A:はい、修学旅行とか謎の胃痛とかテスト(現在進行形)とか艦これの秋イベによって執筆時間がなかなか取ることができませんでした。これ以上引き伸ばすと一万文字いっちゃうかもしれないし長くなりそうだから区切りのいいところで区切って投稿しました
いやぁ、それにしても胃痛と艦これ秋イベが重なったのとかでストレスが溜まる溜まるw
まさかE-1で間違って主力出したりE-2を天津風のために周回してたら一度目のづほ以外のSランクドロップが全部不幸姉妹と金剛型と伊勢型ってどういう事ですか
そんなぐぬぬな事を乗り越えての更新です。不幸姉妹は怒りに任せて解体しました
『あなたのハートにてんちゅーてんちゅー♡』
帰宅後。蓮太郎は目の前の光景に呆れていた。
帰宅後すぐに玄関で延珠とティナが天誅ガールズのコスプレして延珠が天誅レッド、ティナが天誅ピンクの武器を突きつけてきた。
「
そして夏世が天誅ブラックのコスプレをして天誅ブラックの武器である銃を忍者の如く天井からぶら下がりながら構えていた。ちなみに、スカートはワイヤーで固定しているのでめくれる事はない。
「はいはい。」
夏世の額にコツンと拳骨をいれて延珠とティナの頭をわっしゃわしゃと撫でてからちゃぶ台を取り出して座る。
ロリコンなら大歓喜の光景を蓮太郎はさらりとスルー。
「なにか反応してくださいよ……って、ヤバっ、体勢固定用ワイヤー引っかかって……ちょっ、痛い痛い痛い!!絡まった絡まった!!乙女の柔肌に傷がががが!」
『わーわーわー!?』
ぶら下がる際に体に巻き付けたワイヤーが体に絡まり結構危険な状態になる夏世。蓮太郎は思わずため息をつく。
これで東京エリア壊滅寸前と言うのだから呆れたものだ。
「……まっ、壊滅なんてさせないけどな。」
ワイヤーを断ち切ろうと対物ライフルを取り出したティナを見て慌てて腰を上げる蓮太郎だった。
****
「さて、夕飯だが今日はティナが作るんだったか?」
「はい。もう下準備はできてるので暫く待っててくださいね。」
未だコスプレ衣装を脱がずにいる延珠、ティナ、夏世(体の至る所に赤いワイヤーの跡がある。)にもう何も言わずに話を進める。
まだ今回の件については言っていない。飯時に言ったらどうなるか分かったものではない。
ちなみに、現在の里見家で本格的な料理が出来るのは蓮太郎のみだ。延珠は独特のアレンジ(笑)をするせいで飯マズ、夏世は作れるものの味はなんとか食える程度。そしてティナは今回が初だ。
それから暫く。ティナが香ばしい匂いのする物が乗った皿を乗ってきた。
「どうぞ。」
コトン。と置かれた皿の上にはマルゲリータピザが乗っていた。さらに持ってきた皿にはまた違うピザが置いてあった。
『おぉ~』
「やっと家にもまともな料理ができるやつが……」
ほっと一息つく蓮太郎。ティナまで飯マズだったら里見家の料理担当が蓮太郎で固定される所だった。
「さて、手を合わせて。」
『いただきます!!』
蓮太郎の作るピザよりも本格的な作りになっているピザを蓮太郎がイニシエーターズの分だけ少し大きめにしてカットする。すぐに延珠と夏世の手が大きめのピザをとっていく。
「チーズがトロットロだ!」
「お店開けるのでは?」
「うん、上手いな。」
「よかったです。私、ピザしか作れないもので……お口に合って良かったです。」
え?と声を漏らすのは夏世と蓮太郎。延珠は気にせずにバクバクと。
「え?お前ピザしか作れないのか?」
「はい。お恥ずかしながら。」
「逆に凄いですね……」
結果、ティナには蓮太郎が料理を教えることになり、ピザマシーンであるティナは他のレパートリーが増えるまで里見家のピザ担当となった。
そして何枚ものピザを平らげたその数分後。蓮太郎は改めてガストレア二千体のガストレアが六日後、進行してくることを伝えた。ちなみに、最後に一枚ティナが明日の蓮太郎の昼食用に一枚作った。
「ふーん。」
「大変ですね~」
「そうですね~」
「おい、なんでそんなにどうでもいい事のように言ってんだよ。」
『だってどうせ蓮太郎(里見さん)が単体で全滅させてくれるし(くれるでしょうし)。』
