暇潰し?面白いから転生?まあいいですよ。頑張ります。★更新停止中 作:写身
30話
影分身の情報がフィードバックされ、影分身がやられたことを知る。その事から一人では無理と言うことが判明した。九喇嘛の力を借りればどうにかできるとは思うが、影分身とはいえ、六対一では勝てなかったようだ。いや、五対一か。……もし、六対一でやるなら最低でも影分身で六人にならないといけないだろう。やつらの能力がお互いを補いすぎだ。連携を阻止しないと勝てないな。
その事を評議院に報告すると、マスターを呼んでこいと言われマスターと再び評議院に行く。
すると正式にそいつらの討伐命令が下されるが、マスターは妖精の尻尾だけでは無理と言い、いくつかのギルドで同盟を結び、それで対処することになった。マスターはその事を報告するために帰ったが、俺は残った。
「話とは?」
「うむ。お主にはニルヴァーナについて調べてもらう」
「ニルヴァーナですか……失礼ですが、ご存知では?」
「残念ながら儂らも知らん。だからお主はニルヴァーナが何かを調べろ」
これは予想外だ。評議院もニルヴァーナを知らないとは。
「なぜ俺が?他の人では駄目なので?」
「ニルヴァーナを調べていて、六魔将軍がそれを阻止しに来たらどうする?死ぬぞ。それでもいいなら他の者に任せるが、どうするかね?」
正論だな。確かに襲ってくるかもしれない以上、対抗できるやつでないと殺されてしまうな。
「わかりました。俺が調べます」
「そうか。なら顔合わせだけしたら取りかかれ」
「わかりました。失礼します」
評議院を出てギルドに帰る。
○
マカロフは六魔将軍討伐を皆に説明するためにギルドに戻ってきた。すると中からその六魔将軍の話をしている声が聞こえてきた。
「調度いいな」
マカロフはなかに入る。
「その六魔将軍はワシらが討つことになった」
マカロフの言葉に全員が驚く。
「マスター、どういうことですか?」
全員を代表して聞いたエルザにマカロフは評議院から六魔将軍の討伐を命令されたことを話す。
「
「いや、敵は強大じゃ。ワシらだけでやれば、六魔将軍は倒せるかもしれもんが、バラム同盟にココだけが狙われることになる。だから連合を組むことになった」
『連合!!!』
全員が驚く。
「
マカロフの言葉に全員が騒ぎだす。
「オレたちだけで十分だろ!」
「マスターは後々を考えてだな」
「ちょっと待ってよ。相手は6人なんでしょ?何者なのよそいつら……」
「静まれ!」
マカロフの一括で静かになる。
「エルザ、先ほどは後々を考えてと言ったがな、他にも理由があるのじゃ」
「他の理由ですか?」
「そうじゃ。元々こらはシスイが評議院から言われて調べておったのじゃ。最近六魔将軍の動向が怪しいからとな」
「なんだよ!シスイが行ったのかよ。オレら出番ねえじゃんか」
「そうだな。シスイなら一人でも余裕だろ」
各々が思ったことを口にする。
「お前たち黙れ!……マスター、シスイが調べていたのに我々に討伐しろ?」
エルザの言葉を聞いて全員がハッとなり、マスターに注目する。
「シスイは調べているうちに六魔将軍を見つけたらしい。それで捉えるために奇襲を仕掛けたのじゃ。結果は……」
マスターの言葉を聞き逃すまいと集中する。誰かの唾を飲み込む音がやけに響く。
「結果は負けた」
『!!!!!』
全員が驚き、変な顔になる。シスイが負けたという事実を全員信じられなかったのだろう。事情を知らない人が見れば、顔芸大会でもあるのかと思ったことだろう。
「シスイが負けた相手に勝てるわけねえ!」
「他にS級はエルザにミストガンにオヤジだろ!」
「そうだ、S級が集まって行けばなんとかなるだろ!」
「でもあのシスイが負けたんだぞ」
「そうだ。勝てるかわかんねえよ」
「ええい、騒ぐな!!」
エルザの一括で静かになる。
「マスター、それでシスイの安否は?」
「そうだ!無事なのか!?」
「どうなんだよマスター!?」
全員がマスターに詰め寄り、問い詰める。マスターが口を開こうとしたとき、誰かがギルドに入ってきた。
「なに騒いでるんだ?」
「し、シスイ?」
「それ以外に見えるか?」
「お前、六魔将軍に負けたって」
「ああ、負けたぞ。影分身が、だけどな」
「か、影分身?」
「そうだ」
矢継ぎ早にされる質問にシスイは順番に答えていく。
そして質問が途切れた時、ミラがシスイに抱きついた。それを見てみんなは少し離れる。
「み、ミラ?」
「心配した」
シスイの胸に顔を埋めて震えた声で言う。
「ごめん」
シスイもミラを抱き締めて答える。
「心配したんだから」
「ごめん」
「ううん、いいの。無事だったから」
ミラは顔を上げて、シスイの目を見る。その目はうっすらとだが赤くなっていた。
「ミラ」
「シスイ」
二人は見つめあい、二人だけの世界に没頭していく。そしてお互いの顔の距離が近づく。
「ごほんごほん」
マカロフのわざとらしい咳払いに、我に帰った二人はバッと離れ、二人の顔は真っ赤になっていた。
「そーゆーことは家でしてくれんかのぅ」
マカロフのこの言葉にますます顔を赤くする二人。周りは期待していたものが見れなくて残念そうにしていた。そしてエルフマンが腕と足の1本ずつを4人に取り抑えられていた。
「まあええわい。今はそれどころじゃないからの」
マカロフの言葉に全員が真剣になり、六魔将軍について考える。
「シスイ、他のメンバーはどうする?」
「マスター、実はニルヴァーナについて調べろといわれまして、それが終わらないと参戦できません」
「ニルヴァーナを?」
「はい。奴等の計画の肝となる部分ですので、それを調べていると奴等から襲撃されかねないので、一人でも打開できる力のある奴じゃないと」
「ふむ。確かにのう。シスイ抜きは厳しいが仕方ない。ならメンバーはどうする?」
「今いるメンバーだとエルザ、ナツ、グレイ辺りかと」
「ふむ。まあ妥当だの。それにルーシィもつけるか。星霊魔法は強力だしの」
「本人の身体能力に不安はありますが、確かに星霊魔法は強力ですね」
「なら決まりじゃ。みんな、頼んだぞ!!」