黒い銃弾とは何だったのか   作:黄金馬鹿

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お久しぶりです

活動報告で書いたように、蓮太郎ハゲバージョンを現在書いているのですが、時間かかりそうなので、たまにこうやって番外編を投稿することにしました

番外編はワンパンマンを初めとした色んな作品をパク……オマージュさせていく予定です。こんな話書いて欲しいとかあったら、感想ついでに是非是非

あと、書き方変わってます。前の方がいいという方がおりましたら、前の方に戻せよこの虫野郎!!と言っていただければ直します

それでは、記念すべき一本目、どうぞ

あ、ラキアさんから表紙の画像をもらったので、あらすじに貼っておいたので是非見てくださいね


番外パンチ

「…………ろー………たろー、れんたろー!起きてよ、れんたろー!」

 

 眠っていた蓮太郎は延珠に体を揺すられ、目を覚ました。目を覚ますとすぐに何かが焼けている変な匂いがする。

 火事か?と思って感覚を研ぎ澄ますが、この部屋が燃えている様子はない。じゃあ、何故延珠がこんなにも必死で起こしてくるのかが分からない。

 

「なんだよ延珠……今日は休みだろ?」

「そんな呑気な事言ってる場合じゃないんだ!早くれんたろーがあれを何とか……」

 

 その瞬間、何か嫌な予感が蓮太郎の体を突き抜けた。次の瞬間、壁が何者かによって打ち破られ、そこから侵入してきた触手の様なものが延珠の足に絡みつき、延珠を声を上げる間もなく連れ去っていった。

 

「延珠!!?」

 

 何か異常が起きている。そう確信し起き上がり、打ち破られた壁から外の様子を確認する。

 ―――外は、地獄だった。

 

「な、なんだよ、これ……」

 

 外ではガストレア共がそこら中に湧き、市民たちを食らう。応戦している民警もいるが、次から次へとやられていく。

 モノリスはある筈なのに、何故こんなパンデミックが。

 

「延珠は……?」

「れんたろー!!助けて!!」

「お兄さん、ヘルプです!!」

「里見さ~ん!こっちです~」

「何で私だけ逆さま何ですか!あ、ちょっ、揺すらなあばばばばばばば!!」

「うっわぁ……キツそう」

「蓮太郎!とっとと助けなさいよこのハゲ!!」

「ハゲてねぇよ!ってお前ら何してんだよ!!」

 

 延珠達、イニシエーターズ+リカは地面から生える触手的な何かに全身グルグル巻きにされて捕まっていた。何故か夏世だけは逆さ吊りにされ、シェイクされていたが。あ、吐いた。

 

「何が何だか分かんねぇが待ってろ、すぐに助けてやる!」

 

 すぐに蓮太郎は二階である自室から飛び降り、延珠達を助けるために走り出す。が、その瞬間、地中から巨大な腕がアスファルトを突き破って出現し、蓮太郎を殴り飛ばした。

 

「ぐはっ!!?」

 

 吹っ飛ばされ、何枚もの住宅の壁を突き破り、地面に着地。

 

「くそっ、いてぇじゃねぇか」

 

 口から流れてきた液体を寝巻きの袖で拭う。それは、血だった。久しく見ていない血を見て頬が釣りあがる。

 その瞬間、地面が急に揺れ始める。

 

「う、うぉっ!?」

 

 これはマズイと思ったら行動は早い。すぐさま地面を蹴り、数百メートルほど飛び上がる。そして、さっきまで居た地面を確認すると、思わず息を飲んだ。

 巨大なガストレアが何匹も地面から湧いてくるのだ。それらは全てステージⅣで収まるガストレアではない。明らかに、ステージⅤとしか言えない程の大きさだった。

 しかも、よく見ればこの間倒したスコーピオンまで混ざっている。しかも、何匹も。その内の一体から伸びる触手が、延珠達を捕えている。

 だが、燃える。こんな地獄絵図だからこそ、燃える。

 

「ウォォォォォォォォォォォォ!!」

 

 吠え、空中を蹴り、真下にいるガストレアに狙いを定める。

 

「ダッシャァァァァァァァァァァァ!!」

 