「いや、今回俺は首輪付きだ。俺がやれるのはアルデバランの暗殺だけだ。二千体の相手は他の民警と力を合わせて目立たぬようやることになっている。」
「まぁ、それでも妾達なら負ける事はないな!」
「前衛一人後衛二人ですからね。どんな事が起きてもカバーができます。」
「それなら何とかなりますね。」
「ん?前衛一人?」
「蓮太郎は音速で戦地を走りながら戦うんだろ?だから実質妾とティナと夏世はスリーマンセルで……」
「だから目立った事できねぇっつってんだろ!!」
あはははと笑うイニシエーターズ。まぁ、これなら大丈夫か。と笑いながら三人の頭をワシャワシャと撫でるのだった。
その日の夜。蓮太郎は唐突に目が覚めた。隣では延珠が、そして蓮太郎の腹を枕にしている夏世が寝ている。だが、いつもなら蓮太郎と共に寝ているティナがいない。窓の方を見れば、パジャマ姿のティナが何故かライターをカチッカチッと火をつけては消しながら外を見ていた。
「……髪、燃えても知らないぞ。」
「あ、起きちゃいました?」
蓮太郎が起きたのに気が付いたティナがライターを弄る手を止める。
「お前のせいじゃねぇよ。」
蓮太郎は夏世の頭をそっと持ちあげ、動かさないよう立ち上がってから下に枕を敷き、頭を衝撃を与えないよう落とす。
「眠れないのか?」
「はい。元々夜行性なので……」
ティナはフクロウの因子を持つイニシエーター。羽根は無いが、フクロウの特性である夜目と夜行性の特性を大きく受けている。
「ですけど、今度からは夜に睡眠薬を飲んで、朝は起きるサイクルにしようと思ってます。」
「体壊さない程度にしろよ?」
「はい。」
蓮太郎はティナの手からライターを危険だと言って取り上げる。
「…………なぁ、ティナ。お前にはまだ俺達の事、話してなかったよな。」
「何かあるのですか?」
「……そうさな。俺達の生活は今はこのライターの火のような感じだ。」
蓮太郎はライターの火を灯す。ポゥと真っ暗な部屋を小さく照らすそれはユラユラと揺れている。
「アルデバランですか?」
「違う…………なぁ、ティナ。お前は木更さんをどう思う?」
「優しくていい方だと。」
「そうか……なら、木更さんに過去のことを聞くな。聞いたら……」
蓮太郎はライター火に息を吹きかけ、消した。ティナはそれがどういう事なのか、なんとなく察する。
「何故、ですか?」
「……実はな、木更さんは目の前でガストレアに両親を食い殺されてるんだ……当時の俺が助ける前にな。あの時、俺の力が制御できてたら……っていう後悔は今でも続いてるよ。」
蓮太郎はタンスの上にライターを置き、ティナの隣に座る。
風が吹き、窓と髪の毛を揺らす。
「もしその時、俺に力が無かったら、俺も木更さんも食い殺されてたかもな。木更さんが生き残っても、トラウマで体のどこかに異常が出てたかもな。」
まぁ、今こうして生きてるんだからもうそんなことは万一にないと付け足す。
「それで、俺達が天童民間警備会社を始めた理由、わかるか?」
ティナはゆっくりと首を横に振る。
「復讐だよ。木更さんのこの世のガストレア全てを滅するという目的……俺はそのための手段として連れていかれた。俺も木更さんについていこうと思った。そして、俺が民警になって延珠を預かった。」
イビキをかいて寝ているとても淑女とは言えない彼女に目をやる。
「最初、延珠は俺を見て何したと思う?殺そうとして俺に飛びかかってきたんだぜ?」
笑いながら言う蓮太郎だが、それが蓮太郎じゃなかったら確実にそのプロモーターの首は消し飛んで頭と胴体が亡き別れただろう。
「そん時に思わずアッパー入れちまってな……あの時は殺っちまったかと思った……」
えっと声を出して延珠の方を見るティナ。まさか、同じくアッパーを受けた身であり、さらに条件反射で出たアッパーをくらって生きているとは。と延珠の頑丈さをさらに評価する。胃の頑丈さはもうゼロに等しいが。
「それから延珠が俺に惚れたとか言ってヒナのように後ろにくっついてきてな……」
