「さて、説明してもらおうか・・・織斑」
試合が終わってピットに戻った時だった。
まあ、ある程度は予想していたので、驚くことはなかったが・・・
「えーとですね・・・フレアが白式のコアが白騎士に使われたコアだと気が付いて、そのまま赤騎士と融合したそうなんです・・・はい」
とりあえず、真実を話す。
ちなみに、白騎士の待機状態は赤騎士の待機状態の七本の剣の内の一つである、白剣になっているらしい。
「また、面倒事が増えたな・・・」
「そうですね・・・」
取り敢えず、現実を受け入れることにした。
「そんな、織斑君にプレゼントです」
山田先生からのプレゼントは何とIS起動におけるルールブックだった。
だが、どう見ても電話帳と全く変わらない位の厚みのある本だった。
「・・・今日は疲れたので帰ります」
俺は重い腰を上げ、寮へと向かった。
「・・・・・・」
『随分とお疲れのようですね・・・マスター』
『大丈夫?』
赤騎士と白騎士に心配される中、寮へと足を進める。
そして、2002号室を開けるといつもの如く楯無さんが水着エプロン姿で待ち構えていた。
「お疲れ様、ご飯にする?お風呂にする?それとも、わ、た、し?」
だが、今はすぐにも寝たいのでスルーすることにした。
「楯無さん・・・すまないが、今日早く寝たいので・・・」
「あらそう・・・残念ね」
俺は軽くシャワーを浴びて寝間着に着替え熟睡した。
この時は知らなかった・・・このあと、大変なことが起こることなど・・・
◇
翌日、俺は普通に起きた。
時間は朝の6時を指していた。
「うっ、寒!」
まだ、4月の為か寒気が少し残る朝だった。
俺は朝のはトイレを済まそうとした時だった。
「・・・・・・」
違和感を感じた。
下を向くと男の俺には絶対にないものがあった。
胸が大きくなっていたのだ。
「嘘だよな・・・」
すぐさま、下を確認した。
「ない・・・」
16年間共にした相棒がいなくなっていた。
「AIBO!!!!!!」
男性操縦者?織斑一夏の声が寮内に響いた。
「うるさいわね・・・どうしたのよ・・・・・・」
一夏の声で起きた楯無が確認するがそこにいたのは16歳ぐらいの織斑千冬がいたのだ。
「え?一夏くん・・・だよね?」
「楯無さん・・・」
「ははは・・・」
楯無は笑いながら扉を閉める。
「一夏くんがぁあああ!!!」
さらに、楯無の声が寮内に響いた。
そう、朝起きたら俺は女になっていたのだ。
『『ZZZ・・・』』
フレアとサーはこんな中でもぐっすり寝ていた。