今回で東方翔霊録は完結致します。
長かった......では、本編!
来:「ふふふ、この手に入れた『良く分からないけどものすんごい能力』で翔聖達にいたずらしよう!しかし、どんな能力か知らないんだよね〜♪まぁ、やってみよう!」
来翔の能力が発動した!
〜翔聖〜
翔:「......ん」
翔聖は目を覚ました。しかし、体と身の回りに違和感を覚えた。
翔:「あれ......。ベッドに寝てる。おかしいな......ちゃんと布団で寝たのに。そして、肩が重い」
不意に翔聖が下を見ると
翔:「はぁ!?」
なんと胸が出ていたのだ。豊満な胸が。
翔:「え、えー......。何かの魔法?」
男なのに巨乳とは、とても......いや物凄く気持ち悪い。秦羅のような男の娘ならいいのだが、翔聖のようなちゃんとした男に巨乳は......気持ち悪い。
翔:「や、やばいよ......霊夢に見られたら......って、紅い部屋......紅魔館?」
翔聖は胸に困惑しつつも紅い部屋だと確認すると、紅魔館だと判断した。
すると
咲:「ミレイさーん。朝ですよ〜」
ミレイを呼ぶ咲夜の声が聞こえた。ここはミレイの部屋のようだ。
翔:(ええ!?ミレイさん!? でも、ミレイはいないけど)
翔聖はミレイを探すべく辺りを見渡すが見当たらない。トイレにでも行ってるのだろうか。
咲:「もう、入りますよ」
中々反応がなかったのか咲夜が入ってきた。翔聖は終わったと思ったが、想像とは違う反応が来た。
咲:「あら、ミレイさん。起きてたのでしたら反応してください」
翔:「は?」
翔聖は思わず驚きの声を出してしまう。
咲:「何を驚いてるのですか?ミレイさん」
咲夜は自分をミレイと勘違いしているようだ......と翔聖は考えた。恐らく当たっている。
しかし、怖くなったのかベッドの近くにあった鏡を除くと
普段の顔つきとは異なる、可愛らしい顔つきだった。瞳も青から黒に変わっていた。
翔:「ミレイになってる!?」
翔聖はなんとミレイになっていたのだ。しかし、声で気づけとは言ってはいけない。彼は鈍いのだから。
咲:「ど、どうしたのですか?」
困惑してる咲夜を見て翔聖は
翔:「咲夜さん、心して聞いて。僕は翔聖だよ」
咲:「え......えぇぇぇ!!」
咲夜は叫んだ。
〜数時間後〜
レ:「えっと......翔聖がミレイになってしまったと?」
ミ(翔):「そうなんですよ.........」
レミリアの問いかけに翔聖は冷や汗をかきつつ答える。しかもあまり使わない敬語まで使って。
レ:「んー......とりあえず、地下室ね」
ミ(翔):「え!?」
翔聖は驚きを隠せない。レミリアからすれば何か支障が出るかもしれないから自室ではなく地下室に入れておくのが楽かもしれない。しかしそのことをレミリアは説明しない。
恐らく面倒なのだろう。
咲:「さぁ、行きますよ。翔聖さん」
咲夜は有無を言わさずに連れていく。翔聖がどうなったかは別の話......
〜秦羅〜
秦:「......」
秦羅は目を覚ました。しかしすぐに何かの異変に気づいた。
秦:「髪が短い......」
秦羅は起きるとすぐに寝癖を直す癖があるのだ。その癖で髪を触った瞬間に長いはずの髪が短くなっていた。
秦:「ま、まさか......抜け毛!?」
秦羅は思わず枕を見た。しかし抜け毛はなかった。
秦:「一体......」
秦羅が言いかけると
?:「ん......」
誰かの寝息が聞こえた。秦羅が聞こえた方を見ると、霊夢が寝ていた。
秦:「......」(こいつ......白玉楼に来てたか?なら、霊夢がいるなら翔聖もいるはず)
そう思い秦羅が立つと
霊:「ん......翔聖?」
霊夢が起きてしまった。
霊:「今日は早起きね......。翔聖」
秦:「寝惚けるな」
自分と翔聖を勘違いしてると秦羅は思った。しかしその考えとは違った。
霊:「え、寝惚けてないわよ。それに......口調悪いわね」
秦:「何を言ってるんだ」
秦羅は埒があかないと思い、幽々子か妖夢に手伝ってもらうべく外に出ると
秦:「......博麗神社......か?」
白玉楼だと思っていた場所は博麗神社であった。そして、徐々に目が覚めてきたのかある異変に気づく。
秦:「僕ってこんなに大きかったか?そして声は男らしい声......」
頭脳明晰な秦羅はある考えが浮かんだ。秦羅はもしやと思い洗面所に向かうと
秦:「......翔聖......だと!?」
秦羅は翔聖になっていたのだ。髪は青から黒いに、瞳は相変わらず青だが、中身が秦羅のためか心做しか目つきが鋭い。
霊:「朝からうるさいわね。どうしたっていうのよ」
洗面所に霊夢が入ってくる。とても不機嫌なご様子だ。
翔(秦):「霊夢か......」
霊:「なんか今日の翔聖はクールね。しかもなんか目つきが鋭いし」
霊夢も異変に気づいた。ずっと側にいたので変化には気づけるはずだ。
そして秦羅は真実を告げることにした。
翔(秦):「霊夢、心して聞いてほしい。僕は翔聖じゃない。秦羅だ」
霊:「はい?」
霊夢は陰陽玉で叩いた。
〜数分後〜
霊:「なるほどね。秦羅が翔聖になってしまったのね」
翔(秦):「ああ、納得してくれてありがとう」(納得してもらえるまで時間掛かったな)
霊夢が納得するまで5分以上掛かったのだ。しかも数回陰陽玉で殴れたのかたんこぶが出来ている。
霊:「どうすればいいか分かる?」
翔(秦):「分かっていたら悩んでいないだろ。それぐらい気づけるだろう」
霊:(うぅ......。翔聖の顔で鋭い言葉言われると傷つくわ)
霊夢は翔聖から鋭い言葉を言われたことがないので傷ついた。
霊:「とりあえず変化が起こるまでジッとしているといいわ」
翔(秦):「ああ、そうだな」
秦羅はとりあえずジッとする事にした。しかしこのあと魔理沙といったメンバーに秦羅が翔聖の顔で鋭い言葉を投げかけるのか別の話......
