暇潰し?面白いから転生?まあいいですよ。頑張ります。★更新停止中 作:写身
22話
それにしても、しばらく暴れているのに雑魚は大量にいるが、実力者が出てこないのはなぜだ。
「マスター、どうします?」
俺はマスターに近寄り話しかける。
「おそらくジョゼは上じゃ!儂自ら行く。ここは頼んだぞ」
殺気を振り撒きすぎだ。怖すぎるよマスター。でも俺もおんなじ気持ちだ!
「了解!!てめぇら!ジョゼはマスターが殺りに行く!俺たちはここでこいつらの相手だ!!マスターの邪魔させんなよ!!!」
全員がさらに気合いを入れ、周りの奴等をボコボコにする。そして俺は階段の前に立ち、道を塞ぐ。
しかし、マスターがいなくなると上から奇襲をかけてくるやつがいた。そして着地と同時に何人かを倒す。
そいつは自分で滅竜魔導士と言った。つまりファントムの実力者の一人のガジルということだ。こっちに来てくれたのはありがたい。
「エルフマン!ここを守れ!」
「承知した!漢に任せろ!」
エルフマンに階段の前は任せて俺はガジルのところに行く。その間もガジルは仲間を倒していく。
「止めろ!」
「キヒ」
俺が飛び蹴りでガジルを攻撃する。ガジルはそれに気づき、腕を盾にして攻撃を止める。だが止められたがガジルの攻撃も止められたのでオッケーだ。ついでに飛雷神のマークもつける。
「いくぞ」
飛雷神による高速戦闘術でガジルを四方八方からボコボコにしていく。ガジルは俺の高速戦闘術に全く着いてくることができなかった。
しかし鉄の滅竜魔導士、体を鉄にして防御していて、ダメージらしいダメージを与えられない。それにここは屋内故に大技の使用ができない事もあってなかなか倒せない。
しかし、クナイではダメージを与えきれないと悟ると、螺旋丸を発動し、ぶちこもうとしたときだった。
上から何かが落ちてきた。
妖精の尻尾のマスター。マカロフはシスイに下の事は頼み、ファントムのマスターのジョゼを殺すため、最上階に来ていた。
そしてジョゼを見つけ、巨大化した腕で攻撃するが、姿が揺らぐだけで当たらない。なぜならそこにいたジョゼは思念体であり、ジョゼ本体はそこにいなかったからだ。
ジョゼがここを放棄したのかと思い、どこにいるのか問いただすが、ジョゼの前に手を後ろ手に縛られたルーシィが姿を現した。
そしてジョゼがナイフでルーシィを殺そうとしたことで焦り、後ろから近づく気配に気づかなかった。その正体は、エレメント4の一人、大空のアリアだった。
その気配に気付いたのは良かったが時既に遅く、攻撃は避けれなかった。その攻撃はマカロフの魔力を吸いとり、マカロフは力を出せず、ギルドの中心にある吹き抜けから一階まで落ちる。
落ちてきたのはマスターだった。しかもその姿は弱々しく、魔力を感じられなかった。マスターほどの魔力がなぜここまで感じられない。そんな大技は使っていないぞ。
俺はマスターの状態に驚愕し、思案に更けて螺旋丸も消える。妖精の尻尾は全員信じられないという顔をしている。
そんな中、いち早く立ち直ったのはエルザだった。エルザは全員の士気が落ちたこと察して退却の号令をかける。
そしてその隙に、ガジルは上空に飛び、上の木にぶら下がる。そこにはエレメント4の大空のアリアがいた。
俺はマスターの安否と、士気の下がった奴等を助けるため、追撃は諦める。
「ナツも逃げるぞ」
逃げずに立ち止まっているナツに声をかける。
「ルーシィが捕まった」
「ッ!!!」
なんだと?
「それは本当か!?」
「ああ、ガジル達の声が確かに聞こえた」
ちっ、この状況で人質まで……くそっ!
俺が行動を起こす前にナツが近くにいたやつを捕まえて走り出す。そのあとにハッピーが続く。
「放っておけるかよ」
俺もナツの後を着いていく。
そしてナツがつれてきたやつに尋問するが知らないと言い。ナツがそれに起こり、掴んでいる腕に炎を出して脅す。
するとそいつは、この先の丘にある本部かも、と言い、そこでそいつは放り投げて、ナツはハッピーが持って飛び、俺は軽重岩で飛んで、全速力で向かう。
ルーシィは目が覚めると知らない場所だった。そして縛られていることに驚くと、すぐに人が来た。
そいつはファントムのマスターで、エレメント4に捕まったことを思い出す。
そして強気にここから出せと言うが、父親の依頼で捕らえたと言われる。
ルーシィは本名ルーシィ・ハートフィリア。ハートフィリア財閥の令嬢で、ルーシィは家出している状態なのだ。
しかし帰りたくないルーシィは、トイレと言って油断を誘い、金的から窓から出ようとするが、そばまで行くとそこがどこかを理解した。
そこは塔の最上階で逃げようにも逃げられない。しかしそこで声が聞こえた。
その声は聞き覚えのある声で、意を決して飛び降りる。
「ナツーーー!!!シスイーーー!!!」
げっ!飛び降りたぞおい!
