マサラ人だけどスーパーマサラ人ではないはず   作:若葉ノ茶

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バトル施設もカオスになってきている…。


第百十七話~妹達はバトル施設で暴走した?~

 

 

 

 

 

 

こんにちは妹のヒナです…。もう誰でもいいからこの騒ぎを止めてください…。

バトル施設に行ったらシューティーたちがお互いジャローダでバトルしていて、凄まじいことになってます。バトルも言い合いも…。

 

 

 

「ふん…なかなかやるな…でも僕がサトシ先輩を尊敬していることに対して負けるつもりはない!!!」

「僕がサトシを尊敬しているということ自体有り得ないと何度言ったらわかるんだそっちの世界の僕は!!!」

「サトシ先輩を馬鹿にしていること自体が奇跡だと思っているからだよ。本当に…君の性根を変えてサトシ先輩が偉大だと叩き込まないといけないと思うんだよ異世界の僕…僕が感じているサトシ先輩への尊敬の念を…強さだけじゃないと教えてくれた数えきれない感謝の言葉と感情。そしてポケモンたちを信じている心の強さを…!!!!…サトシ先輩を嘲り、格下だと考えている異世界の僕の考えを叩きのめさないと気が済まない!サトシ先輩は僕にとって大切な先輩で…大好きな恩師で…そしてポケモントレーナーとしての大切なことを教えてくれたんだ!!強さだけがすべてではないと教えてくれた大切な大切な先輩なんだ!!!!――――それなのに…≪キミ≫がどうしてサトシ先輩を馬鹿にする!!?サトシ先輩というとても偉大なお人を…何でそう格下に扱おうとすることができるんだ!!!僕はそれが許せない!!!!!」

「だからサトシなんかを敬うこと自体が意味わからないと言っているんだ!!!」

「サトシ先輩をサトシ≪なんか≫と言うな!!!!!」

「話を聞けそっちの世界の僕!!!!!」

 

 

 

 

「…これは…感動すればいいのか呆れればいいのか…それとも俺に対する尊敬への感情が強すぎて照れればいいのか…なあどっちだと思う?」

『………………ピカ…』

「ああ、だよなぁ…」

「お兄ちゃん、勝手にピカチュウと話し合って決めつけちゃ駄目だよ…」

『カゲ…』

『ピチュ…』

「凄いなシューティー同士のバトル…!俺も早くバトルがしてぇ!!」

『ピィカ!!!』

「こっちのサトシお兄ちゃんは天然すぎる…」

『カゲカゲ…』

『ピチュピチュ…』

 

「うーん…お互いがお互いの違う部分を言い合い、争い合う…まるで映画のようだ…!」

「ああ、僕たちの気持ちはぴったりと分かりあってるみたいだねパラレルワールドの僕!!」

「そりゃあもちろん分かるよ!!このグレイトでファンタスティックな光景を…もう見れるかどうかも分からない…そんな奇跡の光景だね異世界の僕!!!」

 

 

「………こっちでもデントが煩いし…」

『カゲ…』

『ピチュ…』

『もう放っておけ』

 

 

私たちは現在バトル施設の観戦席で座って観戦しています。シューティー同士のバトルはかなり白熱していて兄が私たちの世界のシューティーを応援しながらも苦笑しています。まあ直球であんなに好意を示されたら苦笑するか照れるしかないよね…。そしてその隣のバトル場ではラングレーがアイリスたちとダブルバトルをしています。もちろんドラゴンバスターとしてアイリスたちにキバゴで挑めと無茶を言ってからバトルをしているんですけどね。でもこっちでは私たちの世界のアイリスの方が強いみたい…。

 

 

「キバゴ頑張って!!ひっかくよ!!」

『キ…キバ…!』

「そんなんで勝てるとでも思ってるのアイリスの子供!ツンベアー、きりさく!」

『ベァァァア!!』

『キバァ!?』

「キバゴ!頑張って!!」

「…キバゴ、ツンベアーにりゅうのはどう」

『キバ!』

『ベァァ!?』

「ツンベアー、何キバゴごときの攻撃に驚いてるの!早く倒しちゃいなさい!!」

『ベ、ベァァア!!!』

「誰がキバゴごときよ!!」

『キバキ!!!』

「…いい、キバゴ。挑発にのったら駄目よ。接近戦になったら避けて、遠くから顔を狙ってりゅうのはどうよ。サトシ達とのバトルを思い出して戦うわよ…そしてこっちのキバゴのフォローもね」

