提督「明石! 俺の単装砲も整備してくれ! 」
明石「うわちっさ」
提督はその日ショックで一日寝込んだ
<提督の経歴>
「なあ提督、ここに着任するまで提督は何してたんだ? 」
「私かい? 私は世の中の紳士諸君を手助けするために盗撮画像をネットにアップしてたよ」
「あ、すいません憲兵さんですか。今現行犯がいるんで処刑してください。銃殺でもいいです」
「嘘です普通に士官学校行ってました」
ある晴れた昼の事。
今週の秘書艦である天龍ちゃん(眼帯の怖くない方)がいきなりスマホを取り出して私を通報した。
「普通なら言えよ、そんなネタを交えて言うもんじゃねえ」
「すごい経歴がある男ってワイルドでかっこいいじゃん? 」
「お前のどこがワイルドだよ」
「パンツ被ってるとことか」
「被ってる自覚はあるんだな……」
私にだってそういう自覚はある。
決して自分の欲望だけにおぼれてはいない。
「つか、そのパンツはどこからあるんだ? まさか盗んでるとかじゃねーだろうな」
「失敬な! ちゃんと下着専門店で買ってるわ! 」
「絵面がひどい」
変態紳士はまず警察や法的機関のお世話にならない事が最も重要である。
捕まる変態紳士はまだまだ三流よ。
「まあそれなら迷惑掛けてねーし大丈夫か。周りの視線とか気になんねーの? 」
「まるで二日酔いのおっさんが吐いた時のような目で見られるが私とってご褒美だから問題なし。金剛っぽく言うと問題ナッシング♪ だ」
天龍ちゃんから突き刺さる視線が心地良い。
「あ、そうだ天龍ちゃん。大淀さんに任務達成報告したら龍田が着任するとの事になったそうだ。そろそろ来る頃じゃないかな」
「おお、龍田が来るのか! あいつは俺ほどじゃねーが出来る奴でなー」
「司令? 龍田、只今着任致しました~。失礼します~」
「噂をすれば何とやらだね。どうぞ、入ってくれ」
穏やかな声の後に入ってきたのは、紫色のボブカットに黒と白のワンピースを着た美しい女性。
彼女こそが龍田、ここにいる天龍ちゃんの姉妹艦だ。
「初めまして、天龍型二番艦の龍田です~。提督、よろしくお願いしますね~」
「よろしくね、龍田君。さっそくだが君にお願いがある」
「なんですか~? 」
「踏んでください」
「……は? 」
前見た時からずっと私は思っていた。
彼女の裏に隠されたドSな心を露わにしたいと。
「てっ、提督! お前何言って――――」
「踏んでください」
「あらら~? もしかして、私来る鎮守府間違えちゃったかしら~? 」
「踏んでください! そのエロい素足で! さあ早く! カマンッ!! 」
表情こそ笑顔だが何か禍々しいオーラを纏っているのをひしひしと感じる。
そうだ龍田君、それでこそ君だ。
「……そういうのはぁ、夜戦で。ね? 提督? 」
「ふ、ふぁい……」
「ではぁ、龍田は天龍ちゃんの一緒の部屋に行ってますね~。天龍ちゃん、案内してくれる~? 」
「お、おう、任せろ龍田。提督、行ってくるぜ」
「う、うん……お願い……」
耳元で「夜戦」なんてセクシーに囁くもんだから私の単装砲が最大仰角になる。
やべぇ……くっそエロかった……。
軽巡の色気じゃねぇアレ……。
「……あ、ちょっと漏らしてた」
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<昼飯>
朝の勤務を終えて私は早速昼食を採る事にする。
まだこの鎮守府には間宮さんや鳳翔さんが着任していないから料理は配属されている艦娘が役割分担をして行う事となっていた。
と言っても、鳳翔さんや間宮さんの場合でもシフト制になるんだけどね。
さすがにそこまでブラック鎮守府ではない。
「さーて、今日のお昼は何かなーっと」
食堂の扉を開けた瞬間、吹雪君が倒れているのが視界に入った。
