暇潰し?面白いから転生?まあいいですよ。頑張ります。★更新停止中   作:写身

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23話

23話

 

 

 

 

 

 

 

「ポーリュシカさん、マスターは?」

 

俺はファントムとの結末を伝えに、ポーリュシカさんのところに来ていた。

 

「中にいるよ。意識は戻ったがまだ完治した訳じゃない。絶対安静だよ」

 

そこまで酷いのか、枯渇ってすごいんだな。

 

「話はできますか?ファントムとの事を伝えに来たのです」

「…仕方ないね。ちょっとならいいよ」

 

ポーリュシカさんにお礼を言って、マスターのいる部屋にはいる。

 

「おお、シスイか。どうしたんじゃ?」

 

マスターが、俺に気づいて起き上がろうとするが、起き上がれず辛そうにしている。

 

俺はマスターにそのままでと言って、そばのイスに座り、寝たままのマスターと話す。

 

「どうしたんじゃ?ギルドはどうなった。ファントムは?」

「それがジュピターを発動しまして」

「なんじゃと!!それでギルドは!?みんなはどうなったんじゃ!!?」

「あ、いやジュピターはエルザが防いでみんな無事なんですけど」

「なんじゃ、なら何でそんな言いにくそうにしておる」

「まあ、ジュピターを喰らったエルザはボロボロになりまして」

「まあ、当然じゃな。しかし生きておるならそれでいい」

「はあ、それでそのあと俺がぶちギレまして」

「ほ、ほう。それで?」

「俺の本気の力のこと、前に言いましたよね?」

「覚えとるよ。確か、世界を滅ぼせるとか言っておったな」

「はい。それの一端を使ってボコボコにしました。詳しくは何故かその様子をラクリマに記録してあるらしいですので、それを見ていただければと」

「見るのが怖いのぅ」

「そう言わずに見てくださいね。まあ、さすがに俺も今回はやり過ぎたかなと思っています」

 

その時、ドアが開き、誰かが入ってくる。

 

「ミストガン、どうしてここに?」

「マスターの魔力を集めてきた」

 

ミストガンがそう言うと、懐から魔力を溜めるラクリマを取りだし、そのラクリマをマスターに渡し、マスターに魔力が戻った。

 

「おお、すまんなミストガン」

「そんなことできるんだな、ミストガン。さすがだよ」

「シスイの事も聞いている。一人でファントム潰したようだな」

「あー、まあな。ミストガンはなにやってたんだ?連絡つかなかったけど。まさかマスターの魔力を集めるだけでこれだけかかったのか?」

 

俺の疑問には答えず、ミストガンは懐に手をいれる。そして大量の布を取り出す。それにはファントムのギルドマークが描かれていた。

 

「なるほど、ファントムの支部を潰してたのか」

「なんじゃ、結局ファントムはシスイとミストガンの二人で潰したわけか。助かったぞい、二人とも」

 

その後、ミストガンはどこかにいった。たぶん依頼の途中かなんかでこっちに来たんだろう。

 

そして俺とマスターはギルドに戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。ルーシィが実家に帰ったらしく、ナツ、グレイ、エルザがルーシィの実家に向かったらしい。

 

んで、俺はというと、マスターと一緒に評議院に来ていた。

 

「ぐぉぉぉぉ…スピー…ぐぴぃぃぃ…」

 

マスターは絶賛寝ている最中だ。裁判中に。度胸ありすぎですよ、マスター。ほら、評議院の皆さんが怒りで血管が浮きまくってますよ。

 

「マスター、起きてください。マスター」

 

俺は耳元で、マスターに呼び掛け起こす。しかし全く起きる気配がない。

 

「あのマカロフさん」

「はい!!」

 

評議院の人が名前を呼ぶと、それほど大きい声でもないのに、素早く返事をする。そんなスキル要らないでしょ。

 

そして評議院からの判決が言い渡される。

 

1つ、幽鬼の支配者の解散

1つ、ジョゼの聖十(せいてん)大魔導士の称号剥奪

1つ、代わりの聖十の称号はシスイに授与

1つ、妖精の尻尾は無罪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは評議院の廊下。そこで今回のことを三人で話している。

 

「前二つは予想通り、後の二つは思いきったのぅ」

「感謝せぇよマー坊、ワスも弁護スたけぇねぇ」

「恩に着るわいヤン坊。今度ギルドに遊びに来なさいよ。ラーメンおごっちゃる」

「ヤジマさんありがとうございます」

 

この人は魔法評議院の六席のヤジマさんだ。マスターと古くからの友人で、今回も庇ってくれたらしい。

 