それ、衝撃で頭が可笑しくなったんじゃ……と口に出しそうになったが何とか抑える。
ちなみに、延珠は頭は可笑しくなってません。ただ純粋に自分より強い蓮太郎に惚れただけです。そのせいで胃に深刻なダメージが入ってるのです。
「……延珠の目的は両親を探すこと。木更さんは全ての天童を殺す事。」
ティナは思わず身震いした。あの人殺しとは無縁にしか思えない木更の目的が、同じ家系の者を全員殺す事とは。
彼女のような者が本気を出せばそれこそ単体で序列五十位。それ以上を狙えるだろう。その力をつけた理由は。
「そう、全ての天童を殺すため。ただ、それだけに彼女は力をつけたんだ。」
「……なら、蓮太郎さんは?」
「……そうだな。俺の目的は、こんな腐った世の中じゃなくて、ガストレア戦争が起こる前のような世界で、俺達全員が笑顔で暮らす事だ。」
「……出来るんですか?」
「いつかな。大丈夫だ。お前たちは、死なせない。なんてったって俺がいるからな。」
ティナの頭を少しだけ乱暴に撫でる。だが、ティナも満更ではない顔をしている。
「……でもな、もし木更さんと戦うことになっちまった時……この生活は崩れる。それだけは、覚えておいてくれ。」
そんな事、無いのが一番いいのだが。
「……さて、寝るか。お前も寝ろよ、夏世。」
「え?」
「……折角空気読んで寝たふりしてたのに何で気付くんですかね。」
夏世がどうやら寝たふりをしてたようで、起き上がった。
「里見さんが私の頭を動かした時から、起きてましたよ。」
「そっか。すまんな。」
「構いません。」
ティナはいつもならこんなやり取りしたら確実に代わりに蓮太郎に何かしろと言ってくるはずたが。と考えた。
「起きたばかりであのテンションは流石に無理ですよ。最近は起きてから少し経ったらあんな感じですけどね。里見さんの胃痛から逃れるために無理してたらあれが通常になっちゃっただけです。」
人の性格すら捻じ曲げる蓮太郎の与えるストレスとは一体……と思ったが、よくよく考えれば自分も最近は炎を見てるとヤケに落ち着いたり炎を投げて何かを燃やしたいと思う時があるのを思い出した。
放火癖ついちゃってる。と思わず両手で顔を隠して俯いた。
「はいはい。そんじゃ、寝るぞ。」
蓮太郎は夏世から枕をひったくり、延珠の隣で寝る。夏世は延珠の隣に行って延珠の枕に頭を乗せて寝る。すぐに寝息は聞こえた。
「……腕枕、させてもらってもいいですか?」
「ん?別にいいが。」
ティナは了承を聞く前に蓮太郎の手を動かして枕にできるようにしてそこに頭を乗せる。
「……蓮太郎さん、これから、お兄さんって呼んでもいいですか?」
「唐突だな……ま、いいぞ。好きに呼べ。」
「なら、そうします。おやすみなさい、お兄さん。」
「ん。おやすみ、ティナ。」
眠気はすぐにやってきて、蓮太郎の意識は段々と沈んでいった。
数時間後。蓮太郎は鳥の囀りと共に目を覚ました。カーテンを閉めなかった窓からの光がヤケに眩しい。
「あ、やっと起きた?」
が、すぐに聞こえたその声に蓮太郎の意識は無理矢理覚醒させられた。声は木更のもの。最近はよく家に不法侵入してくるため、もう慣れている。が、何かくぐもった感じだ。
体を起き上げて見てみれば、木更がピザ片手に新聞読んでいた。テレビもついている。
「……それ、今日の俺の昼食。」
「別にいいじゃない。ケチ臭いわね。」
もっちもちとピザを頬張る木更に何も言う気が起きず、隣で寝ている延珠と夏世の体を揺する。
「なら食費払えよ。ほら、起きろ。」
揺すってから暫く、大きなあくびをしながら起きる延珠と半目で上半身だけ起こす夏世。
「あら?ティナちゃんは?」
「そういやぁ……」
その時、もぞもぞと蓮太郎の毛布で隠れている下半身……正確には股間あたりがモゾモゾと動いた。
えっと声を出す木更。サーっと顔色が真っ青になる蓮太郎。
そして、毛布が持ち上がり、そこからティナが出てきた。何故かズボンを履いていない。
「ふわぁ……おはようございます、お兄さん。」
ズボン履いていない。パジャマも結構はだけてる、髪ボサボサ、何故か股間あたりで寝ていた。判決、
