緋弾のアリア~フラウの孫は武偵~   作:猫大佐

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第5弾 男子寮&バラ園

「オットー・ハルトマン!あんた私の奴隷(ドレイ)になりなさい!」

 

「は?」

 

 

どういうこと?

 

「? つまりどういうこと?」

 

「その通りよ。私の奴隷(ドレイ)になるのよ」

 

「奴隷なんて勘弁だよ…」

 

「何よ。ただ武偵活動を一緒にしてほしいってことよ?」

 

それ奴隷よりももっとまともな言い方あるだろ…

 

「いや…それなら構わないけどさ……」

 

「そう。なら決まりね!コーヒー持ってきて!エスプレッソ・ルンゴ・ドッピオ!砂糖はカンナ!」

 

とぅるるるるるを思い出した…ドッピオしか覚えてないし…しかもコーヒーなんてわからない…

 

 

とりあえずコーヒーなんて淹れ方もわからないしコーヒーなんてどれも変わらないだろうと思いインスタントコーヒーを淹れた。

 

「変な味…ギリシアコーヒーに似てるわね…」

 

扶桑人なのにインスタントコーヒーわからないのかな?

扶桑で作られたから外人には馴染みがないだろうけど扶桑人で馴染みないなんておかしいな…

 

「んと…神崎さん?」

 

「アリアでいいわよ」

 

「アリア…?君は扶桑人じゃないの?」

 

「私の名前は神崎・H・アリア、扶桑とブリタニアのハーフよ」

 

通りでインスタントコーヒーに馴染みがないのか…納得

 

「えっと…アリア、なんで俺にこのようなことを?一緒に武偵活動をしてほしいってどういうこと?もっと俺よりも腕がいい人見つければいいのに」

 

「月はどうして昇る?太陽はどうして昇る?」

 

「ん?」

 

「オットーは質問しかできないの?武偵ならちゃんとそこを調査して解き明かすわよ?武偵の基本よ」

 

武偵の基本ね…でも先生にはお前にそんなのはいらん!と言われたし…

 

「でも質問も立派な調査だと思うよ?」

 

「あんたは事件の当事者に事件の内容聞くの?」

 

「うーん…事情聴取とか取り調べ?そんな感じだよ」

 

「………ふーん。じゃあ黙秘するわ」

 

そう来たか

 

「自分でやれということか…」

 

「そうよ。あんた聞いた話武偵なりたてらしいじゃない。航空学校、士官学校に入学するも素行不良で退学…中々な経歴の持ち主ね。だから私が一緒に武偵活動をしながら武偵の基礎基本を教えてあげるわ」

 

どうやら俺のことを調べてるということか…

流石武偵だな…昼間聞いた話は本当みたいだな…

 

「私だってここまでのことを調べたのよ?今度はあんたが調べる番よ」

 

「おいオットー!神崎のバカみたいな話に乗るつもりか?」

 

ここにきてキンジが口を開いた。

 

「乗るもなにも乗るしか選択肢ないもん。だって俺武偵の基礎基本教えて貰らってないんだぜ?」

 

「蘭豹は相変わらずいい加減だな…」

 

キンジはやれやれ…という顔をした。

 

「所でアリアはこの後どうするの?」

 

「私は女子寮に戻るわよ。あんたが断ればここに居座って長期戦を行うつもりだったわ」

 

どんだけ俺に奴隷になってほしいんだよ…なにかあるんじゃないのか?

 

 

まぁそれも調査しろということか…

 

 

 

 

 

 

 

次の日の昼休憩、俺はキンジの勧めで峰さんに会うことにした。昨日アリアと俺が恋人と言った女の子だ。フリフリの制服が目立つ巨乳の子なのですぐわかった。

 

「んーつまりアリアのことを調べればいいの?」

 

「そういうこと。彼女が調べろっていうからさ」

 

「とっとちゃんで調べるというのは?」

 

それもひとつの手だが

 

「いや…それも考えたけど俺はまだなりたてでそういうのはできないからさ…お願い!」

 

峰さんは少し考えた後

 

「りょうかーい!とっとちゃんはまだなりたてだしそういうのは無理だよね」

 

「ありがとう峰さん!」

 

「とっとちゃん!理子って呼んでよ。峰さんじゃちょっとあれなんだよねー」

 

あれってなんだろう?まぁいいかと思い俺は理子と呼んだ。

 

「それでよし!じゃあ報酬としてこれ買ってきて!」

 

理子は紙を渡してきた。

紙に書かれてる内容の物がわからないので聞いてみた。

 

「それ全部ギャルゲーだよ。武偵高の近くにそれ売ってるお店あるから。ついでに書いておくね」

 

ギャルゲー?あぁ恋愛ゲーのことか…そう理解し紙を理子に渡すと理子は紙に事細かに地図を書いた。

 

「じゃあ放課後中庭にあるバラ園に来てね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後理子の地図に書かれてるお店に行き紙に書かれてる内容の物を購入してバラ園へ向かった。

 

「とっとちゃーん!こっちこっち!」

 

理子の手招きする事へ行く。理子はバラが植えてある花壇を囲うブロックに座ってた。

 

「隣座っていい?」

 

「うひょー!とっとちゃんが言うと威力があるー!」

 

どういう意味だ?まぁいいかと思い理子の隣に座る。

 

「はい。注文の品」

 

俺は理子に買ってきた物を渡した。理子は中身を確認して

 

「うん注文通りの物買ってきてよかったよ!にしてもとっとちゃんは店に入ってなにも言われなかったの?」

 

多少客からジロジロ見られたりしたが別になにもなかったし…

 

「特になかったけど…どうして?」

 

「いや特に意味はないよ。はい」

 

理子は俺に紙の束を渡してきた。表紙には神崎・H・アリア調査報告書と書かれてる。

 

「ありがとう理子。これでアリアのことがわかるよ」

 

「ノンノン。お役にたてて何よりです」

 

報告書の中を見てみる。

 

「アリアはブリタニアの貴族出身だったのか…」

 

「そうだよ。なんでもかなり力を持った貴族らしくてね」

 

「ふーん…14から武偵として活動している…な!?」

 

俺はすごい記述を見た。なんとヨーロッパ各地で活躍し、狙った相手を99回連続、かつ武偵法の範囲内で全 員捕まえ、その間1度も犯罪者を逃がしたことがないというのだ…

 

「これマジ?」

 

「マジだよ。しかもアリアには二つ名があるの。双銃双剣(カドラ)のアリアって」

 

「ようは二丁拳銃に二刀流ね…」

 

アリアはどうやらすごい武偵のようだな…だがなんでそんな武偵が俺と一緒に行動しろというのだ?確かに俺はSランクだがなりたてのルーキーだ。

 

そんなやつをなぜアリアは選んだんだ?

 

「…………」

 

「あとアリアは徒手格闘も得意みたい。えっと流派はバーリ・トゥード」

 

剣、銃、そして徒手格闘も…こりゃすごい…

 

「そうか…わかった。ありがとね理子」

 

俺は理子と別れ女子寮へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリアに聞きたいことが山ほどあるからだ。


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