提督「秋雲ッ! この素晴らしい私の裸体をデッサンするといいッ! 」
秋雲「何ですかこれ? えのき? 」
提督「チ〇コだよッ!!! 」
<休日>
「ねえ愛宕、どうして他の艦娘たちは休日なのに私だけ仕事があるんだろう」
「だって提督左遷されたもの。面倒な仕事ばかり来ても仕方ないわぁ」
「あははは~! 待つヲー! ヲ級ちゃんが食べちゃうヲ~! 」
「きゃーっ! 性的な意味で食べられちゃうのです~! 」
海域制圧で新たに仲間に加わった電ちゃんを迎えた。
外で楽しく遊ぶ彼女たちを羨ましそうに見ながら私は書類にサインをしていく。
「そろそろ愛宕も上がっていいよ? 本来なら君も休みなんだから」
「え、でも提督はどうするんですか? 」
「適当に踏ん切り付けてまたやればいいよ。私新しくモ〇ハン買っちゃったからやりたいんだよね」
「あら、提督も買ったの? 後でご一緒しません? 」
「はっはっは、構わんよ」
適当に作業し終えた書類を仕舞うと、私は懐から3DSを取り出した。
ヲ級ちゃんの事に関して大本営に報告したら「まあ向こうもめんどくさく感じることがあるんでしょ? いいんじゃね別に? 」とか国が崩壊しかねないレベルで緩い命令が出ている。
あと彼女の遊ぶ映像を見せたら「くっそかわいい」とか言ってたし。
「ヲ! 提督が執務室でモンハ〇やってるヲ! これは大本営にサボり報告だヲ! 」
「報告なのです! 司令官さんの首が飛ぶのです! 」
「電ちゃんあんな子だったっけ」
「私ももっと優しいかと思ってましたけど」
まあいいや、と思いつつ私は〇ンハンを起動し、仕事をサボってゲームを始めた。
「こらクソ提督! ちゃんと仕事終わらせてからゲームしなさいよ! 」
「そうだよ司令官。ただでさえ変態なんだから仕事できない変態とか人生負け組だよ」
「曙君はまだしもなんで響君そんなに辛辣なの」
「その口調から"ドS"との呼び名もあるよ」
渋々私はセーブしてから3DSの電源を切る。
ちぇっ、愛宕とモン〇ンしてからエロエロ変態プレイしようと思ったのに……。
「ねえ提督? もしお仕事早く終わらせてくれたらぁ……。イイことしてあげちゃうわよぉ? 」
「ハラショーッ!!! この俺の腕が光って唸るゥッ!! 」
「クソ提督ちょろいわ」
「ちょろいね」
イイことっていうのは愛宕がお菓子くれる事だった。
私は泣いた。
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<鍛錬>
「提督ー、いるかー? 」
「どうした天龍ちゃん」
「休日つっても暇だから訓練しようと思ってよ。提督付き合ってくんねーか? 」
「そ、そんなラフな感じで付き合ってだなんて……。天龍ちゃん素敵! 抱いて! 」
「あ、剣の鍛錬だから」
「アッハイ」
天龍ちゃんも私のノリに乗ってこなくなった今日この頃、彼女はスポンジの剣を二本両手に持ちながら私の執務室へとやって来た。
彼女と一緒に稽古場へ向かうとそこには誰もいない。
「天龍ちゃん、誰もいないね。エロい事してもバレないよ今のうちなら」
「俺初めては好きになった相手って決めてるから」
つまり私の事は好きではないと。
泣くぞ。
「まあいいや、早速始めるとしようや。面か胴に当てたら一本、スタイルは無制限だ」
「お手柔らかに頼むよ」
「へっ、ビビッても知らねーぞ! 」
威勢よく天龍ちゃんは私に斬りかかる。
彼女が剣を振り上げた直前に私は踏み込み、剣を彼女の胴に当てた。
「…………へっ? 」
「ふふふ、一本」
「も、もう一回だ! 」
「いいよ、何度でも」
