緋弾のアリア~フラウの孫は武偵~   作:猫大佐

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武偵殺し
第1弾 府立東京武偵高


午後8時23分 扶桑皇国 東京府成田空港

 

 

扶桑に到着した俺は入国審査を済ませ荷物を受け取った。

 

俺は武偵高の留学試験に合格したのだ。しかも倍率19倍の難関試験に見事合格した。

自分でも信じられなかった。

 

今の出来事が嘘のような感じだ。しかしこれが現実なのだ。

 

 

荷物にはばあちゃんがかつて使ってたサブマシンガンが入ってる。軍学校でも使ってたし、ばあちゃんの相棒でもあり、俺の相棒でもあるのだ。

 

まぁなにせ家にはこの銃しかないのだ。銃だって高いものなのだ。安い方がいいとばあちゃんが空軍の航空学校に入学する前にくれた銃だ。

ついこないだまで使ってたので作動するかは確認済みだし、こいつはちょっとやそっとじゃ壊れない銃だ。

 

そんなことを考えてるとスマホが鳴り出した。

通話ボタンを押し電話に出た。

 

「もしもし?」

 

『えっと…オットーくんですか?』

 

いやに弱気な女性が出てきた。まるでハイデマリーおばさんみたいだ。

 

「えぇ…そうですが…あなたは?」

 

『あ、は、初めまして。私2年A組の高天原ゆとりと申します。えっとオットーくんの担任になるものです』

 

担任ね…どうやら俺は2年A組に入るようだな。

 

「成る程…でなにか用でも?」

 

『はい、あの今どこにいますか?』

 

「今空港ですけど…それがなにか?」

 

『じゃあわかりました。あの今からそちらに迎えにいきますね』

 

「いや大丈夫ですよ。タクシー拾って武偵高に向かいますから。着いたらどちらに行けばいいですか?」

 

『は、じゃあ武偵高についたあとすぐに教務科(マスターズ)に来てくださいね。手続きとかも行わないといけませんから…』

 

「了解しました。では」

 

電話を切りスマホをポケットに閉まった。

 

空港の外に出てタクシーを拾い武偵高までと運転手に伝えた。

 

「武偵高に?おたく先生かなにか?」

 

「いえ、カールスラントから留学に…」

 

「へーカールスラントからですか。あそこは昔ネウロイに占領されてましたけど今は結構な国になったとか…」

 

「えぇ。カールスラント軍の活躍でカールスラントは解放されましたから…扶桑もネウロイが消滅した後はかなり発展したじゃないですか」

 

「そうですよ。あの頃は高度経済成長期と言われましてね…」

 

年配の運転手は高度経済成長期の頃を語りだした。冷戦の影響を受けず扶桑は先進国となったなどという話だ。

その辺りは歴史の授業やおばさん達の話で知ってる。

 

冷戦の時はオラーシャ帝国は西と東に分裂してしまい西にはオラーシャ帝国、東にはソビエト共和国が生まれ、東欧では社会主義革命が起きてオラーシャ、カールスラント、オストマルクから独立する国が生まれそれらが社会主義と資本主義との対立を招き冷戦が始まった。

 

またそれらの代理戦争が起き一時は世界大戦が起きるとまで言われたが…ソビエトの崩壊が始まりオラーシャと統合し冷戦は終結した。

 

冷戦が終わり再び世界は平和になったと思いきや……今度は宗教、民族などのテロが起こるようになった。

 

リベリオンでは9.11が起きたりハイジャックや自爆テロが起きて世界の平和は乱されそれの影響で世界の治安は悪くなってしまった…

 

そんな時に生まれたのがそれらに対応するために生まれた国家資格武装探偵、武偵が生まれたのである。

 

武偵はその名の通り武装することを許可され逮捕権を持ち警察に準ずる活動ができるのだ。

 

しかし武偵は金を貰って動くもので武偵法に許す限りどんな仕事でも請け負うことができるので「何でも屋」の側面もある。

 

 

「おたく武偵ねぇ…頼りにしてますよ。武偵のお陰でかなり治安はよくなりましたからね」

 

「期待に添えるように頑張りますよ」

 

「お、着きましたよ。ここが武偵高ですよ」

 

俺は運転手に料金とお礼を言ってタクシーを降りた。

夜の学校にしては明るい。校内に入ってみると男子生徒にあった。

 

「すみません。教務科(マスターズ)はどこにありますか?」

 

男子生徒は驚いた顔で俺をみた。

 

「えっと…死ぬ気ですか?」

 

「どういう意味でしょうか?」

 

「………教務科(マスターズ)ならそこの角を曲がったとこにありますよ。では幸運を祈ります…」

 

意味がわからない。まぁ男子生徒の言われた通り角を曲がってみるとそこに教務科(マスターズ)があった。

俺はノックして教務科(マスターズ)に入った。


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