきた。アクロマといういかにもマッドサイエンティストのような人も現れてこれは実験だと言い、操られているデンチュラ達で私たちを攻撃しようとして来たり、またピカチュウの力の強さを見たアクロマがピカチュウを操ろうと動いたりしてきた。だが兄がそれにブチギレしてその機械に向かって突撃し、伝説を気絶させてしまういつものとび蹴りで機械のアンテナとなっていた部分をへし折ることに成功した。そんな兄の想定外の行動にプラズマ団とアクロマが驚愕していた。

だがピカチュウの洗脳を阻止することには成功したが、まだデンチュラ達の様子は変わっていない。私はアクロマの使っているパソコンのような機械が元凶だと気づいた。

 

 

「な…そんな予想外が…!!」

 

 

「これでもうポケモンたちは操れないだろ!!!」

『ピカ…ピカピッカァ!!』

「待ってお兄ちゃん!あの機械怪しいよ!!」

『あれかッ!!!』

 

「チッ!おいいったん撤収だ!!」

「はっ!!」

「また会いましょう少年たち…その時はまたピカチュウに会えることを願っていますよ…」

 

 

「待てプラズマ団!!!…クッ退避するぞ!!!」

 

 

ルカリオのはどうだんで機械を破壊し、デンチュラ達の様子が元に戻った。これで一安心だと思ったのだが、プラズマ団が逃げ出したため追おうとしたら何かが作動しこの場所を破壊するシステムが起動したと表示されたため私たちは我に返ったデンチュラ達を連れて外へ逃げることになった。

 

そして外に出て避難した空には、逃げていくプラズマ団の飛行機が見えていた。兄とピカチュウはそれを睨み付けてなにかを考えている様子だった。

 

 

「プラズマ団…か…」

『ピィカ…』

「また来るのかしら…」

『キバキバ…』

「プラズマ団が活動しているのなら、また会いそうな気がするね…」

『その時はできれば穏便に解決していきたいものだ…』

「ど、どうなんだろう…すぐに解決出来たらいいな…」

『カゲカゲ…』

『ピチュピチュ…』

 

 

 

 

旅でのトラブルはまだまだ長く続きそうだ…。

 

 

 

 

 

 




妹の心境。
 原作の知識…思い出さないとやばいことになるかもしれない…。





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