「行け、ナツ!ハッピー!」
俺より先行していたナツに受け止めるように言う。すると限界を引き出すようにハッピーが力を込め、俺も続く。
そして上空でキャッチしようとナツが手を伸ばすが、勢いありすぎて通りすぎる。
「えーーーーーー!!!!!」
「はあああああああ!!?」
ルーシィも俺もまさかの通りすぎに叫ぶ。
「って、バッカヤロォォォ」
ナツが間に合うスピードだったので、俺は少し緩めたスピードを再び全開にする。そしてなんとか地面から一メートルくらい手前でキャッチするが、ルーシィをキャッチしたことでバランスが崩れる。トップスピードからバランスが崩れると立て直しがきくはずもなく、そのまま地面に激突。咄嗟にルーシィを傷つけないように抱き抱えたため、受け身がとれない。そしてその勢いのまま地面を転がる。
十メートル以上転がってようやく止まる。俺は地面に激突した際に左肩を痛打したのでめっちゃ痛い。
そしてルーシィの安否を確認する。
「大丈夫か?」
「なんとかね」
ルーシィは腕を縛られているらしく、起き上がれないらしいので、右手でチャクラ刀を作り縄を切る。
そしてルーシィが起き上がったことで俺も起きる。今だから言うが、ルーシィの胸、めっさ柔らかかった。ナニあれ?誰かが胸には希望が詰まっていると言っていた気がするが、初めて信じたぜ。前世ではそんな(胸を触る)機会なんて無かったから余計に感じたね。
っと、いかんいかん。これは俺のキャラじゃないし、好きでもない男に触れらたルーシィは最悪だろう。幸いルーシィは気づいてないみたいだ。よかった、今の事は忘れるんだ。それに今はそれどころじゃない。
ナツが俺たちのところまで来て、本部なんだから突撃をかけようと言うナツに、俺とハッピーが否定する。特に俺は肩を治療する時間が欲しい。すでに治癒は始めているが、治すには時間がかかる。
おそらく不意をつかれたのだろうが、仮にもマスターを倒すほどの相手にこの状態で挑むのは止めたい。
そして俺達が言い争っていると、ルーシィが自分のせいでゴメンと泣き出したので、ナツも帰ることに納得し、ギルドに帰る。
マグノリアの東の森にある木の家に、マスターの知り合いのポーリュシカさんと言う治癒魔導士がいるらしく、マスターはそこに運び込まれたらしい。
そしてマスター運んだやつによると、風の系譜の魔法で、
流出した魔力はしばらくその回りを漂うらしく、それが回収できれば治療が早いが、それができないなら長引くとのこと。なお、これは魔力の多い者ほど威力が強いらしい。
「――という状況だ。ラクサス、そーゆー訳で戻ってきてくれ」
俺はミラと通信用ラクリマでラクサスに帰ってこいと説得している。隣ではギルダーツとミストガンの居場所をカナが探っているが、ギルダーツとミストガンの居場所はわからないらしい。
『あ?俺は関係ねえよ。てめえのケツはてめえで拭けよ。つか、爺もざまあねえな。さっさと俺にマスター譲れっての。ハハハハハ』
「ラクサス。本気で言っているのか?」
『あたりまえだろ?つうかよ、それが人にものを頼む態度かっての。服の一枚二枚くらい脱いで色仕掛けとかしろよ。俺は色仕掛けに弱いからな。ハハハハハ』
パリィン。ミラが通信用ラクリマを壊す。そして涙流しながら、自分も戦うと言い。それをカナが止める。確かに元S級魔導士とは言え、長い間前線を離れていたんだ、当然鈍っているだろう。俺もカナに賛成だ。
それにしてもラクサスのやつ……一回締めないとダメだな。まあ、今はそれよりこっちが問題だ。
「泣くなミラ。マスターは死ぬ訳じゃない。それにまだ妖精の尻尾には俺やエルザ、ナツやグレイ、その他にも実力者はいる。ラクサスにも戻ってきて欲しかったが、あいつがあんな状態なら逆に引っ掻き回される。心配するな、まだ終わってない」
「……うん」
それから少しして、地響きのような音が聞こえてきた。何事かと外に出てみると、ファントムのギルドが六足歩行して迫ってきていた。それを見たギルドの面々は驚愕している。
まさか、こんな方法で攻めてくるとは。
ファントムのギルドが止まり魔導収束砲が発射される。