「グフッ……し、司令官……」
「ふ、吹雪君!? どうしたんだ血を吐いて! 白パンが見えてるぞ! あ、写真撮っとこ」
「私の胃を……が……!! ウッ」
「吹雪君!? 吹雪くぅーんッ!! あ、ブラも見えてる。写真撮っとこ」
頭に被っていたパンツをマスク代わりに顔の所へと移動させ、私は食堂の中を進む。
道中で曙君や響君も倒れていたので介抱ついでにパンチラ写真を撮っておいた。
「あら、提督もお昼ですか? 今日は私が作ったのでいっーぱい食べてくださいね♪ 」
「あ、愛宕くん!? 何やら鍋に紫色の物体が煮込まれているが……!? 」
「うふふ、私特製のカレーですよー♪ いーっぱいあるから食べてください♪」
そう言いつつ彼女は笑顔で紫色の液体をご飯に掛ける。
「ええい、私も男だ! 提督、抜錨しまぁーすッ! 」
紫色のカレーのような殺人的な物体(提督命名)を口に含む。
直後、穏やかな味わいが俺の口の中に広がった。
「なっ……なんだこのカレーは……? 」
「どうですか提督? 愛宕特製紫芋カレーです! 」
「美味すぎるぞ愛宕! 料理も出来ておっぱいもでかいとか最高の嫁じゃないか! 」
「よ、嫁だなんて……。もう、やめてください提督」
「けど、どうしてみんなは気絶しているんだ? 」
「あぁ、なんだか"美味しすぎィ!"とか言ってみんな気絶してくのよ」
どういう理論なのかさっぱり私には分からない。
しかしまあパンチラ写真も撮れたし美味い飯も食べれたし万々歳だ。
「それで……提督? さっき、吹雪ちゃんとか曙ちゃんのスカートの中を覗いてたけど何をしてたのかしら? ご丁寧にカメラまで持って」
「これはだな、あの子たちがちゃんときちんとした下着を穿いているかチェックしろとの大本営から命令でな。このようにデジカメに抑えて」
「提督? 」
「盗撮です」
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<釣り>
「あら~?提督に愛宕、何してるんですか~? 」
「あ、龍田。ごきげんよう」
「ご覧の通り釣りさ龍田君。なぜか分からないけど私が餌になってるけどね」
むしろ男一人を竿で吊るせる腕力がある愛宕に驚いてもらいたい。
「けど、提督って水中で息出来ないんじゃありませんか~? 」
「あ、この提督の場合は大丈夫なのよ~? うふふ」
「お父さんお母さん、かつて僕の思い描いた女性像はこんなんじゃありませんでしたがもっとお願いしますお二方」
あらあらと言いながら愛宕は竿を降ろし、私を海中へ沈める。
あぁっ……いいっ……!
このドSっぷりたまらない……っ!
「なんで提督がこんなことになってるの~? 」
「うふふ、それはね。さっき昼食の時間に駆逐艦の子たちのスカートの中を盗撮してたからよ」
「あらあら、提督ったらロリコンだったんですか~。ドン引きです~」
海の中だから二人の会話がまったく聞こえないが蔑まれてるのは事実。
証拠に私の単装砲が徐々に最大仰角になりつつある。
その瞬間、私の足に何かが捕まる感触がした。
決して食われてる訳ではないので、早速彼女たちに知らせるとしよう。
「ゴボゴガボボガボボボボ!! 」
「あら? 掛かったようね? 」
身体が引っ張られるような感覚と共に私は陸上に打ち揚げられる。
無論のこと私は海中で呼吸できるのでこういったことができるのだ。
「愛宕、龍田君! これはきっと大物だ! 」
「…………」
「あ、あらあら……? 」
二人は唖然とした表情で私の背後を見つめる。
私は嬉々として後ろを振り返った。
「ヲッ」
「ああ、なんだ深海棲艦か」
私はその日、二回も漏らす事になった。
港湾棲姫が一番かわいいと思います。
おっぱい大きいし。