 タイミングを合わせ、思いっきりぶん殴る。一撃でガストレアは砕け散り、肉片が舞う。

 だが、砕け散ったガストレアの内部からステージⅣは確実なカマキリ型のガストレアが、蓮太郎の目でも捉えるのがやっとな速度で鎌を振るう。それを無防備な背中にくらい、地面に叩きつけられ、バウンド。空中で身動きが取れない内に触手が迫り、蓮太郎をさらに追撃。目にも止まらぬ速さで蓮太郎を何十回も殴り、吹っ飛ばす。

 その勢いで蓮太郎は砲弾の如く吹っ飛び、モノリスに激突。モノリスはその衝撃でバラバラになり、崩れ落ちる。

 が、それで死ぬ蓮太郎ではない。崩れたブロック状のバラニウムを殴り飛ばし、地上に這い出る。

 

「へっ、面白いじゃねぇか」

 

 ボロ布と化した寝巻きの上を破り捨てる。

 目の前には様々な大きさのガストレアが。全てが蓮太郎を敵として認め、殺意を放つ。だが、その中でも蓮太郎は笑う。

 

「ガストレア共!東京エリアは、俺が守るッッ!!」

 

 叫び、宣言。そして、一気にガストレアの大群の中へと突っ込む。

 

「ハァァァァァァァァァァァ!!」

 

 殴り、蹴り、投げ、また殴り、ぶっ飛ばし、消滅させ、我武者羅に戦い続ける。だが、攻撃を受け、地面に叩きつけられ、溶解液をぶっかけられる。だが、それでも蓮太郎は止まらない。

 ただ、東京エリアを守るため、同居人を助け出すため、戦い続ける。

 戦いは、丸一日続いた。瓦礫の山と化した東京エリアの中心で、蓮太郎は降り注ぐ雨をその一身に浴びながら、勝利の余韻に浸る。蓮太郎の後ろには、助け出したイニシエーターズ+リカ。夏世は人様に見せられない事になっているが、助け出したものは助け出したのだ。

 

「ハァ…………ハァ…………」

 

 充実した疲労感。体中に走る痛み。これこそが、これこそが戦い。蓮太郎の追い求めて来た物だ。

 だが、その充実した疲労感と勝利の余韻を打ち消すかのように、目の前の地面がヒビ割れ、横に割れ、中から巨大なガストレアが湧いて出てくる。

 その大きさはステージⅤの比では無い。ステージⅤ等よりもさらなる力を感じる。

 

『フハハハハハ!よくぞ人間如きが我の眷属をここまで蹴散らせたものだ!その敬意に評してガストレアの王である我が直々に貴様の相手をしてくれよう!』

「……へっ、望むところだ!テメェもこの残骸共みてぇにしてやるぜ!!」

 

 蓮太郎は闘志をその目に宿し、地面を蹴り、飛び上がる。

 目の前には全てのガストレアの王。これを倒せば、全てが終わる。人類を、守ることが出来る。

 

「ウォラァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 闘志を込めた雄叫びを上げ、その拳を引き絞る。そして、その拳は炸裂し―――

 

 

****

 

 

 ―――ジリリリリリリリリリリリ!!

 

「うっせぇ!!」

 

 耳障りな目覚まし時計の音が鳴り響き、思わず目覚まし時計を殴る。目覚まし時計は音を止めるどころか殴り壊され、ただのゴミになった。

 

「…………あれ?ガストレアは?ガストレアの王は?」

 

 目を覚ますとそこはいつも通りの蓮太郎の部屋。同居人達は何故かいない。

 立ち上がり、欠伸をしながらちゃぶ台の前に座り、テレビを付ける。と、そこでちゃぶ台の上に置かれた紙を見つけた。延珠が置いていったものらしい。

 

『れんたろーへ。何か、美織がVR訓練室で天誅ガールズの3Dアニメを見せてくれるって電話をかけてきたから行ってくるのだ!夕方には帰るぞ!あ、皆も一緒だ!!』

 

 何ともハイテク技術を持て余している感が凄い。それに、あの訓練室ならアニメどころか会話とかも出来る気がするのだが、蓮太郎の知る由ではない。

 一人分のパンと目玉焼きを焼いてちゃぶ台に座って食う。いつも通りとはいかないが、平和な日常だ。

 

「…………夢オチかよ。つまんねー」




もう大体の人はすぐに分かったと思いますが、蓮太郎の夢オチでした

次の番外編は銀魂の話の一部をパク……オマージュしようと思っています

でわでわ、また暫くしたらお会いしましょう。ばいにー

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