「というか、1つのギルドに聖十二人っていいんですか?」

「スかたねぇさ。提出スた映像見て、他の議員も警戒スてる。聖十にして、少しでも押さえようというところだ」

「そんな理由ですか?」

「シスイはそれだけ力がある。妖精の尻尾はただでさえ暴れるから、その中でも常識的なシスイならこれで縛れると、議員は思ったんじゃよ」

「そうですか。なんか暴れる前提って言うのは心外ですか、信頼はしてくれてるようですね」

「まあの。でもマー坊もうムチャするな。身が持たねーョ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰ってくると、ラクサスが帰ってきていたらしく、ギルドのみんなとラクサスがもめたらしい。

 

そしてナツたちは、ナツ、グレイ、ルーシィ、エルザの四人とハッピーの一匹で、クエストに行ったらしい。ナツが行ったってことで心配だが、エルザが着いていったのなら大丈夫だろう。

 

というか、みんなに今回の判決の事を話すと驚いていた。まあ、帰ってきたらいきなり聖十になりましたとか驚くか。

 

とりあえず時間ができたので、俺はしばらく休む事にする。お金は十分あるし、仕事に行かなくても大丈夫だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

儂は屋根の上で酒を飲みながらあることについて考える。

 

「……引退……か…」

 

ギルドは新しくなった。ならばマスターも次の世代へ……

 

今のS級魔導士は五人。孫のラクサス……はだめだ。あやつは心に大きな問題がある。ギルダーツ……絶対引き受けないな。ミストガン……コミュニケーション能力が無さすぎる。

 

後は、シスイとエルザ。若いが力は確か。それにシスイは聖十大魔導士になり、儂と肩を並べよった。ふむ………。

 

「あ、マスター。こんなところにいたですかー」

「どうしたんじゃ、ミラ?」

「またやっちゃったみたいです」

「は?」

 

嫌な予感がするのぅ。できれば聞きたくない。

 

「エルザ達が仕事先で街を半壊させたそうです」

「ッ!!!!」

 

やっ、やっぱり…………。

 

「評議院から始末書の提出が求められてますよー」

 

ヤン坊の言う通りじゃ。このままでは身が持たん。エルザは無理じゃ。普段は常識人なんじゃが、今回みたいにあやつも少しズレておる。こうなったらシスイに譲って引退じゃ!!!あやつならキレなければ大丈夫じゃ。でもキレると……いやいや、そのときは儂は引退しておる。問題はあるが儂な苦労はい

……はずじゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここ数日、いろんなことが起きた。まず最初はマスターにマスターになってくれと言われたことだな。俺は断ったのだが、ヤジマさんに言われて、自分でも身が持たんと思ったらしく、今ある始末書が無くなれば、俺にギルドを譲ると言われた。まあ確かに心労が半端じゃないだろうな。

 

そして次は、あのあともナツ達はあの四人と一匹でクエストに何回か行ったらしいが、ほぼ毎回街を半壊させてくる。この前は劇場の手伝いの仕事をしたらしいが、劇場を壊して帰ってきたとのこと。スミマセンマスター。マスターになりたくねぇです。

 

最後に、彼氏にしたい魔導士の上位ランカーのロキが、実は星霊の黄道十二門の獅子宮のレオ、主殺しの大罪人らしい。そのせいで星霊界に帰れなくなり、消滅しようとしていた。

 

人が星霊界で生きられないように。星霊も人間界では生きられず、常に命を消耗するらしい。

 

ロキはその中で、約三年間も人間界で暮らしていたと言う。

 

そしてロキは元の主を殺したがそれは同じ星霊の仲間のためだった。元主は、星霊を物のように扱い。その酷さは増すばかりだった。戦闘用じゃない星霊を敵の魔法の盾にしたりしていたのだ。

 

それを見かねたロキが、自分から人間界にやって来て、酷いことをやめるように言ったが聞いてもらえず、聞いてもらえるまで人間界に留まると言って、ずっと人間界にいたらしい。

 

星霊は基本的に二体同時に呼び出せない。そのためロキが人間界にいると、元主は星霊を呼び出せず、仕事ができない状態になる。

 

しかしそれでも元主は改心せず、しまいにはその状態のまま仕事に向かい、その仕事先で死んだらしい。直接ではなく間接的だが主を殺したロキは、星霊界の法律により、星霊界に帰ることを禁じられ、以降ずっと人間界で過ごしていたらしい。

 

しかし先にも言ったように、星霊は人間界では生きられない。ロキの命は徐々に失われていき、消える寸前だった。

 

それをルーシィが、なら星霊界のルールを変えてやると言う。その直後、星霊王が現る。ルーシィが星霊界のルールを変えると言ったことで現れたらしい。

 

そしてルーシィは星霊王を説得し、ロキの行為は仲間を助けるために仕方がなかったということで、例外扱いとなりロキは星霊界に帰れるようになった。そしてロキは自分を救ってくれたルーシィと契約し、ルーシィの星霊となった。

 