〜ミレイ〜
ミ:「うんみゅ......」
ミレイは目を覚ました。ミレイはすぐさま異変に気づいた。
ミ:「ベッドで寝てない......しかも、紅魔館じゃない」
部屋が紅い部屋ではないのが紅魔館ではないと確信させた。ミレイはおっとりとしているが鋭いのだ。
ミ:「ここはどこだろ......。外に出てみようかな」
ミレイが場所を確認すべく立ち上がり外に出てみようとすると
?:「秦羅起きてるー?」
女性の声が聞こえたためミレイは立ち止まった。しかしミレイはその女性の正体よりも秦羅という言葉が脳裏を離れなかった。
ミ:(し、秦羅君がいるの!? ど、どこに!?)
ミレイは足音をたてずにキョロキョロと見渡す。しかし秦羅らしい人影は見当たらない。
?:「入るわよ」
入ってきてしまった。この時ミレイは自分でも驚くポーカーフェイスだったとか。
妖:「起きてたなら反応位してよ。秦羅」
入ってきてのは妖夢だった。ミレイは妖夢が自分のことを秦羅と勘違いしてるのだと思った。しかし見た目が全く違うのに勘違いするのはおかしいとも思った。
ミ:「ね、ねぇ、妖夢。この部屋に鏡ってなかったけ?」
ミレイは少しでも情報を得るために秦羅になりきることにした。ここで不審な動きをすれば妖夢に斬られてしまう恐れがあるからだ。
妖:「鏡?確か......そこの戸棚にあったはずだけど」
妖夢の指差した戸棚をミレイが向かい、戸棚を探ると手鏡が出てきた。流石秦羅だ。とても整理してあったのですぐに見つかった。
そして、ミレイが鏡を見ると
秦羅の顔になっていた。黒髪黒目だったのが青髪青目になっていたのだ。
ミレイは驚きの出来事に目を白黒させていた。
妖:「どうしたの? そんなわたわたして」
ミ:「あの......その」
ミレイは言葉を探すべく、袖を鼻のあたりにくっつけると
ミ:(あ......いい匂い。秦羅君の匂い......)
秦羅の香りがしたので嗅いでしまった。若干変態っぽいが目を瞑ろう。
妖:「秦羅......?」
ミ:「その妖夢......。心して聞いて」
ミレイは妖夢の肩を掴む。そんなことをされて妖夢は赤面する。
ミ:「私は秦羅君じゃない。ミレイだよ」
妖:「......みょんな事を言わないでください」
妖夢は真顔で驚いていた。
〜数十分後〜
ミレイは偶然遊びに来ていたアリスによって可愛がられていた。
秦(ミ):「うみゅ......アリスさん?」
ア:「あーもう♪可愛いわぁ♪」
ブラコン全開のアリスであった。そんなアリスを見て幽々子と妖夢は少し引いた。
幽:「とりあえず元に戻す方法を探しましょ?」
ア:「しょうがないわね......。なら、元に戻す方法が見つかるまで可愛がってるわ」
その言葉を聞いたミレイは赤面する。そんな表情を見てアリスは更に抱き締める。
秦(ミ):「あわわわわ......」
ミレイは元に戻るまでアリスに抱きしめられたのは別の話......
〜おまけ〜
来:「いやぁ〜面白かった」
翔:「よかったね」(がしっ!)
秦:「そうだな。よかったな」(がしっ!)
二人は来翔を掴んだ。
来:「ん?なんだい?」
翔秦:「お前のせいでぇぇ!!!」
ミ:(私は良かったけどね)
どうでしたか?
せめて最終回なのでギャグには走ろうと思いました!
恐らく幸せだったのはミレイかな?