『ギルティ。』
「ご、誤解だァ!?」
「ティナに先越された……ゴフッ。」
「うわぁぁ!?延珠が吐血したァ!?」
「里見くん……警察呼ぶから……」
「これは弁明の余地無し。ギルティです。」
「はいティナ!誤解を何とかしてくれ!」
「……?私は昨日お兄さんと寝ただけですよ?」
「もうギルティよ!寝た(意味深)でしょ!?」
「違うっ!!って寝るなティナ!!頼むからこの誤解を解いてくれ!!」
「zzzz……」
「と、言うか延珠さんがそろそろ死にそうなんですけと。枕が真っ赤な血かいしてるんですけど。」
「さぁ木更さん!早く救急車呼べ!じゃないと延珠の未来が鮮血の結末になるぞ!」
「うっさい!あなたはとっとと豚箱にぶち込まれなさい!あ、もしもし、警察ですか?」
「だから誤解だって……」
『続いてのニュースです。先日、日本純血会東京エリア支部長が呪われた子供たちと思われる子供たちに殺害されました。これについて……』
その場の全員が手と口を止めてテレビを見た。戸籍剥奪法。そんな法案が既にガストレア新法の代わりに衆院を通過したらしい。その法案は可決されれば呪われた子供たち……延珠、ティナ、夏世の人権が奪われ、政府からの最低限の援助すら受けられなくなるという最悪の法案だった。
「……里見くん、マズイわよこれ。」
電話はかけてなかったらしく、ボタンも何も操作せずに木更が携帯電話をしまう。
「あぁ……可決されればかなり、な……」
こればかりは、蓮太郎でもどうする事ができない。
なんとかしてくれ。それは、聖天子に届かないにしろ、蓮太郎と木更は聖天子に祈った。
****
数日後。この日の蓮太郎はティナと放課後に出かける約束をしている。ティナが蓮太郎と共に出かけたいというお願いと蓮太郎がアジュバンドを組めるといいなと思っている民警に交渉に行くためだ。
一応、前回の聖天子からの依頼で得た報酬(半分以上は木更の食費で既に吹っ飛んでいる)を木更から少しティナのためにもらっているためある程度の買い物ならする事ができる。ちなみに、延珠は即日入院の今日退院だ。
あの法案はまだ法案化、施行されてはない。街中の電光掲示板に見えるそれを睨みながら、隣にいるちょっとおしゃれしたティナと共に歩く。
勾田駅から電車に乗り、目的地を目指す。電車の中には『赤目の凶行!彼女たちは突如街中でガストレア化する可能性を秘めている!?』という中吊り広告が吊るされていた。目に見えて不機嫌になった連太郎を心配するティナ。そんなティナを見て蓮太郎は「大丈夫だ。」と一言かけながら頭を撫でる。
暫くして目的の駅に着き、そこで電車から降りる。
「お兄さん、アジュバンドを組む予定のペアはどこにいるんですか?」
「ん?あぁ、なんかよくわかんねぇから住所を頼りに行く感じだな。」
何度か仕事先で会ったことがある程度のペアなのだが、そのペアは二人とも序列以上の力は持っていると蓮太郎は思っている。それに、予定ではなく組めたらいいなと思っているペアだ。
「まぁ、今回はそれ以外にお前に東京エリアを案内しようと思ってな。こんな時じゃないと延珠と夏世がうっせぇからな。」
さて、適当に買い物にでも行くか?と言うと、ティナは笑顔で蓮太郎の手に自分の手を絡み付かせた。「お兄さんとデート……えへへ。」と嬉しそうなティナを見て微笑ましく思いながらも歩行速度をティナにあわせて歩く。
途中見つけたデパートで服を買ったり、美味しいもの食べたりゲームセンターではしゃいだりと金がそれなりにあるため多少贅沢な事ができた。
「さて、どうする?もう行くか?」
「はい。私はもう満足ですよ。」
笑顔のティナが満足だと言ったため、蓮太郎は本来の目的地である片桐民間警備会社へと歩を進めるのであった。
実は何時もの毒舌はテンション上げてただけだった夏世ちゃん。まぁ、性格は歪んでますけどねw
そして着々と放火魔に染まっていくティナちゃん。火炎放射機両手にガストレアに突っ込む日も近い……
そして今回もワンパン要素無し!
あと、なんかお気に入りが1100人こえているのは気のせいですかね?