目の腐ったSAO   作:ウルトラマンイザーク

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今更ですが、エクストラエディションは時系列無視します


エクストラエディション続

 

 

結局、俺は夜七時にALOにダイブすることになった。だが、キリト達に会うためではない。シノンに来ないと眉間に矢をぶち込むと脅されたためだ。キリトには「大学のレポートが終わってない」と誤魔化した。

で、待ち合わせの場所。そこへ向かうとなんか聞いたことある声がきゃあきゃあ言ってた。そーっと覗くといつもの面子が海で遊んでた。

 

「え、なんで?」

 

なんでこいつらいるんだよ…明らかにおかしいだろ…てかキリトとクラインもいるじゃん。

 

「エイト?なにしてるの?」

 

後ろから声が掛かりビクッとなるが、シノンだった。で、なんで水着なんですかね。

 

「なぁ、今日はやめね?なんか変なのがたくさんいるんだけど」

 

「しってるわ。私もキリトに呼ばれたの」

 

「は?」

 

「ほら、行くわよ」

 

言われて引きずられる俺。シノンは能天気にキリト達に手を振る。

 

「よぉ、シノン。と、エイトマン?なんで?大学のレポートじゃないのか?」

 

「いや違うんだよ。気が付いたらALOに吸い込まれてたっていうか…」

 

「ふーん、まぁいいや。なんとなく気付いてたし」

 

気付いてたのかよ…すると、今度は空からエギルさんが降ってくる。

 

「よぉ、遅くなっ…てエイト?なんでこんなところに?」

 

や、もうその下りいいです。結局、俺はこいつらと一緒に行くハメになってしまった。今回の集まりはユイの「クジラがみたい!」の一言で始まったらしい。

この海の底のクエストでクジラが見れるという噂だそうだ。そのクエストのためだけに直葉は泳ぎの練習をしたそうだ。

それで、俺達は水の上を飛行中。アスナが全員の前に出る。

 

「じゃあ、呪文を掛けるね。エイトくんも手伝って」

 

言われるがまま、俺はアスナと呪文を唱え、キリトから海へ潜る。もちろん、俺は最後尾。修学旅行と同じで、こんな時は黙って三歩後ろを泳いでりゃいい。と、思ったのだが、リーファが溺れかけてるのに気付いた。

 

「なにしてんだお前は」

 

俺はリーファの手を取って、一緒に泳いでやる。なんで顔赤いのリーファ?と、思ったら、前から矢が飛んで来た。

ギリギリでかわす。

 

「なにすんだよシノン」

 

「ふん、リーファにはずいぶん優しいのね」

 

「はぁ?なに言ってんのお前、こいつ泳げないんだから仕方ないだろ」

 

「どーだか」

 

なんなんだよマジで…。と、そこでようやく変な神殿みたいな所に着いた。そこには誰かが立っている。

 

「海の中の人と言えば、大抵人魚と決まってるぜ!マーメイドちゃーん!」

 

クラインがキリトを追い抜いてその人の元へ向かう。だがそこにいたのはマーメイドじゃなかったようで口から泡がゴボゴボっと出てくる。

キリトが声をかけて、クエストが始まる。

 

 

________________

 

 

一同は全員で進む。明らかに手分けした方が早いだろうになに考えてんだマジで。これは俺だけでも分離しようとこっそり別の道へ行く。

その数秒後にキリト達の方から悲鳴が聞こえたが、聞こえなかったことにして先へ進もう。と、思ったら俺の後ろに三人いるんですが…。

 

「なぁ、なんでいんのお前ら」

 

「え?エイトくんがこっちに来たからなにかあるのかと思って…」

 

「エイトがハグれたのかと思って心配してあげたんじゃない」

 

「ママに帰られないように見張るよう頼まれました!」

 

リーファ、シノン、ユイと答える。ばれてたのかよ…。

 

「こっちに来てもなんもいいことないぞ。ただぼっちになろうと思っただけだ」

 

そう言うと、リーファがシノンとユイに向かって言う。

 

「なら人数は少しでも少ない方がいいよね?シノンさんもユイちゃんもエイトくんはあたしが見張るから戻っていいよ」

 

「ならあなたがあっちに戻った方がいいんじゃない?お兄ちゃんが心配してるんじゃないの?」

 

「私はママに頼まれたので戻れません。よってパパ二号は私が見張ります」

 

うわあ、面倒臭ぇこいつら…。このまま進まなくなっても面倒だし、俺はとりあえず一人で先へ進むことにした。だが、その目の前にタコみたいな奴が出てくる。

 

「うおっ」

 

あ、これちょうどいいわ。

 

「じゃあユイはいいとしてお前ら、先に倒したほうが俺と一緒に…」

 

その瞬間、ソードスキルみたいなのと弓スキルみたいなのが俺の両頬を掠め、タコを瞬殺した。で、二人は結果を求めるように俺を睨む。

 

「や、あの…早過ぎて分からなかったので、次の敵で…」

 

そんな感じで進むが、二人はいとも簡単にかつ迅速に敵をバンバンぶっ殺して行くので評価を付けようがなく、結局ゴールまで来てしまった。

 

「エイトくんが優柔不断だから結局ゴールまで来ちゃったじゃん!」

 

「男ならシャキッと決めなさいよ!」

 

だって早過ぎてなんとも言えないんだもん…なんてやってると、キリト達が来た。

 

「あれ?エイトマン達のが早かったか」

 

「あぁ、なんせこの二人がもう文字通り鬼のような…」

 

「「なに?」」

 

「なんでもないです…」

 

よく見るとクラインとエギルさんが「しばらくタコとか見たくねぇ…」とゲンナリしていた。なにがあったんだこいつらは。で、キリトがその真珠とやらを持ち上げ、入り口に戻る。そのオッさんに卵を返す瞬間、アスナがキリトを止める。

 

「待ってキリトくん!これ、なにかの卵よ!?」

 

「え?」

 

おいマジかよそんなでっかい卵あったら卵焼きいくつ作れんだよ。

 

「いいだろ、別に〜卵だろうがなんだろうがそれ返せば終わりなんだから」

 

「エイトは黙ってて」

 

リズさんひどいです…と、思ったらさっきのオッさんがクラーケンになった。

 

「なに?死神博士?」

 

「言ってる場合か!やるぞエイトマン!」

 

キリトに言われて斬りかかる。だが斬った所で再生する。

 

「なっ!?ピッコロの細胞でも入ってんのか!?」

 

で、触手に殴り飛ばされる。マジかよこいつヒースクリフより強いんじゃねぇの?とかおもってたらなんか変なオッさんが出て来てデッカい刺しイカにしてイカぶっ殺した。

俺も周りもぽかーんとしている。

え、なにこれまったく意味が分かんないんだけど…とか思ってたら俺達の下からクジラが出て来た。そのまま海の上へ。

まさか、これのためだけに俺は割と本気で終わってなかったレポートの時間を潰してここに来たのか?

しかも周りは喜んじゃってるし…お前ら脳内お花畑かよ…。顔に出てたのか、アスナとキリトが俺の両隣りに立つ。

 

「まぁ、たまにはこんなのもいいんじゃない?」

 

……たしかに、な。結局、この2年間で俺は大分変わった。勿論、捻くれた部分や腐った目は変わっていないが、少なくともボッチではなくなったのかもしれない。

 

 

 




はい、本編は終わりです。
気が向いたらマザーズロザリオやら番外編でテキトーにほのぼのしたのやるかもしれません。

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