ブラック・ブレット〜赤目の神喰人(ゴッドイーター)〜 作:緋悠梨
あと1、2話を加筆修正しました。一人称視点に作り変えました。
よければご覧ください
---side悠梨---
目を覚ましたらゾンビっぽいものが見えた。
「….ひいっ!?」
思わず後ずさりしたら『落ちた』。
(痛ったぁ….ん?今、落ちた、よね?僕は何から落ちたんだ?)
ゴッドイーターでなければもっと痛かったであろう痛みに耐えながらも、そのことに思い当たる。そもそもさっきまでは….
(ああ….狼っぽい新種のアラガミと戦って、隙をつかれて吹っ飛ばされて….)
その後の記憶がない。それに倒れたのは森の中だったはずだ。しかし、周りを見回してみると、
(….研究室….なのかな?)
そう思う有様の部屋であった。
目の前ではどこかの高校の制服を着た青年と、髪の長い、白衣の女性が言い争っている….というか青年が一方的にイジられてる感じであった。思わず笑ってしまいそうになり慌てて目を逸らす。
「あー….ごめんな驚かせて….大丈夫か….?」
「あ、はい….なんとか….」
決着がついたようで、青年がこちらに話しかけてきたので、顔を向けて答えた。が、
「なっ…!?先生、これ…!!」
「…!!ほう、これはまた奇異な…」
僕の顔を見た途端、驚いた様子を見せた。それを見て、僕がした反応はというと、
「えっ….ぼ、ぼぼぼ僕の顔になんかついてますか!?はっ!まさか黒蛛病が!?いや、え?でも….」
あまりのテンプレに青年がずっこけた。もちろんわざとだ。
しかし、そんなことを気にしてられない。
(黒蛛病になったとしたら間違いなく気を失ってる時に『赤い雨』にうたれたとしか….いやでも顔まで回るのは末期だって….そもそも僕は何日気を失ってたんだ….!?)
「考え中に申し訳ないが、話を聞いてくれないかい?」
「….あ、はい」
女性の発言で現実に戻ってきた。
「まぁ彼も落ち着いたようだし、まずは自己紹介といこうじゃないか。」
そう切り出した。
「私は室戸菫。ご覧の通り医者だ。今は検死医をやっているよ」
「俺は里見蓮太郎。高校生で、天童民間警備会社所属の民警だ」
民警….?知らない単語だけどあとできこう。ひとまず自己紹介。
「僕はフェンリル極東支部、極致化技術開発局、通称『ブラッド』所属、隊長の緋上悠梨と言います。腕輪を見てもらえば分かる通り、ゴッドイーターです。……それで、」
「「民警(ゴッドイーター)って、何ですか?(だ?)」」
里見さんと声がハモった。
ーーーside菫ーーー
「………え?」
「………は?」
二人とも、相手が何を言ってるか分からない、といった顔だ。
「….先生、今の緋上の内容、知ってるか?」
「いや、全く知らないな。極東支部やらゴッドイーターやらは耳にしたこともないね」
「そうか、先生でも知らないか….」
聞かれるだろうと思ってはいたが、知らない物は知らないのだ。むしろ知識欲が湧いてくる。
「悠梨で構いませんよ。それで民警って….?」
「待て、一回整理しよう。悠梨君、だったね?君はガs」
紅くー燃えるーその眼差しにー♪
「….蓮太郎君、君の着信音って….」
蓮太郎君の携帯からどこかで聞き覚えのある曲が流れてきた。
「き、木更さんだけだからな!!」
「….それ言い訳になってなさそうな気が….」
初対面の悠梨君にまで言われてしまう程の蓮太郎君の慌てぶりに、小さくため息をつく
「….どうしたんだよ木更さ….…ガストレアが!?……分かった、すぐに向かう」
どうやらガストレアがモノリスを越えて侵入してきたようだ。
「先生!えーっと、悠梨を頼む!!悠梨も後で俺にも事情を聞かせてくれよ!」
そう言い残し走り去っていった。
(….面倒くさがりの癖に、悠梨君の事情を聞こうとするところが、面倒見のいい蓮太郎君らしいねぇ)
難儀な性格だよ全く彼は。ふとそんなことを思ってしまう。
そこに悠梨君から再び質問が飛んできて、今度は大きなため息を菫につかせた。
「あの、質問ばっかで申し訳ないんですが、ガストレアって….?」
….こっちもこっちで、面倒そうだ。
第三次関東会戦まで話のプロットは出来てるんですが…書く時間がない…。
出来次第あげます。