鎮守府に変態が着任しました。   作:「旗戦士」

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提督「鳳翔さんのバレンタインボイスを聞いたらチョコをたくさん食う前に鼻血が出た」
※実話


第Ⅱ十伍話

<群馬県内・旅館>

 

 「あのー……お客様? 本当にご予約された横須賀辺境鎮守府の皆様なんですよね? 」

「そうです。そこで顔面ボッコボコにされているのはお恥ずかしながら私たちの提督です」

「ふご……ふごっ」

「顔が腫れあがって何も喋れなくなってるんですけど」

 

鳳翔さん達に私の高速爆走スクーターがバレてから約30分後。

私は彼女たちに一矢報いようと私服の胸元やスカートを覗き込んでいたのだが、普通にバレて艤装でタコ殴りにされ今に至る。

まさか加賀さんや鳳翔さんが飛行甲板をフルスイングしてくるとは思わなかった。

流石の変態神拳も飛行甲板ブレードには敵うまい。

 

「ご安心下さい、そこの美しいお嬢さん。私は超再生能力持ちなのでほとんど死ぬことはありません。ただし警察に通報されると社会的に死ぬので今すぐにその電話を握る手を止めて貰えませんか」

「ひっ! こっち来ないでください! 」

 

「ほら提督、マジで嫌がってるから止めなって」

「離してくれ隼鷹! 酔わせて後で襲うぞ! 」

 

「掛かって来いよ下戸野郎」

「んだと外ハネエロボディ」

 

最早罵倒というレベルではなく普通に褒めているのは置いておき、私の頭に隼鷹の拳が叩き込まれる。

ほど良い快感と痛みに思わず私は喘ぎつつ地面に倒れ、そのまま加賀さんと武蔵にズルズル引きずられていく。

どうやら駆逐艦娘たちは既に自分達の部屋で荷物の整理を行っているらしく、下着をパクるなら絶好のチャンスだと暗に教えてくれている様だ。

 

「提督、着きましたよ。貴方は一人部屋です」

「えっ!? 私の一人部屋に艦娘を連れ込んでいいって?! 」

 

「その機能しない耳は必要ないみたいだな。ついでに股間も」

「ハン! 褐色露出狂如きにこの私の股間が倒せるかな? 」

 

「あぁ」

「真顔で股間を足刀蹴りはひどいと思うの」

 

だいぶ威力が増していた事を忘れずに記しておきたい。

みんなはくれぐれも艦娘に喧嘩売らない様にしよう。

喧嘩売っていいのは種○けおじさんだけである。

その後武蔵と加賀さんはまるで私を荷物のように部屋にほっぽり投げ、股間と足腰の激痛によりうつ伏せのまま部屋へと入室した。

 

「この後の予定は確か各自自由行動だったな……。丁度一人だし一発抜いてからどっかブラブラすっか」

 

既に腫れ上がった顔も元通りになり、ひとまずトイレへと私は駆け込む。

鏡に映ったイケメンが誰かと思ったら私だったと気付いた時には、既に全裸となっていた。

 

「フッ……既に私自身の身体も裸になる事を望んでいたという事か……いいだろうッ! 」

 

勢いを付けてそのままトイレから居間へ突入すると、私の部屋の扉が絶妙なタイミングで開く。

何故かすごく冷静さを保つ事が可能で、私は入室する艦娘を全裸正座で待機した。

 

「提督、失礼しますね」

「ははっ、鳳翔さんではないか! 昼から布団で性的でエロエロな時間を私と一緒に過ごさないか? この通り服は脱いであるッ! 」

「既に見慣れた薄汚い一物で言われましても……」

「あれ? そういう感じ? 悲鳴上げないの? 」

 

個人的にはすごく残念な雰囲気である。

もっと鳳翔さんには乙女チックな感じでいて欲しい、今の良妻賢母感も大好きだけど。

というか既に私の息子を見慣れているという事は……既にYESという事なのだろうか?

 

「フッ……まあいいだろう。いずれ鳳翔さんは私の妻になって貰うとして……。とりあえず服ない? クッソ寒いんだけど」

「そりゃ暖房点けずに全裸だった寒いですよ。今2月とかでしょう? 」

「馬鹿と変態は風邪引かない説を推していたんだけどな……。まあいいや、とりあえずパンツだけ穿いて来る」

 

そう言うと私は再びトイレへと身を移し、数分間による息子との対話(性的な意味で)を行った。

鳳翔さんが「……い、いずれ妻になるって……。もう……本当に馬鹿な人」というデレボイスを御供にして。

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<温泉街>

 

 息子との対話を終えた約10分後、既に鳳翔さんは私の部屋におらず再びぼっちとなってしまった私はとりあえず温泉街に出る事にした。

どうやらこの草津温泉の温泉街は名観光スポットとして知れ渡っており、家族連れからカップルまで十分に楽しめる絶好の旅行先として名高い。

地元の可愛い女の子のヘッドハンティングもいいが、こうして風情を感じながら温泉の香りを堪能し、街をぶらつくのも悪くはない。

だが、そんな束の間の静寂も一瞬のものであった。

 

「よう提督、一人でぶらついてどうしたんだ? 一緒に回る奴いねぇのか? 」

「こうして私は優秀な逸材がいないか見回っているのだよ天龍ちゃん。決して私が友達いないとかじゃないから」

「本音は? 」

「いや、こうスカートとかがエッチな風に捲られないかなっと思って」

「思ったよりも最低な動機だったわ」

 

天龍ちゃんが来てしまっては私のイケメンタイムも終わりを告げる。

黒いロングコートの下には白いニット生地のセーターが垣間見え、首にはギンガムチェックのマフラーを巻いている彼女の姿はまさしく天使。

艤装も外してるからもうただの可愛い女の子である。

 

「ま、丁度俺も暁たちの面倒見終わったんだ。どうせなら一緒に回ろうぜ、提督」

「二人で歩いているとこ見られたら高確率で龍田君にケツ薙刀されるから誰かもう一人連れてっていい? 」

「デリカシーの欠片もねぇなオイ」

 

私と二人だけで行動できなくて悔しがる天龍ちゃんは可愛い。

もしかしたら私の空想の中の天龍ちゃんかもしれないがそれはさておき、私は携帯で武蔵とビスマルクを呼び出すと彼女は数分も経たない内にやって来た。

 

「この武蔵を呼びつけるとは、何か相当な理由があるのだろうな? 」

「龍田君にケツ割らせない様にするための保険だよ」

「甘いわねアドミラール! ケツは元々割れてるわ! 」

「いや知ってるけど」

 

私服姿の武蔵とビスマルクはなんとも大人の女性の雰囲気を醸し出し、周囲からも大きな視線を集めている。

巨乳3人に囲まれながら温泉街を練り歩く……ふふ、この変態紳士の人生の目標が一つ叶ったと言えよう。

 

「さあ行こう三人共! 巨乳だらけのエロエロ温泉街巡りの始まりだ! 」

「なあビスマルク、俺こいつ殴っていいかな」

 

「殴るのなら私にして天龍っ! 」

「そうだこいつもおかしかったわ」

 

天龍ちゃんの胃に穴が開くのも時間の問題かもしれない。




と言う訳でお久しぶりです。
旗戦士です。
ようやく投稿する暇が出来、今回は温泉旅行回の第二話を投稿させて頂きました。


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