それからロキに貰ったリゾートホテルのチケットを使い、リゾートホテルに行くと、そこで事件に遭遇し、楽園の塔とか言うものを壊してきたらしい。よくわからないが、妖精の尻尾に入る前のエルザの友人が起こした事件で、死者を蘇らせようとしたらしい。それは生け贄を1体捧げる代わりに死者を1体蘇生させるという術式で、27億イデアというとてつもない魔力がいるらしいが、それを評議院の所持している衛星魔方陣から究極の破壊魔法であるエーテリオンを発射させて、楽園の塔は水晶のラクリマで、そのラクリマで吸収して用意したらしい。

 

なぜそのようになったかと言うと、その首謀者はジェラールという男で、そいつはエーテリオンを落とすために評議院の議員として評議院に潜入していたのだ。しかもそれはジークレインという男で、そいつはジェラールの思念体だったらしい。それを聞いたとき、俺は後悔した。俺が白眼や写輪眼で見れば、それが思念体かどうか分かったはずなのだ。評議院議員ということで、すっかり騙されていたというわけだ。評議院の中では戦闘しないため、白眼や写輪眼を出す必要はなかったので、1度も出したことがなかった。そのせいで、見破れなかったのだ。

 

しかもジェラールは生け贄にエルザを選んだらしい。生き返らせるのは、500年前の魔導士のゼレフ。そいつを蘇らせるには、聖十大魔導士と同等の力を持つ者の肉体じゃないとダメだったらしい。穢土転生によくにているな。ただ穢土転生は生け贄は誰でもよく、蘇らせる個人を特定する物が必要だが、楽園の塔は蘇らせるのは誰でもよく、蘇らせるのにだいたい同等の力の奴を生け贄に捧げないといけないらしい。

 

これだけ見ると、一長一短のような気もするが、27億イデアの魔力を用意なくてはならず、個人ではまず用意できないので、穢土転生の方が素晴らしいというわけだ。成功してないので、それで本当に蘇るのかは知らないがな。

 

エルザはもう少しで生け贄に捧げられる所だったが、ナツが救いだしたらしい。それにウルティアが助けに来てくれたらしく、ジェラールを倒し、死者もゼロだったらしい。よかったよかった。

 

んで、なぜウルティアがいたかというと、元々ウルティアはジェラールに協力していたらしく、その計画を知っていたらしい。それで今までウルと二人でそれを邪魔しようと動いていたらしいが、間に合わなかったりから、ジェラールを直接倒すために楽園の塔に行って、そこでナツ達に合流。協力してジェラールとその仲間を倒したらしい。皆無事でよかった。ウルティアは俺によろしくとだけ伝言を頼んだらしく、帰ってきたグレイにそう言われた。

 

ナツがジェラールを倒すために、エーテリオンを吸収したラクリマを食って、魔力を吸収したらしい。ナツは、炎なら吸収して力にできるが、それ以外は毒と同じで、吸収しようとすると、体が拒絶する。エーテリオンは全属性で炎もあったからなんとか吸収したが、毒と一緒に喰ったと等しく、三日ほど寝たきりだった。

 

他のみんなも全員が怪我をしていて俺がリゾートホテルまで迎えに行って仙掌術で治した。

 

それにしてもさすが主人公だな。この短期間でこれほど多くの事件に巻き込まれるとはな。

 

しっかし、エルザが怪我して帰ってくるほどこれからの敵は強いということだな。エルザが着いていっても俺も着いて行った方がいいか………。あ、俺はその間は日帰りで行けるクエストに行ってたぜ。いつナツが帰ってくるか分からんからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リゾートホテルから帰ってくると、元ファントムのエレメント4の水のジュビアと鉄の滅竜魔導士のガジルがギルドに加わった。

 

「こんなやつと一緒に仕事できるか!!!」

 

ナツがガジルに向かって言い、ガジルもそれに返す。

 

「馴れ合うつもりはない」

 

ナツの気持ちも分からんではないが、マスターの決められたことだ。マスターが良いなら後は問題を起こさないようにさせるだけだ。

 

ナツにもそう言って注意し、納得してもらう。

 

そのとき、照明が落ちステージがライトアップされる。そこにはミラがいて、バラードを歌い出した。その歌声は透き通っていてとてもキレイだ。俺も聴くことに集中する。

 

しかしそんなことなど関係ないとばかりにナツとガジルが喧嘩をしだす、ミラの歌を聴いていたのに、邪魔されたナツ達にヤジが飛び、それにつられてナツも暴れる。それが連鎖するように周りに広がっていき、ミラの歌が聴こえなくなる。

 

「貴様らぁ!!ミラの歌の邪魔をするな!!!死にたいか!!?」

 

俺が万華鏡写輪眼で全員に聞こえるように叫ぶと、全員の動きが止まり、倒れた机や椅子を直していく。

 

そして俺はミラの歌に集中する。

 

 

 

 

 

 




リアルが少し忙しくなったので、話を考える時間が無くなったため、2週間ほど投稿しません。申し訳ありません。

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