暇潰し?面白いから転生?まあいいですよ。頑張ります。★更新停止中   作:写身

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19話

19話

 

 

 

 

 

その頃のナツ達はというと、夜になり、空から光がデリオラに当たっているのを目にして、地上に出ると、高台で霊帝達の儀式をしているところを発見し、様子を伺う。シェリーが侵入者の事を言うと、霊帝が村を消してこいと言う。

 

このままでは村が危ないと思ったナツが炎を吐き、居場所を知らせて注意を引こうとするが、霊帝はそんなこと関係無いと、邪魔をする者は全て敵だと言い、依頼した村人も同罪だとして、再度村を消してこいと言う。

 

焦っているグレイが霊帝の声を聞き、誰か分かり攻撃するが、霊帝も氷を使い、相殺される。シェリー達はグレイが、ナツ達は霊帝が氷を使うことに驚く。

 

そしてグレイにより、霊帝の正体がバラされる。霊帝の正体はリオンで、グレイの兄弟子だった。リオンはシェリー達に先を促す。それに待ったをかけて追いかけるが、リオンに氷らされる。グレイの指示により、ハッピーがルーシィを連れて村に飛ぶ。

 

ルーシィはナツを助けようと言うが、誰が村を守るんだとハッピーが言い、ルーシィがその目を見たとき涙が見えた。ルーシィはハッピーの気持ちを理解し、大人しく村に向かう。

 

グレイは、氷らされたナツを蹴って転がり落とす。そしてリオンと戦うが、一撃も当てられずに気絶させられる。

 

そこにナツが村を確認するために高台に戻ってきて、グレイを回収して村に戻る。

 

村に戻るとまだ襲撃されておらず、不思議に思う。しかし、その直後に上空の影を発見し、それがシェリー達ということを確認する。シェリー達は空飛ぶネズミに乗っていて、さらにそのネズミは巨大なバケツを持っている。バケツからゼリー状の滴が落ちてきて、それは地面を溶かす。それに驚愕していると、ネズミがバケツをひっくり返し、ぶちまける。

 

ナツが村の中心に集まるように言い、ハッピーの力を借りて、空を飛ぶ。だいたい中心辺りでナツは『火竜の煌炎』で(右手の炎と左手の炎を合わせて)、爆散させる。

 

村の中心に集まったお陰で、なんとか誰も傷つかずにすんだ。

 

そしてシェリー&アンジェリカ(ネズミ)対ルーシィ。ユウカ&トビー対ナツが始まる。グレイはダウンしているため戦えない。

 

ユウカは対魔導士の仕事を専門にしていて、波動により全ての魔法をかき消す魔法を使っていた。ナツはそれに対して素手で殴りにいくという力業でユウカを倒す。そしてトビーは麻痺爪メガクラゲを使い、相手を麻痺させる技を使うしかし致命的にバカで、ナツの言葉を素直に聞き、自分でくらい麻痺する。

 

そしてルーシィはシェリーと戦う。アンジェリカは空中から落下し、気絶きている。シェリーは人形劇で木を操り、ルーシィに攻撃するが、黄道十二門の星霊で対抗する。しかし、人形劇は人間以外を操る魔法で、ルーシィの星霊を操って攻撃する。

 

ルーシィは強制閉門で星霊を戻し、打つ手がないため逃げ出す。しかし、元々肉体労働は専門ではないルーシィは徐々に追い詰められる。

 

そして逃げ続けて海まで来たことで起死回生のチャンスがやってきた。それは黄道十二門の星霊で、宝瓶宮のアクエリアスを出す。アクエリアスもシェリーに操られるが、関係ない。なぜならアクエリアスはいつも契約者であるルーシィも纏めて攻撃しているため、シェリーも巻き込まれてダメージを負う。

 

両者フラフラになるが、ルーシィが最後にラリアットを決めて、シェリーが気絶し、勝利する。

 

しかし、そこでアンジェリカが目を冷ます。襲いかかってくるが、足が動かず逃げられない。ルーシィは悲鳴をあげるしかできない。

 

しかしそこにシスイが現れ、アンジェリカをぶっ飛ばして気絶させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はウル達と別れたあと、確認したいことがあったため海に来ていた。夜を待ち、軽重岩で空を飛び、島からある程度離れた場所から上を見上げる。やはりか。どうやら予想が当たったようだな。

 

