緋弾のアリア~フラウの孫は武偵~   作:猫大佐

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第4弾 武偵高2年A組&男子寮

あのあと走ってあの女の子を撒くことができた。

 

まぁ魔法使ってる俺に敵うわけないと思うが…

それよりも留学初日で遅刻とは……

 

現在の時刻は8時43分だ。さっき下駄箱の時計を見て確認済みだ。

 

2年生の階に到着し俺は2年A組の教室を見つけて入った。

 

「先生……遅刻してすみませんでし………た?」

 

「あ、あんた!?あんたもこのクラスなの!?」

 

なんということでしょう。先程の女の子がこの教室にいるじゃありませんか。

 

「えっと…お二人は知り合いで?」

 

高天原先生が聞いてくる。まずい…あの誤解のことを解かねば俺は確実に変態扱いされる!

俺が女の子を黙らせようとしたら

 

「先生、私あいつの隣がいい」

 

…………へ?

 

「いやどういう意味だ?」

 

「オットーくんご指名ですけど神崎さんが隣でいいですか?」

 

先生はこれを認めんのかよ……こんなの航空学校や士官学校があり得んぞ…

 

俺は断る理由もないので

 

「えぇ…構いませんよ」

 

「なら決定ですね。神崎さんはオットーくんの隣の席で。あそこの角ですよ」

 

先生は窓側の席を指差し神崎と呼ばれた女の子はそこへ行き指定された席に座る。

 

「じゃあもうひとり、このクラスに新たな仲間が加わります。オットーくん、自己紹介を」

 

「ん……カールスラントから留学しましたオットー・ハルトマンと言います」

 

クラスではざわざわと声が聞こえた。俺が入ってきた時より声が大きくなってる。

 

「みなさんぜひ仲良くしてくださいね」

 

俺はペコリと頭を下げ神崎さんの隣へ座った。

 

 

 

そして休憩時間になるとクラスのみんなが俺や神崎さんの所へ集まってくる。

 

「なぁ扶桑語なんでそんなに上手なんだ?」

 

「どうして武偵に?」

 

「前の学校では何してたんだ?」

 

などの質問だった。俺はひとつひとつの質問に答えたが………

 

「はいはーい!理子質問していい?」

 

元気よく手を上げた金髪ロリ巨乳を俺は指名した。どうせたいした質問ではないだろうな。

 

「えっとねー理子気になるんだけどとっとちゃんとアリアはどういう関係なの?」

 

「とっとちゃん?」

 

「とっとちゃんは君のことだよ?オットーと扶桑のお菓子の名前をかけてとっとちゃんだよ」

 

俺のあだ名のようだな。お菓子の名前をかけてとっとちゃんって………

 

「ねぇねぇとっとちゃんとアリアはどういう関係なの?もしかして恋人とか?」

 

神崎さんと俺は驚いた。

 

「な、な、な、な、なにいってるのよ!」

 

「いや違う!てかなんでそんな結論になるんだ!」

 

「じゃあなんでアリアはとっとちゃんの隣を指名したのかな?それにとっとちゃんもなんか満更じゃなさそうな顔だったし………う~んこいつはくせー!恋人の匂いがプンプンするぜぇー」

 

中々痛いとこついてきたなこの子。

 

「べ、別にそんな意味で隣になったんじゃないわ!」

 

「ふーん……じゃあなんでとっとちゃんの隣を指名?」

 

「そ、それはその……」

 

神崎さんはゴニョゴニョと喋りだした。なんだ?

 

「さ・ら・に」

 

ロリ巨乳は俺の方を見て

 

「とっとちゃんもおかしいよね?関係のない女の子が隣を指名して断らないなんて」

 

「いや………別に断る理由もなかったからな…」

 

「ほほう…つまり断る理由がないのでアリアの隣指名を受け付けたと?」

 

「そうだが?」

 

「じゃあなんでとっとちゃんはあの時先生が二人の関係聞いたとき動揺してたのかな?かな?」

 

し、しまった!あの時倉庫での痴漢騒動を言われると思って黙らせようと動いてしまったのを動揺と捉えられた!

 

これはどう言い訳するんだ…

 

「怪しいですな。詳しく聞かせてもらいますぞ?」

 

「あっと…その……」

 

言い訳が思いつかねぇ…

 

「これは恋人というわけですな?リア充がまさかこのクラスで出るとは…」

 

「マジかよ!オットーパネェ!」

 

「嘘だろ!?」

 

「いつの間に神崎を……」

 

「キンジとは大違いだな」

 

「畜生!轢いてやる!」

 

クラスのみんなが俺や神崎さんのことを恋人と勘違いして茶化し始めた。これはもう収拾がつかんくなった…どうしようか…

 

 

 

 

その時

 

 

ダン!ダン!

