テレレレッテレーン!!
妹は成長して漢字で喋れるようになった!!
こんにちは妹のヒナです。最近また兄が帰ってきました。そして私もすこし大きくなり、言葉もたどたどしくなくなりましたよ。
私のことはどうでもいいですが、兄がまたすぐに旅立ってしまったためピジョットやバタフリーとすれ違いになってしまったのが嫌だなと思いました。
「お兄ちゃんってば…もうちょっとマサラタウンにいてもいいのに…」
『ベィ…』
私の隣で悲しそうに落ち込んでいるポケモンは兄の仲間となったベイリーフ。恋する乙女というのは本当にすごい。兄が旅立ったことを知ったベイリーフは怒り、悲しみ、いろいろとポケモンたちを巻き込んで暴走し最終的にはフシギダネに止められていた。
そんな兄のことが好きすぎるベイリーフと私は最近よく遊んでいます。
「見てベイリーフ!花の種もらったの!」
『ベイベイ!!』
「うん!一緒に花畑に行って植えよう!」
『ベーィ!』
ベイリーフはよく花畑にいることが多い。ケンジさんの手伝いもしているし本当に良い子だよね。まあ兄に対する情熱が凄いせいでいろいろと残念なときもあるんだけど…。
「花…ここらへんに植えてみる?」
『ベイ!』
花畑についた私たちは手に持っている花の種を植えていくための場所を見つけていた。
オーキド研究所の森の近くにある花畑は私とベイリーフで作っていった場所だ。もちろんフシギダネにも手伝ってもらったし、セレビィも遊びながらだけど助けてくれた。
最初はベイリーフを元気づけるためにやったことだけれど、今となっては私自身も花をもっと植えて大きな花畑にしたいと思っている。
最初は何もない草むらだけの場所が、ベイリーフが来たころから少しづつ変わり、もう綺麗な花でいっぱいなこの光景がとても好きだ。
ベイリーフはこの花畑を兄に見せたいらしい。兄が帰ってくるのはすごく時間がかかるけれど、その頃にはもっと大きな花畑になっているかもしれないから楽しみだよね。
『ワニワニワーニ!』
「あれ?ワニノコも来てたの?」
『ワニィ!!』
「ブフッ」
ワニノコが花畑の中心で踊っていたから話しかけたのだが、いきなり私に向かって噛みついてきた。まあ頭を噛みつくぐらい兄もやられているし、愛情表現だと分かっているから怒ったり泣いたりはしないんだけど。
…ちょっと痛いかな。
『ベイベイベイ!!!!』
『ワニーィ?』
『ベイベイ!!』
「あ、ごめんねベイリーフ。ありがとう」
ベイリーフが私のことを分かってくれたらしい。怒りながらもつるのムチで私に噛みついているワニノコをとってくれた。ワニノコは元気が良すぎてよく踊っているけど、たまに私や兄のように噛みつくことも多い。そして今も何で怒られているのか分かっていないみたいだ。まあ傷つけるつもりでやっているわけではないから気にすることもないかな。
「ワニノコも一緒に花植えてみる?」
『ワニワニワーニ!』
『…ベイベーイ』
「大丈夫だよベイリーフ。ワニノコが暴走したら私たちで止めようね」
『ベイ!』
『ワニィ?』
まあそんなこんなで、新しく兄が連れてきたポケモンとも仲良くやっている。
ベイリーフが女の子らしくてとても可愛いから癒されるし、私とよく遊んでくれるから大好きだ。もちろんワニノコたちもね。
…そういえば兄はジョウト地方で旅をしていた時はどんな感じだったんだろうか?あとでカスミさんに聞いてみようかな。
妹の心境。
兄の旅の様子が気になるけどちょっと聞くのが怖い。