その後何度試合しても彼女は私に一度も剣を当てられず、いよいよ涙目になった所で一人訓練をしに来た龍田君がやって来る。
「あら~? 司令、天龍ちゃん泣かせたんですかぁ~? 死にたいの~? 」
「龍田ぁぁぁぁぁっ! うわぁぁぁぁぁぁぁん! 」
「ちっ、違うよ! 私は決してそんなセクハラして泣かせたわけじゃないんだってば! 」
「そうなの天龍ちゃ~ん? 」
「ひっぐ……ぐず……強いんだ」
「え? 」
彼女は龍田君の腰にしがみつきながら呟いた。
「こいつパンツ被った変態なのに強いんだよぉ~!! 俺世界水準超えてるのにぃ~!! 」
「あ、あらあら~? そ、そうだったの~」
「だから言ったじゃん! 罰として龍田君後で足舐めさせて」
「首切り落としますよ~」
どさくさに紛れて弱みを握ろうとしたもののやはり無理だった。
いくら変態紳士と言えど首落とされたら死ぬ。
「けど司令~? どうして剣なんて会得しているの~?キャラ的に合わないわよぉ~? 」
「キャラとか言わないでね。一応軍にいる以上武術は一通り会得しなくてはと思ってね。最近じゃ緩くなったけど、私なんかの時代は必須条件だったんだ」
「そ、そういう事なら早く言えよ……ぐす」
「ごめんごめん。挑まれた以上は全力で相手するのが紳士の掟だからさ」
剣道の他に柔道や合気道、更には八極拳も昔習ってたなぁ。
今思えば相当な量をこなしてた気がするよ。
「なら司令~? 私も相手してもらっていいかしら~? 」
「もちろんだとも。ついでに夜の方も相手してくれると」
「行きますよ~」
問答無用でスポンジ薙刀を手に私との距離を詰める龍田君。
彼女の背中には何故か鬼のようなオーラを感じ、殺気をビリビリと肌で感じた。
これは全力で行かねば負けてしまう。
故に、私の全身にも自然と力が入っていった。
「そぉれ」
声は穏やかながらも振り下ろすスピードはかなり早い。
抜刀の構えをとっていた私は素早く剣で受け止め、受け流して反撃に出ようとした。
ビリッ。
何か嫌な音が聞こえる。
「……ぶふっ」
天龍ちゃんが笑いを堪え切れなかった頃には、私はダッシュでその場を後にしていた。
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<嫁アンド嫁>
「もうヤダ……。龍田君との鍛錬中に力み過ぎてズボンのお尻のとこが破れるなんて……。やっぱブーメランパンツが一番だよ……。軍制服死ね……」
まあ軍から支給された提督制服を着て動き回る方が悪いのだが、それは私の威厳と尊厳的な何かがぶち壊れてしまうので言及しないでほしい。
現在私は逃げるように工廠へやって来た。
「妖精さん……。私のズボン破けたよ……お尻のとこ」
妖精さんたちは私の姿を見るなり吹き出す。
ちょっとイラッと来たので妖精さんのほっぺたを摘まむと、彼ら(?)は慌てたように手をパタパタさせた。
「あの、この鎮守府の提督でしょうか? 」
聞き覚えのない透き通った声が私の耳に響き、私は振り返る。
ピンク色の着物を着て、膝まである紺色のスカートと白いニーソックスを履き、飛行甲板と長弓を背中に携えた黒いポニーテールのお淑やかな女性がそこにはいた。
「航空母艦、鳳翔です。ふつつか者ですが、よろしくお願――――」
「失礼しました。私はこの鎮守府の提督と申します。鳳翔さん、早速ですがお願いがあります」
「は、はい。なんでしょう? 」
私は座っていた状態から颯爽と彼女に近付き、手を握る。
思わず鳳翔さんは顔を赤くするが、私には関係ない。
「私と、結婚してください」
「………………えっ? 」
ホウショウ…マイワイフ。