デート・ア・DRIVE リメイク   作:鎧武 極

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はじめまして、鎧武 極です
仮面ライダードライブ開始前に投稿するのもちょっと変だと思う方が大半だと思いますが、先にネタをばらすと、この作品の主人公がドライブに変身するのはだいぶ先です。
なので、「今投稿しても大丈夫だろう!」ということで投稿させていただきました
文がおかしいところもありますが、温かい目でお守りください
それでは、どうぞ

※2月8日、リメイクのため話の内容を少し変えました。

※平成30年1月31日、内容を変更


序章
転生


死とは突然訪れるものだと常々理解はしていた。テレビを見ていても、不運な事故で死亡したニュースを見ない日はないからだ。居眠り運転で車が横転し、暴走トラックの下敷きに、建設中のビルの鉄骨が突き刺さりなどなど、人の死はいつだって突然だし、無慈悲だ

彼もまたその不運な一人だった。買い物の道中、突っ込んできた車にはねられ即死。痛みがないのが幸いだった。人はいつだって、痛みのある死は御免だから

 

「それで、俺はこのまま地獄行きですか?」

 

「天国に行けるとは言わないんですね」

 

「冗談を、俺は自分が天国に行けると信じるほど善意しかしてこなかった記憶がないだけですよ」

 

彼は自嘲気味に目の前にいた女性に話す。人は誰だって大なり小なり悪事を行っている。もしこの世に善意だけで生きている人間がいるなら、そいつは人間辞めて神にでもなればいいと思っている。この世って言ってももう死んでいるのだが

 

「で、貴方が神様ですか?」

 

「そうですね、貴方たちの世界で信仰されているような神ではありませんが」

 

この人はいわゆる女神という存在らしい。しかも本人曰くかなり下っ端。神さまの世界にも上下関係があるとは世も末だ

 

「先ほどの質問に関してですがご安心ください、実際は地獄もなければ天国なんてものも存在しないので」

 

「それはそれで信じてる人に酷な事実だと思うのですが」

 

神は無慈悲だった

 

「死んだ人は常に別世界に転生という形で回しているのです。それこそ、何百何千という神が不眠不休で働くほどに」

 

「ブラック企業も真っ青ですね」

 

「ほんとですよ。信仰されてるだけでお金が入ってくる上の人たちが恨めしいです」

 

わざとらしく懐からハンカチを取り出して目元を抑えてシクシクと言っている。妙に人間らしい女神だと思った。いや、この場合自分たちが彼女たちに似ていると言えばいいのだろうか?

 

「それで、転生ってどこにですか?ファンタジー?現実系?まさか元の世界?」

 

「ご安心ください。規定により元の世界に戻ることは出来ないので、無数にある世界の中から適当に人間が生きていける世界に転生という形になります」

 

人間が生きていける、ということは人間が生きていけない世界もあるのだろう。大気が違っていたり、食料となる生物が存在しないだったり、そういう世界の事なのだろう。すこし興味があった。

 

「あと、戦闘が必須となるような世界ではご自身の望む装備や能力などが贈られます」

 

「贈られますって、転生できるのは俺一人なの?」

 

「いえ、他にもいろいろな方が転生はしていらっしゃいますが、その方たちは何も与えられず記憶も消去されてその世界の住人として生きていくことになります。ですがランダムにその世界の『主人公』になる資格を与えられることがあります。その資格を与えられた人には元の世界の記憶とこちらから先ほど説明したとおりの物を送らせていただきます。貴方は()()()()()()ですね」

 

「運ね・・・」

 

女神の笑みに、彼は言われたことを口にだす。運が良かった。まさかそんな事でただの一般人がいきなり主人公になれるなど、生きてる時には到底考えつかない話だ。

 

「注意をしておくと、私たちは転生後の安全は一切保証いたしません。生きるも死ぬも自己責任でお願いします。もし転生後の世界で死亡した場合は今回のように転生するだけです」

 

「了解。それで、特典というのは?」

 

「そうですね、貴方は特撮が趣味だとか?」

 

「はい。死んだときも発売したベルトを買いにいく途中でしたので」

 

「それじゃあそのベルトにしましょうか」

 

「あ、それじゃあここでの事を知ってる設定でお願いします」

 

「分かりました」

 

女神はペンと紙を取り出してスラスラと書いていく。彼がそのような要望を出したのは、愚痴る相手が欲しかったからだ。転生すれば知り合いはいない。事情を知る者もいなければ、最悪一人で生きていくことになるのだ。ならば、せめて自分の事を知ってて愚痴れる相手が欲しかった。

 

「完了しました。これで貴方は今日から主人公です。さあ、あちらの扉へどうぞ」

 

手を向けた方向に顔を向けると、巨大な白い門があった。あそこを通れば、もうそこは全く知らない未知の世界。だが、彼は立ち上がり門へと向かった。死んだのだから、前の世界に未練を持っていたって仕方がない。あの門の先に自分の世界があるのだ

 

「それでは良き人生を」

 

そんな常套句を言われ、彼は門をくぐると同時に女神の方を振り返った

 

「新しい人生をありがとう、神様」

 

 

 

 

               ○●○

 

 

 

(転生した・・・のか?)

 

ベッドの上で意識が覚醒する少年。

神によって転生された少年だ。

 

(一応成功ってことでいいのかな? それよりもなんか両腕が重い)

 

少年は顔を自分の右腕に向ける。

そこにいたのは

 

「すぴ~・・・すぴ~・・・すぴ~・・・」

 

赤く長い髪を伸ばしている、少年より年下と思われる少女が腕を枕にして寝ていた。

 

(誰だこの子? 反対の腕には誰がいる?)

 

反対側の腕に顔を向ける少年。そこには青く長い髪をした少年より少し年上の少女が、赤い髪の少女と同じく少年の腕を枕にして寝ていた。

 

(なぜこうなってるのか全く分からん。というより、記憶が曖昧過ぎて細かい部分が思い出せない)

 

転生とはある程度成長した時点から始まるのかと一瞬思ったが、頭のなかに靄がかかったような感覚に襲われているのですぐに否定した。これはいわゆる

 

「記憶喪失だ」

 

そう結論付け、どこが運が良いのかあの女神に問うてやりたい少年だった




次回からは原作通りに物語は進んでいきます。トライドロンとかドライブドライバーもその時には出てきます。では、また今度

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