東方翔霊録~守りたい未来~   作:来翔

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どうも来翔です。
更新遅れてすいません!!
今回で輝月との決戦が終わります。
因みにですが、文章がおかしいかもしれませんが、暖かい目でお願いいたします。
では、本編




想いの力で掴みとれ 月神の塔 最上階 (VS輝く月の巫女 後編:後半)

あらすじ

翔聖は新たなる力『神依』を発動させた。そして秦羅の命懸けの行動を見せられ、輝月との決着に挑んだ。

翔:「想いを背負ってるんだ.....必ず倒す!」

 

翔:「はぁぁぁ!!」

 

翔聖は今まで類に見ないスピードで輝月に接近する。本当に翔聖がこんなスピードで移動出来る事など霊夢でさえも初めて見る。

因みに、翔聖のスピードを例えるとしたら、前までは12秒で移動していたのを6秒で移動した様なものだ。

半分の速さで移動してる事になる。それほど神依による強化が凄いのだ。

 

輝:「嘗めるな!」

 

対する輝月は翔聖の攻撃に反応出来なかった訳ではない。

容易く聖夢剣の刃を防ぐ。

この時......翔聖の脳裏に何かが横切った。

 

翔:(なんだ......これは)

 

横切ったものとは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

謎の少女を抱いている輝月だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔:(輝月?)

 

そう、今翔聖の脳裏を横切ったのは、輝月の過去の記憶である。恐らく輝月自身の消したくてもとても残る記憶であらう。 なにせ、親友を失ってるのだから。

 

翔:(そうか......輝月......いや、輝月さんは自分の欲の為に世界を変えようとしたんじゃなくて麗奈さんという人の為に......)

 

翔聖は輝月の記憶を見ている。つまり、輝月の真意を今、理解した。

(横切った記憶には音声があったようだ)

 

輝:(何かしら......)

 

輝月は鋭かった表情が急に緩んだ翔聖の表情を見て不審に思う。

 

翔:「輝月さん......」

輝:「!?」

 

急にさん付けをされ輝月は驚く。輝月でなくとも急にさん付けをされれば誰だって驚く。

寧ろ驚かないのがおかしいと思われる。

 

翔:「君の真意は分かった......だからと言って、こんな事が許されるはすがない!」

輝:「......黙れ」

 

輝月のオーラに気圧されたのか、それとも本能的に......いや、全細胞が反応したのか翔聖は離れる。

 

輝:「私の真意を......貴様のような幸せに溢れた人間などには......理解されたくない!!!!」

翔:「幸せに溢れた......?」

輝:「幸せだろうに! 恋人がいて、家族がいて!! それでも幸せじゃないと言うのですか!? 幸せだからこそ私を倒したい、勝ちたいと思うのでしょう!?」

翔:「そうだよ、僕は幸せだ。霊夢とか皆が傍にいてくれるから」

 

翔聖は輝月の問いかけに冷静に答える。

その答えを聞いた瞬間、輝月の頬に涙が流れた。

 

輝:「......だからこそ......知られたくない。私の苦しみを!」

翔:「輝月さん......」

輝:「黙れ......っ!?」

 

輝月は翔聖に攻撃を仕掛けようとした瞬間に神速のスピードで接近した秦羅によって攻撃された。

魔装状態の輝月にはバリアが張ってあるため翔聖以外の攻撃は効かないようだが衝撃は伝わったようだ。

 

秦:「翔聖!同情するなら戦いを終わらせてからにしろ!!」

 

翔聖が全く行動したのを不審に思った秦羅は叱咤する。少なくとも秦羅は輝月の過去を知らない。

 

輝:「守森秦羅ァァァ!!」

 

秦羅のこの攻撃が地雷を踏んでしまったかは不明だが確実に、秦羅が攻撃した瞬間に輝月のオーラが倍増した。

禍々しきオーラが。

 

輝:「......終わりにしましょう。全てを」

 

輝月が静かに呟くと輝月の両腕に竜が纏われた。2体の竜は意志があるのかは不明だが、生きてるかのように動き、翔聖達を威嚇するような声を出したりする。

そして、その竜達は目の前にいる秦羅をいとも簡単に捕らえるとそのまま床に叩き伏せる。

 

秦:「ぐっ!?」

 

秦羅はいきなりの攻撃に反応出来なかった。いきなりであったのもあるが恐怖もあった。

 

輝:「はっ!」

 

竜が喰わえて秦羅を持ち上げると輝月はそのまま秦羅を月詠の柄で突き飛ばした。

 

秦:「っあ!」

 

吹き飛ばされた秦羅は柱に激突し、力なく倒れる。

 

翔:「秦羅!」

 

倒れた秦羅を見て、翔聖は近寄ろうとするが

 

秦:「来るな!! 何度も言っているだろう!! お前達しかいなんいだよ、輝月を倒せるのは!!