そして島に戻ろうとしたとき、ある場所限定で津波が起こる。俺は気になり、そっちに向かうと、昼に遺跡に着く前に出会ったネズミがルーシィに攻撃するところで、俺は素早く間に入り、ネズミをぶっ飛ばして気絶させる。

 

「大丈夫か?」

「し、シスイ!!今までどこ行ってたのよ!!?こっちは大変だったんだから!!!」

「わ、悪い。こっちも用事があってな。それよりナツ達は?」

「そうよ!聞いて、大変なの!!」

 

俺はルーシィから別れたあとの状況を聞く。ウルがグレイの師匠で、敵がグレイの兄弟子ということに驚いたが、事情を知らないルーシィにはウル達のことはとりあえず伏せておいた。

 

そして一先ず村に戻る。しかしそこには誰も居なかった。しかし気配を探ると、少し歩いたところに大勢居るのを確認し、そちらに向かう。

 

そこは資材置き場で、村が壊滅したため、一時的にここで暮らす。ナツは敵の魔導士を二人倒したらしく、ナツを誉めてやろうと思ったが、ナツはどこかに行ったらしく、資材置き場にはいなかった。

 

とりあえず、グレイの手当てをして、ルーシィを休ませる。

 

そして俺はウル達のところに戻る。

 

「遅かったじゃない」

「どうかしたのか?」

「悪い、少し厄介なことになっていてな。とりあえず話すよ」

 

ウルは、弟子のリオンとグレイが来ていることに懐かしく思うが、敵対していることを聞き、複雑な表情をしていた。ウルティアは事情を知っていたらしく、驚きはしなかったが、リオンの目的を聞いたウルは、物凄く驚いていたが、同時に悲しそうにしていた。ある意味自分のせいでリオンの性格が歪んでしまったんだから仕方ないが、それでも死んだのだからそれ以降の責任はないと思う。

 

「リオンを止めにいく」

 

ウルがそんなことを言い出す。

 

「大丈夫だ。手は出さなくていい」

「何でだ!!?アタシの弟子なんだぞ!!」

 

俺の言葉に怒るが、これは一応クエストだからな。それに妖精の尻尾として、グレイは負けたままでは要られないだろうからな。

 

「グレイとリオンの成長のために、二人がぶつかるのは必要だ」

「……分かった。じゃあその間アタシは何をすればいい?」

「その前に、ウルティアはどうするんだ?場合によっては俺の最高の幻術をかけるぞ」

「最高の幻術って?」

 

ウルティアが答えるより先に、ウルが最高の幻術に興味を示す。

 

「相手の脳に作用し、相手の認識をすり替える幻術で、相手は幻術に掛かった事すら認識できず、それが普通だと思うようになる」

 

我ながら言っていて、チートにも程があるな。

 

「おいおい、それは幻術じゃなくて洗脳じゃないか。さすがにそれは嘘だろ?」

 

信じられないのも無理はないか。ウルティアも驚愕している。

 

「本当だ。ウルティアには言ったよな?強制的に聞き出す方法なあるって」

「え、ええ」

「これがその技だ。これで相手の認識に俺に絶対服従でも刷り込めば、俺の質問には全て答えると言うわけだ」

「……反則だな」

 

俺もそう思うよ。ただ、なぜかナツとグレイには効かなかったが、あれは無かったことにしよう。というか、別天神成功したこと無いんだけどな。まあ使ったのがナツとグレイにだけだけど……。

 

「で、どうするんだ?ウルティア」

 

俺は再度聞く。

 

「何言ってるのよ。選択肢ないじゃない(脅すための嘘かも知れないけど、一度疑った以上、もう彼を怒らすことはできないわ)」

 

まあそうだよ。これで犯罪に走るなら本当に使っていたよ。

 

「じゃあそれまでどうするかだな」

「どうするって何をかしら」

「ん?寝床だよ。どこで寝泊まりするかって話だ」

 

どこに泊まればいいんだ?村の連中が資材置き場使ってるし、そう都合よく無いよな。

 

「別にいいわよ。私は今日まで泊まってた家があるし」

「いやいや、ウルティアはそれでいいけどウルはどうするんだよ」

 

俺が呆れたように言うと、今気づいたと言わんばかりに驚く。

 

「あ!そ、そうね!えっと、どうしようかしら」

「アタシはその程度か……」

 

(ウルティア)の言葉に落ち込む、ウル。

 