俺が出ようとしたが、それよりも先に動いたやつがいた。それはエルザだった。エルザは金剛の鎧を換装すると、ギルドの前に立ちはだかる。金剛の鎧は超防御力を誇る鎧だ。
止めたいが、今更行っても意味がない。逆にエルザの邪魔をするだけだ。ここはエルザに賭ける。
エルザは魔導収束砲をなんとか止めるが、立てないほどにボロボロだ。俺はエルザを治療するため即座にエルザのそばに行く。
そして拡声器から、ルーシィを渡せという。しかし妖精の尻尾のみんなは誰が渡すかと声をあげる。
するともう一度魔導収束砲。通称ジュピターを打つという。その装填には15分かかるらしい。つまりそれがタイムリミット。それまでにジュピターを破壊しろと言うことだ。
そしてさらにファントムのギルドから兵が出てくる。カナによると、それはマスタージョゼの魔法で、
ナツがハッピーに飛んでもらい、ジュピターを破壊しに行く。それにエルフマンやグレイが続く。
「ふざけんなーーーーー!!!!」
俺が大声を出したことで全員が俺に注目するが知らん。ジュピターを破壊しようと飛び出したナツ達も止まる。もう関係ない。潰す、徹底的に潰してやる。
「マスタージョゼ。俺はキレたぞ。お前ら、下がっていろ」
俺の怒気に押されて、全員が下がる。俺の目はすでに万華鏡写輪眼だ。これでファントムの奴等を誰一人逃がさないように捕捉する。そしてもう隠さない。塵にしてやる。
「九喇嘛ぁぁぁぁぁ!!力を貸せっ!!九尾モード!!!!!」
『はっはっは。ようやく暴れらせるぜー』
俺の姿が原作のナ○トのようになる。
「シスイ、その姿は?」
一番近くにいたエルザが俺の姿について聞いてくる。しかし後回しだ。
「行くぜ九喇嘛!尾獣玉ぁ!!」
俺の手に、螺旋丸に似た球体ができる。否、螺旋丸がこれに似て作られたのだ。本来はこっちがオリジナルだ。しかしその球体は螺旋丸に比べるとものすごく小さい。そう、これは普通の尾獣玉ではなく、超ミニ尾獣玉だ。
「おいシスイ、そんなんで何ができるんだよ?」
その小ささ故に、威力に疑問があるらしいが、見ればわかる。
「調子に……乗ってんじゃ……ねぇぇぇぇ!喰らえっ、尾獣玉!!」
俺は超ミニ尾獣玉を投げる。すると迫ってきていた。幽兵が全て吹き飛び、クレーターができる。
それを見たみんなが、口を開き、唖然とする。それはファントムのギルドの奴等もなのだが、妖精の尻尾の面々は、それを知るよしもない。
「次はてめぇらだ!!!もう一発だ、九喇嘛。尾獣玉!!!」
次は通常の大きさの尾獣玉だ。
「お、おいシスイ。その大きさ大丈夫なのか?」
「そうだぜ、さっきのであの威力。それを使って大丈夫か?」
「あ?意見するのか?言っとくが、今の俺はぶちギレている。邪魔するなら眠らすぞ」
俺は邪魔されないように脅す。
「めめめ滅相もない!ただこっちまで被害が来ないか心配しているだけで……」
「そそそそうだぜ。威力次第では避難しないといけないからな」
ああ、確かにそうだな。これやればここら一帯吹き飛ぶな。
「はあ」
キレているとはいえ、関係のない街の人たちまで消してしまうところだったぜ。
「ごごごごめんなさいぃぃぃ」
「ずみまぜんでじだぁぁぁぁ」
俺に質問してきたやつらが泣いて土下座して謝る。
「そうだな。これをやればここら一帯が吹き飛ぶ。忘れていたよ」
「忘れんなーーー!!!」
全員に突っ込まれる。
「心配するな。思い出した以上。被害は出さん。影分身」
俺は影分身を四人だし、その四人に散ってもらう。この技のことを知らないやつらがシスイが増えたー。とか言ってるが、知ってるやつに説明は任せる。
「行くぜ、尾獣玉!!」
俺がまだ何も対策してない状態で尾獣玉を投げたと思ったやつらが騒ぐが無視だ。そして尾獣玉が着弾する前に、結界を張る。
「四赤陽陣!!」
火影級の忍が四人集まってできる結界だ。俺はとっくに火影級は越えているので、影分身しても大丈夫だ。
そして何だあれはー!?と周りが叫ぶ。お前ら叫んでばっかりだな。いやまあ、俺が下がれと言ったからそれしかできることがないんだがな。
