暇潰し?面白いから転生?まあいいですよ。頑張ります。★更新停止中   作:写身

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21話

21話

 

 

 

 

 

 

俺たちはS級クエストを終えて、マグノリアに帰ってきた。

 

「帰ってきたぞー!」

 

相変わらずナツが騒がしい。

 

「それでルーシィ、その鍵は何の鍵なんだ?」

 

星霊魔法はよくわからん。

 

「これは人馬宮のサジタリウス」

「へー、てことは弓か?」

「そうだと思う」

 

まあ、予想外の星霊とかいたし、キャンサーとかキャンサーとかキャンサーとか。何でカニなのに語尾がエビなんだよ。

 

「なんかへんだな」

「そうね。ギルドに何かあったのかしら」

 

俺たちは話しながらギルドに向かっていたが、ギルドに近づく度に周りのひそひそ声や視線を感じる。

 

そしてギルドが見えると、俺たちは驚愕に固まった。

 

なぜならギルドには、巨大な鉄棍が大量に刺さっており、建物が滅茶苦茶になっていたからだ。

 

ギルドの前にはミラがいて、誰がやったかを教えてくれる。

 

相手はファントムというギルドだ。

 

とりあえず、皆は地下にいるということで、地下に行く。

 

そこには皆がファントムの恨み言をいいながら、いつものように酒を飲んだり飯を食っていたので安心した。

 

「よっ、おかえり」

「帰ったかシスイ」

 

そしてマスターとエルザもいつも通りだった。

 

「酒なんか飲んでる場合じゃないだろ!!ギルドが壊されたんだぞ!!!」

 

俺がマスターと話をする前に、ナツがマスターにつっかかる。

 

「落ち着きなさい。騒ぐことでもない」

 

マスターの言葉にナツがさらに騒ぐが大人しくさせる。ルーシィやグレイも何か言いたそうにしているが、俺が話す。

 

「マスター?」

「誰もいないギルドを襲うしかできんような奴等に目くじらを立てる事はない」

「誰もいない?それはどう言うことですか?」

「夜中に襲われたらしくて、その時間は誰もいなかったの」

 

俺の疑問にはミラが答えてくれる。なるほど、それで誰も怪我人がいないと。

 

「ではマスターは報復はしないと言うことでいいですか?」

「うむ。ギルド間の抗争は評議院に禁止されておるしな」

「マスターがそうお考えなら、まぁいいでしょう」

 

思うところはあるが、怪我人もいないし、マスターが報復はしないと言うなら仕方ない。

 

ナツが再び喚きだしたので抑える。納得はいかないが、マスターの考えを尊重しよう、と説得する。

 

「それよりそちらの美人なお二人はどなたじゃ?」

 

ウルとウルティアのことを聞いてきた。もとよりこんなことが無ければ先に説明するつもりだったので丁度いい。

 

「この二人は――――」

「自分で話すからいいわ」

 

ウルティアが、俺を制して前に出る。ウルも弟子のグレイが世話になっているということで一緒に前に出る。

 

そして二人から今回のクエストのことや、グレイの世話のお礼等を言った。マスターはそれには当たり前だと言って謙遜していたが、頬は嬉しそうに緩んでいた。

 

「そしてアタシはシスイによって生き返った」

 

その言葉で、この話を聞いていた奴等が、一斉に騒ぎだした。ウルさんよ。死者蘇生ができることをそんな簡単にばらされると何かと面倒なんですが。

 

「特別な手順が必要で、たまたまその条件が揃っていたからできたんですよ。普通はできません」

 

と言い訳したが、普通にできてたまるかっ!!と皆から言われた。まぁ確かにそうだな。

 

そしてこの話が終わったところで、壊れたギルドを直すために、食器や必要なものを持って、全員に外に出てもらう。

 

「どうやって直すんじゃ?」

 

まず天照で、地上に出ている部分を燃やす。その際に皆が騒ぐが、無視する。

 

そして木遁四柱家で、新しく、建物を建てる。

 

ギルドが直ったことで、皆が騒ぎ、お祭り状態になる。まぁいつものことだ。

 

「ねぇ、何でそんな面倒なことしたの?」

 

ウルティアが近づき、そんなことを言う。

 

「どう言うことだ?」

「私の時のアークで簡単に元通りにできたんだけど」

「ッ!!!!」

 

俺は完全にその事を忘れていて、無駄に天照で魔力を消費したことに気付いた。まぁ特に問題になるほど消費した訳じゃないから別にいいが。

 

「もっと早く言ってくれても良かったんじゃないか?」

 

気づいてたならもっと早く教えて欲しかったよ。

 

「あなたの驚いた顔を見るためよ」

 

いやいや、意味わからんぞ。

 

「何でそんなことを?」

「あら、忘れたの?私を拘束して、好き勝手したことを」

 

ウルティアの爆弾発言に、その内容を知っているナツたち以外が殺気だって俺を睨む。

 

「ま、ままま待てっ!!誤解だ!!!」

 

俺は今にも魔法を使おうとする皆を止めるために、事実を話そうとする。

 

「あら、じゃあどう言うことなのかしら?」

 

後ろから底冷えするような声が聞こえ、後ろを向く。そこには背中に般若を背負ったミラがいた。

 

いやいや、いやいやいやいや、大丈夫だ、あれは幻、幻だ!