『キバキバ!』

「ちょっと!!接近戦もした方が良いに決まってるでしょそっちの世界の私!…まったく、無理に避けて戦おうとするなんて…子供ねぇ…!」

『キバキバ……』

「……ポケモンバトルは自分たちのペースで戦うことがなによりでしょ。それにこれはダブルバトル…私たちだけが戦うわけじゃないの。あなたと一緒にバトルをして、ラングレーに勝つために言ってるのよ」

『…キバ』

 

 

「あら…そっちの世界のアイリスの子供は随分と弱気なのね!そんなんでドラゴンマスター目指せると思ってるの!」

「そうよ!…ラングレーに同意するのは嫌だけど…接近戦も遠距離戦もできてこそドラゴンマスターでしょ!?何をやってるのよ!!」

『キバキバ!』

 

 

「そう……いいのね?本気で接近戦ありで戦って…全力で蹴散らしてもいいのね…?」

『キバキバ…?』

 

 

 

私たちの世界のアイリスが本気で戦おうとしてるのが分かって、苦笑してしまった。もう私たちの世界のアイリスは兄に負けず劣らず凄まじいし、キバゴもピカチュウやルカリオ達とバトルをして鍛えられてきているから接近戦も遠距離戦もできたりする。ぶっちゃけもう進化してもいいぐらいには成長しているのだ。だから原作世界のラングレーとアイリスの言う言葉は、ある意味地雷でしかない。

キバゴが接近戦をしても、おそらくは勝てるだろう。でもそれはシングルバトルでできることだ。ダブルバトルなんだから原作世界のアイリスと一緒にラングレーと戦うのだから、ワンマンバトルはよくないと考えて遠距離を選んでいた…それだけなのだ。でもそれを分かっていない原作世界のラングレーとアイリスは私たちの世界のアイリスに暴言を吐き、地雷を踏みまくった。…まあこれはもうご愁傷様としか言えないだろう。たとえ一撃でラングレーのポケモンを倒したとしても、その後原作のアイリスとバトルして叩きのめしたとしても…文句を言えないと思う。それに何だか説教してるみたいだけど…まあ態度が改められるだけだから気にしなくてもいいか…。

 

 

そんな凄い光景になっても、原作世界のサトシは変わらず、早くバトルしたいな!と言って、兄に後でバトルしようぜ!と頼んでいる…。

原作世界のサトシ達も本当にいろいろと個性が強いなぁと思ってしまった。私たちの世界もかなり個性が強いけど、やっぱり原作と比べるとすさまじさはあちらの方が上な気がする…おもにサトシお兄ちゃんとか…。

 

 

「サトシお兄ちゃん、あれ見ても何も思わないの?」

「ん?アイリスたちのバトルか…?アイリスがラングレーに勝って…それでアイリス同士でバトルしてるだけだろ?」

『ピィカ?』

「……それだけで済ますんだね…」

『カゲェ…』

『ピチュ…』

「ああ、もちろん後で俺たちもバトルはするぜ!なあそっちの世界の俺!!」

『ピッカ!』

「ん?…ああ、まあな」

『ピカ』

「…お兄ちゃんはどの世界でもお兄ちゃんだった…ああでもサトシお兄ちゃんは優しいお兄ちゃんかな」

「おい聞こえてるぞヒナ」

「痛い痛いお兄ちゃん頬引っぱらないで!ごめんなさい!!」

『もうやめてやれサトシ…ヒナの意見に同意できるのだからな』

「それフォローになってねえよルカリオ」

 

「…どういうことだ?新しいバトル戦法?」

『ピィカ?』

 

 

『ピッカチュウ…』

『カゲカゲ…』

『ピチュゥ…』

『訂正する。サトシは何処までいってもバトル馬鹿だ』

「…オーケー後で覚えてろルカリオ」

「……?」

 

 

 

 

「ああもう…カオス…」

 

 

 

原作のサトシは何を言っているのかわからず、ただバトルに夢中なようだ。まあポケモンマスターを本気で目指していて、ポケモンたちのことを第一に考えているサトシなら仕方ないと思う。でももうちょっと周りを見た方が良いような気がする…主にシューティーやアイリスの暴走とか暴走とか暴走とか……。

兄と原作のサトシの性格は違いすぎるのはともかく、アイリスやシューティーも兄に影響が出過ぎて凄まじいことになってるのが今日このバトルを見ていて改めて分かった気がするけどね。性格が違いすぎて原作側の皆が唖然とすることも多いし…。まあ、この騒動が終われば何とかなるかとも思った。原因さえ解決すればちゃんと元に戻るんだからそれまでの辛抱だ。

 

 

 

 

 

 

――――――もちろん、その後私たちの世界のシューティーやアイリスがバトルにちゃんと勝っていたりする。まあ仕方ないよね……はぁ…。

 

 

 

 

 






To be continued.




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