雪の軌跡   作:玻璃

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※残酷な描写がダメな方は次の話へを押すかもしくはバックしてください。

はい、宣言通りです。
残酷な描写です。
苦手な方のために、要約しておきます。
つまりは、

変態カノーネさんが。
ドSの血を滾らせて。
18禁にならない程度に。
アルシェムさんを。
いたぶるお話です。

いやあ、カノーネさんはドSですからね。
下種っぷりを表現しきれなくて苦労しましたとも。

全国のカノーネファンの皆様には心よりお詫び申し上げます。

いるのかどうかは知りませんが。

ちゃんと配慮できるようにどうでも良い話を付け加えておきましょう。

本SSでの階級の表記についてです。

あまり詳しくはないのですが、呼び方がまちまちで気持ち悪かったので。
多分、女は名前で、男は名字で呼ばれているのかとも思ったんですが。
それだと、「カシウス准将」が矛盾してしまうので。
なので、全員が今のところ名字+階級になるようにしています。

え、モルガンさん?
知りませんそんなこと。

零とかも一応配慮はしていますよ。
何となく気持ち悪かっただけですから。

さて、そろそろ完全に全画面でも埋まりましたかね。

では、本編に行きます。

いける人だけどうぞ。


終章~王都繚乱~
エルベ離宮にて


エルベ離宮、客間にて…

アルシェムは、シャンデリアに吊られていた。

勿論首つりではないが。

足にも、重しがつけられているので身長が伸びそうだ。

そんな伸び方は絶賛いやだが。

「…今まで、散々虚仮にしてくれたものだ、アルシェム・ブライト…」

いつアルシェムが虚仮にした。

勝手に踊っていたのはそっちだ。

「馬鹿じゃねーの?傀儡は誰だか、もー一度考え直してみたら?」

「…フフ、威勢が良いですわね…?」

女狐の顔が、それはもう見事に歪んでいた。

この場にクローディアはいない。

いなくて正解だろう。

こんなヤバい顔、放送禁止だ…

「…カノーネ君、程々にな。」

「ええ…弁えておりますわ。」

「では、一足先に戻っているよ。」

リシャールは、そのままどこかへ消えて行った。

それは、地獄の始まりだった。

「うふふ、さて、と…」

「…っ!」

目がヤバい。

完全にイっちゃってる奴の目だ…

「二度とリベールに逆らいたくなくなるように…調教してあげますわ。」

「のーさんきゅー。」

「口答え、減点。」

カノーネが、導力銃を取り出してアルシェムの左足を撃ちぬいた。

「ッ…!」

冗談じゃない。

こっちはまだ怪我が完治していないのに…!

「ねえ…アルシェム・ブライト…?どうやって貴女はあのカシウス・ブライトに取り入ったのかしら…?」

「特に、何も。」

「うふふ、減点。」

今度はカノーネの回し蹴りが鳩尾に決まる。

「あ…か、ふっ…」

「もう一度、聞くわね?どうやって、カシウス・ブライトに取り入ったのかしら?」

「…何も…してねーわよ…」

あっちが勝手に言い出したことだ。

知るわけがない。

「あらそう?…加点。…ティア。」

「え…」

何故?

「間抜け面を晒さないで。減点。」

少し楽になったと思ったら、今度は右足に銃弾が撃ち込まれる。

「ひっ…が、はっ…」

「どうして、あの時クローディア殿下を殺そうとしたの?」

「…あの、時…?」

「口答え、減点。」

今度は消毒液を傷口にぶちまけられ、痛みで意識が飛びそうになる。

「ぐ、あ、ああああっ!」

「ルーアンで…2年前、だったかしら?」

「…ぼえて…ねー…」

「あらそう…減点。」

カノーネがモーニングスターを振り回す。

どこから出したと突っ込む暇さえ与えてくれない。

「ひぐっ…」

「思い出しなさい?じゃないと、もっと酷い目に遭うわよ?」

「…この、サドが。」

「…減点。」

傷口にピンセットを突っ込まれ、金属片を引きずり出される。

「う…っ!」

治療に見えるが、近くの肉を抉っていくというおまけつきだ。

痛いことこの上ない。

「…あの、大尉、そろそろ時間が…」

「あら…もう?仕方がないわね…このリストに従って尋問を行いなさい。国を脅かすテロリストよ。慎重にね?」

「…はっ!」

カノーネは、どこかへと去って行ってしまった。

「…さて…」

「…尋問…ね…ごーもんの、間違い…じゃ、ねーの…?」

「質問に答えろ。」

ペンチで脇腹をつかまれる。

「いぎっ…!」

「先程の、アマルティア大尉の質問に答えろ、アルシェム・ブライト。何故クローディア殿下を殺そうとした?」

「…むのー…調べたら、ちゃんと…出る、はず…」

痛い。

「質問に答えろ。」

黒装束…

いや、特務兵がモーニングスターを振り回す。

「はぐっ…だ、から…覚えて…ねー、の…思い…出せ、ねー…」

「…そうか…ティアラ。」

「…はあ…はあ…」

治療されたって、嬉しくもなんともない。

楽になれば、次は痛みがやってくるから。

「次の質問だ。殿下を襲う前…お前は何をしていた?」

「…覚えて…ねー…」

「減点、だ。」

背後から、高位の火属性アーツを撃ち込まれる。

「うああっ!」

痛すぎて、気絶もできない。

この尋問という名の拷問は、5日5晩続いた。

そして、その期間は。

アルシェムの心を打ち砕くには十分すぎる時間だった。

「…る…し、て…許し…て…」

「…ふん、やりすぎたか…」

「どうしますか、隊長?」

やりすぎて、シャンデリアが落ちたことにより、アルシェムは床で横たわっていた。

「後ろ手にでも縛っておけ。全てが終わってから処分する。」

「ハッ!」

後ろ手に縛られ、特務兵が去った頃。

「…やれやれ…ティアラ。」

赤ヘルムが内緒でアルシェムの傷を治していたことに気付く者は誰もいなかった。




はい、おしまいです。

では、また。

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