 

秦羅の想いが詰まった叫びにより翔聖は止まるが、1つ気になったことがある。

それは......秦羅の「お前達」という言葉である。翔聖とあと1人だと思うが誰だろうか。1人しか思いつかないが。

 

翔:「お前達......僕と霊夢?」

 

秦羅はゆっくりと頷く。

 

翔:「霊夢とか......霊夢!力を貸して!」

霊:「ええ!分かったわ!」

 

霊夢は翔聖の右側に立つと一緒に剣を握る。すると、刀身が銀色から金色に変化した。やはり、翔聖と霊夢が2人で持てば真価を発揮するようだ。

 

紫:(やはり......あの2人でこそ、聖夢剣は真価を発揮する)

 

紫も2人でなら剣の真価を発揮するということを思った。(まぁ、聖夢剣を発見した時に気づいたのだが)

 

翔:「力が溢れてくるね。なんか、皆の想いを背負ってるみたい」

霊:「確かにそうね......この力なら輝月にも勝てるわね」

 

翔聖は頷くと霊夢共に正面を見る。

対する輝月は月詠を強く握ると構える。

 

翔霊:「ハァァァ!!」

 

翔聖と霊夢は接近する。

 

輝:「2人だろうと関係ないです!」

 

斬りかかってくる2人を輝月は2体の竜と月詠で刃を防ぐ。

真価を発揮した聖夢剣と同じく真価を発揮した月詠がぶつかり合うと衝撃波が起こり、周りにいる者達の背筋を凍らせる。

 

秦:(す、すごい! これが......聖夢剣の真の力か!)

 

あのクールな秦羅がまるで子供のように目を輝かせていた。

そこまで真価を発揮した聖夢剣は凄いのだ。

 

 

 

しかし、現実は甘くなかった。

 

 

 

 

 

輝:「その程度?」

 

なんと輝月は相手が2人だろうと関係なかった。魔装が強化されたのか、もしくは本気になったのか2人をゆっくりであるが押していく。

やはり、輝月に2人でさえも勝てない強敵のようだ。

たが、そんな現実を突きつけられても翔聖と霊夢は諦める事をしなかった。

当然である。今の2人には、色々な人の想いを背負ってるのだから。

 

翔:(どんなに強くても......)

霊:(諦めたりは......)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔霊:(絶対にしない!!!)

 

 

 

 

 

 

翔聖と霊夢の気持ちが1つになり重なると変化が起きた。

その変化とは......

 

 

 

 

 

 

 

翔聖の背中にあった光輪が消えたと思ったら、翔聖の背中の左側に片翼の光の翼が出現し、霊夢の背中の右側に片翼の光の翼が出現して、2人の背後に巨大な光輪が出現した。

 

 

 

 

 

翔霊:「神依・極限突破!!」

 

 

 

 

神依が翔聖と霊夢の気持ちにより極限突破を果たした。

 

 

 

2人に変化が起きた瞬間、空を覆っていたどす黒い雲が晴れ晴天になった。

 

 

〜その頃、黄昏の大地〜

 

妹:「......あいつら、何かしたな」

天:「そうね、あの2人かしらね」

妹:「かもな。今の私達に出来るのは、祈ることだけ」

天:「祈りね、なるほど」

 

2人は祈り始めた。 天子は諦める事をしない2人に、妹紅は自分を超えた人達に。

 

〜別場所では〜

 

こ:「秦羅......」

ア:「大丈夫よ、こいし。秦羅は大丈夫、いや、秦羅達は大丈夫。信じましょ?」

こ:「うん、そうだね。信じないとね、私達に出来るのはみんなの勝利を祈ることだもんね」

ア:「ええ、そうよ」

 

アリスはこいしを安心させると、親愛の弟やその大切な人達に祈り始めた。

また、こいしも大好きな人達のために祈り始めた。

 

この祈っている人は少ないが確実に翔聖達の力になっている。

 

 

 

〜そして、月神の塔〜

 

輝:「ぐ......」

 

今まで余裕の表情だった輝月は極限突破を果たした神依を感じ今まで誰にも見せたことがない焦りの表情になる。

だが、焦りの表情ではあるが絶えることのない禍々しきオーラは消えていない。

まだ、こちらも諦めていないようだ。

 

輝:「例え!どんな力でも、私の目的のためなら諦めはしないです!!」

 

輝月は諦めない。例え、相手が神だろうと。

彼女には親友......「麗奈」との約束があるのだ、世界を変えるという約束が。

この約束が今の輝月を動かしているのだ。

 

