ピンポンパンポーン
『
ピンポンパンポーン
星伽さんの呼び出しのようだ。にしてもあの人が呼ばれることなんてあるんだな…にしてもなんかしたのかな…?うーんでも優等生っぽいあの人にはあり得ないし…
すると
ビターン!
考え事をしてたせいで止まってしまいそれのせいでアリアと俺は転けてしまった。
「イテテテ…ん?」
なんか目の前が見えないのとあとすごいいい匂いがする。まずい思わず嗅いでしまいそう…
なんだかわからないし立って見てみようと手をつけて立ち上がろうとすると
ムニッ
頭の横に手をつけてみたが滅茶苦茶柔らかいぞ。これなんだ?そう思い揉んでみようとしたら…
「あ~ん~た~な~に~し~て~る~の~?」
顔を上げてみるとそこには顔を真っ赤にして怒っているアリアがいた。すぐにその場から離れた。俺の顔があったとこはアリアの胸だったのか!?そして手をつけたとこもそうだったのか!?おいおいヤバイぞ!
「このへんたーーい!!!!」
太もものホルスターからコルトを二丁取りだし俺に向けて撃ってくる。
ダンダンダンダンダンダンダンダンダン!
咄嗟に魔法を使いなんとか避けて物陰に隠れたもののまずい…アリアを怒らせてしまった。なんとか止めようとしても今は武器はなにも持ってない。急いで出たからな。
どうすべきか…そう考えていると銃声が止んだ。弾切れのようだな…こうなりゃ今のうちに扶桑奥義と教えられたあの技を!
すぐに物陰から出てアリアの目の前でーーーー俺は土下座をした。
「申し訳ありませんでした!!」
アリアからはなんの返答もない。俺はずっと頭を下げてるだけである。
そんな膠着状態が続いているとアリアが口を開いた。
「あんた…次やったら許さないわよ…?覚悟してなさいこの変態!」
なんとか許してもらえたか…頭を上げて立ち上がると
バシコーン!!
脇腹をおもいっきり蹴られた。そのせいで俺は倒れて悶絶した。
「それはお返しよ!行くわよ!」
「はい…」
俺はよろよろと立ち上がりアリアについていった。
アリアについていくととある棟が見えた。恐らくここが
アリアは棟の中へ入る。続いて俺も脇腹を抱えながら中へ入る。
階段を昇り3階についた。アリアは階段から2番目の部屋に入っていった。俺はアリアを追うようにその部屋に入る。
中に入ってみると真ん中に机がありその上にはいろんなものが置かれてる。恐らくこれらは飛行機での事件の証拠品だろうな。
「まず事件の調査結果を報告しておくわ。犯人不明で終わったわ」
え?犯人不明?
「よくわからないんだが…そもそも犯人は理子だろ?」
「理子はリベリオンに渡って今ある事件の捜査をしてるらしいわ…だからこの時は飛行機に乗ってないみたいなの」
「ある事件って?」
「リベリオンの窃盗グループの調査をやってほしいってFBIからの指名があったのよ。その指名書も残ってるわ。これよ」
アリアに渡された紙を見てみると確かにFBIからの指名書のようだ。
「FBIに確認はとったのか?」
「偽造の可能性ね…いい線じゃない。でもその可能性も考えたけどダメだった。FBIに確認をとってみたけど確かに理子を指名したみたい」
「成る程…しかしよく確認がとれたな…」
「捜査なら確認はとれるわよ?FBIはかなり協力的だし…」
偽造の可能性もなし…となると…理子には完璧なアリバイがあるのか…こりゃ確かに犯人不明になるな…
「じゃあもうひとつ…理子はどうやってあの飛行機から脱出した?」
「飛行機を見回った時部屋に向かう通路の壁に人一人分の穴があったわ。恐らくそこから脱出したんでしょうね」
大胆な逃げ方だな…
「…………そういえばアリアはブリタニアから捜査協力を依頼されたからブリタニアに向かう飛行機に乗ったって行ったよな?その捜査協力の内容を説明してほしい」
「その捜査協力は嘘だったのよ。理子が作ったんでしょうね」
「やっぱりな。いくら理子でもブリタニア武偵局の捜査協力依頼が誰に出されて誰がどんな事件を捜査してるのかまでわかるわけないもんな。そうなるとブリタニア武偵局はどんだけ情報がザルなんだという話になる」