「っていい技があったよ」

「何か思い付いたの?」

「ああ。まあ見てな」

 

俺は印を組み、手を地面につける。

 

「木遁四柱家」

 

俺の言葉の後に、木でできた巨大な一軒家が創造される。

 

「こ、これはっ!」

「もう何でもありね」

 

ウルは驚いたが、ウルティアはもう驚くのを辞めたのか、達観したように言う。

 

中に入り、不備がないか確認するが、特に目につくものは無かった。

 

「とりあえずここに泊まってくれ。終わったら呼びに来るよ」

「分かった」

「ウルティアはどうする?」

「私はリオンのところに戻るわ。不振がられても困るしね」

「それが一番いいけど、『やっぱり心変わりした』とか言うなよ?」

「言わないわよ。あなたに逆らうのは辞めるわよ。あなたの相手は命がいくつあっても足りないわ」

 

失礼な!人を化け物みたいに言うなんて。親の顔が見てみたいわ!まあ、すぐ横にいるんだけどな。

 

「そうだな。辞めるのが懸命だよ、ウルティア。アタシもこいつがどんなやつか何となくわかってきた」

 

って、ウルまでそんなこと言うのかよ。親子揃ってこいつらは。

 

「んじゃまあ、俺は手を出さないから、グレイはリオンと一対一(サシ)で戦うようにしてくれ。ウルティアにはナツの相手を頼む」

「分かったわ。あの坊やの相手をすればいいのね」

 

坊やって……。

 

「ナツを甘くみない方がいい。油断すると負けるぞ」

「あの坊やに?まああなたがそう言うなら油断はしないわ」

 

ウルティアは素直に忠告に従ってくれた。

 

「それじゃ次は、今夜の飯だな」

「そうね。どうするの?」

「アタシは全然お腹すいてないんだけど」

 

ウルの言葉を聞いて、俺はそんなわけ無いだろうと反論しようとウルに向きを変える。そして言葉を発しようとしたが、目を見て気づく。

 

「あ、忘れてた。ウルが穢土転生のままだったな。ちょっと待って」

 

俺は眼を輪廻眼にして、印を組む。

 

「輪廻転生」

 

するとウルの体が変化し、それまで血の通っていない体だったのが、血が通い、完全に生前の体に戻る。

 

「これは?」

「何をしたの?」

 

何が起こったのか分かっていない二人に今の技の説明をする。

 

「なにそれ、あなたもしかして神様とか言わないでしょうね」

 

おしい。神様ではなく、その使いですね。

 

「違うよ」

「分かってるわ。言ってみただけよ」

「さっきの体の方が便利だったけどな」

 

完全に生き返らせたのに、ウルがそんなことを言う。

 

「酷くね?一応親切のつもりだったんだけどさ」

「いや、娘や弟子を守るためにはさっきの体の方がよかったなぁってさ」

 

なるほどね。そんなことを考えていたなら、確かにさっきの体の方が便利だわな。

 

「あら、守ってもらわないといけないほど弱くはないわよ」

 

ウルティアが心外だ。とばかりに言う。俺もグレイはそんなに弱くないことを言い、グレイに勝ったリオンも弱くはないだろうと言う。

 

「まあそうだよな。アタシが死んでから今までもちゃんと生きてきたんだから」

 

ウルは寂しそうに言う。

 

「さて、じゃあ飯にしよう」

 

俺が言うと、二人も同意する。

 

「でも材料何もないわよ。今から用意するの?」

「フッ、ノープロブレム。問題ないさ」

 

俺はちょっと格好つけて言うと、万華鏡写輪眼にする。

 

「神威」

 

そして閉まっていた食材を取り出す。

 

「どうやって出したんだ?」

 

ウルがそんなことを聞いてくるから、答える。

 

「元々異空間に閉まっていたのを取り出しただけだよ」

「本当に何でもありだな」

 

とうとうウルも諦めたように言う。なぜだ!?

 

俺が悩んでいる間に、ウルティアが調理して(調理器具はシスイが砂鉄で作った。火や水もシスイが出した)、三人で食べた。

 

その後は、俺はルーシィ達がいる資材置き場に、ウルティアは最初にしていた格好でリオン達の元へ行った。

 

ちなみにウルティアが変装していたやつの名前はザルティと言うらしい。間違えないようにしないとな。

 

それでウルはそのまま残り、呼ぶまでそこに泊まってもらうことになった。

 

 

 

 

 


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