そして尾獣玉が爆ぜる。四赤陽陣で囲っているから周りの被害はゼロだぜ。そして中に閉じ込められたギルドとその中にいたやつが尾獣玉を喰らう。
「フハハ、フハハハハハッ!!」
みんなが思った、シスイは壊れたようだ、と。
そしてギルドは跡形もなく壊れた。そして生き残りがいるかもあやしい。しかし、念には念をだ。という、写輪眼で生き残りがいるのは手に取るようにわかる。だって魔力が見えるのだからな。
俺はさらに尾獣玉を投げ込む。尾獣玉が通る隙間を開けて中に通す。しかし中のギルドは潰れたので、四赤陽陣の反対側の面に当たって爆ぜる。それを見た俺は高らかに笑う。
「ククク、ハッハハハァ!俺の仲間に手を出したことを後悔しろぉ!!!!」
このシスイを見ていた全員が思った。何があってもシスイだけは本気で怒らせてはならない。確実に死が待っている。と。
俺はその後も何発か尾獣玉を投げる。まだ中にいるやつは生きている。最初の方は魔法を使ってなんとか受け流していたのだが、今では魔力を使いすぎて虫の息ではある。すると四赤陽陣が壊れた。影分身の魔力が無くなったのだ。本体は九喇嘛から魔力を貰えるので、自身の魔力を均等に分ける影分身でも、絶対量が全然違う。
「クハハハハ!おや?四赤陽陣が壊れたか。ならば…影分身」
俺はさらに影分身で六人出す。そしてその六人が散り、再び結界を張る。
「六赤陽陣!」
四赤陽陣よりも強力な結界。火影級の忍が六人必要な結界を張る。そして再び尾獣玉を投げ込む。
このとき、みんなはやり過ぎだ、と思っていたが、誰もシスイに声を掛けることはできなかった。
そしてまた何発か投げ込んだあと、六赤陽陣が壊れた。そしてしぶといことに、まだ生きているやつらがいた。微弱だが六人ほど確認できる。おそらく、マスターのジョゼ、エレメント4の四人に、鉄の滅竜魔導士のガジルだろう。それ以外はどうやら死んだようだ。生き残ったのは気にくわない。だがもういい。
俺は九尾モードを解き、元の状態に戻る。そして万華鏡写輪眼も解く。
『久々にスッキリしたな』
九喇嘛は満足したらしい。俺もだ。
「ふう。スッキリした」
「当たり前だよ!!!」
俺の呟きに、全員から突っ込まれた。
「うおっ、ビックリした」
「ビックリしたのはこっちだぜ。何だよあれは?」
「そうだぜ。さっきのはなんなんだよ?」
「俺達の分も残しとけよ!」
等々、色々言われる。が、今はそれは置いておこう。
「まずはあいつら拘束しようぜ」
「まだ生きてんのかよ!!!?」
しぶてぇとか、ゴ○ブリか?とか、ゾンビか?とみんなが言う。
「写輪眼で確認してたから間違いない。六人ほど生きてるぜ。まあ、虫の息だけどよ」
「そりゃそうだよ!!!!」
全員に突っ込まれた。何故に?まあいい。エルザの治療の続きだ。
「ミラ、後始末頼んだ」
とりあえずミラに後始末を頼む。
「ええ、それはいいけどシスイ?ちょっとやり過ぎよ?」
ちょっとじゃないだろう。と周りのみんなは思ったが、ミラの顔を見て言うのは止めた。
あれ?顔が怖いでせうよ?
「怒ってるの?」
「怒ってないわよ。ただ自分だけスッキリしてるのが許せないだけよ」
めっちゃ笑顔で言ってきた。分かります、怒っているんですね。ここは謝るに限る。確かに俺だけスッキリしているのだから、確かに悪い。
「ゴメン」
「まあ、別にいいわよ。エルザは傷ついたけどもうほとんど治ってるようだしね」
何だよ。そんな簡単に許すのかよ。だったら
「追及しなくてもよかったんじゃないのか?」
俺は一人言のようにボソッと呟く。しかし、ミラには聞こえていたらしく、ファントムの連中を拘束しに行こうといていた足を止めて振り向く。
「何か言った?」
満面の笑みで聞いてくるミラ。しかしその顔は妙に寒気がした。
「いえ、何も言ってないであります!」
俺は敬礼しながら答える。そうしなければならない雰囲気をミラが出していたのだ。
「ならいいけど」
そしてミラは歩みを再開する。それを見て俺はため息をつき、それを見ていたみんなが、ミラ>シスイ>自分達、という構図を理解した。
そして俺は、エルザの治療の後、マスターにこの事を報告するために、ポーリュシカさんのところに向かった。