そして、ただならぬ気迫は、周りにいる人物を恐怖を覚えさせた。

 

しかし、そんな気迫に翔聖と霊夢は怯むことなく輝月を正面から見る。

 

翔:「いくぞ!」

 

翔聖の掛け声と共に霊夢は息を合わせ輝月に斬りかかる。

 

輝:「ハァァァ!!!」

 

対する輝月は斬りかかってきたのを見てこちらもと斬りかかる。

金色同士の刃がぶつかり合うと先程よりも巨大な衝撃波が辺り一面を襲う。

衝撃波に関係ない3人はつばぜり合いをする。 つばぜり合いをしている最中に輝月の2体の竜が時々噛み付いたりと物理攻撃を繰り出すが、ことごとく光輪によって防がれる。その度に気のせいかもしれないが竜が不満そうな表情になる。

 

輝:「はぁぁ!」

 

輝月自身はそんな光輪には目も呉れず、ただ押し倒す事だけを考えている。

そんな事だけを考えていたためか、徐々に翔聖達を押していく。

 

翔:「やらせるかァァァ!!」

だが、翔聖も負けじと踏ん張る。そして、霊夢も同様に翔聖と共に踏ん張る。

2人の踏ん張りにより今度は、輝月を押している。

 

翔聖達の力は拮抗していたのだ。

 

輝:(きりが無いわね......しょうがない!)

 

輝月が何を思ったは不明だが、自ら剣を引くとバックステップで後方に移動する。

そして、そんな輝月を見て翔聖は追いそうになるも、霊夢が止めたためにその場に踏みとどまった。

 

輝:「これで終わりです。『ウロボロス・エンド』!!」

 

輝月は剣先を翔聖達に向けると、剣先から先程とは比にならないほどのレーザーを放つ。輝月の感情が高ぶってるので威力が上がったのだ。

しかし、それだけでなく、2体の竜も威力は小さいながらもレーザーを放った。

3つのレーザーは重なるとそのまま巨大なレーザーになり翔聖達に真っ直ぐと向かう。

 

そんなレーザーを前にして翔聖と霊夢は......

 

 

 

翔:(やれるさ......僕は1人じゃない)

霊:(大丈夫......だって、隣には)

 

とても落ち着いていた。

 

そして、2人はゆっくりと剣先をレーザーに向ける。この時、時はゆっくりと動いているように2人は感じた。

 

翔:「霊夢......やるよ」

霊:「ええ!」

 

霊夢は翔聖の問いかけに頷くと、向けた剣先に光が集まる。

 

翔霊:「未来は僕達(私達)が守る!『ホーリーアルファランス』!!!!」

 

かつて、秦羅の最強技、天龍蒼波を打ち破ったレーザーを放つ。 あの時とは威力が比べ物にならない。

そして、輝月のウロボロス・エンドに引けを取らない威力である。

 

 

2つのレーザーはぶつかり合う。

 

翔霊:「はぁァァァ!!!」

輝:「やぁァァァ!!!」

 

3人の増えていく闘気にレーザーは徐々に威力を増していく。

しかし、どちらかというとホーリーアルファランスが押している。

 

輝:「くっ......このままでは」(私は負けてしまうのか......)

 

輝月もそれを感じ取り、珍しく諦めの表情を見せる。それほど今の威力は凄いのだ。

 

霊:「幻想郷の未来は!」

翔:「大切な人のいる未来は!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔霊:「譲らない!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホーリーアルファランスの聖なるレーザーはウロボロス・エンドの禍々しきレーザーを打ち破り輝月に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輝:「ふっ......ここまで......か」

 

輝月は呟くとレーザーに直撃した。

そして、そのまま輝月は倒れる。

 

 

翔:「勝った?」

 

翔聖はまだ勝った事に気づけていない。いや、翔聖だけでなく霊夢や秦羅、紫までも。

 

霊:「勝ったのよ! 翔聖!」

 

倒れた輝月を確認すると霊夢が叫ぶ。

そう、本当に勝ったのだ。

 

翔:「やった......」

 

翔聖は霊夢の言葉を聞くと神依を解く。ここで翔聖は膝をつかないので疲労は感じないようだ。

 

そして、今、幻想郷の未来は......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

守られた。

 

しかし、ある結末が起こることを皆は知らない。

 

続く




どうでしたか?
遂に輝月を倒す事が出来ました。
実は更新が遅れたのはこの話になるまでたくさん試行錯誤したからです。
因みに本当は、あと1話で決着をつける予定でしたが先の事を考えると……今話のようになりました。
では、次回を楽しみに

〜次回予告〜
輝月を倒した翔聖と霊夢だったが運命は残酷な結末を生み出す。

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