東方翔霊録~守りたい未来~   作:来翔

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どうも来翔です
今回は番外編です 少しシリアスです
では、本編


番外編(憎悪のbirthday)

来:「どうも来翔です 今回はシリアスです」 では、本題」

 

ある夫婦が赤ん坊を抱きながら歩いていた

「ねぇ..あなた」

母親と思われる女性が父親と思われる男性に話しかける

「ん?なんだい?」

「ここ子の名前...秦羅でいいの?」

「勿論だよ 秦羅の秦は最初って意味でもあるからね」

父親は優しく赤ん坊を撫でる

「なら、良かったわ 秦羅...私達の最初の子供」

「妖怪と人間の間に産まれた..人妖...苦しいかも知れないけどそれは僕達が守ってあげないと」

「そうね 秦羅安心してね パパとママがあなたを守ってあげるからね」

そう言うと夫婦はある家に入っていった

 

~数年後~

ある家でパーティーが行われていた

「秦羅 誕生日おめでとう」

「今年で10歳か?」

「そうだよ 父さん」

少年は父親の言葉に頷く

「そうかそうか」

父親は微笑むと少年の頭を撫でる

「早いわねぇ...もう10歳かぁ」

「そうだね....っ!」

父親は何かを感じ取った

「父さん..どうしたの?」

「秦羅..少し来なさい」

父親は少年の腕を掴むと押し入れの近くに寄せる

「いいかい 何があっても押し入れから出ないでね」

父親はそう言うと少年を押し入れに入れる

「父さんっ!?」

「大丈夫だから...」

父親は微笑むと押し入れを閉める

(何があるんだろ...)

少年は襖を少し開けると様子を見る

「こんばんは~...あなた方が守森夫妻ですね」

謎の男達が父親と母親を取り囲んでいた

「そうですが」

「そうですか...なら 殺れ」

1人の男が言うと別の男が凶器を取り出す

「な、何をするつもりだっ!」

「何を?それは..あなたを殺せと言われているので」

「殺すですって!? この人が何をしたのっ!?」

母親が父親の前に立つ

「何を?それはな..こいつが妖怪だからだ」

1人の男が言うとそのまま母親を押し倒しすと別の男が父親に迫る

「あんたには恨みはないが..俺達も金がないのでね」

そう言うと男は鈍器で父親を殴り倒す

(....!)

隙間から見ていた少年は言葉を失う

「さて..女は..どうするかな」

男達は母親をじろじろと見ると

「止めろっ!」

少年が押し入れから出てきて1人の男を押す

「秦羅っ!?」

母親は飛び起きると少年の前に立つ

「この小僧っ!!」

男達が飛びかかると

「秦羅っ!窓から逃げなさいっ!早くっ!」

少年は母親の言葉に戸惑いつつも窓から出ていく

「しまった...てめぇ...」

男達は母親を睨む

(秦羅...強く生きるのよ)

母親は心でそう思うと俺達に殴られた

そして、窓から逃げた少年...秦羅の瞳にはもう幼さの残る瞳ではなく憎悪に染まっていた

 

~数年後~

数人の男達が妖怪に襲われていた

「た、助けてくれぇ~っ!」

1人の男の悲鳴が響くと1人の少年が近づいてくる

?:「.....」

「おおっ!助けてくれ」

男は迫るが

?:「.....ふざけるな」

少年は冷たく言い放つ

「えっ...」

男達は少年の言葉に驚く

?:「罪の無い父さんや母さんを殺しておいて...助けて?ふざけるな」

「ま、待て...話が見えない お前は誰なんだ」

?:「僕か?僕は...守森秦羅..お前達が数年後に殺した守森夫妻の子供だ」

「あ、あの時の...小僧...」

「あの時はすまなかった...いくらでも謝罪するから助けてくれっ!!」

男達は悲願するなか背後からは妖怪が迫っている

秦:「....死ね」

秦羅はそう冷たく言い放つと背を向け歩きだす

「...ぎゃぁぁぁぁっ!」

男達の悲鳴とぐちゃぐちゃという音が響くなか秦羅は歩き続ける

 

今日は秦羅の生まれた日..誕生日であるが 秦羅にとっては幸せな日ではなく憎悪で染まった誕生日であった

 

来:「どうでしたか? では、また~」




どうでしたか?
秦羅の両親は事故で失った訳ではなく殺された事が分かりました
そして、普段見れない秦羅が見られました
では、次回を楽しみに

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