 

銃が二発撃たれそれが天井に穴を開けた。

 

「にょわー!?」

 

先程のロリ巨乳は驚いて胸が揺れてる。

クラスのみんなの茶化しは収まり辺りはシーンとなった。

 

俺は隣の神崎さんを見た。すると彼女の両手にはシルバーと黒のガバメントが握られてた。

 

彼女が茶化された怒りのあまり発砲したのか…

 

「れ、恋愛なんて下らない!私にそんなものは必要ない!今度下らないこと言ったら風穴開けるわよ!」

 

「お、落ち着いてくれよ神崎さん…あー…」

 

なんか彼女に言おうとしても言葉が思いつかない。

 

そんな時チャイムがなり授業が始まった。

 

クラスのみんなはすぐに自分の席に戻り授業の準備をした。

チャイムが鳴って助かった…

 

 

 

 

4時間目の授業終了のチャイムがなりそれで俺は目を覚ました。

 

午前中の授業は全部居眠りして過ごした。なぜか先生が起こさなかったので快適に寝れた。

俺は席をたちキンジのとこへ向かった。

 

「ねぇキンジ。食堂はどこにあるの?ベントーとか持ってきてないからさ…」

 

「食堂なら一階の階段降りたとこのすぐ近くにあるぞ」

 

キンジに礼をいいすぐに食堂へ向かった。

 

 

 

食堂はかなり混んでいる。まるで航空学校や士官学校を思い出させるようだ。

俺は食堂の入り口にある案内を見てお金を入れてとりあえず昔リーネおばさんが作ってくれたカツドンのボタンをおしてカツドンのショッケンというものを手に入れた。

 

その後厨房の人にショッケンを渡して、数分後カツドンが出てきたのでそれをもらいテーブルに座った。

 

御飯を食べていると隣の席から話し声が聞こえてきた。

そういうのは普段スルーするのだがそうはいかないようだ。

 

内容は俺の隣の神崎さんの話だからだ。

 

「ねぇ聞いた?神崎さんのこと」

 

「聞いた聞いた今日カールスラントから留学してきた留学生の隣指名したらしいね」

 

「でね、神崎さんその留学生にご執着なの。さっき教務科(マスターズ)でチラッて見たんだけど神崎さん、留学生の資料持ってたよ」

 

「うっそー!?あの神崎さんが!?」

 

「他にもあるよ。さっき神崎さんにあったとき留学生の居場所聞かれたの。勿論知らないって言っておいたよ」

 

「へー珍しいねーあの神崎さんがね。いつも独りぼっちなのにどうしたんだろ?」

 

「さぁ。でも留学生の人可愛そうだね…なにせあの神崎さんに絡まれるなんて」

 

「あの子めんどくさいんだよねー実力あるからって調子に乗ってるし自己中心的だしさー私あの人嫌いなんだよねー」

 

「わかるわかる。私も」

 

…………聞いて腹のたつ会話なので席を移した。

人の陰口いうやつは一番嫌いだ。表立って言えばいいものをなぜ陰でグチグチ言うのかがさっぱりわからない。そうなら言わなければいいのに。

 

 

にしても神崎さんが俺のことを探ってる?どうしてだ?

痴漢騒動をまだ引きずっては………ないよな…?休憩時間も授業中もそんなこと言ってないし…

 

まぁいっか。さぁて御飯御飯!

 

 

 

 

 

 

午後の授業は各科に別れての実習ということで俺は強襲科(アサルト)の体育館へ向かった。

 

体育館はかなり大きく航空学校や士官学校のよりも大きい…

俺は体育館のドアを開けた…すると待ってましたと言わんとばかりの歓迎を受けた。

 

「おうお前がカールスラントの留学生か!よっしょ死ね!」

 

「早く死ね!ここ扶桑で骨を埋めろ!」

 

強襲科(アサルト)選ぶとかお前よっぽど死にたいんだな!」

 

「もうどうでもいいや死ね!」

 

なんで俺死ねと言われるんだ?俺悪いことしたか?それとも扶桑ではこれが挨拶なのか?