 

そのミラの様子を見た全員が、我関せずと知らんぷりをし、周りの奴等と話始める。

 

「拘束したのは……」

「したのは?」

「事実だが、ちょっ、待て待て待て!ちょっと待って!!」

 

最後まで言い切る前に、ミラがフライパンを振り上げた。

 

「問答無用ッ!!!」

 

フライパンを俺めがけて振り下ろす。俺はそれを避けて、逃げる。なぜか今のミラは冷静な判断ができていない。

 

その後、二時間ぐらい追いかけられ、ギルドに戻ってきたところで、俺のことなんか忘れていたと言うようなウルティアが、事実をちゃんと話してくれて、ミラの後ろの般若が納まった。

 

「それならそうと最初から言ってくれればいいのに」

 

ミラさんよ。聞く気全くなかったよね。問答無用とか言ってたじゃん。

 

そして落ち着いてから、ウルが旅に出るという。その旅に、ウルティアも着いていくらしい。

 

一応、妖精の尻尾に入ることも聞いてみたが、断られた。まぁ旅に出て、失った親子の時間を取り戻せればいいな。

 

でもウルが、死んだときの年齢で生き返ったから、親子より姉妹の方があってる気がする。

 

二人はグレイに旅に出ることを告げ、マスターにお礼を言ってギルドを出ていく。

 

数日ゆっくりしていたらいいのに、とは思ったが、「そのままずっと居続けてしまうかもしれない」と言って、早々に出発した。

 

別れるのは残念だが、それだけギルドが、居心地のいい場所と思ってもらえたようで嬉しかった。

 

その日はその後も夜まで騒ぎ捲って、全員がフラフラになりながら何人かでグループを作り、家に帰った。またファントムが襲ってくるかもしれないからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。南口公園で人が集まり、騒いでいるのを聞いて、そこに向かう。

 

その公園には大きな木があり、その木にレビィ、ジェット、ドロイの三人が傷たらけで磔にされていた。それを見に来たギルドの全員が顔を怒りに染めている。

 

そしてレビィのお腹にファントムのマークが記されていた。

 

俺はすぐさま三人を降ろして、掌仙術で治療する。怪我は見た目ほど酷くはなく、すぐに治療できた。

 

そこにマスターも来て、三人の姿を見て涙を流した。

 

「マスター、これは我慢できん。世話になったマスター」

 

俺は三人の治療を終えると、マスターにそう言って、その場から離れていく。俺の発する怒りのオーラに周りは誰一人声をかけることができない。そして俺が歩くとその進む先にいる人が左右に避けてくれて道ができる。俺はその道を無言で歩いていく。誰もが触れるな危険みたいなオーラを出す俺から距離を取る。ただ一人を除いて。

 

「待て」

 

俺はその言葉にマスターに振り向く。

 

「マスター……いや、マカロフさん。気持ちはよく分かるが、ギルド間の抗争は評議院に禁止されている。だから俺がギルドを辞めて、一人で潰してくるよ。ナツ、ギルドは頼んだぞ」

 

主人公のお前なら、俺がいなくてもまぁなんとかなるんだろうさ。

 

俺はそれを言うと、再び歩き出す。

 

「待てと言っているだろう。ガキの血を見て黙ってる親はいねぇんだよ」

「マスター?」

「お前がギルドを辞める必要はない。戦争じゃ」

 

そう言ったマスターの頭には血管が何本も浮いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここはフィオーレ王国の北東に位置する、オークの街。ここにファントム、魔導士ギルド、幽鬼の支配者(ファントムロード)がある。俺たちは戦える奴等全員で来ていた。

 

そしてナツが挨拶がわりに火竜の鉄拳で入口の扉を破壊する。その時、丁度扉の近くにいたやつがギルドの奥まで吹っ飛んでいく。

 

そしてマスターを先頭に、俺やエルザ、グレイ

の順に建物に入っていく。その他にもカナやロキ、エルフマン等もいる。

 

全員がファントム相手に暴れまわる。そしてファントムのマスタージョゼやエレメント4(ファントムの四天王的な存在)やガジル(鉄の滅竜魔導士)等の実力者を探すが誰一人出てこない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその頃、マグノリアにレビィ達の看病のため残ったルーシィを、エレメント4の二人がが拐いに来ていた。ルーシィも逃げようとしたが、実力差があり、簡単にとらえられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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