「相手は情報を集めるのが得意な理子よ?」
「だとしても無理だろ。となると初めから理子は飛行機に俺とアリアを乗せて飛行機を爆発させて俺達を倒そうとしたんだな」
アリアは黙って腕組みをした。
「じゃあなんであんたまで倒そうとしたのよ。それにあんたあの時なんで飛行機に乗ってたの?」
「それは…理子が教えてきたんだ」
「ふぅん…理子がね…益々理解不能ね。理子がなんであんたを誘きだして私と一緒に倒そうとしたのか…」
確かにそうだ。理子の狙いはホームズのアリア一人だ。なのになんで俺もまとめて倒そうとしたのか。
「………それは本人に聞かないとわからないだろうな…」
「余計にわからないことだらけじゃない!」
ごもっともです。だから俺も困ってる。
「全く…これじゃ何もかもわからずじまいじゃない…」
「そうだな…」
チラッと時計を見てみると時刻は17時を回ったらとこだ。もうこんな時間か…帰ろうかな…
「あんた今帰ろうかと考えてるでしょ」
「なぜわかった」
「さっき時計を見たのを見れば丸わかりよ…まぁ帰ってもいいけど…」
「本当?」
「ただし条件として机の上の証拠品を全部棚に戻しておいて。私も帰るから」
そう来たか…まぁいいけど…俺はすぐさま証拠品を全部棚に戻した。
戻し終え部屋をぐるりと見てみるとそこにはもうアリアの姿はなかった。もう帰ったのかな?
まぁいいか…すぐに俺も部屋を出て階段を降りて棟を出た。
そういえばスマホ買うの忘れたな…まぁ明日でいいか…そう考えていると見覚えのある人影が見えた。
「あ、星伽さーん!」
「あ…オットーくん?」
星伽さんの手には紫のベントーバコはある。ラッキー。
「やっほー。合宿終わったの?」
「うん…それでね、今部屋に向かうとこなの」
「もしかして俺とキンジの部屋?」
「うん。合宿中にキン…遠山くんになにかあった?」
なぜ言い直すんだろう?
「特になかったけど…」
「そうなんだ…よかった…」
なにがよかったんだろう…まぁいいやそれよりもちょうど聞きたいことがあるんだ。
「ねぇ星伽さん、今日
「え?いや…大したことじゃないよ?」
「そうかな?星伽さんみたいな人が
「………本当に大したことじゃないんだけど…話した方がいいかな?」
「うーん…話したくないなら話さなくてもいいよ」
星伽さんはすぅと息を吸って言った。
「実は…私…狙われてるの…」
それ大したことないわけないじゃん!一大事だわ!
「それほんと?」
「うん、先生が言ってるの。
「その
「わからないけど
「超偵ってなんだっけ?」
「簡単に言うと超能力を使う武偵のことだよ、私もそれに入るから恐らく狙われてるんじゃないかって思う…」
「成る程ね…そうなると俺も超偵かな?」
「え?それってどういうこと?」
「んー聞いてなかったかな?俺ウィッチのばあちゃんの影響で魔法が使えるんだよ?」
「ま、魔法が?男の子なのに?」
「そう。なぜかね。そのせいで航空学校や士官学校に特待生で入れたの」
「す、すごい…おばあちゃんとなると第二次ネウロイ戦争だよね?有名な人?」
「カールスラントじゃ知らない人はいないと思うよ。501JFWのエーリカ・ハルトマンだよ」
星伽さんは物凄い驚いた顔で俺を見た。
「エーリカ・ハルトマンってG37って言われてる人だよ…そんな人の孫なんてすごい…」
「知ってるんだ」
「知ってるもなにも授業でやってるよ?」
ばあちゃんすげぇな。授業にも取り上げられるなんて。
「へーまぁ話はそれまでとして…星伽さんは狙われてんだよね?だったら護衛とかつけないの?」
「護衛って言っても
「でも
「でもだれが…?」
そういやこの人人見知りってとこあるよね?初対面の時は俺のことをちょっとビビってたし。となると知ってる人が安心するな…ん?そうだ!一人ちょうどなやつがいた!
「ねぇ星伽さん、ちょうど護衛につける人が思いついたよ」
「え?それってどんな人…?」
星伽さんは警戒して訊く。まぁ知らない人なら困るからね…
「ついてきてよ!適任だと思うよ!」