 

「おいお前らさっさと離れや!」

 

女性の声が響いた。周りの人間は俺から離れた。するとそこに近づいてきたのは入学手続きをした時にあった女の先生であった。

 

「よう…お前聞いたとこによるとカールスラント軍の軍学校出身らしいな?」

 

「えぇそうですが……」

 

「カールスラント軍人はどんな死に様を見せるか楽しみやなぁ。まぁいっぺん死ね!」

 

なんでここまで死ねと言われるんだ?

 

「まぁともかく最初はランク付けの為の試験や。射撃場へこい」

 

先生に言われ俺は射撃場についていく。すると周りのみんなもそれについていく。

どうやら見たいようだな…

 

しかしランク付けを行うとは聞いたけどこんな遅くにするのか?普通はもっと早くにやるべきだと思うが…

 

 

 

強襲科(アサルト)射撃場

 

射撃場には人形の的が多数並んでる。どうやらそれを撃てということだ。

 

「基本はどこを狙えばいいですか?」

 

「そんなもの得点の高い手に決まっとるやろ」

 

成る程…それじゃやりますか…

 

俺は持っているカバンからMP40を取り出した。

 

「おいおいあんな骨董品のような銃使うのか?」

 

「しかもサブマシンガン…当てる気あるのか?」

 

周りからは心配そうな声が聞こえるが気にしない。

 

なにせこっちにゃ魔法があるのだ。しかも今使ってる。

 

俺はMP40の銃床(ストック)を伸ばしMP40を的に向けて構えた。

今の俺ならどんな的にも当たる。なぜなら10m離れた的がまるで目の前にあるようによく見えるのだ。

 

俺は引き金を引いた。

 

バババババババババッ

 

独特の発射音を出し放たれた弾丸は見事に手の部分に命中した。

 

「ほぅ…まぁまずまずやね…」

 

先生は頷きながらいう。

 

「まぁ次や。次で最後でえぇ。こい!」

 

え、もう最後?

 

なんか呆気ないな…そう考えながら先生についていく。

 

 

 

最後は先程の体育館の所へ戻った。なにをするつもりだ?

 

「おいお前ら!」

 

周りのみんなに先生はこういった。

 

「こいつを叩きのめせ!死んでもかまへん!」

 

……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………は!?

 

おいどういうことだ!?まさか俺がこいつら相手に戦えと言うことか!?

 

「いやちょっと」「いくぞー!」

 

周りのみんなが俺の所へ走って向かってくる。これはきついが…やるしかないな。

 

俺は身構えMP40の銃床(ストック)を上に向けるように銃身を持った。

 

周りのみんなは俺が早く動いてるように見えるだろうな。

 

俺は周りのみんなの攻撃を全部避けて銃床(ストック)で突いて相手を倒してく。

後ろからの攻撃も即座に反応し避けて銃床(ストック)で突く。怪我をしないように配慮する。

今度は一斉に攻撃してくるが俺は下へスライディングして避けた。するとそのまま相手はぶつかり何名かがやられる。

 

そして何分後…俺は全員をなんとか倒した…俺は魔法を解くと先生が紙を渡してきた。

 

「合格。お前Sランク」

 

倒れてる奴全員が起き上がりざわつき始めた。

 

「Sランク?これってどのくらいですか?」

 

「武偵はSからEでランク付けされてSが最高ランクや。そんなんもわからないなら死ね!」

 

まぁともかく凄いらしいな…まぁ魔法使ってるしね…そりゃ勝てんだろうな…

 

「んじゃこれで完了や。あとはお前一人でやれ」

 

「え?これで?基礎とか教えられるって聞いたんですけど…」

 

「このランクなら文句ないし基礎も教えることもあらへん。あとは自分でやれ。じゃなけりゃ死ね!」

 

この先生は死ねが口癖のようだな…それが生徒にも移ってるようだ…

 

 

 

 

 

 

午後5時32分 男子寮

 

あのあと俺は強襲科(アサルト)のみんなからCQCやガン・カタなどに付き合わされヘトヘトだ…魔力を使いすぎたかもしれん…

部屋に到着し部屋のドアを開けると…

 

「だからなんでダメなのよ!」

 

「いやおかしいだろ!」

 

部屋からは聞き慣れた声が二つ聞こえた。

 

まさかな…俺はリビングのドアを開けるとそこにはキンジと………神崎さんがいた。

 

「やっと帰ってきたわね!」

 

神崎さんは俺を見てこういった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オットー・ハルトマン!あんた私の奴隷(ドレイ)になりなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?」


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